ランドロス(れいじゅう)
れいじゅうらんどろす
見た目は人型から虎また犬のような四足歩行動物の姿となり、下半身を覆っていた雲は足につく形となった。
他のれいじゅうフォルムとの関係性からモチーフは白虎?と、当初は推測でしかなかったが、LEGENDSアルセウスにて新たに4匹目のコピペロスであるラブトロスが登場したことで、彼らのモチーフが四神であると公式が認めたのである。
フォルムチェンジしたことで、「こうげき」に特化したステータスになった。
ARサーチャーの仕様により、送り先データによって入手レベルが変化する。チェレン挑戦前だと、なんとLv.5になってしまう。
フォルム | H | A | B | C | D | S | T |
---|---|---|---|---|---|---|---|
けしん | 89 | 125 | 90 | 115 | 80 | 101 | 600 |
れいじゅう | 89 | 145 | 90 | 105 | 80 | 91 | 600 |
単刀直入に言うと、登場してから現在まで一般伝説含めた全てのポケモンの対戦レートの使用率1位付近に君臨し続ける最強クラスのポケモンである(平均使用率の高さならダントツで1位)。
冗談抜きで『対戦用のポケモン選ぶ時は5匹で良い(6匹の中の1匹はれいじゅうランドロスで確定の為)』とまで言われているレベルである。
れいじゅうフォルムは素早さが91、特攻が105と下がった代わりに、攻撃が145という脅威の高さになった。
れいじゅうフォルムは共通で「いかく」となり、元のかくとう耐性や、ダブルバトルでボーマンダやガブリアスを消滅させる勢いで増えているダブルトップメタ。
過去作を持っていない人はガブリアスを使用する事もあるが、やはり霊獣ランドロスとの性能差は大きい。ORASではランドロス自身を入手出来るのでますます数を増やした。メガシンカ前が同じ「いかく」のメガボーマンダが数を増やしたが、メガ枠の有無、タイプによるはがねへの打点力、バンギに有利、「とんぼがえり」等差別化自体は一切困らない。
当初はSの低下で評価は良くなかったが、後述の理由で有用な点が数多くあったので要注意ポケモン入りを果たす。
第7世代
第7世代でも「いかく」+「とんぼがえり」によるミミッキュなどの採用率の高いポケモンに優位に立ち回れ、フェアリー増加でガブリアスが陥落した事で新たなじめん枠として爆発的に増加。
結果的に採用率はシングル、ダブルでもトップ3入りを果たした。
USUMでもその勢いは止まらない。
新UBアーゴヨン・ズガドーン・ツンデツンデとじしんが刺さる相手が増えた。
強豪フェアリーに対抗するためにはがねタイプが大躍進した為対策として更に増加し、採用率は遂に総合1位に。
ミミッキュに代わりレートの頂点として君臨するようになった。
ガブリアスなら睨みを利かせられたリザードンが若干辛くなるという声もあるが、一緒に組んでいる味方の時点でお察しください。
USUM期のシングルでは、ミラーやボーマンダに刺さる「めざめるパワー(こおり)」の火力をキープしつつクッション・サイクル型として必要なHBを確保したのんき型というトンデモ型までもが使われるようになった。
第8世代
「めざめるパワー」廃止により即死の危険性がなくなった事や、「そらをとぶ」が「ダイジェット」で打てる事から当初から準伝説どころか解禁ポケモンの中でもトップクラスの要注意ポケモンとして警戒されていた。
結果的に使用率はエースバーン、パッチラゴンを蹴落として堂々のシングル使用率1位。ダブルでもレヒレに次いで使用率2位という圧倒的な戦績を残した…とはいかなかった。環境の研究が進むにつれて七世代までとは全く違うポケモン達が躍進してきたのだが、その中でもサンダー、ナットレイ、ウオノラゴンの三匹の並びが強力であると注目され始める。その中で実はランドロスは「こだわりスカーフ」を持ったウオノラゴン(しかも特性が「すなかき」だと「こだわりスカーフ」が無くても抜かれる)に極端に弱い事が発覚する。ランドロスの強みは不利対面でも「とんぼがえり」で有利にできる所にあったのだが、ウオノラゴンの場合とんぼがえりで逃げよう物なら威力170の「エラがみ」を後続に打たれてサイクルが崩壊してしまう。かといってそのまま居座ってもウオノラゴンはたとえ「いかく」で攻撃が一段階下がっていてもB特化のランドロスを低乱数とはいえ一撃で落とす火力がある。耐久無振りだとダイマックスしたとしても4分の3は削られてしまう。その為相手にウオノラゴンが見えたら選出が厳しくなってしまう。一応特性「ちょすい」、「よびみず」、「かんそうはだ」のポケモンをパーティに入れれば対策出来るのだが、相手もそれを見越して選出してこないこともある。
