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バンギラス

ばんぎらす

バンギラスとは、『ポケットモンスター』シリーズに登場するキャラクター(モンスター)の一種。
目次 [非表示]

基礎データ編集

全国図鑑No.0248
ジョウト図鑑No.246
イッシュ図鑑No.294
マウンテンカロス図鑑No.104
アローラ図鑑No.249
ガラル図鑑No.385
パルデア図鑑No.318
ローマ字表記Bangiras
分類よろいポケモン
タイプいわ / あく
高さ2.0m
重さ202.0kg
性別比率50%♂・50%♀
特性すなおこし
隠れ特性きんちょうかん
落とし物ヨーギラスのツメ
タマゴグループかいじゅう

各言語版での名称と由来編集

言語名称由来
日本語バンギラス野蛮+アンギラス(ゴジラシリーズに登場する怪獣)
英語・スペイン語・イタリア語Tyranitartyrant(暴君)+monitor lizard(オオトカゲ)
ドイツ語DespotarDespot(暴君)+Tyranitar(英語名)
フランス語Tyranociftyran(暴君)+Tyrannosaurus(ティラノサウルス)+nocif(有害な)
韓国語마기라스마(ma、魔)+日本語名の音写
中国語(簡体字・繁体字)班基拉斯安基拉斯(アンギラス)+日本語名の音写
中国語(大陸・香港・台湾)班吉拉日本語名の音写
ヒンズー語टाईरानीटर英語名に同じ
ポーランド語Tyranitar英語名に同じ
ロシア語Тиранитар英語名に同じ
タイ語บันกิราส日本語名の音写

進化編集

ヨーギラスサナギラス(Lv.30) → バンギラス(Lv.55)

高さ比べ

メガシンカ編集

バンギラス→メガバンギラス



概要編集

初登場は『金・銀』(第2世代)


サナギラスがLv.55で進化し、幼体であるヨーギラスがの姿を経て辿り着く。

その分類名が示す通りを纏った様なデザインで、怪獣を彷彿とさせる風貌が特徴的なポケモン。肌は緑色のようにゴツゴツとしており、背中はいくつもの鋭い背ビレで覆われている。目つきは鋭く獰猛さを醸し出している。

体中心が菱形に開いており、そこからサナギラスの名残と思わしきい模様が見える。これは背中にも同様の模様がある。首元や膝部分などには黒い穴が開いてある。

進化前はサナギラスであるが、そのを破ったというよりは、サナギラスの身体に四肢を付けたように見える。


すなあらしが  ふきあれる!

色違い個体は、全身の緑色より薄くなって黄緑に近い色となり、腹にある菱形の模様の色が紫色となる。対戦で使用率が高いポケモンでもあるため、色違いを見る機会も多い。


辺りの地形を変えるぐらい朝飯前の力持ち。実際、片腕を動かしただけで山を崩し地響きを起こすなど、とてもつもないパワーを秘めている。

その上、周りのことを気にしないふてぶてしい性格をしており、自分の住処を作るため山を崩したり、暴れて山が崩れ川が埋まり地図を書き換えることとなるなど甚大な被害を被ることが度々ある。

それ故に、山1つを縄張りとしそれを自ら綺麗に整地し守るという生態を持つボスゴドラとは相容れない者同士である。


また、パワーだけでなくどんな攻撃を受けてもビクともしない体を持っており、どんどん勝負を仕掛けて来る。山で戦う相手を求めて彷徨う。ガラル地方ではジュラルドンと争っていることが多いようだ。


第2のカイリューと評され、通称600族と呼ばれるステータスを持ち、そのヴィジュアルと相まって非常に人気が高いポケモンである。

しかし、進化レベルの関係でポケモン公式大会などでは使用制限が厳しかった過去があり、第2世代の場合他の選出ポケモンをLv.50としなければ出場出来ず、第3世代以降は自動的にレベルが調整される「フラットルール」が適用されるまで、カイリュー同様使用禁止ポケモンに指定されていた。


