基礎データ
全国図鑑 | No.0469 |
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シンオウ図鑑 | No.184 |
イッシュ図鑑 | No.287 |
コーストカロス図鑑 | No.088 |
ヒスイ図鑑 | No.106 |
キタカミ図鑑 | No.004 |
ローマ字表記 | Megayanma |
ぶんるい | オニトンボポケモン |
タイプ | むし / ひこう |
たかさ | 1.9m |
おもさ | 51.5kg |
せいべつ | 50%♂・50%♀ |
とくせい | かそく / いろめがね / おみとおし(隠れ特性) |
タマゴグループ | むし |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
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日本語 | メガヤンマ | メガネウラ+ヤンマ |
英語・ドイツ語・スペイン語・イタリア語 | Yanmega | Yanma(ヤンヤンマ)+mega(巨大な) |
フランス語 | Yanméga | 英語名に同じ |
韓国語 | 메가자리 | mega(英語で巨大な)+잠자리(トンボ) |
中国語(簡体字) | 远古巨蜓 | 远古(大昔)+巨(大きい)+蜻蜓(ヤンマ)+巨脉蜻蜓(メガネウラ) |
中国語(繁体字) | 遠古巨蜓 | 遠古(大昔)+巨(大きい)+蜻蜓(ヤンマ)+巨脈蜻蜓(メガネウラ) |
進化
ヤンヤンマ → メガヤンマ(「げんしのちから」を覚えた状態でレベルアップ)
図鑑説明
- はばたいたときの しょうげきはで あいての からだの うちがわに ちめいてきな ダメージを あたえる。(DP)
- あごの ちからは けたはずれ。 こうそくで とんで すれちがいざまに あいてを かみちぎるのが とくい。(BW,Pt,バイオレット)
- 6ほんの あしで おとなを かかえて らくらくと とぶ ことが できる。 しっぽの はねで バランスを とる。(HG,Y,アルファサファイア)
- はばたく ちからが とても つよく ちからづよく とびたつ ときは まわりの たいぼくを なぎたおす。(SS,スカーレット)
- こうそくで とんで すれちがった あいての くびを いっしゅんで かみちぎる たたかいかたを このむ。(BW2,X,オメガルビー)
- 性質 極めて凶暴。 獲物 狩りしとき 急所のみ 狙い 無駄 一切なし。 この種を 従えし者は 豪胆なり。(アルセウス)
- かそくすると しょうげきはが でるほどの ちからづよい はねをもっているよ。 はねを やすめるときは からだをさかさまにして えだにとまるんだ。(Newポケモンスナップ)
概要
『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』(第4世代)で初登場したポケモン。
ヤンヤンマが「げんしのちから」を覚えた状態でLvアップした時に進化する。
名前の由来は「メガネウラ(古代に生息していた巨大なトンボの一種)」+「ヤンマ(トンボ目不均翅亜目ヤンマ科の昆虫の総称)」。
緑の体色に赤い眼光をしており、トンボらしく背中に4枚、さらに尻尾に2枚の羽がある。背中の3つの大きなツノらしきものが特徴的である。
進化前のデフォルメが効いたつぶらな瞳と可愛らしい顔立ちから一転して、複眼はゴーグルを思わせる無機質なデザインとなりリアルな昆虫に近い雰囲気を纏う容姿になった。頭に生えた(?)ツノも相まって、どこかアウトローな感じに。
進化したと言うよりは、進化条件も相まって、より原始的な昆虫の姿に先祖返りしたような姿。「ポケモン化石博物館」でも「ヤンヤンマが太古の力を取り戻した姿」と書かれている。
中国名の「远古巨蜓」も「遠い昔の巨大なトンボ」という意味である。そういった意味では現代の環境に適応するためにメガヤンマが変化した姿がヤンヤンマの可能性もある。(事実、太古にいた動物の多くは小さくなったり、余分な部位をなくしたりしていることが多い。)
色違いは進化前同様、体色が青色に変化する。
トンボがモチーフであるが、高さ1.9mというのは、虫ポケモン含む、大抵の一般ポケモンの中では割と大きい値であり、あのガブリアスやサイドンに並ぶ。モチーフのメガネウラはせいぜい0.7m程であるため、とんでもなく大きい。
鳴き声も進化前以上に大きく荒々しいものに。
進化前から窓ガラスを割ったり民家を吹き飛ばすと既に災害レベルのはばたきの衝撃波はさらに強化され、敵内部より致命的なダメージを与え、周りの大木をなぎ倒すだけでなく大人を楽々とつかんで持ち運ぶことも出来るようになった。
また進化したことでアゴは強靭となり、
高速飛行して無駄なく相手の急所である首を狙い、すれ違い様に対象物を嚙みちぎる荒々しい戦い方を得意とするようになっている。
にもかかわらず、そらをとぶやかみくだく、かみなりのキバなどのキバでかみつく技は一向に本編では覚えなかったが(例外的にむしくいは使えた)、LEGENDSではきゅうけつとかみくだくを覚えたので矛盾はなくなった。
トンボなのに「いとをはく」を覚えるが、体の細いイトトンボが由来なのだろうか?