最大の役割破壊とも言える「じわれ」もダイマックスされると無効化されるため、その意味でも読み合いが極めて重要となる。
これらの点から多少順位は下がり、サンダー、エースバーン、ミミッキュに抜かれ使用率4位となった。
ちなみにシーズン開始直後は一位だったポケモンが順位を落とすのは第7世代のガブリアスなどもそうで、どちらもその一つ前の世代では使用率一位に近いという共通点がある。
それでも尚使用率はじめんタイプ・ひこうタイプ共にトップクラスであり、要注意ポケモンである事には変わりないのだが。
れいじゅうフォルムは物理型が基本。その攻撃種族値145から繰り出されるタイプ一致の「じしん」を始め
相性補完の高威力のいわ技「ストーンエッジ」、ひるみやダブルバトルで相手2匹を攻撃できる「いわなだれ」、確定素早さダウンを与える「がんせきふうじ」
ドラゴン狩りに「げきりん」を覚える事が出来るが優先度は微妙。
じめん技と範囲が被るが、かくとう技の「ばかぢから」を教え技で習得できる。ちなみにこれがあるとメガバンギラスを落とせる為それなりに重要。
懲らしめた2匹も覚え、いかくとの相性も良い「とんぼがえり」や、最終手段の「だいばくはつ」も覚えてしまう。役割破壊の「じわれ」も有効。
不一致ながらも、れいじゅうフォルムの「だいばくはつ」はいままでタイプ一致で使えた最高火力のベロベルトに次いで威力が高い。
その微妙な素早さから「こだわりスカーフ」を持たされることが多い。ただし、初手で「ステルスロック」を撒くのを任せている場合は、「きあいのタスキ」や「ヤチェのみ」を持つ場合も多い。最近では「とつげきチョッキ」を持たせる型も増えている。
このポケモンは純粋な強さもそうだが、それ以上に恵まれた汎用性と対応力も使用率に大きく貢献しているだろう。
LEGENDSでは実装こそされたものの、特性という概念が存在せず、主力技も多くが廃止されてしまうという悲惨な状況になっている。
対人戦が実装されていないのがせめてもの救いか。
第9世代
ポケモンホーム連携と共に解禁。
今作はじわれやどくびし等の技を多く使われ、それらを躱せるのは非常に優秀。なんならこちらもじわれを打てる。
さらにパルデアではギャラドスやウインディなどのややマイナー寄りの「いかく枠」しかおらず、その点に置いてもかなり扱いやすいと言えるだろう。
さらにテラスタルの習得により大幅な強化がされた。まず4倍弱点を消せたり、いままで使いづらかった物理飛行技をテラバーストを用いて代用が可能になったりとさらに汎用性が増すことに。
ただし、相手のテラバーストこおりで役割破壊されやすくなったとも言えるため、不意に落とされる危険性も高くなったのでそこは注意が必要。また同じくこおり4倍弱点を持つカイリューとの同居が難しくなるという問題も発生している。
習得技としては新たにちょうはつも覚えるようになり、カバルドンは手も足も出せなくなってしまう。
またうちおとすも再び覚えるようになり、ロトムやでんきテラスタル+ふゆうなどで弱点消してくる相手を対策できるようになった。
これらの性能から、今作においても高い使用率を所持することが考えられる。
ただしパルデア地方で使える地面タイプはイダイナキバ、ガブリアスを始め、ディンルーやガチグマなどの強豪揃いなのでどうなるかは見ものである。特に「オボンのみ」や「たべのこし」などの耐久アイテム枠が競合する恐れがあるため、もしそれらと同時採用する場合はプレイヤーの腕が問われる。
ただパオジアンや水ウーラオス、テツノツツミには明確に弱いので過信は禁物。パオジアンはタイプ一致氷4倍があり、ウーラオスはすいりゅうれんだの確定急所で威嚇分を無効化され、テツノツツミには両方のタイプで抜群が突かれる。
特にテツノツツミにブーストエナジーで素早さを上げられるとスカーフも意味を成さない。
テラスタイプはパワーを活かせる一致テラスタルは当然の事、弱点であるみず・こおり両方をカバーできて弱点自体も少ないみず、純粋に耐性の良いフェアリー、はがねが目ぼしい所。
レギュレーションDで解禁されて早々、環境の最前線に進出。全体の使用率は10位以内をキープしている。
上述の通りいかくによるサイクルのしやすさや地面と電気の一貫を切れるのはやはり便利ではある。
しかし速くて高火力の氷タイプの登場やパルデアで使える強力地面タイプのポケモンと競合してしまうこと、強力な水ウーラオスがいることから環境的になかなか向かい風。
使いこなすには今まで以上に戦い方を思考することが必要だろう。
主に使われる戦法はパワーを活かした「テラバースト」(ひこう)型やみずテラスタルで弱点をカバーした型が多い。
