基礎データ
ずかん | No.184 |
---|---|
ぶんるい | みずうさぎポケモン |
タイプ | みず/フェアリー(第6世代から) |
たかさ | 0.8m |
おもさ | 28.5kg |
とくせい | あついしぼう/ちからもち/そうしょく(隠れ特性) |
他言語版の名称
英語 | Azumarill |
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イタリア語 | Azumarill |
スペイン語 | Azumarill |
フランス語 | Azumarill |
ドイツ語 | Azumarill |
進化
ルリリ → マリル(十分になついた状態でレベルアップ) → マリルリ(レベル18)
概要
「マリル」が進化した姿。鼠が兎に進化しただとかその程度は些細な問題である。
主に川や湖に住み、基本的には水中で生活する。極稀に水辺に浮かび上がってくることもある。
マリルの頃は長時間潜り続けられないのか、水場周辺の草むらや川や水たまりのある洞窟なんかでも出会うことができる。体の模様は敵に見つかりにくくする為のカムフラージュの働きがある。
極めて優れた聴力と、息継ぎなしに一日中水中に居られるほどの肺活量の持ち主。しかし、哺乳類型であるので、耳の中に水が入ってくるのは耐えられないらしく、耳を丸めている事も。
マリルの頃は水草を好むが、マリルリになると水中の獲物も狙うようになる。隠れ特性は草食だが食生活は雑食のようだ。しかしながら性格は穏やかで、空気の玉で即席の水中ヘルメットを作って溺れたポケモンを助ける事もある。
長い耳は水の中や外を問わず敏感なレーダーになっており、流れの激しい川でも獲物の種類を判別できるほど。「ポケモン全キャラ2コマ全集」ではニドラン♂が川上で致した音を聞いてしまったようで…。
そのファンシーでラヴリーな外見に反し「ちからもち」という強力な特性を持っており、「ふといホネ」持ちガラガラに匹敵するほどの破壊力を振るう最強クラスの物理アタッカーという一面もある。
その関係上「逞しい」ネタ絵が結構存在する。
ちなみに力を込めると尻尾が青く発光する。図鑑にも何も書かれていないのでどういうことなのかは不明。
色違いは黄色をしている。
ゲーム中での特徴
HP | こうげき | ぼうぎょ | とくこう | とくぼう | すばやさ |
---|---|---|---|---|---|
100 | 50 | 80 | 60 | 80 | 50 |
第二世代で生まれた当時、元から数多くいるみずタイプの中でそれなりの耐久を持つも、超低火力でストーリー中でも進化前のマリルが激レア(クリスタルバージョンでは出現率が若干上昇)でほぼ出会えないという何とも言えない存在意義の状態から始まった。
第三世代では特性「ちからもち」「あついしぼう」を獲得。
「ちからもち」は攻撃力こそメタグロスを上回るものの、当時みずタイプ技が全て特殊扱いだった為一切噛み合わず、相変わらず微妙さは拭えなかった。地味にルリリという進化前が生まれたが、別に何があるわけでもなかった。それでも当時稀少だった「みがわり」を早くから覚えられ、そこからの「きあいパンチ」のコンボは予想以上の大ダメージを誇った。耐久は元からある上に遅いので「みがわり」が残りやすく、かくとうが効きづらくても「おんがえし」などで対抗できた。
「あついしぼう」は元がほのお・こおり半減ではあるものの、当時はみずタイプ単体でこの特性を所持しているのはマリルリだけ。元々のタイプの都合で威力は半減されるものの、これらの技を使う相手に対してさらにローリスクで繰り出す事が出来るようになった。
