概要
4倍弱点とは、タイプが2つあるポケモンにおいて2つのタイプのどちらも抜群を取られる弱点のこと。
通常の抜群が2倍なので2×2で4倍のダメージになる。
例えばガブリアスはドラゴンタイプとじめんタイプを持ち、この2タイプはどちらもこおりタイプの技に弱く、食らってしまうと大ダメージを受ける。
ただしゲーム中で「こうかはばつぐんだ!」の表記が2倍弱点の時と変わるなどといったことはない。
あくまで、そのタイプの技でダメージが入った時に4倍弱点になるだけなので、特性や天候などで4倍弱点のダメージを軽減ないし無効化できることもある。
例えばヒートロトムはほのおタイプとでんきタイプを持ちじめんタイプが4倍弱点のはずだが、特性が「ふゆう」なのでじめんタイプの攻撃は効かなくなっている。ファイアローやカイリューなどは技のはねやすめを先制で繰り出すと、4倍弱点のタイプをそのターンだけ2倍に軽減する、といったトリッキーな手段がある。
最近では特定の技に対して4倍弱点が発生することもある。
例えば「フリーズドライ」はみずタイプにも抜群となるので、みず・くさタイプやみず・ひこうタイプの複合ポケモンにとっても4倍弱点となる。
勘違いのないように言っておくが「4倍弱点がある≠弱い」である。
タイプが2つあるポケモンは攻撃技にタイプ一致補正がかかるタイプも当然2つあるので攻撃の幅が広く、耐性面でもタイプの組み合わせ次第では4倍弱点以外の耐性が優秀なこともある。
優秀な種族値配分、特性を持っていたり、4倍弱点を食らう前に押し切るだけの火力があったりする場合も当然ながらある。
それらのポケモンの場合は強過ぎる性能を止める為の足枷と考えるべきだろう。
上記ガブリアスやバンギラス、ナットレイ、ラグラージ、ウルガモス、バドレックス(こくばじょうのすがた)などが例として挙がる。
それまでプレイヤー間での非公式用語に過ぎない単語であったが、『SV』のアカデミーでのハッサク先生の授業でこの単語が使われており、丁度公式に逆輸入された格好となった。
なお同じポケモンでもゲームによっては抜群の倍率が2倍ではないので必ずしも4倍になるとは限らない。
例えばポケモンGOでは、「効果抜群」となるタイプのダメージは1.6倍であり、1.6×1.6で2.56倍のダメージとなる(ちなみに同ゲームのプレイヤー間では「二重弱点」という言葉が使われている)。
対策
- 4倍弱点を持つポケモンを自分が使う場合
「めざめるパワー」のような威力60くらいの技であっても物凄いダメージをもらってしまう。耐久にもよるが基本的にそのタイプの攻撃技を食らってしまうと倒されると思った方がよい。
だからといって何もせず放置するわけにもいかないので、対策の必要がある(4倍弱点を突く技を使うポケモン相手に交代する、ないしその相手をその場で倒してしまうという選択肢が最も確実だが、予想だにしない相手からそのような技が飛んでこられると対処できないので、ここでは対面した場合の対策を述べることとする)。
一番思いつきやすいのが「技威力半減のきのみ」だろう。例えばみず・ひこうタイプのギャラドスがでんきタイプ技のダメージを半減する「ソクノのみ」を持つことで、一度だけならでんき技のダメージを軽減することができる。
といっても軽減したところで4倍が2倍になるだけなので、ある程度の耐久がないと半減した上から押し潰されてしまうことに注意。4倍弱点を突いてきた相手を「技を受けた直後に倒す」必要もある。
パラセクトなど4倍弱点が2つあるポケモンやマニューラなど耐久がないポケモンの場合は「きあいのタスキ」も候補に挙がり、同じ効果を持つ特性「がんじょう」も対策として有用。4倍弱点が2つあるゴローニャやボスゴドラはどちらもがんじょうを持っていることがある。
なおどちらも連続技を使われた場合に効果が発動するのは1発目のみなので、2発目以降はそのまま通してしまう。
この他じめんタイプに4倍弱点を抱える場合、技「でんじふゆう」やアイテム「ふうせん」で無効化する方法もある。
天候を操作することで特定のタイプの技威力を下げたり、自らの耐久を上げたりして耐えることもできる。
また、カイリューの「マルチスケイル」やルナアーラの「ファントムガード」はHPが満タンであればあらゆるダメージを軽減することができ、当然4倍弱点であっても軽減する。
