データ
初出 | 第7世代 |
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タイプ | じめん |
威力 | 75/150 |
命中 | 100 |
PP | 10 |
分類 | 物理 |
直接攻撃 | ○ |
範囲 | 単体 |
効果 | 直前のターンに攻撃を外した場合、威力が2倍になる |
英語名 | Stomping Tantrum |
概要
第7世代から存在する技。
前のターンに攻撃を外した場合、威力が2倍になる。
言葉通り、「悔しい!八つ当たりしてやる!」を地で行く技。
いかにも地面に対して攻撃するような印象だが、対象は単体かつ相手に接触している。
どういう原理なのだろうか。
自力や遺伝での習得者はオコリザル系統・ガラガラ系統・ゴルーグ系統・キテルグマ系統・アクジキングなど。
第7世代ではあるものの、過去作から送ればちゃんと原種ガラガラも習得できる。
技の説明はかなり短くまとめられているが「(前のターンの技が)結果的に命中しなかった」という前提から、前のターンにこちらの繰り出す技が
- 自分の「まもる」が失敗する。
- 「ふいうち」が失敗する
- まひ、ねむり等の状態異常で動けなかった場合
- タイプ相性による無効化
- 特性による無効化
- 「ちょうはつ」等すでにかかっている相手に同じ効果を与える変化技をかけて効果がなかった場合
- 天候を変える技を連続で使用して失敗
等々いろいろな事情で技が決まらなかった場合でも威力は2倍になる。
間違われやすいがこちらの技が相手に守られて無効になった場合は威力が2倍にはならない。
素の威力は「かわらわり」と同じだが、本領を発揮させようと思うと使いづらい面がある。一方、後述のようにこの技とシナジーがあるポケモンもいるので、特定のニッチがある技と言えよう。
ダブルでは貴重なじめん単体技…と言いたいところだが、ダブル補正が掛かっても「じしん」と威力が変わらないため「どうしても味方を巻き込みたくない!」という事情でもない限り採用は難しい。
そもそも一致習得者であるガラガラもゴルーグももっと高威力のじめん単体物理攻撃を覚えるし、ガラガラに至っては「ホネブーメラン」の方を先に覚える。下位互換ではないのだが両方採用、あるいは代わりに採用することがあるかと言うと…。また、隠れ特性「ノーガード」のゴルーグではまずまともに恩恵を受けられない(「きあいパンチ」を不発にされれば可能)。
USUMではまさかの教え技と化した。必要なバトルポイントは12BP。
ビーダルやラッタなど、序盤で手に入るポケモンが習得できるようになり、特に「あなをほる」がわざマシンから消えたせいでまともな地面技が使えなくなったポケモンにとっては喜ばしい限りである。「じしん」を覚えないポケモンにサブウェポンとして覚えさせておいて損はないかもしれない。
特性「なまけ」で行動できなかった後も威力が上がる為ケッキングとも好相性で、強力なサブウェポンである。
この他では、キングラーが「ハサミギロチン」を外した後に追撃ができたり、アリアドスがどく技を無効化しに出てきたはがねタイプに対してこの技を撃ったり、エンテイが特性「もらいび」の相手に強力な一撃を見舞うことができたりもする。
特にキングラーは相手に「一撃必殺」か「威力2倍のじだんだ」かという嫌な2択を強制的に強いる事が出来る。
変わった所では何とモロバレルまで覚える。地団駄を踏むキノコ、ここにあり。
また、接触技である為かたいツメとシナジーがある点も見逃せない。この場合、特性による補正で素の威力が実質97となり、「じしん」や「10まんばりき」に匹敵するため、黄昏ルガルガンやメガメタグロスとは好相性と言える。
特にメガメタグロスの場合、「じだんだ」の威力が2倍になった場合H振りギルガルドを確定1発に出来る。
ただルガルガンには「ドリルライナー」があり、メタグロスがギルガルドに対して攻撃を外す場面となるとあえて無効になる技(「アームハンマー」や「どくどく」など)を打たなくてはならない上に、「キングシールド」で防がれた場合は攻撃力が2段階下がりかつじだんだが適用されないという事態になる。
特性が乗っても威力はギリギリ「じしん」以下であるため、メタグロスが採用する場合は総じてダブルバトルまたはグラスフィールドを主軸にしたパーティ(グラスフィールド下では「じしん」の威力が半減される)となるが、枠が割と厳しいので採用しにくいか。
「ねむる」+「ねごと」のコンボに組み込んでも面白いかもしれない。というのは、「ねごと」で「ねむる」を引いてしまっても「じだんだ」の威力上昇条件を満たすためである。
欠点は、やはり習得者の多くが揃いに揃ってほぼ上位互換の「じしん」を覚えること。
そもそも1ターンの攻撃外しというのはデメリットでしかなく、むしろ自身のピンチを招きかねない。普通に考えて「じしん」を2発ぶち込んだ方が早い。
上述の状況を満たせるのも(確率に左右される状態異常関連はどうしようもないとして)デメリットありきの特性や技、相手の出方によるもの、または単に使う場面を誤り行動を無駄にしてしまったといった限定的な場面となるのが歯痒いところか。
グラスフィールド下を前提としての採用も、カプ・ブルルを選出する(される)事がなければ実質じしんの劣化である。
だがポケモン剣盾のマックスレイドバトルとなると話は異なってくる。
命中100で威力もそれなりに高い物理じめん単体攻撃技はこの技しかなく、これより上は味方を巻き込むか命中率が少し低いかのどちらか。
加えて上記4つの技をダイマックス技にしたときの威力は全て130なので、上記のデメリットを重く見るなら「じだんだ」が最安定技となる。
更に言えば「じだんだ」はわざマシンである。他の3つの技と異なりわざレコードではないため、好きな時に覚えさせることができるという点でも優秀。
9世代では状態異常を無効にしてくるポケモンが環境に入っており、そしてその何れも「じだんだ」が弱点であるため状態異常を用いた耐久戦法を行う際の彼らへの対策として一定の需要があったりする。
Pokémon HOME解禁後の面々では、特にランドロスが新規習得したことに注目が集まった。
元々ダブルバトルで高い採用率を誇る霊獣ランドロスだが、「じだんだ」の新規習得により単体物理打点を獲得。味方を巻き込んでしまう「じしん」や物理寄りの種族値を持つランドロスではダメージを稼ぎにくい「だいちのちから」に頼らなくてもよくなったのは革新的。
結果、ダブルバトルでは「じしん」を超える採用率を叩き出している。
なお、やるき・ふみんは戦闘においてほぼ同じ効果だが別の特性扱いのため、ふみんの場合のみ「なやみのタネ(不発)」→「じだんだ」のダメージが2倍になる。
アニポケにおいてはコジロウのモルペコ、マリィのオーロンゲ、ロイのホゲータが使用。
ただし半ばじしんの代用技のような扱いもされているのか、原作とは違い複数体攻撃になっている。
関連タグ
やけっぱち:第9世代で追加された、同じ効果を持つほのおタイプの技。
からぶりほけん;同様に、前のターンの攻撃技などが失敗することで効果を発揮する道具。