『ウィ・ルドン・ファー!!』
ドンファンという ポケモンに
似ているような気が するが
体の質感や 移動方法など
生物的に 全く 異なる。
まるで あれは 鉄の轍だ。
基礎データ
全国図鑑 | No.0990 |
---|---|
パルデア図鑑 | No.382 |
ローマ字表記 | Tetsunowadachi |
ぶんるい | パラドックスポケモン |
タイプ | じめん/はがね |
高さ | 0.9m |
重さ | 240.0kg |
せいべつ | 不明 |
とくせい | クォークチャージ |
タマゴグループ | タマゴみはっけん |
他言語版の名称
ドイツ語 | Eisenrad |
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英語 | Iron Treads |
スペイン語 | Ferrodada |
フランス語 | Roue-de-Fer |
イタリア語 | Solcoferreo |
韓国語 | 무쇠바퀴 |
中国語(簡体字) | 铁辙迹 |
中国語(繁体字) | 鐵轍跡 |
概要
『ポケットモンスタースカーレット・バイオレット』の「バイオレットブック」に記されし怪物で、ドンファンを模したロボットのような姿のポケモン。
スカーレット版にのみ登場するイダイナキバとは対になる。
その正体は遥か未来の時代のドンファンと推察されるパラドックスポケモンで、本記事上部の鳴き声も「Will Donphan」(ドンファンの未来形)から来ている。
シルエットは一見象らしく見えるが、顔は球体状の胴体と一体化しておりドンファンの鼻と尻尾にあたる部分はベルトのように本体に巻き付いている。目はミライドン同様、ディスプレイ上にドットで表現されている。高速移動する際は、脚を格納してモノホイールのようにベルト部分だけを回転させる。
ドンファンが持っていた象要素や生物感は全く感じられないが、意外と表情は豊かでまた違った愛嬌を有している。
バイオレットブック内で「鉄の轍」と表現されたことから命名された。体を丸めて回転しながら急襲してきた後の地面は、深く削れて、焼け焦げたような跡が残っていたと言われている。
ちなみに「轍」とは「車の通ったあとに残る車輪の跡」のこと。
あるオカルト雑誌が紹介した『宇宙人が投入した科学兵器』によく似ていると言われている。
色違い
色違いは身体の色がほぼ全てシルバーになる。
ゲーム上の特徴
容姿自体はアカデミーのエントランスにある「バイオレットブック」を閲覧することでストーリー序盤から確認できる。
ロースト砂漠の秘伝スパイスを守るヌシポケモン『土震のヌシ』の正体であり、初めて(厳密には2匹目だが)接触するパラドックスポケモンでもある。巨大な個体が高速で砂漠の中を駆けまわっており、追いついて接近すればそのまま戦闘となる。
タイプ一致な上にひるみ効果が付く「アイアンヘッド」、低威力ながら元からそれなりに速いすばやさを更に引き上げてくる「こうそくスピン」、更にもちものを無力化する「はたきおとす」まで使ってくる。
運が悪いとすばやさで上回れないままもちものを無力化されひるまされで一方的にボコボコにされる可能性すらある。
……まあそこまでになるのはよほど運が悪い場合だけだが。
推奨レベルは推定で45前後。少なくとも、近くのカラフシティでジムリーダーのハイダイにやっと勝てるような実力ではまだ挑むのは早いであろう。
一応対策がきちんと立っている場合はレベル30代でも十分攻略可能。
時期を無視して挑む場合は、やけど状態やいかくで攻撃力を下げることでまず向こうの攻撃を耐えられるようにするのがいい。物理攻撃しか持っていないため割と簡単に機能停止させられる。
他にもがんじょう持ちのジオヅムなどもおすすめ。はがねタイプなのでしおづけのスリップダメージで信じられない勢いで体力を削ることができる。
2戦目はペパーが相性有利なスコヴィランを繰り出してくれるので、任せてしまうのも手。とは言え、スコヴィランは打たれ弱く2~3発であっさり沈むため、やはりある程度レベルを上げておくか回復アイテムを大量に用意することも考えておくべし。
ホゲータを選んでいるならラウドボーンをぶつけて2匹がかりで文字通りゾウのローストにしてしまおう。ただし、「じだんだ」と「はたきおとす」には注意。
1戦目、2戦目ともにお勧めできるのはカラミンゴ。「じだんだ」を無効化、「はたきおとす」を半減にしつつ、弱点をつける「けたぐり」を最大火力でぶつけられる。
ただし、こうそくスピンとアイアンヘッドは等倍なうえ、ロースト砂漠は砂嵐が吹きやすく、それでダメージを受ける点などに注意。
ヌシを撃破しすぱスパイスを入手するとレジェンドルートでの出番は終了。後々のストーリーで管理者の防衛を突破しパルデアの大穴を脱走した個体であることが判明する。
なお、ヌシとの再会は可能。ヌシ戦直後からロースト砂漠に現れるようになり、話しかけると戦闘になる。本来ならば3ルートをクリアし最終シナリオへ進まない限りゲットできないパラドックスポケモンを、早期にゲットできる唯一のチャンス。レベルは45なので、バッジが5個以上であれば即戦力も見込める。
因みにこのヌシ個体は、当初うっかり倒してしまった場合、二度と会えなくなってしまう仕様となっていたが、『碧の仮面』配信に伴うアップデートで捕獲するまで復活する仕様になった。
性能
