概要
サザンガルドとは、ポケットモンスターシリーズに登場するポケモン、サザンドラとギルガルドの組み合わせの総称である。
特に耐性の相互補完の良さから、対戦環境における鉄板コンビ構築の一つとして知られる。
この相性の良さから転じて、pixiv等における2次創作のカップリングタグとして使用される事もある。
「多頭竜と大剣」という絵的に映える組み合わせであるのも大きいだろう。
この二つの複合の共通点が初代では一組のみのタイプ&初代には存在しないタイプと言う繋がりがある(追加進化を除き、コイル/レアコイル以外の第一世代ポケモンのメガシンカとリージョンフォームを含めたら複数体辛うじて存在する)。
対戦において
対戦におけるこの組み合わせは、ポケモンの構築の中では最も有名なものの1つと言っても過言ではない。
というのも、ポケモンの構築では、弱点の被りをなるべく減らし、且つ誰かの弱点は誰かにとって耐性がある(攻撃を受けても「こうかは いまひとつ」である)事が良しとされるのだが、この2匹の弱点と耐性はと言うと…
見比べていくと、一方が◯か◎(弱点)となっているタイプは全て、相方が△か▲か×(耐性持ち)となっている事が分かる。つまりこの2匹、弱点を完璧に補完し合っているのである。
それ以上に、何と両方に等倍以上のダメージが通るタイプが1つもないのが、この組み合わせの凄いところである。相性補完として弱点が逆になる構成は他にもあるが、等倍以上が全て通らない組み合わせは今のところこのサザンガルドくらいである。なのでこの2匹は、ある一方にとってキツい相手が来たら、もう一方に交代すればOKという、正しくベストコンビという訳だ。
サザンドラに至っては無効化されない後退技として「とんぼがえり」を習得しているので、相手の交代に対しても強く出れる利点がある。ギルガルドは素早さがネックだが、サザンドラにはない先制技として「かげうち」があるので、ある程度のカバーが可能。
更にどちらも耐久面では優秀な方で、不一致の2倍弱点ではよほどのことがない限りは落ちることはない。そのため、両方に通るようなサブウェポンを繰り出されたところで反撃できる可能性は十分にある。
但し、当然相手のポケモンにも複合タイプが存在するため注意が必要。
例えば、ほのおとむしを両方兼ね備えたウルガモスには、どちらに交代したとしても弱点を突かれてしまいやすい。
また、特性「きもったま」により、ギルガルドのゴーストによるかくとう無効を貫通してかくとう技を当ててくるゴロンダ、メガミミロップ、ネギガナイト、ヒスイジュナイパー、ゴロンダと同じくあくとかくとうの複合で、専用特性「ふかしのこぶし」により、「キングシールド」を貫通して容赦なくダメージを与えてくるウーラオス(いちげきのかた)等も天敵である。
また、サザンドラのじめん耐性は「ふゆう」によるものなので「かたやぶり」持ちのポケモンを出されたり、「かがくへんかガス」「なかまづくり」「なやみのタネ」等で「ふゆう」を無効化されてしまうと両方が等倍以上のダメージを受けてしまう点には注意。
ただし、オーロンゲ、ゴロンダ、いちげきウーラオスに関しては、採用する技によってはこちらからも弱点を突ける。また、ギルガルド自身に防御技である「キングシールド」があり、ウーラオス以外に対しては、出し方の順番によってはある程度のカバーが可能。
なお、この組み合わせに更に相性補完を立てる形としてマリルリを加えるパターンもある。
ポケモン対戦はポケモンの選出の時点で読み合いとなるため、サザンガルドを警戒して上記の有利なポケモンを引き付けて、更に有利なポケモンで迎撃することも可能。
両方に等倍が通らない関係上、流石に両方に対応できるポケモンは入れたくなるので、いるだけで対戦相手に大きな圧力をかけられるのもまたこの組み合わせの強みである。
第9世代は現時点ではギルガルドは不在だが同タイプのサーフゴーがおり、こちらとサザンドラを組ませるチームが存在する。ただ、どちらも特殊主体のアタッカーなので纏めて止められる可能性はしっかりと考慮した上で運用すべきだろう。
あく・ドラゴンの複合としては他にもアクジキングやトドロクツキが存在するものの、この組み合わせはサザンドラのふゆうも考慮されているもののであるため、相方にすると地面技が一貫してしまう。