「ばりゅるるるるーっ!」
基礎データ
全国図鑑 | No.0641 |
---|---|
イッシュ図鑑 | No.198 |
ヒスイ図鑑 | No.231 |
ローマ字表記 | Tornelos |
分類 | せんぷうポケモン |
タイプ | ひこう |
高さ | 1.5m / 1.4m(れいじゅうフォルム) |
重さ | 63.0kg |
せいべつ | 100%♂ |
特性 | いたずらごころ / まけんき(隠れ特性) / さいせいりょく(れいじゅうフォルム) |
タマゴグループ | タマゴみはっけん |
各言語版での名称
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | トルネロス | tornado(スペイン語で「竜巻」)+Aiolos(ギリシャ神話の風神アイオロス) |
英語 | Tornadus | 日本語に同じ(ただしアイオロスのつづりがラテン語、Aeolus) |
ドイツ語 | Boreos | Boréās(ギリシャ神話の北風の神ボレアース)+Aiolos(アイオロス) |
フランス語 | Boréas | Boréās(ボレアース) |
韓国語 | 토네로스 | |
中国語 | 龙卷云 |
概要
第5世代『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』にて初登場した風を操る伝説のポケモン。
『ブラック』バージョンにのみ登場し、『ホワイト』にのみ登場する雷を操るポケモンボルトロスとは対を成す存在。『LEGENDSアルセウス』のボルトロスの図鑑説明文によると、両者は宿敵関係にあるようだ。
下半身に白い雲のようなエネルギーを纏い、白いひげに2本の角、雲のような頭髪を持った、緑色の筋肉質な老人じみた容姿を持つ。
所謂「風神」をモチーフとしたポケモンで、見た目によらず「いたずらごころ」の特性を持つ程の悪戯好き。
時速300キロものスピードで四方八方を飛びまわり、つむじ風のような尻尾から噴き出したエネルギーで、民家を吹き飛ばす程のパワーを持った大嵐を巻き起こしてしまう。
その為、上位ポケモンであるランドロスの怒りを買い制裁を受けたことになっている。
確かにこれではお叱りも受けるだろう。
ただ、彼の引き起こす嵐には、大気を攪拌し、季節を巡らせる働きもあるとされている。
迷惑な存在であることには間違いないが、彼もまた大自然の営みの中でなくてはならない存在なのである。
『ブラック2・ホワイト2』からは「うつしかがみ」でれいじゅうフォルムへと姿を変えられるようになった。
鳥(朱雀)のような外見でコピペ脱出は達成したものの、顔はおっさんのまんまである。ある意味すごいインパクト。
名前の由来は、恐らく「トルネード+アイオロス」からと思われる。
ゲーム上における特徴
これまでのひこうタイプは序盤鳥含めて複合タイプであった為、シリーズ初の純粋ひこうタイプである。
Lv.40
最早恒例となった徘徊型ポケモンで、『ブラック』のみ、バッジ8個入手(ソウリュウシティのジムリーダーであるシャガに勝利)後、10ばんどうろに繋がるソウリュウゲートで案内係の女性から7ばんどうろの異常気象について教えられ、悪天候となっている7ばんどうろに北東の民家に招かれた後にトルネロスと遭遇でき、後にイッシュ地方を徘徊する。
出現する場所では嵐が起こっており、出現する場所は時間帯によって限定される。
朝 | 2ばんどうろ、3ばんどうろ、18ばんどうろ |
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昼 | 4ばんどうろ、5ばんどうろ、16ばんどうろ |
夕方 | 6ばんどうろ、7ばんどうろ、8ばんどうろ |
夜(0時以前) | 9ばんどうろ、10ばんどうろ、11ばんどうろ |
夜(0時以降) | 12ばんどうろ、13ばんどうろ、14ばんどうろ、15ばんどうろ |
『ホワイト』では全く目にすることが出来ないので、当時のGTSでは入手が不可能であり、入手難易度が高いポケモンであった。
『BW2』では出現自体なくなり、ソフト単体では入手不可。無印を持っていない場合はDL専用ソフト「ARサーチャー」との連動で狙うことになる(前作から通信交換で連れてくるという手もあるが)。ちなみにARサーチャーは本編の進み具合によってレベルが変動するため、最序盤のうちに送るとレベルが5になる。序盤からいきなり伝説のポケモンを連れ回せ、レベルも10以下なのでちゃんと指示を聞く…という、歴代でもぶっちぎりに贅沢な初期メンである。
過去作や後述の『ORAS』から連れてくる必要がある。