いわタイプに4倍弱点を抱える場合、「ステルスロック」を撒かれてしまうと場に出しただけでHPを半分削られてしまうため、撒かれる前に場に出しておいたりアイテム「あつぞこブーツ」で無効化したり、他のポケモンの「こうそくスピン」「キラースピン」などの技で「ステルスロック」を消したりなどの対策が必要になる。
ダブルバトルの場合は上記に加えてより多角的な対策を取れる。
例えばでんきタイプの技を吸い寄せて無効化させる特性「ひらいしん」、みずタイプの技を吸い寄せて無効化させる「よびみず」を味方に据えることで、この2タイプに4倍弱点を抱えるポケモンでも安心して戦うことができる。ただし複数匹に当たる技や特性「すじがねいり」などの持ち主に対しては無力なので注意されたい。
「スキルスワップ」や「なかまづくり」などを使い特定のタイプの無効特性をもらうことで4倍弱点を打ち消すという手段も取れる。
特定のタイプを追加する「もりののろい」や「ハロウィン」、または特定のタイプに変更させる「みずびたし」や「まほうのこな」を味方に使ってもらい、タイプ自体を変えるのもあり。
タイプを変えるのならテラスタルも当然有効。
ポケモンSVは4倍弱点持ちのポケモンが非常に動きやすい環境と言える。
しかしラグラージやハッサム等4倍弱点ぐらいしかめぼしい弱点の無いポケモンは逆にテラスタルする事で耐性を減らす可能性もあるので注意。
- 4倍弱点を持つポケモンを相手にする場合
問答無用で4倍弱点を突けるように行動すればよい。
だがあからさまに4倍弱点を狙おうとすると、交代されたり軽減されたりするので、撃つタイミングは慎重に選ぶ必要がある。また、上記のマルチスケイルカイリューのように、特性で軽減出来ることを利用してじゃくてんほけんを持たせて4倍弱点を逆手に取るといった戦法を行えるポケモンもいるため、それらは単純に弱点を突くと逆に返り討ちに遭うこともある。
特に「めざめるパワー」は第7世代以前の4倍弱点対策としては筆頭だった。
第5世代まではポケモンの個体値次第で威力70までなる技だったが、『XY』から一律60になったことで低耐久以外は一撃で倒れることが少なくなるといった経緯がある。
それでも通常覚えられる攻撃技では有効打がないポケモン相手には有用で、こおりタイプ、ほのおタイプなど対戦でメジャーな4倍弱点持ち相手に刺さりやすいタイプが採用されることが多い。
4倍弱点を持つポケモン
特性の関係でダメージ減少・無効となる場合があるポケモンの後ろには※を、4倍弱点を複数持つポケモンの後ろには★をつけている。
なお、現在のところ弱点を突けないノーマルタイプの技とドラゴンタイプにしか弱点を突けないドラゴンタイプの技はタイプ相性が反転するさかさバトルやノーマルタイプを変えるスキン系特性、プラズマシャワーといった技などがない限り4倍弱点を突けない。
さかさバトルでの4倍弱点については、こちらの項目を参照。
単純なタイプ相性だけで見た場合、現時点で4倍弱点を2つ持つタイプの組み合わせは、
「くさ&むし(ほのお・ひこうが4倍)」「いわ&じめん(みず・くさが4倍)」「ほのお&いわ(みず・じめんが4倍)」「いわ&はがね(かくとう・じめんが4倍)」「こおり&いわ(かくとう・はがねが4倍)」「こおり&はがね(かくとう・ほのおが4倍)」「エスパー&ゴースト(あく・ゴーストが4倍)」「こおり&むし(ほのお・いわが4倍)」の8種類である。
ほのおタイプが4倍弱点(くさ・こおり・むし・はがね)
- アローラサンド→アローラサンドパン★
- パラス→パラセクト ★
- フォレトス
- ハッサム→メガハッサム
- ミノマダム(くさきのミノ★・ゴミのミノ)
- ユキカブリ→ユキノオー→メガユキノオー
- クルミル→クルマユ→ハハコモリ ★
- シュバルゴ
- テッシード→ナットレイ
- アイアント
- ゲノセクト
- カミツルギ
- ユキハミ→モスノウ★
みずタイプが4倍弱点(ほのお・じめん・いわ)
- ヒスイガーディ→ヒスイウインディ★
- イシツブテ→ゴローン→ゴローニャ★
- イワーク★
- サイホーン→サイドン→ドサイドン※★
- マグカルゴ★
- ヨーギラス→サナギラス★
- ドンメル→バクーダ※→メガバクーダ
- ゲンシグラードン※
- トロッゴン→セキタンザン★
くさタイプが4倍弱点(みず・じめん・いわ)
- イシツブテ→ゴローン→ゴローニャ★
- イワーク★
- サイホーン→サイドン→ドサイドン※★
- オムナイト→オムスター
- カブト→カブトプス
- ウパー→ヌオー
- サニーゴ
- ヨーギラス→サナギラス★
- ヌマクロー→ラグラージ→メガラグラージ
