もうコピペとは言わせない!
ゲーム中の扱い
伝説のポケモン(通称:準伝説)のトルネロス・ボルトロス・ランドロス・ラブトロスがフォルムチェンジした姿である。
「コピペロス」の記事も参照の事。
初登場は『ポケットモンスター ブラック2・ホワイト2』だが、通常プレイでは登場せず、Nintendo 3DS専用の外部拡張ソフト『ポケモンARサーチャー』で捕獲したものを送り込む必要があるという特殊な形態を取っていた。
また、フォルムチェンジは「うつしかがみ」というアイテムを使って行うのだが、その「うつしかがみ」自体「『ポケモンARサーチャー』産のランドロスを連れた状態で『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』での棲息地であった「ほうじょうのやしろ」を訪れる」という手順を踏まないと入手できない。
「うつしかがみ」は「たいせつなもの」扱いとなるためトレーナー間の授受も不可能である(紛失すると取り返しが付かないため安全ではあるのだが)。霊獣フォルムでのポケモン交換もできない。
さらに、『ポケモンARサーチャー』産の「コピペロス」を元の人型の姿、けしんフォルムに戻すと隠れ特性になるという特典まで付いてくる。
逆に『ブラック・ホワイト』産の個体をれいじゅうフォルムにチェンジさせても特性に変化は無く、一本化されてしまう。要はナックラーの進化みたいな感覚である。
つまり、単なる強化に留まらず、『ポケモンARサーチャー』を使えるトレーナーだけが一方的に優位に立てる、強力な販促部隊でもあったのである。同期の「聖剣士」にすらそのような優遇は無く、事実上「コピペロス」の3匹が同作の「顔」のようなものであった。
それが人面鳥&人面犬(?)という文字通りの面子なのはなかなかにシュールな話であるが、それだけ廃人層からの支持が厚かったポケモンという事なのだろう。
なお、れいじゅうフォルムのコピペロスは『ポケットモンスター ブラック2・ホワイト2』本編開始直後から送り込む事ができ、その場合のレベルはわずか5に調整された。色々異例ずくめだが、これには一回のプレイで1匹ずつしか捕獲できない関係上、いわゆる「厳選」行為をやりやすくするという目的もあったようだ。
とは言え、そのような状態では成否の判定に一苦労するという問題があり、失敗していた場合にはデータを消去する以外にやり直す方法が無い事から「厳選」は困難を極めた。
廃人層はそのようなポケモンでも当たり前のように理想的な状態で揃えていたわけで、どのような手を使ったのかは・・・お察しください。
『ブラック・ホワイト』のソフトの相手と対戦をする場合、相手側からはけしんフォルムとして表示される(ステータスはれいじゅうフォルムのままである)。
『ポケットモンスター X・Y』からは通常プレイでも「うつしかがみ」を入手する事ができるようになり、『ポケモンARサーチャー』を持っている必要は無くなった。『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』では「コピペロス」自身が再登場しており、旧世代ソフトの必要性も無くなっている。
『ポケモンGO』でも2021年3月~4月にかけて実装された(ラブトロスはけしんフォルム含め未登場)。
同作ではアイテムを使用してフォルムチェンジさせるシステムが存在しないため、けしんフォルムとは別枠のポケモンという形で登場している。
けしんフォルムと比べると種族値が変化しているだけでなく、覚える技も大きく異なっており、こちらはフルゲージの大技を主力とするパワーファイターとなっている。どちらかというとPvPよりもジム戦やレイドバトル向けの性能と言えるか。
『Pokémon LEGENDS アルセウス』ではイッシュ地方から離れたヒスイ地方にコピペロスが登場し、過去作のようにうつしかがみでこの姿になる…のみならず、なんと新たな4体目であるラブトロスが登場し、この姿を獲得した。
ラベン博士が書いたであろう図鑑説明文では、けしんフォルムは仮の姿であり、れいじゅうフォルムこそが彼らの本来の姿であると考察されている。