トルネロス・ボルトロス・ランドロスのいずれかを手持ちに加えて映し身の洞窟にいる女性研究員に話しかけると、フォルムチェンジに必要な「うつしかがみ」が貰える。
Lv.50。『オメガルビー』限定で、くろくもに固定シンボルとして出現。厳選のハードルはかなり低くなった。
条件はポワルンが手持ちにいること。ポワルンはストーリー中で貰えるため、おおぞらをとぶことができるようなればすぐに捕獲することができる。
トルネロス・ボルトロス・ランドロスのいずれかを手持ちに加えてキンセツシティのミラーショップの店員に話しかけると「うつしかがみ」が貰える。
LV.60。『ウルトラサン』限定で、ウルトラワープライドで赤色のワープホールから出ると行ける「空ステージ」に出現。
なお、アーカラ島・カンタイシティのポケモンセンター右にある空間研究所3階にいるバーネット博士から「うつしかがみ」を貰える。
当然ながら未登場。
LV.70。DLC『冠の雪原』で解禁され、ダイマックスアドベンチャーのボスとして登場する。『ソード』限定ではあるが、『シールド』でもソード主催のトルネロスが出現するコースにゲストで行けば自分のソフトで出現させられ、その場で捕獲しなくても居場所を登録すれば自分主催で行けるようになる。
殿堂入り後にトルネロス・ボルトロス・ランドロスのいずれかが手持ちかボックスにいる状態でラテラルタウンのほりだしもの市で会話をすると「うつしかがみ」が貰える。
未登場。
クリア後に裏ボスを倒した後にコギトから情報を聞くことにより純白の凍土の「極寒の荒地」に出現する。
他のコピペロス共々バリアを張っているため、捕まえるには逃げ回るトルネロスを追いかけながらアイテムを3発当ててバリアを解除しなければならない。出現位置には高台が多く、息を潜めて近付いてきたところをフェザーボールなどで狙撃しやすい。ただし、近くにはオニゴーリが徘徊しているので、邪魔になりそうなら先に倒しておくか捕まえておこう。
ラブトロスの図鑑が完成した後、コギトから「うつしかがみ」を貰う事ができる。
当初は捕獲手段がなかったが、2023年5月31日から始まった『ポケモンホーム』と『SV』との連携によってボルトロスやランドロスを始めとした多くのポケモンと共に、パルデア地方に上陸させることが可能となった。(1番手軽なのはLEGENDSアルセウス産)。
カラフジムのジムテストがクリア済みであれば、手持ちかボックスにトルネロス、ボルトロス、ランドロス、ラブトロスのいずれかがいるとき、マリナード市場の競りに「うつしかがみ」が並ぶことがある。
性能
種族値
フォルム | HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
けしん | 79 | 115 | 70 | 125 | 80 | 111 | 580 |
れいじゅう | 79 | 100 | 80 | 110 | 90 | 121 | 580 |
デザイン自体は好みが分かれるが、伝説ポケモンらしく性能自体は紛れもなく高性能。
けしんフォルムのステータスは攻撃に優れている。
というよりけしんボルトロスと全く同じ種族値である。
れいじゅうフォルムは攻撃と特攻が15ずつ下がり、素早さと防御、特防に10ずつ加わった。
上昇した素早さは121ととても速く、対戦で使われる中ではかなりの高速ポケモンとなっている。
唯一の単ひこうであり、タイプ的にも抵抗弱点が少ない為「劣化ボルトロス」になりかねない部分が指摘されていたが、それも昔のお話。
まともなひこう技を使えないボルトロスと比べると、「ぼうふう」「アクロバット」などの高威力のひこう技や、特性「いたずらごころ」からの「おいかぜ」が扱えるのが魅力。
BW2以降は教え技で「ねっぷう」「こごえるかぜ」を覚えられるようになり、ますます差別化の道を進んでいる。
種族値的には特攻のほうが高いが、けしんフォルムでは高威力で命中安定な物理型メインで使用される事が多い。
けしんフォルムのひこうのジュエル+アクロバットで丁度1素早さが勝っているラティオスを確1という露骨な種族値調整が見え隠れするポケモン。
消費後で対面してしまった場合は「とんぼがえり」が使いやすく、れいじゅうフォルムの物理型ではこちらから入る事になる。特性の「さいせいりょく」とも相性が良い。
特殊の方も雨下必中の一致「ぼうふう」が強く、けしんフォルムならファイヤーと並んで最強の一致「ぼうふう」使いになる。
トリプルバトルでは端から端へ攻撃できるひこうタイプの技をタイプ一致で使える。
高い素早さからかなりのポケモンを縛る事が出来る。