第四世代からは技ごとに物理特殊が分かれるようになり、「たきのぼり」「アクアテール」「アクアジェット」等といったみずタイプの技をタイプ一致の物理技として用いる事ができるようになり、特性「ちからもち」が本格的に開花。更にはサブウェポンとして有用な「れいとうパンチ」ここからマリルリが本格的に戦えるようになりはじめる。
第五世代では隠れ特性として「そうしょく」を獲得するが、元々「ちからもち」に依存してるポケモンである為特に流行らなかった。初期~中期に増えた砂パを始めとしたドリュウズらには有利であり、シングル、ダブル共にある程度の採用率を保っていた。一線級までには届かないものの、スペックそのものはそれなりには評価されていた。
第六世代では、大きな飛躍を遂げて青い悪魔と言われるまでになり、特にフェアリータイプ追加は大きかった。ドラゴンタイプはもちろん、他に6つものタイプに耐性を持つようになった。多くのドラゴンポケモンがサブウェポンとして持つほのお、みずタイプのわざで弱点を突かれないどころか、元々の高い耐久から弱点を突かれても耐えることがあるため、新たなドラゴンタイプキラーとしての地位を獲得。また、元々持っていたみずタイプのおかげで、フェアリータイプの天敵であるはがねタイプの攻撃も抜群で受けないというのも大きい。
それに合わせてフェアリー物理技「じゃれつく」も獲得し、フェアリー弱点を問答無用で狩れるようになった。
また、今まで止められていたギャラドスやブルンゲルなど同じみずタイプにフェアリータイプの技が通るようになり、以前より止まりにくくなった。
さらに、遺伝技の仕様変更によって、これまではできなかった「アクアジェット」と「はらだいこ」の両立が可能となり、本当の意味で一線級にまで到達した。
(ちなみに「はらだいこ」→「アクアジェット」の威力が如何程のものかというと耐久無振りガブリアスが乱数(80%以上の確率で)1発。何かがおかしい)
このためマリルリと言えば「はらだいこ」のイメージが強くなってしまったが、「とつげきチョッキ」で繰り出し性能を高めたり、「こだわりハチマキ」を持たせてアクジェを連発する型なども存在する。
全く影響は無いが、種族値変更にてとくこうは微増した。
そして現在、基本的な使われ方はここまであまり変わらず、第八世代現在用いられている技も概ね、最強の変化技である「はらだいこ」、タイプ一致の先制技の「アクアジェット」、タイプ一致技の「アクアブレイク」「たきのぼり」「アクアテール」「じゃれつく」、サブウェポンは主にこおりタイプの「れいとうパンチ」やかくとうタイプの「ばかぢから」等。変化技は他にも「アンコール」「みがわり」等の有用そうな技もあるのだが、残念ながら(?)はらだいこ以外の変化技を目にする事はあまり無い。
このように現在押しも押されもせぬメジャーポケモンの一角だが、勿論短所もしっかり存在する。
まず一つ目は技の威力が普通程度である点。
確かに「ちからもち」のおかげで攻撃力に関しては文句のない数値ではあるものの、一致技の最高威力は90とごく普通であり弱点を突けないと意外と減らせない事も多い。
技自体も接触技ばかりである為、「さめはだ」や「ゴツゴツメット」のダメージ、特性「ミイラ」も辛い。
二つ目は、一致技が通らず、かつサブウェポンのこおり技やかくとう技も通らないみず・どく複合に手を出しづらいこと。また、くさ・どく複合に対してはサブウェポンのこおり技が通るはずだが、メガフシギバナは特性「あついしぼう」のせいで「れいとうパンチ」を覚えていても止められる事が多い。
要するに得意な相手には全抜きも可能だが苦手な相手にはあっさり倒される。
どのポケモンにも言えることだが、出す相手や戦い方をしっかりと見極めよう。
……え?
全身筋肉質ならかくとうタイプでもよかったのでは?