名前が"霊"獣フォルムだが、飛べる見た目のトルネロスにゴーストタイプが追加&飛べる見た目をしていない残り3体のひこうタイプがゴーストタイプに変更される訳ではない。
モチーフ考察
獣、龍、鳥という三要素や『霊獣』という東洋的なネーミングから長らく四神がモデルではないかと噂されてきたが、長らく玄武担当がおらず、確証の域を出ていなかった。
しかし『Pokémon LEGENDS アルセウス』で登場したラブトロスのれいじゅうフォルムがモロに玄武であった為、これにて四神がモデルだということはほぼ確実となった。
とはいえ共通するのは生物のモチーフのみであり、色、属性、季節といった要素が厳密に元ネタに沿っている訳ではない。四神と比較してみよう。
トルネロス
対応する四神は朱雀…なのだが、鳥要素以外に繋がりはない。
なにせ朱雀の体は赤く、火属性を司るからである。彼自身はほのおタイプではないが、幸いにも『ポケットモンスター ソード・シールド』以前ではやきつくす、『ソード・シールド』ではねっぷうを覚える事が出来る。
また朱雀は南に位置し、季節の夏を司るが、トルネロスは『Pokémon LEGENDS アルセウス』での描写からどちらかといえば北に位置しており、冬に相当すると思われる。
ボルトロス
対応する四神は青龍なのだが、ドラゴンタイプを持っていないし、それに類する技を覚えない。
体色は青だが、青龍の「青」は「ブルー」ではなく「グリーン」だと言われており、一致しない。
しかし、青龍の司る木属性は雷系統も包括する属性であり、『Pokémon LEGENDS アルセウス』での描写から東に位置する事からそこそこモデルに近いと言えよう。
ただし青龍が司る季節は春だが、ボルトロスは雷雨を操ることから季節的には夏にあたると思われ、またコピペロスには明確に春の担当であるラブトロスが存在している。
ランドロス
れいじゅうフォルムがトラ型なので、モデルは白虎。おそらくランドだから陸上哺乳類が充てがわれたのだろう。尤も化身ランドロスは常に雲(の様なエネルギー体)で空中に浮いているのだが…。
ところどころ体は白いが、やはり、メインカラーはオレンジなのでそこまで白虎感はない。
しかしながら、コピペロスの長であったり、豊穣を司ったり、西に位置していたりと白虎を連想させる要素は実はそれなりにある(四神の最上位は玄武であるが白虎が四神の中で最高齢という説があり、また白虎が司る季節は秋とされている)。
一方で属性面に関してだが、白虎の属性は「金属性」。金属も地面に由来するものと考えれば繋がりはなくもないのだが、ポケモン世界では既にはがねタイプが存在しているし、五行思想でも金と土は別物とされる(この土を司るのが四神の長とされる黄龍なわけだが、果たして彼に相当する存在は出るのであろうか?一応四神の長は黄龍の代わりに四霊の一柱にして獣類の長である麒麟が中央に位置している場合も有り、外観も似ているあのポケモンが挙げられるが…)。
ラブトロス
けしんフォルムの時点で蛇のような尻尾を持つが、れいじゅうフォルムでは蛇を巻いた亀というまさしく玄武そのままの姿となる。
しかし、色はピンクで春の女神、南に位置している上、タイプもフェアリータイプであり、一方の玄武は色が黒、方角は北、司る季節と属性は冬と水であり、武神であると見た目以外は元ネタから一番かけ離れている存在である。
4体揃ったことでこの姿のコピペロスを真に四神とも呼ぶようになっていく……。
余談
現状『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』で捕獲できる「コピペロス」は通常特性のみであるため、『ポケモンARサーチャー』産のけしんフォルムのみ「カロスマーク」付きでの再現ができていなかったりする。
しかし、そのような目撃例が後を絶たず、公式発表の統計にすら「カロスマーク」付きポケモン限定のバトルに隠れ特性個体が出入りしている形跡が残されている。
関連イラスト
関連タグ
トルネロス ボルトロス ランドロス ラブトロス(コピペロス)