特に『ブラック』徘徊系の宿命としてとにかくその捕獲方法から厳選が難しいものの、ボルトロスと違ってめざパが殆ど必要ないので、そちらと比べればまだ可能な範囲といった所である。
デメリットとして、けしんフォルムの容姿のせいかひこうタイプの中では珍しく「はねやすめ」を習得することができない。そのため他の鳥ポケモンのような耐久戦法は不得手で、回復が「とんぼがえり」+「さいせいりょく」のコンボ頼りになってしまいがち。
先制技を防ぐ能力や「いたずらごころ」のあくへの無効化などの逆風もあるが、「おいかぜ」や「わるだくみ」等自身や味方を対象とした技は今まで通り使える。
だが未だにシングル勢にはボルトロスの劣化と見なされている事が多く使用率もそこまでなのだが、ダブルバトルでの使用率は登場当初から驚異的であり、このポケモンの主戦場となっている。
ダブルではアタッカー性能のみならず補助に優れたポケモンも重宝されるが、トルネロスはいたずらごころからの優秀な補助技と準伝説の潤沢な種族値により、アタッカーにも回れる器用さを兼ね備えている。
特に他2体との決定的な差はいたずらこごろ持ちでありながら「おいかぜ」を覚えることであり、これがあるために高使用率をおさめているといっても過言ではない。
特に8世代の環境まででも、禁止伝説の中でも最強格のカイオーガとの相性が抜群である。カイオーガは微妙な素早さを補うためにスカーフを巻くことが多いがトルネロスのおいかぜでサポート出来、一方のトルネロスはあめふらしにより、ぼうふうが必中になるので、かなり強力である。
また8世代においてはおいかぜだけではなく、ダイジェットでも素早さのサポートが出来てタイプ一致で放てるため、さらに相性が良い。
第9世代
同期2匹を差し置いて何故かゆびをふるを新技として貰っている。
専用技のこがらしあらしがダブルで2体同時攻撃できるようになって(ひこうタイプの技では他の複数対象攻撃は「エアカッター」のみ)おり、ひこうタイプ技で実用性のある範囲攻撃が撃てるという唯一無二の性能を手に入れた。
さらにテラスタルの獲得によって「テラバースト」を使うことができるようになり、もう一声という言うべき技範囲が補完された形となった。
代わりに「ばかぢから」のわざマシンがなくなって覚えられなくなり、まけんきを応用した物理型は型の自由度が下がってしまったため、豊富な風技を利用した特殊型運用が安定するだろう。
レギュレーションDが始まった直後は、シングルでは3桁だが、ダブルではすでに1桁の使用率を誇っている。
やはりいたずらごころからの先制おいかぜ等の補助技を使うのが単純に強力なのである。
それ以前はヤミカラスが担っていたが、こちらは種族値の差が圧倒的であり、さらにこがらしあらし(あまごいすれば必中)もあるのでアタッカーとしてもさらに使いやすくなっている。(ヤミカラスもくろいきりやタイプ一致イカサマ等の差別点もあるが)
ダブルバトルではハバタクカミと共に全体攻撃をひたすら押したり、「おいかぜ」でれんげきウーラオスを確実に通したり、パオジアンを「おいかぜ」で素早さのいたちごっこに参加させたり、というのが主流の使い方。持ち物は「ねこだまし」対策の「おんみつマント」、「ちょうはつ」対策の「メンタルハーブ」、上から攻撃して処理する動きに対する「きあいのタスキ」など、とにかく「対策の対策」が目立つ。テラスタイプも一致のひこうを除けば「しんそく」対策のゴースト、はがね、「いたずらごころ」ミラーマッチ対策のあく、上から叩くためのでんきウエポンに対するじめんなど、ここでも「対策の対策」がよく見られる。
WCS2023ジュニアカテゴリ優勝パーティには「あまごい」で味方のみずテラスタルれんげきウーラオスをサポートする型が使われていた。
この世代ではテラスタルと「こがらしあらし」の獲得によって、元々「いたずらごころ」の存在から一定の適性があった天候パ始動役としてあまりに汎用性が高まったため、イダイトウ♂を獲得したペリッパーもシリーズ4ダブルでは使用率30位台前半で健闘するにとどまったほどであり、トリパエースとしても運用できるコータスですら使用率18位から19位をうろちょろするぐらいであった。
この世代におけるトルネロスは素早さ調整の指標として重要視され、高速アタッカーは最速トルネロス抜き抜き調整にされることが多い。
「こわいかお」型もこの世代ではそれなりに結果を残している。相手への素早さのデバフになる上に、味方に放てば「トリックルーム」下における事実上のバフになる。
前述した通り、カイオーガとの相性はとにかく良いが「こがらしあらし」の取得により、ダイジェットのように攻撃しながらの素早さ補助もこなせるため、禁止伝説解禁ルールが来ても高順位が予想される。