通称『600族』故に、ミニリュウダンバルなどと同じく典型的な大器晩成型ポケモンでもある。

第1形態ヨーギラスから最終形態であるバンギラスへ行き着くまでに、膨大な経験値が必要となる。


由来編集

名前の由来は恐らく「バン(<晩成>又は<野蛮>)+ギラ)ギラリ:睨んだ様子を表す擬音語)+(<アンキロサウルス>または恐竜の接尾語に多い<~サウルス>)」

またそこに「アンギラス」(ゴジラシリーズの怪獣の名前)をかけていると思われる。ただしアンギラスには似ておらずゴジラのような外見で英語名のTyranitarはTyrant「暴君」と「ティラノサウルス」と「モニター」(オオトカゲの別名)と思われる(14年後に本当のティラノサウルスをモチーフにしたポケモンが登場する)。


ゲームでの特徴編集

第2世代で鳴り物入りで登場したのであるが、まさかの使用トレーナー0というかなりひっそりとしたデビュー。そもそもヨーギラス・サナギラスがシロガネ山にしか生息していないため、その存在すら知らないままレッドまで倒してクリアするなんてことも珍しくなかった。


バンギラス自体は野生で出現するようになったのは第5世代から。ヨーギラスも参照


BW』・『BW2』では、サナギラスと共に15ばんどうろに出現する。ヨーギラスは出現しないのでタマゴを生ませよう。


ソード・シールドでは、シールド版のみ「砂塵の窪地」に出現する。DLC「冠の雪原」では、カンムリ雪原の海鳴りの洞窟に生息する。


性能編集

種族値

HABCDST合計
1001341109510061600

「こうげき」がとりわけ高く、よろいポケモンの名に恥じぬ物理・特殊耐久を備える。

「とくこう」もいわとしては高い部類になるが、やはり「すばやさ」は低め。

ただし、60族をギリギリ上回るという絶妙な数値であり、意外と調整しがいがあるのがポイント。


一致技は「ストーンエッジ」「いわなだれ」「かみくだく」「しっぺがえし」「おいうち」の様な物理技から「あくのはどう」「バークアウト」「パワージェム」といった特殊技まで一通り揃う。ただし、「メテオビーム」は相変わらず覚えさせてもらえない。

二足歩行怪獣型という恵まれた体格から、「じしん」「ばかぢから」「けたぐり」「れいとうパンチ」「ほのおのパンチ」「つばめがえし」「だいもんじ」「れいとうビーム」「10まんボルト」とサブウェポンも豊富。

さらに、生態の豪快さに反して「りゅうのまい」「でんじは」「ステルスロック」「ちょうはつ」「ほえる」といった小技にも長けるのがポイント。


何よりその強さを支えるのが特性「すなおこし」。

詳細は特性ページに任せることとして、本人がいわということもあり、第4世代以降は出すだけで実質「とくぼう」が1.5倍となるため、数値以上の種族値を発揮することが可能。

その硬さはかつて最強級火力を誇った「こだわりメガネ」持ちラティオスの「りゅうせいぐん」すら調整次第で2回耐える程

素の種族値こそ「ぼうぎょ」の方が高いが、この効果によって圧倒的な特殊耐久を得ることにより、同じ特性を有するカバルドンとの明確な差別化点となる。

スリップダメージによって多少火力が足りなくても補うことが出来、「きあいのタスキ」や特性「がんじょう」を潰しやすいのも強み。

とはいえ「がんじょう」持ちは「すなあらし」が無効となることが多いのがネック。


同じ特性を有するカバルドン同様、その起点として採用されることが多い。

いわの「すなおこし」持ち仲間攻撃を受けると砂嵐を起こす蛇も出て来たが、技バリエーションや戦術の多彩さからバンギラスの優位性は簡単には揺るがない。


相方としてはその昔はガブリアスが適任とされ、「すながくれ」と「ひかりのこな」を併用して次から次へと避けまくる凶悪なポケモンが誕生していた。

だが、天候が永続でなくなった第6世代以降は鳴りを潜め、代わってドリュウズと組んでとあるバンドを結成しているとか何とか。

バンドリ!