- ドジョッチ→ナマズン
- ジーランス
- トリトドン
- ガマガル→ガマゲロゲ
- プロトーガ※→アバゴーラ※
- カメテテ→ガメノデス
- カジリガメ
でんきタイプが4倍弱点(みず・ひこう)
こおりタイプが4倍弱点(くさ・じめん・ひこう・ドラゴン)
- アローラナッシー
- カイリュー※
- ハネッコ→ポポッコ→ワタッコ
- グライガー→グライオン
- メガジュカイン
- ビブラーバ→フライゴン
- チルタリス
- トロピウス
- ボーマンダ→メガボーマンダ
- レックウザ→メガレックウザ※
- ドダイトス
- フカマル→ガバイト→ガブリアス→メガガブリアス
- シェイミ(スカイフォルム)
- ランドロス
- オンバット→オンバーン
- ジガルデ
- モクロー→フクスロー
- カジッチュ→アップリュー/タルップル※/カミッチュ→カミツオロチ(カミッチュのみ進化)
- ノノクラゲ→リククラゲ
かくとうタイプが4倍弱点(ノーマル・こおり・いわ・あく・はがね)
- アローラコラッタ→アローララッタ
- アローラサンド→アローラサンドパン★
- ニューラ→マニューラ
- バンギラス→メガバンギラス
- ガラルジグザグマ→ガラルマッスグマ→タチフサグマ
- ココドラ→コドラ→ボスゴドラ★
- タテトプス→トリデプス★
- ダイノーズ★
- コマタナ→キリキザン→ドドゲザン
- アマルス→アマルルガ★
- ヒスイクレベース★
- ツンデツンデ★
- パオジアン
どくタイプが4倍弱点(くさ・フェアリー)
※第1世代のみ4倍弱点(くさ・むし)
じめんタイプが4倍弱点(ほのお・でんき・どく・いわ・はがね)
- ヒスイガーディ→ヒスイウインディ★
- アローライシツブテ→アローラゴローン→アローラゴローニャ
- コイル→レアコイル→ジバコイル
- マグカルゴ★
- ココドラ→コドラ→ボスゴドラ★
- タテトプス→トリデプス★
- ダイノーズ★
- ヒートロトム※
- ヒードラン
- ヤトウモリ→エンニュート
- トゲデマル
- ウツロイド
- ツンデツンデ★
- トロッゴン→セキタンザン★
- エレズン→ストリンダー
- ブロロン→ブロロローム※
- キラーメ→キラフロル
- テツノドクガ
- テツノイバラ
ひこうタイプが4倍弱点(くさ・かくとう・むし)
- パラス→パラセクト★
- ヘラクロス→メガヘラクロス
- キノガッサ
- ミノマダム(くさきのミノ)★
- クルミル→クルマユ→ハハコモリ★
- ヒスイドレディア
- ビリジオン
- ブリガロン
- ヒスイジュナイパー
- マッシブーン
- フェローチェ
- チヲハウハネ
エスパータイプが4倍弱点(かくとう・どく)
むしタイプが4倍弱点(くさ・エスパー・あく)
※第1世代のみ4倍弱点(くさ・エスパー・どく)
いわタイプが4倍弱点(ほのお・こおり・ひこう・むし)
- リザードン→メガリザードンY
- バタフリー
- ストライク
- メガカイロス
- フリーザー
- ファイヤー
- レディバ→レディアン
- ヤンヤンマ→メガヤンマ
- デリバード
- ホウオウ
- アゲハント
- アメモース
- テッカニン
- ガーメイル
- ミツハニー→ビークイン
- ガラルヒヒダルマ(ダルマモード)
- メラルバ→ウルガモス
- ヒノヤコマ→ファイアロー
- ビビヨン
- オドリドリ(めらめらスタイル)
- ヤクデ→マルヤクデ
- ユキハミ→モスノウ★
ゴーストタイプ・あくタイプが4倍弱点(エスパー・ゴースト)
はがねタイプが4倍弱点(こおり・いわ・フェアリー)
フェアリータイプが4倍弱点(かくとう・ドラゴン・あく)
特定の技で4倍弱点を受けるポケモン
フライングプレスのみが4倍弱点(ノーマル・くさ・こおり・かくとう)
フリーズドライのみが4倍弱点(みず・くさ・ドラゴン)
ポケモンGOに於いては
上記の通りダメージ倍率は変更されているが、特性や持ち物などの概念がないため、軽減したり無効化する手段は当然なく、4倍弱点を持つポケモンは強さを代償にした足かせになりやすい。そのため、原作と違って4倍弱点=弱いというイメージが強くなっている。
しかもCPが高いポケモンに多いため、4倍弱点持ちのポケモンをジムに置くと秒殺される可能性もある。
こちらでは「強いポケモン≠防衛に向いている」なので、ジムにポケモンを置くときはなるべく4倍弱点は置かないようにしておきたい。
地雷ユーザーと思われても仕方がないことになってしまう。