使用トレーナー
ゲーム版
※1:アニバーサリー22時
※2:チャンピオン時
漫画版
番外作品
ポケモンカードゲーム
- 詳細はこちら
ポケモンGO
2020年2月5日~2月25日までの期間中に★5のレイドボスとして登場。翌年の4月にはれいじゅうフォルムが実装された。
レイドボス
ボスとしてのCPは46044。「くさむすび」を覚えていることがあるため、バンギラスやドサイドン等いわタイプのポケモンを使用する場合は注意が必要。でんきタイプであれば一致技を軽減できるため対策としては安定する。特にジバコイルは「かみつく」「あくのはどう」以外のトルネロスの技を全て軽減できるので対策としては最有力候補か。
性能(けしんフォルム)
最大CPは3346とそれなりに高く、攻撃力も高めで弱点を突ける相手には滅法強い。通常技で「かみつく」と「エアスラッシュ」、ゲージ技で「ぼうふう」「くさむすび」「あくのはどう」「はかいこうせん」を覚える。レックウザ同様鳥ポケモン以外で通常・ゲージ技の両方をひこう技で固められる数少ないポケモンの1つでもある。
れいじゅうでの性能はこちら
ポケモンマスターズ
本作ではレジェンドバトルのボスとしての登場だけでなく、フウロ(22アニバーサリー)とチェレン(チャンピオン)のバディとしてプレイアブル実装されている。
フウロ(22アニバーサリー)はトルネロス(れいじゅう)、チェレン(チャンピオン)はトルネロス(けしん)を参照。
メインストーリー「悪の組織編・最終章」では、ある者とあるポケモンによって呼び出されたポケモンで登場している。
アニメ版
アニポケ・第1-7シリーズ
ベストウイッシュ編
CV.佐藤健輔
59話「トルネロスVSボルトロスVSランドロス!(前編)」から登場。ロケット団トリオにミロス島に召喚されるも、同じく召喚されたボルトロスと争って島に危機をもたらしてしまう。
巫女に扮したアイリスの祈りによって召喚されたランドロスの仲裁も全くきかずにバトルとなる。ロケット団によってゼーゲル博士が作ったレーザー檻の中に囚われてしまうが、サトシ達の活躍でレーザー発生装置が破壊された事で脱出。
ユウトが持っていた最後のふっかつそうで復活したランドロスに説得され、ボルトロスとランドロスと共にミロス島を再びふっかつそうの生える豊かな土地に戻した。
97話「霊獣フォルム総進撃! イッシュ最大の危機!!」で再登場。イッシュ地方を制圧するための計画である「オペレーション・テンペスト」の最終段階に入ったロケット団によって、サトシから強奪したメロエッタの歌声で復活したサザナミ湾の海底遺跡に安置されていた「うつしみのかがみ」によりれいじゅうフォルムになって暴走したが、サトシ達とメロエッタの活躍で正気に戻る。
漫画版
ポケットモンスターSPECIAL
第10章から登場。ホワイトが乗車するカナワタウン行きの電車の前で、ボルトロスと偶然居合わせたことで激闘を繰り広げるがランドロスに諌められた。しかし、直後にプラズマ団の七賢人・ジャロによって3匹まとめて捕獲されてしまう。
シッポウシティではダークトリニティによって召喚され、ジムリーダー達を圧倒した。
第11章ではアクロマから戦闘員達に託されて、反乱を企むジャロを倒すために派遣され合唱コンクールを控えたトレーナーズスクールに出現しラクツと激戦を繰り広げる。入手した「うつしかがみ」により、「けしんフォルム」から「れいじゅうフォルム」へ変化できるようになり、その飛行能力は飛行形態のゲノセクトにも匹敵する。
しかし、ラクツのフタチマルとケルディオのコンビネーションに翻弄され、凍り付いたホタチが直撃して全身が凍結し戦闘不能となった。
その後、ジャイアントホールでコバルオンらと激闘を繰り広げるが、ケルディオが「うつしかがみ」を破壊したことで3匹共に強制的にけしんフォルムに戻りビリジオンに撃破され、ダークトリニティの支配から解放されて逃げて行った。
余談
- トルネロスを超えるマッハ2(時速2448km)で飛ぶピジョットもいることも忘れてはいけない。だが、種族値的にはトルネロスの方が速い。ポケモン図鑑では良くあることなので気にしない。
- 『ZOIDS』シリーズには、とある場面でとある三兄弟の操縦する特殊なレッドホーンが3機登場しており、その中の一機はゲキド(緑色のボディーペイントを好む)が操縦し、「暴風発生装置」を持つ「トルネドス」という個体だったとされている。
- 『星のドラゴンクエスト』にも、闇の風王・トルネドスというモンスターが登場する。
関連イラスト
関連タグ
0640.ビリジオン→0641.トルネロス(けしん/れいじゅう)→0642.ボルトロス(けしん/れいじゅう)