「ぐるるおおーっ!」
基礎データ
全国図鑑 | No.0639 |
---|---|
イッシュ図鑑 | No.226 |
カンムリ雪原図鑑 | No.206 |
ローマ字表記 | Terrakion |
ぶんるい | がんくつポケモン |
タイプ | いわ / かくとう |
たかさ | 1.9m |
おもさ | 260.0kg |
せいべつ | 不明 |
とくせい | せいぎのこころ |
タマゴグループ | タマゴみはっけん |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | テラキオン | テラコッタ |
英語・スペイン語・イタリア語・ポーランド語 | Terrakion | 日本語に同じ |
ドイツ語・フランス語 | Terrakium | |
韓国語 | 테라키온 | |
中国語 | 代拉基翁 |
概要
『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』(第5世代)で初登場した伝説ポケモンの一体。
ウシ科等大型の偶蹄目に似た体系をしており、短足気味だが四足も胴体も非常に太くたくましく、左右に突き出した刃状のツノはヘラジカ並みに大きい。
名前の由来は大地や弩級を意味する「テラ」や、土器の色を指す「テラコッタ」をもじったものらしく、体色も名に違わぬ渋い灰色や茶色を基調とする。
かつてイッシュ地方において、人間が起こした戦火からポケモン達を守護し、元凶の人間達にも戦いを挑み懲らしめたとの伝承を残す『伝説の聖剣士』の一員。
同胞である、強い精神力を持ったコバルオン、スピードに秀でたビリジオンと比べ、このテラキオンはパワーに優れ、巨大で頑強な城壁すらも一撃で突破する突進力を誇る。
当時はその屈強さを活かし、ポケモン達の逃げ道をふさぐ障害物を破壊する役割を担ったと伝えられている。
太く逞しさを感じるフォルムからか、ファンによる擬人化や公式でのキャラ付けもこぞって力自慢の兄ちゃんキャラになる事が多い。公式絵もゲームのドット絵に反してイケメンだったという感想がしばしば。
色違いは灰色の胴体が薄茶に、茶色の角部分が赤くなり、ビリジオン程ではないが中々派手。
『Nintendo DREAM』2011年4月号で三銃士のポルトスをイメージしていると開発者が述べている。
ゲーム上の特徴
BW1
イッシュ地方のチャンピオンロードの洞窟内にある「試練の室」に鎮座している。しかし、フキヨセの洞穴であらかじめコバルオンを捕獲、または倒しておかなければ、かいりきやいわくだきでもどかせられない岩が入り口をふさいでいるために試練の室に入ることはできない。初期レベルは42。ちなみに、これまでチャンピオンロードにて現れた伝説のポケモンは、本作のテラキオンと初代のファイヤーのみ。
BW2
「いま あなたの めのまえで そんざいかんを はなつ... 」
試練の室が崩壊して行き場を失ったテラキオンは、22番道路の路上に出現。しかも仲間たちと違って前振りもなく、ジム制覇後に22番道路に行くとぽつんと立っているだけ。
節冒頭のセリフはそんなテラキオンを形容するアクロマのセリフである。
これが原因でカバオが元となった不名誉すぎるAAを頂戴してしまった。
初期レベルは45。倒すor逃走した場合は殿堂入り後に再登場。レベルは65。
再戦時は攻撃技が格闘技の「せいなるつるぎ」のみになるのでゴーストタイプを立たせておけば捕獲に専念できる。
剣盾
本作では『冠の雪原』より参戦。
特定の条件を満たすとカンムリ雪原の各地にこんせき(足跡)が出現し、それを集めて100%にすると、湖畔の洞窟に出現する。
レベルは70。その圧倒的な火力から放たれる「ストーンエッジ」や「インファイト」は強力。それだけでも厄介なのに、隙あらば「つるぎのまい」を積んで手が付けられなくなってしまう。
ただ、洞窟の内部に出現する関係上、天候の影響を受けずに戦えるので、他の三闘と比べると戦いやすいのは救いと言える。
本作は伝説の捕獲率がかなり低めに設定されているためボールも大量に用意しておこう。
ポケモンキャンプで顔を近づけると他の聖剣士は目を細めて笑う一方で、テラキオンは禁止級の大半と同じく口角のみ上がる。また、カレーの出来がマホミル級以上でも聖剣士の中では唯一笑わない。
性能面
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
91 | 129 | 90 | 72 | 90 | 108 | 580 |
表面にそれらしいのは見えないが岩タイプを有しており、立ち姿は四足であるものの格闘タイプをも有している。
ステータスは他の2闘と比べると最も無駄がないと言われており、攻撃は129、素早さも共通して108と高めなので速攻物理アタッカーとして育てるのが基本。また、HPは91、防御面も共に90とそこそこの硬さも持ち合わせている。
特攻は72と低めだが、後述の通り物理技の方が充実しているため、特に問題はない。