ちなみに羽根を休ませる際の「体を逆さまにして 枝にとまる」というのは、実際オニヤンマ科のトンボでも葉や枝の先に止まるものより、しがみ付いて止まるものがほとんどである。
だが先述の通りたかさは1.9mもあるので、実際その大きさのトンボが木の枝に止まる絵面は中々にホラーである。
というかそもそも体重が50キロもあるこいつが逆さまに止まれる木の枝は中々に限られそうだ。
これらの設定はまるで特撮の怪獣のようであり、カプセル怪獣をモチーフとして企画された初代ポケモンのコンセプトに立ち返ったような印象を与える(映画『ゴジラ×メガギラスG消滅作戦』には同じく巨大飛行昆虫メガネウラをモデルにした怪獣メガニューラが存在する)。
カッコよさは上がった一方、進化前の可愛かった面影を惜しむ声もある。
獰猛なことがわかる設定が散々出ているにもかかわらず、LEGENDSアルセウスで登場する通常の野生個体は「主人公の側に寄ってきて周りをうろうろするだけ」という最も友好的な挙動を取る。その作品の図鑑にもしっかり「極めて凶暴」と書かれているのに。
ただし、本ポケあるいは周囲のポケモンと一度でも戦闘すると敵認定して襲って来るため注意が必要。
第6世代でメガシンカが登場した際には元々名前にメガがつくメガニウムと共に「既にメガシンカしていた……?」「メガメガヤンマも来るか!?」などと話題が尽きなかった(サーナイトナイトは存在する)であるが、メガシンカシステム自体は第8世代で一度廃止となってしまっている。
また、モチーフの存在や進化条件である「げんしのちから」とあるが、やはりゲンシカイキやパラドックスポケモンはメガヤンマとは(後者は今の所であるが)全くの無関係。
なお直接の関係はないが、オメガルビーにはメガメガネなるアイテムが登場している。
直接のモチーフはメガネウラだが、分類は現生種のトンボ「オニヤンマ」に由来する。
「オニトンボ」という分類はそれ以外にも大型の生き物の標準和名に付く「オニ」("メガ"ヤンマにも同様の意味合いがあるのだろう)、体に生えたフィンを鬼の角に見立てたなど様々な意味合いを含んだものであると思われる。
ゲーム上での特徴
HP | A | B | C | D | S | 合計値 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
メガヤンマ | 86 | 76 | 86 | 116 | 56 | 95 | 515 |
ヤンヤンマ | 65 | 65 | 45 | 75 | 45 | 95 | 390 |
進化前比較 | +21 | +11 | +41 | +41 | +11 | ±0 | +125 |
対戦では使い辛いイメージがあるむしタイプの中では数少ない主力を張れるポケモン。
第2世代に多い「希少性は高いが強くはない」ポケモンの1匹に過ぎなかったヤンヤンマが、強力な進化形態を手に入れて当時の環境の最前線に立ったことに驚いたファンは少なくない。
進化後でもヤンヤンマと同種族値であり日の目を見ることがほぼなかったレディアンやアリアドスは泣いて良い(一応強化はされてはいたが)。
この「むし」タイプにあったイメージとして
といった虫ポケモンが台頭する中、図鑑説明での荒々しい性格とトンボというモチーフの高い攻撃性と飛行能力から、ヤンヤンマから攻撃や素早さが大きく上昇したステータスに。
…という訳ではなく、1番高いのは116まで上昇した特攻。荒々しい立ち回りはまさかの肉弾戦ではなかった。
それに加え、86というむしタイプとしては高い部類となるHPが特徴。この「HP86、特攻116」という値は、当時の虫ポケモンでは最高の値であった。これらはマルヤクデやクワガノンら後輩に座を譲ったものの、「むし・ひこう」タイプでは現状最高の値である。
意外にも、激戦区95という素早さは進化前と変わらず、図鑑で散々書かれていた攻撃も76(オオタチやミミロップと同じ)という程そこまで高くはない。
何気合計値の515というのも、登場当時の虫ポケモンでは頭1つ抜けているのも特徴。
ただ倒した際に獲得出来る努力値は「攻撃+2」である。製作側のミスであろうが、修正はない。