そんなことしたらマリルリさんになってしまうだろ。
マリルリといいホルードといい、どうやらポケモン界にはちからもちなウサギが多いようである。ちからもちではないウサギも、メガミミロップやエースバーン等かなり強力なポケモンが多い。ポケモン世界のウサギ、恐るべし。
ポケダンでは
『赤・青の救助隊』ではトラウマメーカーとして君臨している。
こいつが出現するダンジョンのうち「しあわせの とう」は、レベル1から入場するエキストラダンジョンになっている。
つまり手持ちが一時的に弱い状態からスタートするため、可愛らしい進化前であってもまったく油断できない。
そして中層50Fに超激レアポケモンラッキーがいるので、ラッキー目当てで今まで多くの救助隊が押し寄せてきたのだが、ここにでんと構えるマリルリが、
- 何を間違ったのか周りの敵よりも二回り強いステータス。高層の敵と肩を並べる。
- 加えてHPが何と125もある。周りは70とか80とかなのに。
- 遠距離技「バブルこうせん」、連続技「ころがる」でどこにいても追い詰めてくる。
- 特性「ちからもち」が本編と異なり「攻撃した瞬間に確率で自分のこうげきステータスを1.5倍に引き上げる」という効果(ポケダンは諸々の倍率が控え目に設定されているため、1.5倍は強力を通り越して凶悪)。
こんな有様のため、ラッキーを拝むことすら叶わずマリルリに惨殺される事例が後を絶たない。
しっかり準備しても「ちからもち」の不確定要素があるため一切油断できない。恐るべし。
ちなみに最近ポケダン界隈ではマリルリ数列なるものも誕生したとか。
(とある実況者のポケモンが受けた「ころがる」のダメージが「1,1,2,3,160(「ちからもち」発動)」であったことから)
ポケモンGOでは
このゲームに特性なんてものは存在せず、CP(能力)は種族値を元に決められている。
その為HPこそ滅法高いがこうげきは貧弱そのもの。
さらに、タイプ相性における「こうかなし」が存在せず、原作では無効化できたドラゴン技も、本作では威力こそ半減できるもののきっちり喰らってダメージを受けてしまう。
ドラゴンキラーどころか普通に押し切られかねない。
ジムに置こうにも耐久がある方とはいえそこまで高くなく、普通にラッキーやソーナンスを置いた方がまだ場持ちがよいと言われる始末。
……と散々な扱いだったが、2018年12月、突如覚醒した。
トレーナーバトル実装により、最大CPや攻撃力が低くても活躍できる道が開けたのだ。
元々耐久はあるためCPの割に長生きで、しぶとく耐えてチャージ技で返すという戦法ができる。
特にスーパーリーグ(CP1500以下のみ出場可能)ではマリルリの持つ耐久力やタイプ相性が非常に有効で、何とスーパーリーグのエース格にまでなっている。
低い最大CPがここにきて生かされるとは、何があるか分からないものである。
ただしマリルリ自身のレベルを最大近くまで上げなければならず、育成はやや苦行。
また、スーパーリーグ用の個体厳選の難易度もめちゃくちゃ高い。
というのも、マリルリのスーパーリーグ用の理想個体は攻撃0、HPと防御が最大の15とされる。このため、すべてのステータスが10以上で固定されてしまうタマゴ・レイド・フィールドリサーチ、およびステータスが12以上で固定となるキラ交換では理想個体は絶対に手に入らない。何が何でも野生で出現する個体の中から地道に厳選していかなければならない。気が遠くなる話である。まあ、こいつに限らず、スーパーおよびハイパーリーグ用の個体厳選は大体どれもそんな感じなのだが。
レイドボス
そんなマリルリは、不定期でレイドボスに選ばれることがある。ランクは★★★。
元々のCPが低いポケモンなので、レイドボスになってもCPはわずか8989。そこらの★★ボスより低い。
しかし、CPに惑わされてはいけない。
攻撃力こそ貧弱だが耐久力は★★★相当なので、★★と同じ感覚で挑むと時間内に倒せない可能性がある。
ゲットチャレンジはほとんどおまけ。
上記の通り、レイド産の個体はスーパーリーグ用としては使い物にならず、結局のところアメの数を稼ぐぐらいしか用途がない。が、(現在はマリルそのものの出現率が大幅に下がっているとはいえ、)かつてはいたるところにわんさか出現していたので、その時にアメを集めておいたプレイヤーにとってはやっぱりあまり旨味がないと言える。
ポケモンユナイトでは
2022年4月から参戦。バランス型のポケモンとなっており、良く言えば万能、悪く言えば少し中途半端な性能をしている。こちらでのちからもちは相手ポケモン1匹に攻撃が当たった時必ず急所に当たり、2匹以上だと逆に急所を外すという効果になっていて、1vs1に強いポケモンとなっている。急所ダメージが増えるピントレンズ等の持ち物と組み合わせると良いだろう。だが相手ポケモンが2匹居る所に安易に突っ込むと瞬殺されるので、味方との連携、敵味方の位置の把握等を練習しておこう。
アニポケでは
ピチュー兄弟が出演するサブストーリーにてお姉さんポジションのマリルリが登場したことがある。CVはセーラームーン等でお馴染み三石琴乃。
普段は優しくておとなしいが、一度怒らせると手が付けられなくなる。
ポケスペでは
第4章でアクア団幹部のウシオのポケモンとして登場。使い手が使い手なのでここでは完全な悪役として登場している上に、目付きが悪くて愛嬌がない。
この個体は結構有名な模様。
主な使用トレーナー
- コーン / ジムリーダー(イッシュ)
- ミツル / ライバル ※ネタバレ注意
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