育成では性格は激戦区の100族付近をまとめて抜ける"ようき"一択。もちろん個体も最速を狙おう。『剣盾』では“シンクロ”の補正を受けられるようになったので、手持ちの先頭に性格が“ようき”のラルトス等を据えておくことで比較的楽に厳選が行えるようになった。
岩タイプと格闘タイプという現時点では唯一の複合であり、攻撃タイプとしては優秀。
元々格闘タイプには、相性補完として岩タイプの技を持たせるのが必須に近い。
(分かりやすい例として四天王のレンブの手持ちが全員にストーンエッジかいわなだれを所持させている)
テラキオンの場合はその岩技をタイプ一致で放つ事が出来るため、紙耐久の弱点はおろか、
「(耐久を強化すれば)不一致弱点くらいなら耐える」というレベルの相手までも一撃で仕留める事が出来る。
加えて通常フォルムでは第五世代まで格闘タイプ1位タイの素早さ(バトル中のフォルムチェンジ含むならメロエッタステップフォルムが最速。さらに第六世代からはルチャブルに抜かれた)で、かつその中で一番高い攻撃力からの一撃を受けきるのは難しい。
持ち物はより広範囲を一撃で仕留めるために「いのちのたま」や「こだわりハチマキ」、多めな弱点やインファイトで落ちる耐久を補う「きあいのタスキ」がよく用いられる。
このような特徴があるため、聖剣士では最も使用率が高く、早くもプレイヤーの間で対策が練られ始めている。
一方でその無駄が無さすぎる種族値が災いしてどうしても物理一本での運用となり、おにびを食らうと機能停止しやすいという岩タイプお約束の欠点も抱えている。このため、「ラムのみ」も候補に入る。
複合タイプによる双方の弱点相殺も飛行タイプしかなく、4倍弱点は無いものの弱点が6つと多め。さらに第六世代のフェアリータイプも弱点に加わった事で現存するポケモンではバンギラスやユキノオーなどに並ぶ最多タイの7つになってしまった。フェアリーはマリルリやメガサーナイトといった高火力のポケモンがいるため、比較的高いとされるテラキオンの防御力をもってしても一撃で倒されかねない。尤もテラキオン自体も「どくづき」や「アイアンヘッド」といったフェアリーに有効な物理技を覚える事や、後者はメガシンカ後も上テラキオンより遅く物理耐久も据え置きのため、タイマンならむしろ窮地に立たされるのはメガサーナイトの方である。
だが逆に相手の技が「いまひとつ」となる相性の良い属性も6つと多いのも特徴。また、飛行弱点のポケモンが一気に数を減らす元凶になったファイアローの登場により、等倍にはなってしまうもののそれまでは然程重要でもなかった飛行が弱点ではない格闘タイプという個性がここになって活きてくる事となった。
とはいえ、素早さは最速テラキオン<準速ファイアロー。ファイアローは特性に依存して最速にされない事が多いため、わずかな差でギリギリ抜けないのは実にもどかしいところもある。また炎タイプなので散り際の「おにび」撒きで実質上の共倒れを狙ってくるケースも少なくない。いっその事準速ファイアローメタでいじっぱり+こだわりスカーフで運用する選択肢もありかもしれない。
藍の円盤で追加されたステラテラスタイプとも好相性。一致両方が攻撃面で優秀なので、その両方をいいとこどりできるステラは願ったり叶ったりのシステムである。また、「おんみつマント」や「クリアチャーム」のおかげで「ねこだまし」や「いかく」で止まりづらくなり、その両方を生命線とするガオガエンに一泡吹かせることができるようになった。ダブルの「ふくろだたき」パにおける大きな強化と言える。
だが蓋を開けるとダブルでもさほどの使用率にはならなかった。「ふくろだたき」+「せいぎのこころ」のコンボが決まり、尚且つ打点が通った際の爆発力は健在だが、打点を通すのが難しいのが何よりの課題である。まずかくとう打点は「ねこだまし」対策のゴーストテラスタルでオマケのように流される上に、素でかくとう半減以下のポケモンが余りに目立つ。それと環境にはがねが多く、「いわなだれ」の効き目が薄いのも難点。そもそも第9世代における「ふくろだたき」パのエースとしては、迂闊に「ねこだまし」対策のゴーストテラスタルを切ると火力増強された「ふんどのこぶし」が怖いコノヨザルの壁が厚い。
覚える技
タイプ一致の聖剣士用の技「せいなるつるぎ」を始め、「インファイト」「ストーンエッジ」などの技がメイン。
サブウェポンとして「じしん」「シザークロス」を覚えられるが、一致技だけで補完しきれているため、残りは補助技の「つるぎのまい」「ちょうはつ」や先制技の「でんこうせっか」辺りに割くのが一般的。
だが、最近は猛威を振るっている弱点が少なく耐性が多いメガクチートや格闘・岩共に半減以下にしてくるギルガルド対策の「じしん」もサブ候補に挙げられるようになってきた。ちなみに「じしん」は過去作でも格闘・岩を半減する数少ない種族だったニドキングやドクロッグ対策にもなる。
また、コバルオンの頁にある昔話の設定からか、テラキオンは「いわくだき」が使え……って全員使えるよ!!