物理耐久はHB共々86とそこそこある方であるが、一方で特殊耐久は56とポッチャマ並と進化前のポケモンに肩を並べる程低く、「むし、ひこう」という耐性貧弱と名高い複合タイプにより、弱点は「いわ(4倍)、ほのお、でんき、こおり、ひこう」と多め。特殊技で強い技を持つタイプに加え、相性有利なかくとう、じめんタイプにも、サブウエポンで多い岩技や3色パンチが全て弱点とメジャーどころなので立ち回りにはやや慎重さが求められる。
特に4倍+素早さダウンの岩石封じは要警戒。
飛行タイプらしくはねやすめや、かげぶんしん、いばる、みがわりも覚えるが、BDSPでのどくどく没収や先述の弱点の多さから耐久型は少なめ。ただし、持ち前の耐久は等倍なら耐えることがある(あのガブリアスの攻撃特化げきりんも攻撃上昇アイテムを持ってない限り無振りで確定耐えなのは有名な話)ため悪くはない。
寧ろメガヤンマがステータス以上に強力であるのはその特性と習得技にある。
進化前から引継いだ徐々に素早さが上がる特性かそくのお陰でみるみる相手を追越して行くのが特徴。
ここに、第4世代当時命中率が70かつ確定眠りターンがあったさいみんじゅつと、
タイプ一致+先手で使えば相手を3割で怯ませるエアスラッシュが合わさることで高い制圧力を発揮出来る。
他技候補としては
- 同じく威力と命中のバランスが取れたタイプ一致技かつ確率で特防ダウンのむしのさざめき
- 苦手ないわタイプへの対抗策となる優秀な技ギガドレイン
- 対ゴーストや、鋼に等倍となり、弱点をつける相手も増えたシャドーボール
- 晴れパ下で素早さを生かして高火力をぶつけることが出来るソーラービーム
- 毒対策で相手の特防を下げるため採用するか悩みどころのサイコキネシス
- 苦手なタイプに一矢報いるめざめるパワー(水など)
- 安全に加速するため+耐久を生かして起点を作るまもるかみきり
- 一番似合っているともいえる、物理技だが素早さを活かした自主交代技とんぼがえり
あたりだろうか。
一方で進化に必要なげんしのちからの性能は決して良くはないが、弱点である飛行、炎、氷に弱点をつけるため悩みどころ。10%とはいえ全能力が上がれば先行で安全に落とせる可能性がぐーんと上がる(1段階上がれば砂嵐下のバンギラスも耐久次第ではあるが倒せるかどうかのラインに入る)。
「かそく」が強力であるため忘れられがちであるが、こちらの攻撃をタイプ相性で半減された際に等倍へ戻してくれるいろめがねも十分優秀な特性(相性1/4の場合は1/2になる)。
特に主力技「むしのさざめき」は半減されやすい難点があるため、そのフォローにはもってこいである(ちなみにこれまた半減されやすいギガドレインとも相性が良い)。
ちなみに同期のガーメイルの隠れ特性も同じだがさほど話題とはならない。(種族値はほぼ下位互換だし…)
隠れ特性は相手の持っている道具が見えるおみとおし。メガヤンマ自体が「どろぼう」を覚え、効果自体は悪くないが、上記2種類と比べると使い所が限られる上自身の特性がバレることにも直結するためまず選ばれない。
かそく型特殊アタッカーとして、まもるやみきりで安全に素早さを上げ、上から眠らせるor高威力特殊技を叩き込むのが主な攻め方。
ただ、欠点がない訳ではなく。まずかそくが通常特性でありながら、テッカニンのように素早さを上げるというその強みをバトンタッチで引き継げないこと。加速し始めたら誰にも譲らず突っ走ってしまうため当然ながらジャイロボールやトリックルームではターン経過ごとにどんどん不利になって行く。
また特殊寄りであるにもかかわらず、めいそう、わるだくみを覚えず、自らの特殊攻撃を上げる手段がほぼ皆無(技で相手の特防が下がるか、げんしのちから辺り)である。特殊技の最高威力も条件や反動がある技を除くと90が限界。
覚える特殊技範囲をほぼ半減され、かそくとは相性が悪いジャイロボールなどを覚えるはがねタイプや、素早いポケモンが多く弱点もつかれるでんきタイプ相手では、決定力に欠ける。
攻撃はまずまずのため、不利な相手には上からとんぼがえりで交代するのも手。一応物理育成方面でも先制技で御用達のでんこうせっかや積み技であるつるぎのまいも習得した。技でもつじぎり、かみくだく、むしくい、フェイント辺りを覚える。
サブウエポンにエスパーやゴースト技はあるが、弱点を突けるタイプがやや被っている一方、足が短く宙に浮いているからか、技範囲が広いかくとうやじめんタイプの技を覚えないのもネック。(教え技でも「きしかいせい」程度しかなく、こらえるとの併用、通称『こらきし』も出来るようになったが、それならヘラクロスなどを使った方が良いという…)