また、第5世代では「すなのちから」を持つランドロスとの組合わせも見られ、この組合わせは通称「バンギランド」と呼ばれるが、どうにも何かのテーマパークの様な名前となるというネタもあり、AAもあったりする。

バンギランド開園


また、「600族」の中ではヒスイヌメルゴンに次ぐ鈍足であり、これは一見弱点の様に思われるがかなりの利点となる。

というのも、天候を変化させる特性を有するポケモンが同時に場に出た場合、「すばやさ」の低い側の天候変化が採用されるので、「すなあらし」状態を引起こしやすくすることが出来るためである。

さらに、「すばやさ」種族値も61と60族を1だけ上回る絶妙な数値でもあるためそこも利点となり得る。

勿論「トリックルーム」を利用する相手にも対応可能。

ただ、天候特性持ちはもっと鈍足なポケモンもいるため気を付けるべし。


強力なポケモンではあるものの、当然弱点も存在する。

まずは弱点タイプ数7。高火力揃いのかくとう技が4倍弱点であるため、「こうげき」が比較的高い相手であれば不一致であっても一撃で沈められてしまうことも少なくない。

その代わり耐性・無効も7タイプ存在するため、得意・苦手がハッキリとしている。


また、「すなあらし」状態はいわ・じめんはがね(と一部の特性を持つポケモン)以外には敵味方問わずダメージを与えてしまうため、パーティ編成には注意が必要。

特に「きあいのタスキ」を持たせる相手をかなり縛る。

だからといって「すなあらし」を無効化するポケモンだけで組もうとすると今度は弱点が被る。


ところどころに癖は見られるものの、600族らしく強力なポケモン。

立回りが上手ければ強いので600族の中でも特に上級者向けポケモンといえる。



第2世代編集

当時あく技が特殊扱いであるため、当時最強攻撃力を活かせる一致技は「いわなだれ」のみであり、攻撃力が同値のカイリューよりマシではあるがその高い種族値を持て余し気味であった。

一応当時の努力値の仕様上全振りすれば不一致かくとう技すら耐える鎧っぷりを発揮出来るのであるが、当時の大会ルールの都合上Lv.55進化であるバンギラスは強制的にエースとせざるを得ず、弱くはないものの惜しい部分が目立った。それでも「じばく」「だいばくはつ」半減600族は伊達ではなく、ニンテンドウカップ2000全国大会決勝進出者11人中3人が使用していた。


ちなみに、ルギアホウオウが使用出来た「64マリオスタジアム」大会「マリスタカップ」(現在でいう公式放送)では、ほのお・ひこう・エスパーを半減以下に抑えられる耐性から秘密兵器として利用されて使用者を決勝戦まで導いたが、決勝戦で活躍したカビゴンに話題を攫われてしまった。もし当時使用者がこの大会で優勝していれば、ニンテンドウカップ2000環境は史実とは幾分か異なるものとなっていたかもしれない。


公式からは明言されていないが、実はバンギラスは当時ラプラスに対する露骨なメタとして開発されたのではないかとユーザー間で噂されている。というのも、「すばやさ」種族値はラプラスに1勝っている上に、特殊耐久もいわポケモンにしては高く、Lv.55固定でどのレベル帯のラプラスにも先制可能な計算となるためである。


第3世代編集

特性「すなおこし」を得たものの、いわの「とくぼう」1.5倍ボーナスもなければ砂嵐と相性が良いポケモンもほとんどいなければ、「きあいのタスキ」も存在していない……といった事情から、バンギラス自体が足枷でしかなく、加えて大会には出禁状態とかなり不憫。


一応、知る人ぞ知る戦法としてエアームドハピナスと組んでグルグル回す、所謂受けループの原点となる戦法こそはあったものの、察しの通りそんな戦術を好んで使う様なトレーナーは少なく、あく技が特殊扱いなのも変わっていないためこの世代でもマイナーに甘んじることに。