一応地震は聖剣士の中では唯一覚えられるのだが、それではむしろ道がふさがってしまう可能性もある。意図的にがけ崩れを起こして高いがけを登れるようにしてあげたのかもしれないし、一応攻撃種族値は三種の中では最強なのでほかの二人ではとても壊せない岩だったのかもしれない。
ほかの二匹とは違って設定を生かせる技のない、ある意味かわいそうなポケモンなのである。
特性
「せいぎのこころ」は、「あくタイプ」の技を受けると攻撃が一段階上がるというものだが、彼自身が「かくとうタイプ」なため、交代であく技を受けるということ位でしか発動機会はない。
この特性の真価を発揮するのはダブル、トリプルバトル。
味方のポケモンから連続攻撃属性の悪タイプの技「ふくろだたき」を当てて貰うと、ひんしでない手持ちの数、つまり攻撃がダブルでは4、トリプルでは6段階(最大値)アップする。
この状態から中央に置き、範囲攻撃の一致「いわなだれ」を放って無双していく。
範囲攻撃の補正で下がった威力もこの攻撃力の前ではなんの問題にもならない。
お陰で味方から袋叩きにされるドMなテラキオンが増加したとか。
番外作品
ポケナガ
聖剣士で唯一の登場。
聖剣士達の中では唯一の登場。
なお戦国無双での前田慶次の声優はタケシ役で有名なうえだゆうじ氏であり
ある意味『いわタイプの準伝説の代表』という破格の役を担う事となった。
スーパーポケモンスクランブル
本作最強ポケモンの一角。
高火力で回転率も良い「せいなるつるぎ」を高い攻撃から振り回せるため、アルセウス戦で重宝する。
ポケモンGO
- ボスとしての強さは、伝説枠としては並程度といったところ。いわタイプだけあってタフネスはそれなりにあるとはいえ、べらぼうに高いわけでもないので、ある程度のレベルのプレイヤーが集まれば、5~6人程度でも攻略できてしまう。いわ・かくとう共に弱点を突けるタイプが豊富にあるので対処に困らないのも攻略しやすいポイントとして挙げられるだろう。
- 初登場時は通常技にかくとう技が存在しなかったが、2022年9月に「にどげり」を覚えるようになったことでいわ・かくとう両方で揃えられるようになった。
- いわ技について、通常技で「うちおとす」、ゲージ技で「いわなだれ」という強力なコンボを揃えられるので、メガシンカを除いたいわ技のDPSはドサイドンをも上回り、2位を誇っている。ラムパルドとは習得できるいわ技がまるっきり被ってしまっており、あちらの方が攻撃力が高いのも気になるところであるが、あちらは持久力が低いため回避が苦手だったり汎用性を重視したかったりする場合はテラキオンを運用した方が安定しやすい。相手によってドサイドンとテラキオン、どちらが適任かを判断しよう(例えばでんきやエスパー技を持っていそうならドサイドン、こおりやあく技を持っていそうならテラキオン)。
- 一方、かくとう技は通常技で「にどげり」、ゲージ技で「インファイト」「せいなるつるぎ」(限定技)を習得できる。特に「せいなるつるぎ」はトレーナーバトルにおいてはデメリットなしで放てるかくとう技ということもあり、中々に有用な技。ジム・レイドバトルではDPSがカウンター・ばくれつパンチのシャドウカイリキーやカウンター・はどうだんのルカリオを上回る。こちらは2022年夏に実装されたフェローチェのけたぐり・きあいだまに追い越されているが、上記と同様の理由で安定感を求めるならテラキオンの方が良い。
- サブウェポンとしては通常技に「しねんのずつき」があるが、遅いチャージに対して威力もそこまで高くないため、たとえニドクインのような抜群を突ける対面であってもお勧めはできない。又、ゲージ技にはメタグロスを狩れる「じしん」を覚えている。
- 弱点はいわとかくとうの複合による弱点の多さ。技は上記のように優秀ではあるが、マスターリーグではいかんせんテラキオンの弱点を突く面子が軒並みに多いため採用するのは困難。特定の使用率上位が出場禁止になるリミックス環境であれば適するかもしれない。もちろんジム攻略でも弱点の多さは欠点として目立ちやすいため、カイオーガやゼクロムといった優秀な味方で補完させてあげよう。
- 故に、3闘の中では最も噛み合っている性能となっており、育成しておけば様々な場面で活躍すること間違いなしのポケモンである。
ポケモンマスターズ
アニメ版
「キュレムVS聖剣士ケルディオ」
CV:安元洋貴
「聖剣士」の一体。パワーに優れ、体長の数倍近い大きさの岩を軽々と持ち上げる。
豪快でややお調子者の兄貴分的な存在。ゴツい見た目に反して三体の中では一番フランクな性格をしており、堅苦しい言葉使いはしない。
ケルディオに「相手から絶対に目を離してはならない」ことを説く。
…目を離さなかった結果、振り飛ばしたバスラオにみずでっぽうを食らって逃げられるというユーモアも忘れない。
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0638.コバルオン→0639.テラキオン→0640.ビリジオン