ちなみにゆめくいも覚える。トンボが夢を食うってどういうことだ…という疑問はさておき、さいみんじゅつを覚えるので自力で命中させられる。
なお、野生ポケモンで出現したのはBW2とLEGENDSぐらいである(USUMでもウルトラスペースで出現したが、主人公達が暮らす世界側でGET出来るのはこの2作品のみである)。
対戦面での活躍
第4世代
初登場時の第4世代初期においては特性によりあらゆるポケモンの上からさいみんじゅつやエアスラッシュを放てるポケモンとして対策必須の環境最上位クラスに位置付けられていた。
WCS2009マスターカテゴリ準優勝メンバーへ入った実績もある。
この世代のむしタイプではガーメイルやビークインがいたが、その中でもメガヤンマはハッサムやヘラクロスと並び、高い使用率を誇った。
変わった所ではポケモンバトルレボリューションのレンタルポケモンとしての活躍振りも優秀で、ネタ寄りの構成のポケモンが多い中、メガヤンマはさいみんじゅつを備えている上に特性もかそくで固定、持ち物もきあいのタスキと至れり尽くせりの非常に優れた性能となっている。
しかし、対戦環境で催眠戦術が余りに猛威を振るったため、第4世代中期(プラチナ発売)以降はさいみんじゅつ命中低下(70→60)並びにねむり仕様が弱体化される事態となり、勢いが衰えて行った。
第5世代
この時代のむしポケモンは最盛期といえる程優れた能力を持った後輩が登場した。
中でもメガヤンマ(を始めとした特殊虫アタッカー)にとって大きなライバルであるウルガモスが登場。
ウルガモスは伝説詐欺じみた入手法とチャンピオンであるアデクの切り札というのもあって入手時点で強そうな風格を出し、ちょうのまいという優秀な積み技と、タイプ一致のむしのさざめきやだいもんじ、サブウエポンにぼうふうのような高火力技、メガヤンマと同じく「いわ」四倍弱点はあれど、悪くない耐性の複合と環境でもかなりの強さを誇った。
HP | A | B | C | D | S | 合計値 | |
メガヤンマ | 86 | 76 | 86 | 116 | 56 | 95 | 515 |
ウルガモス | 85 | 60 | 65 | 135 | 105 | 100 | 550 |
種族値も防御面では勝っているが、特攻135、特防105、素早さ100という高い値により複合タイプは違えど、むしタイプの特殊アタッカーとしての扱いやすさは、ややそちらに分がある結果に。HPも1しか変わらない。
今でこそ特殊虫ポケモンは増えて来ているが、当時一線級の活躍をしていたメガヤンマにとって非常に強力なライバルであった(ウルガモスのついでにいわ技で狩られることも…)。
さらに、
- 同特性であるかそくバシャーモが(攻略本の運要素はあれど)解禁。状況によっては上から弱点を突かれることも。
- フェイントが「守る状態でなくとも、先制技として攻撃する」仕様変更により使い勝手向上。これにより、まもる(みきり)→かそく戦法が使いづらくなる。
- 特殊飛行アタッカーでもありながら、ぼうふうは覚えない。(メガヤンマの飛行特殊はエアスラッシュの75が最高である。)
- 「がんじょう」にきあいのタスキ効果がついたことで、ダゲキなど弱点を突いたポケモンでも、耐えられストーンエッジや3色パンチで返り討ちに遭う可能性が出て来た。
と新参むしタイプの台頭の中、前世代以上に主戦場を退いた形とはなった。
ただウルガモスの劣化という訳ではなく、当時強力であったかくとうに二重耐性を持つことや、使い勝手は多少悪くはなったものの、かそくの性能が高いことには変わりなく、催眠特殊アタッカーとして一定層には使われ続けていた。
特にサザンドラ、メタグロスのように相性補完が優れた強ポケモンと組ませて使うプレイヤーが多かった。
第6世代
メガヤンマを含む、むしタイプにとっては大きな向かい風であり、
- むし技を半減するフェアリータイプ登場→対抗するはがねタイプの台頭
一応弱点をつける技としてはがねのつばさがあるにはあるが…
素早さの序列が逆転したため、かそくを積んでも積んでも問答無用で上から叩かれ文字通り虫の息、タスキがなければ即死となることも前世代以上に多くなってしまった(一応タスキで耐えれば、げんしのちからやエアスラッシュで抵抗はできるが)。
- メガシンカつながりでORASからメガボーマンダも登場.
