概要
1999年にニンテンドウ64向けに発売されていた『ポケモンスナップ』の22年ぶりの続編。
自然のなかで生きるポケモンたちの姿を調査し、写真に収めるカメラアクションゲームであり、第8世代までのポケモンが200匹以上登場している。
今作では撮影した写真を自分好みに調整・加工することもでき、インターネット通信でほかのプレイヤーに公開することもできる。
8月4日に無料アップデートが実施され、コースおよび撮影できるポケモンが追加された。
製品情報
機種 | Nintendo Switch・Nintendo Switch Lite |
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ジャンル | カメラアクション |
発売日 | 2021年4月30日 |
開発 | 株式会社バンダイナムコスタジオ |
発売・販売 | 株式会社ポケモン |
レーティング | A(全年齢対象) |
販売価格 | 6,578円(税込) |
プレイ⼈数 | 1⼈ |
通信機能 | インターネット通信対応 |
販売形態 | パッケージ版/ダウンロード版 |
対応⾔語 | 日本語・英語・フランス語・イタリア語・ドイツ語・スペイン語・韓国語・中国語(繁体字)・中国語(簡体字) |
ストーリー
木々が生い茂るジャングルや広大な砂漠など、それぞれ環境が異なる島々が点在している「レンティル地方」。手つかずの自然が残されており、そこに暮らすポケモンの生態や自然環境については、調査がほとんど行われていない。
主人公はカガミ博士からの依頼で、大自然に溢れる島々を訪れ、いきいきとした野生のポケモンを写真に撮って、生態を調査していくことになるぞ!
ポケモンたちの野生ならではの表情やしぐさを発見しながら、自分だけのポケモンフォト図鑑を作りあげていこう。
(本作の公式サイトから引用)
レンティル地方
複数の島からなる地方で、温暖な気候から火山や雪原など、島ごとに環境が大きく異なっている。
永いこと人間の干渉を受けていない未開の地であり、民家や人工物の類もまったくないが、かつては住人がいたのか所々に朽ち果てた遺跡が残されている。
最大の特徴はこの地にだけ流れる「イルミナフォース」と呼ばれる不思議な力で、その影響によってポケモンや草花が発光する「イルミナ現象」が確認されている。
そして、その力を特に強く受けたとされる「イルミナポケモン」と呼ばれた特殊なポケモンたちの存在が伝えられている。
多種多様な自然環境の影響からか、本来ならアローラ地方にしか存在しないはずのリージョンフォームの姿も確認されている(ただし、ナッシーのように通常種のままのポケモンも確認できる。なお、ガラル地方でのみ存在するリージョンフォームのポケモンは確認されていない)。
地方の名前はレンティル(レンズ豆)から。モデルは諸説あり、特定は困難。
- フロレオ島
温暖な気候で拠点となる研究所がある島。自然公園があり、写真撮影の体験会も行われている。自然公園には抜け道があるらしいが……
- ベラス島
緑あふれる大自然の島。草木が茂るミッケジャングルと、常に霧に覆われたトキシキの森、起伏の激しいヨーヨーリバーがある。
- ボルク島
高温乾燥した過酷な環境の島。広大なネッサ砂漠と、古代ポケモンも生息するドロー火山、奇妙な地形が広がるカラリ荒野がある。
- コピア諸島
ニジイロビーチ、コピアリーフがあるリゾートのような場所。深海まで続くレンティル海床もある。
- デュラス島
雪と氷に覆われた極寒の島。一面銀世界のヒエール雪原と、地底深くまで続くハナレ洞窟がある。
- アウラム島
地図からも忘れ去られた小さな孤島。太古の謎を解き明かす手がかり、シューゴ遺跡がある。
登場キャラクター
レンティル地方を調査する主人公と、そのサポートを行うキャラクターたち。
前作とは違い、ゲーム内の一部にフルボイスの箇所やドラマパートともいうべきフルムービーのシーンも登場している。
ポッド型の乗り物「ネオワン号」に乗って野生のポケモンを撮影し、レンティル地方に暮らすポケモンの生態を調査していく。見た目と性別は、物語の始めに選択できる。
公式動画での男主人公の名前は「レン」、女主人公の名前は「ルイ」。由来は「レンティル」の前から読んで「レン」、後ろから読んで「ルィ」→「ルイ」であると思われる。
CV:置鮎龍太郎
本作のポケモン博士。
「レンティル ポケモン自然科学研究所」にて、ポケモンの生態系や「イルミナ現象」など、レンティル地方の自然環境を研究している。
本作における写真評価を担当。
CV:沼倉愛美
カガミ博士の助手を自認する明るい少女。主人公に島や調査のことなどを教えてくれる。
CV:小市眞琴
トオルの一番弟子を名乗る元気な少年で、彼と一緒に調査隊に参加する。主人公をライバル視しており、何かと突っかかってくることも。
名前の由来はおそらくフィルム。
CV:山口勝平
前作『ポケモンスナップ』の主人公にして、カガミ博士の友人。調査のためにレンティル地方を訪れるが、今回はフィルに任せて自身はサポートに回る。
なお、前作で彼に調査依頼を出した人物については「とある博士」という呼び方をされている。
ポケモン達
原則として野生のポケモンを撮影するゲームであるためか、本編で図鑑に記載された内容が反映されている例が多く(あのポケモンやこのポケモンがいい例)、中には捕食や縄張り争いのように見える行動を取るポケモンもいる。