シーズン8最終上位ではそれほど結果を残していないが、上位構築にはあまり場持ちに特化していない「こだわりハチマキ」アタッカー型や「こだわりスカーフ」スイーパー型が目立った。より目立ったのはフェアリー「テラバースト」で範囲を広げたアタッカー型であった。
そして上記の環境の向かい風の結果、続いてのシーズン9開始においては同じ地面枠のディンルーとガチグマに使用率を抜かれてしまった。
理由としてはスカーフを巻いても抜けないことが多くなり、他に上げた2匹は素早さを捨てて耐久に回していることから、不利対面でも1〜2発くらいは耐えて仕事が出来てしまうからだろう。このシーズンから実質的な耐久数値でガチグマとディンルーに劣る点を「ビルドアップ」でカバーした型が散見されるように。
オーガポン解禁以降は同種に押されてガチグマの使用率が暴落(それ以前から下降気味)、ディンルーもオーガポンにそこまで強くない為、使用率を緩やかに落とす中、ランドロスだけは10位前後に留まり続けており、結局じめんタイプとしてはトップシェアを維持している(それより上のじめんタイプが解禁補正で使われているガチグマとグライオンなのでそこまで競合しない)。なんだったらランドロス自体、くさタイプを弱点としない為、「オーガポンに強いじめんタイプ」としてガブリアス共々更に増えた。
アタッカーもクッションもサイクルも出来る汎用性の高さは伊達では無い。
また、AS型の炎や岩のオーガポンなら「こだわりスカーフ」型で上から叩けるというのもある。ひこう「テラバースト」なら炎型に十分な打点があるし、岩型にも「とんぼがえり」で大ダメージを与えつつ有利対面にバックするという手がある。
シーズン11の最上位帯ではしんちょうHD特化型かそれに近い型が結果を残した。シーズン14辺りからアカツキガチグマにひたすら強い「とつげきチョッキ」「くさむすび」型も台頭。
単体でも強力だが、れいじゅうランドロスとテツノカイナでサイクルを回す「ランドカイナ」構築が毎シーズンのように上位で結果を出している。大抵はれいじゅうランドロスの「いかく」+「とんぼがえり」、テツノカイナの「ボルトチェンジ」を繰り返す構築となる。アシレーヌとブリジュラスとの3匹で組んだ攻め寄りのサイクルトリオである「ランドアシレジュラス」も一定数使われる。
多少誇張は入るかもしれないが、シーズン17にはブリジュラスを対策するために「れいとうビーム」を搭載したやんちゃACSカイリューが開発されたぐらいである。
禁止級伝説が解禁されたシリーズ7では流石にパワー型としては陰りが見え始めているが、パオジアン、テツノツツミ、アローラキュウコンといった苦手な俊足のこおりタイプに対して、こくばじょうバドレックスがそれを上回る素早さ種族値150で用心棒となってくれるため、トップメタから陥落せずに済んでいる。このシリーズでは対コライドンに焦点を当て、パワーを捨てて性格わんぱくで物理耐久に厚くした型が目立つようになった。一部では「こわいかお」によるデバフや対面操作で起点を作る型まで見られた。
シーズン20最終1位構築には「じわれ」で上振れを狙い、1つでも上の順位を狙った型が見られた。
どうやったら止まるんだコイツは…
ポケモンGO
- けしんフォルムの実装から1か月、ライバルウィークでようやくれいじゅうフォルムが実装されることになった。じめん技に「マッドショット」と「じしん」を覚えるため、原作同様高い攻撃力を以てドリュウズやグラードンを大きく超えるコンボDPSをたたき出し、2021年4月現在でじめん技統一では見事1位に輝いていた。……が、多彩な技構成をしておいて現状魅力はこれだけなうえに、2023年2月に「だんがいのつるぎ」を習得したグラードンに追い抜かれた。
- ゲージ技は他に3つあるのだが、チャージに見合ったDPS・DPEを出しにくくタイプも被っている誰得技、ひこうキラーになるがフルゲージで威力100・不一致技、発動は早いがばつぐんを突けるタイプが被りやすくステータスが下がってしまう技とけしんフォルムより使いづらい性能だからである。通常技のあと1つも「じんつうりき」というイマイチな性能。グラードンのように汎用性が良いとは言いにくいため、ジム・レイドバトルでのじめんタイプ使いとしての活躍がベストか。
- ……とかなんだとか言っていたら2024年1月に専用技「ねっさのあらし」を習得。これにより、グラードンを再び追い抜いた。さすがにゲンシグラードンには敵わないが、それでも十分すぎるほどの大火力を獲得。PvPでも小出しにしやすい技かつ相手の攻撃ダウンと至れり尽くせりである。
- 原作では最強クラスのポケモンとして君臨していたランドロスだったが、アッパー調整が成された結果ポケモンGOでも最強クラスのポケモンと相成った。やはり本物の神は伊達ではなかった。ただし、氷技を受けるとあっさり倒されてしまうため過信は厳禁。