ノーマル技を飛行技に出来る特性「スカイスキン」により、「すてみタックル」などを弱点である飛行+タイプ一致で放てることも向かい風(何気同じく空を飛べるようになり同タイプとなった先輩にも素早さで負けている)。
- 後輩ペンドラーが、攻撃上昇(90→100)と、隠れ特性が「かそく」へ変更。
見た目に反して素早さも112とメガヤンマより高く、かそくからのバトンが可能な他、いわなだれやメガホーンといった相性補完に優れた強力な技も覚え、使用するトレーナー数も増えた結果、相対的にメガヤンマの価値も急落した。
ただ逆風だけではなく、シャドーボールがはがねタイプに等倍となったことでギルガルドやメタグロスに抜群を突けること、むしのさざめきがみがわりを貫通出来るようになり、みがわりを盾に補助技で戦うくさポケモンなどを新たに役割対象と出来るようになった。
また、この辺りから、催眠依存でなく、純粋な高速特殊アタッカーとして育成されることも多くなる。
ちなみにこの世代のむしタイプであるビビヨンは種族値ではメガヤンマに劣るが、特性「ふくがん」での差別化により、そこまで競合することはなかった。
第7世代
シャドーボールを覚えるため、環境常連ミミッキュへの対抗となるゴーストZやかそくを無視した先制技無効のサイコフィールドに加え、ファイアロー弱体化により、前世代よりかは少しずつ息を吹返して来た…。
しかし準伝説で高性能なむしタイプウルトラビーストが登場。高いHP、防御で耐久面でメガヤンマに勝るマッシブーンや特殊と攻撃性能が高い両刀でかつS151でかそくでも上を取れないフェローチェが登場。
前世代以上にこだわりスカーフ持ちポケモンの増加により、かそくで上を取れないことが多くなった。専用技であるが4倍弱点で先制技「アクセルロック」も痛い。
さらにフィールドによっては状態異常無効となり、さいみんじゅつの通りも悪く、カプ・コケコのように弱点を突かれるライバルも多くなった。
むしタイプでは、1回限りであるが、むしのさざめきと同等、威力90の先制技であいがしらを覚えるグソクムシャ、飛んでいるがひこうタイプでなく、鈍足だが特攻145という一般ポケモンでも破格なクワガノン、環境に居座るドラゴンに強く、メガヤンマより素早いアブリボンなどが登場。
と、現在では対戦環境がむしタイプ向かい風そのものというのもあり、かつては「高い特攻に加え、安定した行動保証の催眠術を使える強ポケ」であったポジションも、中堅程度の評価にとどまっている。
なお、性格は特殊型よろしく「控え目」が多く、岩4倍の宿命としてステルスロックでHPを半分削られるためHP実数値は奇数が望ましい。
第8世代
剣盾には未登場。番外作品ではどちらもシンオウ地方が舞台であり、メガヤンマにとって最盛期であった第4世代の再来とまではいかないが、そこそこの強さを持つポケモンとして使われている。また進化前限定技の習得が見直され、BDSP以降であれば進化後でも技思い出しでさいみんじゅつを習得できるように改善された。(後は何気に「かみくだく」を習得した。覚える悪技では最高火力である。物理だが。)
第9世代
発売当初は音沙汰はなく、アルセウスとBDSPのみの登場でシンオウに幽閉された状態が続くと思われていたが、ポケモンSVのDLCである「碧の仮面」で進化前のヤンヤンマが登場し、メガヤンマも久し振りに最新作での登場となった。ちなみに、新地方で追加された「キタカミ図鑑」ではイトマル属に続き2番目の登録順となっている。
テラスタルを獲得したことで、耐性を強化しながら「さいみんじゅつ」を比較的安全に使うというプレイングが出来るようになった。サブウエポンの強化や、良くはない耐性をカバーできることで、メガヤンマ自体のメリットは大きくなるであろう。色眼鏡+テラスタルで火力UPにも期待。
「はねやすめ」は没収されてしまったが、それ以外には有用技没収はなく、「エアカッター」や「むしのていこう」といった技を新規習得した。
ストーリーでの活躍
ダイパストーリーでは残念ながら、追加進化組であるため野生には生息しておらず、殿堂入り前から繰り出して来るトレーナーはいない上、クリア前のシンオウ図鑑にも登録されない。そのため少々影が薄く、自分の手でヤンヤンマを進化させない限り図鑑に登録されなかった(そのヤンヤンマもDPでも攻略する上で必ず通る必要はない大湿原に殿堂入り後日替わりで出現であったりと、割と限られた入手方法という…