これについては賛否が分かれるが、ポケモンが生物の一種として捉えられていることの証と言えるだろう。
一方で前作にあったポケモンが進化する表現はほぼなく、これを残念がる声もある。
写真のコントラストを変えるとポケモンの体表に鱗や細かな体毛が確認できるようにモデルが作り込まれており、自然のなかでポケモン図鑑の解説を思わせるポケモンたちの生態と相まって、ポケモンが実際にそこで生きているかのような印象を与える。
各ポケモンのアクションは本編で使われているもの(待機、技使用時、食事、喜び、悲しみなど)とは異なっている場合が多い。
鳴き声についても、本編のSEに準じたものでも前作のようなアニポケの声優起用でもなく、現実にいる生物を思わせるものとなっている(ピカチュウのみ例外)。
前作からの変更点
ズーム機能
本作ではズームをしてもしなくても写真が撮れるようになった。
このため、ある程度近付いてもズームせずに撮ることで、ポケモンが写真からはみ出ることなく撮影できるようになった。
連写機能
シナリオクリア後、1回シャッターを押すと数枚連続して撮影できる機能が追加されるようになった。
1枚(連写なし)、3枚、4枚、6枚から選ぶことができる。
一部撮影用アイテムの変更
前作に登場した「イヤイヤボール」は生き物に危害を加える行為にも捉えかねないためか、今回は廃止され、リンゴにも「やわらかい」という説明が追加されている。
イヤイヤボールの代わりに本作では「イルミナオーブ」という投げアイテムが登場。
これを撮影ステージの各地にある「クリスタフラワー」に当てるとクリスタルが発光し、ポケモンが特殊なアクションをすることがある。ボケモンに当てるとポケモンが発光し、条件がそろうと特殊なアクションをする。
ただし、イルミナオーブはステージごとに種類が分けられており、解放するには各ステージで特定の条件を達成しなければならない。
サーチ機能
撮影中にサーチ機能を使うことで周囲のポケモンや怪しい場所を調べることができる。
なかには分岐ルートもあり、そこでしか見られないポケモンもいる。
評価の細分化
前作ではポケモンごとに残せる評価写真は1枚のみだったが、今作ではポケモンの行動のレアリティごとに☆1~4でそれぞれ評価してもらえるようになっている。
☆が多いからといってボーナス点が貰えるわけではなく、単純に行動が珍しいというだけになる。☆1の方が☆4より総合点が高いということも普通に起こる。
ただし、1回の撮影において見せられる写真はポケモン1種類ごとに1枚のまま。
時間帯
多くのコースにおいて、時間帯別に調査を行うことができるようになった。
同じコースでも夜になると、昼にはいなかったポケモンがいることがある。
調査レベル
同じステージを何度も周回して写真を集めたり、リクエストを達成すると調査レベルが上がる。
調査レベルが上がると新しいポケモンが登場したり、ポケモンの行動が変化したりする。
リクエストによっては調査レベルを下げないと達成できないものもあり、出発前にレベルを変更することも可能。
リクエスト
仲間たちが撮影した写真も見ることができ、ポケモンの特殊行動や隠れたポケモンを見つけるヒントになる。
撮影に成功すると仲間から新しいコメントがつき、リクエスト達成写真は評価と別枠で保存される。
エクストラ撮影
博士からの評価が終わると、撮った写真をアルバムに保存することができる。
ここまでは前作と同じだが、保存する前に写真の撮り直し(エクストラ撮影という)を行うことができる。
具体的には、ずれてしまった位置の修正、ぼかしの追加、シルエット加工などを行うことができる。
写真加工機能
ゲーム内で撮った写真は加工することができる。
モノクロやコントラストなどのフィルター機能のほか、目玉や漫画アクションといったスタンプを貼ったり、フレーム加工することも可能。
完成した写真はオンラインで公開できるようになっており、ほかのプレイヤーの気に入った写真には「りんごメダル」を送ることができる。
NintendoSwitch本体に保存することで各種SNSにも載せることができる。
また、懐かしのローソンプリントのように16枚分割することもでき、さらにそのデータをスマートフォンやPCに転送してプリント番号を登録すれば、ローソンのマルチコピー機でシール印刷ができる。
補足
制作を手掛けた「バンダイナムコスタジオ」は『ポッ拳POKKENTOURNAMENT』の制作元でもあり、バトルフィールドにある背景の作り込みがあまりにも素晴らしかったことが石原恒和氏の目に留まり、本作が誕生するきっかけになったとのこと。
参考URL:石原社長&須崎Dに聞く『New ポケモンスナップ』開発秘話。写真を撮ることがより手軽になった2021年、ゲームデザインは前作からどう進化したのか?
関連イラスト
関連動画
『New ポケモンスナップ』初公開映像(2020年6月)
プロモーションビデオ “見つけにいこう 自分だけの一瞬”篇(2021年1月)
プロモーションビデオ “ようこそ!レンティル地方”篇(2021年2月)
プロモーションビデオ “レンティル地方スナップガイド”篇(2021年4月)
WEB動画 "World of Wild Pokémon - LENTIL REGION -"(2021年4月)
(ナレーション:赤楚衛二)
プロモーションビデオ “NEW AREA UNLOCKED”篇