名前 | HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
テツノワダチ | 90 | 112 | 120 | 72 | 70 | 106 | 570 |
ドンファン | 90 | 120 | 120 | 60 | 60 | 50 | 500 |
イダイナキバ | 115 | 131 | 131 | 53 | 53 | 87 | 570 |
実は原種と比べて攻撃力は若干落ちているが、それを補ってかなり素早さが高い(というかガブリアスよりも速い)。特殊耐久もやや上でHPは据え置き。
覚える技もほぼほぼ似ているが、クォークチャージの効果を発揮するためのエレキフィールドを始めとした電気タイプの技を覚えられる。物理技はかみなりのキバとワイルドボルト、加えて藍の円盤からはサンダーダイブを習得する。
また変わったところではボルトチェンジを使うことができる。特攻が低いので火力はお察しだが、対面を操作できる技という価値はある。
ただしこおりのつぶてをタマゴ技で覚えられる原種と違ってタマゴ技がない=先制技を一切覚えられないのは難点か。また、「機械」である故かじゃれつくも覚えられないので注意。
一応ドラゴンタイプに対する打点ならアイススピナーがある。
ちなみに現時点ではアイアンローラーはテツノワダチのみがレベル91で覚える専用技(厳密にはオルティガが使役するルクバー・スターモービルも搭載しており、特性のミストメイカーと組み合わせて一回限りの大技として使ってくる)。
何気に特性「クォークチャージ」によりじめんタイプでありながらエレキフィールドの恩恵を受けるという変わった存在である。その為相手のエレキフィールドに便乗して返り討ちにするという戦い方も可能。
代わりに上記のアイアンローラーは、グラスフィールドを解除するなら「じしん」の威力を上げられるため都合は良いが、エレキフィールドを解除するとクォークチャージの増加分も無くしてしまうことになるため、総じて時と場合を選ぶ機会が多くなる。
パラドックスポケモンとしては若干器用貧乏な種族値だが、シリーズ2においては優秀な複合タイプを活かして「ステルスロック」「はたきおとす」での起点作り型や「とつげきチョッキ」を持ったサイクル型として使われることがある。主にキラフロル、ジバコイル、デカヌチャン、サーフゴー、ニンフィアに強い枠として使われるが、要するにはがねの特殊アタッカーや岩全般に強いという事である。
竜王戦ではエレキフィールドの恩恵を受けるじめんタイプという個性を最大限活かしたミライドン対策として大活躍している。ただ、竜王戦は禁止級伝説2体のルールであるためコライドンで簡単に対策されてしまい、油断ならなかった。
禁止級伝説1体というルールで行われるレギュレーションGでは、ミライドンが入っている時点でコライドンでテツノワダチの対策をすることが不可能ということで、シーズン18終盤からシングルバトルの上位帯(ダブルでは見ないわけではないが、似た立ち位置のテツノイサハの方が人気である)で使用率が伸びた。
同シーズン最終13位構築にも王道の「ブーストエナジー」素早さブースト型が顔を出していた。シーズン20最終3位構築も「ブーストエナジー」型が見られた。このシーズン20では、こちらが削れてさえいればどんな耐久にも関係なく大ダメージを与えることができ、数値インフレのレギュレーションGに喰らい付ける「がむしゃら」型が流行。また伝説枠以上のトップメタであるハバタクカミの高火力フェアリー技に耐性があるというメリットから、「とつげきチョッキ」型も「ブーストエナジー」型に次いで数を増やしている。なおテラスタルは同じくハバタクカミや、黒バドレックスの超火力ゴースト技を無効化できるノーマルが人気。
アニメ版
ED「RVR〜ライジングボルテッカーズラップ〜」(リコとロイの旅立ち編)にて、パルデアのポケモン達と共に登場している。
漫画版
16章でロースト砂漠に登場。しかし、本作では何故かイダイナキバも存在している。本編においてはグレープアカデミーやフトゥー博士の存在、そして体の大きさからこのテツノワダチがヌシポケモンであることは間違い無さそうである。
ミライドンの力を取り戻す為に秘伝スパイスを求めているバイオレットが挑み、ポケモン図鑑の情報からはがねタイプである事を知って地面に潜った所をホゲータのひのこで地面を熱して外へ出させる事には成功したが、ホゲータ・パルデアウパー・マメバッタでは当然全く相手にされなかった。
余談
- ゲームでの登場に先駆けてFinal Trailerでイダイナキバとともにお披露目された。
- 原種のドンファンとは実質シルエットしか共通点がないテツノワダチだが、実は生物的進化という面でイダイナキバから通して見ると、
- 牙が大きすぎて転がれない→牙を縮めて転がれるようにする→突起を減らすことで転がりやすくなる
- 外周(鼻)だけを回して頭を固定することで転がっている間も視界を確保する
という合理的利点を獲得している。機械化であっても進化であっても、納得がいく秀逸なデザインと言える。一方で、「ドンファンは転がるポケモンである」という前提ありきの進化の流れになっている辺りはまさにパラドックスと言えよう。
関連イラスト
関連タグ
図鑑番号順
0989.スナノケガワ→0990.テツノワダチ→0991.テツノツツミ
同複合タイプ
関連ポケモン・グループタグ等