『プラチナ』では図鑑修正によりクリア前からヤンヤンマが大湿原に登場するようになった。使用トレーナーにおいては同複合タイプのアゲハントに代わりシンオウ地方の四天王であるリョウが使用する新たなポケモンに迎え入れられている。
種族値では完全に下位互換であるアゲハントは犠牲となったのだ……
ちなみに手持ちがダイパ準拠のBDSPでも、再戦時では必ず手持ちに入っており、こちらでも先発ポケモンとして主人公を迎え撃つ。
追加進化組の中では条件自体にアイテムや交換は必要ない緩めではあるが、高い特攻により、技を覚えさえすれば、ある程度の活躍が見込める。「飛行ならムクホークで良くね?」は禁句。
というのも、ムクホークと異なり、メガヤンマは「主力技の習得レベルが遅い上に、インファイトやブレイブバードのような高火力技がない」ため、余程のファンでない限り回復可能なストーリーでの手っ取り早い攻略法にはお勧め出来ない。
理由として
・ヤンヤンマはげんしのちから習得までにまともな特殊技を覚えない(覚える攻撃技は、さわぐ、ソニックブーム、電光石火など……)
・上の技はゴーストタイプには手も足も出ないため扱いづらい。なおかつ、げんしのちからの性能も(特にpp)微妙。さいみんじゅつ習得ならさらにレベルを上げる必要もある。
・DPtでは敵のレベルが比較的高い上、メガヤンマはLv.50を越えないと、エアスラやさざめきといったまともな主力技を覚えないため、進化後のLv.30 - 40の同レベル帯での使い勝手は余り良くはない。
そのためわざマシンを使わないとかげぶんしんやさいみんじゅつといった変化技で相手の攻撃を避けながら、ちまちま削るパターンになりかねない。
金銀リメイクのHGSSでも、ヤンヤンマの出現率や場所は変わっていないものの、ストーリークリア前からパーティに入れられるようになった。特殊かつ出現率の低いヘラクロスや、交換必須のハッサムに比べ入手しやすく、従来は存在しなかったポケモンであることに加え、高い特攻とマツバを倒した際にもらえるシャドーボールを覚えるため、ストーリーでもある程度の活躍が期待できるが、上の条件に加えて、ダイパより四天王やチャンピオンのレベルが最大で50程と低い(実際DPtのシロナはレベル70近い)ため、メガヤンマは主力技を覚える前に殿堂入りしかねない(クリア後ストーリーのカントージムリーダーではタイプ相性が有利な人もいるにはいるが)。
サイコキネシスも覚えさせれば、タイプ一致技とエスパー技でジョウト四天王全タイプ(エスパー、どく、かくとう、あく)に有利となる技を覚えられるが、かくとうなのにイワークを出して来たり、炎複合のヘルガーや素早さ130のクロバットのように複合タイプや種族値の都合上、必ずしも有利とはいえない(ワタルやレッドでは実質全飛行タイプによる弱点の突きにくさやあられ下の吹雪が待っている)。
BWでは進化前が大量発生で出て来る程度の出番であったが、続編であるBW2では新しくなったイッシュ図鑑の仲間入りを果たした。前述の通り野生個体も登場。
登場こそ殿堂入り後と遅いが、第5世代はクリア後のトレーナーが多いため早めに捕まえることが出来れば十分に活躍させられるであろう。
ORAS以降はヤンヤンマ自体の野生出現が皆無orリストラなため、旅パに入れるのすら困難になってしまった。
ポケモンSVで久し振りに旅パへ加えられるようになった。ほとんどのプレイヤーはキタカミの里へ行く前にメインストーリークリア済であり、心機一転でキタカミの里縛りで新たな旅パを作った際は意外にも役立つところがある。
その理由としては
・ストーリー中に進化前であるがレベルが高いポケモンを相手が繰出して来る。そのため進化後であるメガヤンマは多少のレベル差をひっくり返せる。(そもそも野生のヤンヤンマの時点でレベルがかなり高いため主力技を覚えやすい)その上加速であれば大多数のポケモンに上を取れる。
・序盤から遭遇出来る野生ポケモンが軒並みヘイガ二やクルミルなど「みず」「くさ」「あく」タイプが多い。
・トレーナー・イベント戦でもヤバソチャやカミッチュ、そしてオーガポン、イイネイヌ、マシマシラと「くさ」「かくとう」「エスパー」と、ストーリー上では有利な相手が多い(技によっては一概にいえないが)。
逆に、新トレーナースグリがヤンヤンマ系統を使うようになったため、相手とする際キタカミの里パーティーで組むと一貫性を突かれやすい。
対戦ではテラスタルで4倍弱点を消せるようになった上に、余り広くない技範囲を「テラバースト」で補えるようになった。テラスタイプは遂行力を上げられる一致に始まり、「テラバースト」前提のじめんやいわ、いわ対策「テラバースト」を放てる上に弱点僅少のみず、「シャドーボール」型と好相性のゴーストがメイン。
使用トレーナー
ゲーム版
四天王、タッグパートナー、ジムリーダー、シナリオのメインキャラとトレーナーに恵まれている。
特にスグリは進化前のヤンヤンマから育て上げ、ストーリー中では追加された新ポケモンの陰に隠れがち(実際後編ではそのりんご飴が進化した挙句、パーティーからも追放されてしまったが……)であるが、唯一初対戦から前編の最終戦まで皆勤である。(ちなみに初戦闘時のもう一体は途中で外れている。)そのため彼の実質的なパートナーであったといえる。また、メガヤンマはスグリが執着した「オニ」トンボポケモンでもある。彼の性格変動もあって、前編最後のパーティでは「簡単な進化条件で強くなれるポケモンだけで組んだ」とまでいわれたが……
前述の通り後編での出番なし。ダブルバトルでの適性が厳しいというよりかは、「強さ」に固執した彼の手持ちには不適任であったのであろう(事実パーティーのほとんどがランクバトルで実績あるポケモンである)。
アニメ版
漫画版
番外作品
Newポケモンスナップ
ミッケジャングルの夜に生息。木に逆様の状態で止まって寝ている他、他のむしタイプのポケモンに襲いかかる習性を見られる。
ポケモンGO
「ヤンヤンマのアメ100個+シンオウの石が必要」と、進化までの道のりは困難な部類。
また進化前のヤンヤンマが「画面をすばしっこく動き回る+素の補足率が低め」というのもあって捕まえづらいこともあり、手を焼いたトレーナーも少なくない。
肝心のステータスについては、攻撃がそこそこあるが、耐性の悪さから防衛には向いていない。
さらに攻撃と特攻が一括りなため、単純なアタッカーとしてはヘラクロスやハッサム、カイロスに劣り、耐久もむしタイプでは高めではあるが、耐性の悪さが足を引っ張る。
そこそこ高い攻撃と、HP、防御による素種族値の高さのお陰で、CPは最高3000を超えるため、アタッカーとして使いたい。しかしながら、覚える技がタイプ通り通りが悪い「むし」と「ひこう」タイプであり、唯一のサブウエポンも「げんしのちから」と確率で能力ブーストはあるが威力は低め。四倍弱点を含む弱点の多さも相まって、ジムでの防衛やレイドバトルで使うことは難しい。原作同様シャドーボールやサイコキネシスを覚えられれば少しは他虫ポケと差別化出来たのであるが。
しかも、2023年5月よりメガヤンマにとって最大のライバルといえるウルガモスも登場。進化難易度はメガヤンマより高いが、原作同様メガヤンマの目の上のたんこぶとなる可能性もある。
攻撃のステータスはある程度高いため、かくとう、くさ、エスパータイプには強く出られるが、それぞれ「ウェザーボール(ほのお)」「ストーンエッジ」といった弱点のスペシャルアタックを持っている可能性もあるため、過信は禁物。
アニメ版
『アニポケ・サトシの旅シリーズ』
ムサシのメガヤンマ
- マリリン・フレイムのメガヤンマ
- 劇場版「破壊の繭とディアンシー」でマリリンが移動用に使用するポケモンで登場。
その他
XY | 55話(映像)・56話(回想)・61話(回想)・69話・70話・123話・131話・139話・140話 |
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劇場版 | ディアルガVSパルキアVSダークライ |
余談
育成の際に注意が必要なポケモンの1つでもあり、メガヤンマとなってからではさいみんじゅつを覚えられない。(BDSPでは覚えられるようになった。SVではDLC前半配信当初は習得出来ず、後のアプデで思い出し可能に)
ヤンヤンマがさいみんじゅつを覚えるレベルは進化条件であるげんしのちからよりも後であるため、うっかり覚えさせないまま進化させると取返しがつかなくなってしまっていた。
昔はポケモンの厳選自体が非常に大変だったため、これで泣きを見たプレイヤーは少なくない。
虫タイプの中では主力で特殊アタッカーとなり得るステータスや特性を持っているにもかかわらず、剣盾とSVではリストラされていた。第8世代では加速+ダイジェットで上から攻撃出来る点が考慮された可能性もある。
剣盾に内定したモジャンボ、マンムーといった同じ進化方法のポケモンに置いて行かれ、SVではキリンリキやノコッチのように、第2世代で登場したマイナーポケモンから後に進化した者同士との共演は叶わない…と思われていたが、先述の通りDLCで共演出来ることがほぼ確定した。
SV環境では弱体化で数を減らしたファイアローはともかく、後輩で同じ特殊虫アタッカーかつ特性や積み技に優れたウルガモス、モスノウに加え同じくDLCで内定するクワガノンなどの存在、弱体化とはいえ特性が強力なエースバーン、メガヤンマの技が通りづらいアーマーガアやデカヌチャン、サーフゴーといった鋼タイプ、ラウドボーン、キョジオーン辺りが主な競合相手やライバルとなり得るであろう。
特にエクスレッグは新たな虫タイプ+いろめがね使いの後輩である。ワナイダー同様、序盤虫らしく、種族値は低いが、高威力先制技や物理技を持ち、虫、悪、格闘の技範囲+色眼鏡でストーリーの大抵の相手に等倍以上の相性と使い勝手が良いため、メガヤンマはもう1つの特性である、かそくや覚える技、特殊アタッカーという差別点から異なる起用が出来るだろう。偶然にもエクスレッグのモチーフである2人のバッタヒーローの後輩はトンボモチーフといわれている。
とはいえメガヤンマはその後輩ヒーローとは異なり1匹で無双出来る程のチームの牽引力はないので仲間と力を合わせて戦うのが重要である。
モチーフの英語名が「ドラゴンフライ」という名前から、メガヤンマこそ、むし・ドラゴンタイプ(いまだにこの複合タイプは存在しない)にすべきなのでは……との声もあるが、あくまでトンボの英名の由来にドラゴンがあるだけで、尻尾の先にも羽がある体構造は航空機やヘリコプターを意識してデザインされている可能性が高く、やはりメガヤンマはひこうタイプなのである。メガシンカやパラドックスがあればなった可能性もあったが…(ちなみにモデルとなったメガネウラが属するオオトンボ目は「グリフィンフライ」と呼ばれる)。
フライゴンとは緑の体色に赤い複眼、そして「ドラゴンフライ」=トンボモチーフという点で共通しているが、こちらは、元がそのまんまトンボとしてメガネウラやオニヤンマであるのに対し、あちらの系統は英名のドラゴン要素が強く、むしではない。モチーフの虫もアリジゴクやウスバカゲロウとモデルとなった元の昆虫は明確に異なる。(さらにフライゴンは「せいれいポケモン」であり、精霊と蜻蛉をかけている。)
そのフライゴンには合計種族値では負けているが、特攻と物理耐久は意外にもメガヤンマの方が上。一方のフライゴンはメガヤンマより早く、龍舞を使える物理アタッカーであり、両者は技範囲や、タイプの違いなどで、差別化出来ている。
なお、ヤゴのポケモンは今のところ音沙汰なしである。
関連イラスト
関連タグ
0468.トゲキッス→0469.メガヤンマ→0470.リーフィア
同複合タイプ
「げんしのちから」が進化条件
第4世代追加進化
No. | ポケモン | No. | ポケモン | No. | ポケモン | No. | ポケモン |
---|---|---|---|---|---|---|---|
0407 | ロズレイド | 0424 | エテボース | 0429 | ムウマージ | 0430 | ドンカラス |
0461 | マニューラ | 0462 | ジバコイル | 0463 | ベロベルト | 0464 | ドサイドン |
0465 | モジャンボ | 0466 | エレキブル | 0467 | ブーバーン | 0468 | トゲキッス |
0469 | メガヤンマ | 0470 | リーフィア | 0471 | グレイシア | 0472 | グライオン |
0473 | マンムー | 0474 | ポリゴンZ | 0475 | エルレイド | 0476 | ダイノーズ |
0477 | ヨノワール | 0478 | ユキメノコ |