第4・5世代編集

様々な仕様変更の恩恵を受け、ようやく本領発揮。フラットバトル採用もあり大会でも解禁され、いよいよトップメタに上り詰めた。


なお、持ち物は半減実である「ヨプのみ」がメジャー。

かくとうが強い環境ということもあったため、いかにバンギラス対策が徹底されていたかが見て取れる。


第5世代では余りに「おにび」で包囲されたことから、特殊型がメインとなった。



第6世代編集

特性「すなおこし」の効果が半永続から5ターン制限、新たに弱点としてフェアリーが登場と少し弱体化。

一方メガシンカを獲得し、はがねにあく技が半減されなくなったのは追風。


隠れ特性として「きんちょうかん」を入手。

しかしバンギラスは「すなおこし」ありきのポケモンなので採用は稀。

採用機会があるとすれば例えばかつて行われた「ポケモン危機一髪!」(持ち物がきのみと「じゃくてんほけん」に限られる)等の特殊ルールくらい。


しかもこの隠れ特性、第6世代で育成するならば厳選が非常に面倒なので覚悟すべし。

第6世代でバンギラスを育てる場合、野生のヨーギラスを探す(群れ限定・『Y』のみ)か、フレンドサファリにいるサナギラスを捕まえるしかない。

どちらも隠れ特性が混じっていることが多いが、ヨーギラスの群れは出現率が非常に低い上に隠れ特性の混じる確率も低く、サファリのサナギラスは捕まえやすいが、隠れ特性が通常特性と同じ「だっぴ」なので55まで上げて進化させないと分からない


第7世代編集

強力なフェアリーポケモンが増加、さらに相対的に弱体化。

一方、本人もカプ・テテフという強力な相棒を得た。


素の数値で受けるのが少し厳しくなったため、この世代ではメガシンカ型や「とつげきチョッキ」型が主流に。

余りにも多いバシャーモ対策に、シングルでも「まもる」が採用されることが増えた。


この世代では、かくとうよりも寧ろランドロスに落とされることが増えている。


その特殊耐久は健在で、HD特化「とつげきチョッキ」型ならC特化れいじゅうボルトロスのZ「きあいだま」でさえも確定耐えする。そしてA無振りバンギラス側は、H252振りのれいじゅうボルトロス程度なら「ストーンエッジ」で確定1発に仕留める。


ダブルでは「じゃくてんほけん」エースとして使われるが、ある意味では後の第8世代シングルに「じゃくてんほけん」型が蔓延する予兆であったとも言える。

当時は「Zまもる」で安全に抜群技を受けたり、環境に大流行していた「いかく」を持つ相手により攻撃ランクが下がった味方の「じしん」に巻き込んだりと、様々な角度から「じゃくてんほけん」を発動することができた。

第8世代編集

環境で目立っていたフェアリーが数を減らし、ゴーストが増加したこと、「ロックブラスト」新規習得、ダイマックスによる耐久底上げと「じゃくてんほけん」とのコンボ発見に伴って、メガシンカを失ってさらに「おいうち」も剥奪されたものの相対的には大きく強化された(というか「ダイマックスで上昇する耐久>メガシンカで上昇する耐久」なのでダイマックスはむしろほぼ上位互換)。

こだわりハチマキ」非ダイマックス型も「ロックブラスト」による「きあいのタスキ」「みがわり」突破性能のおかげで十分強力であり、こちらも結果を出した。

その使用率は衰えることがなく、シリーズ6の禁止ポケモンに選ばれた程。


この世代のシングルバトルでは、通常戦では当然のこと、ダイマックスなしレギュレーション、禁止級伝説解禁レギュレーション、果ては禁止級伝説・幻無制限レギュレーションに至るまで活躍。シリーズ6を除いて全シーズンで使用率30位以内に入る快挙を成し遂げた


このまま第9世代でもトップメタとして暴れ回る。そう思われていたのであるが……



第9世代編集

新技として「パワージェム」を習得。特殊1本でも無理なく戦えるようになった。

一方かくとう技のサブウェポン「ばかぢから」、ダブルバトル用じめん打点「10まんばりき」がわざマシン再編の影響もあって没収されてしまった。

じめん技は「じしん」があるため大きな問題ではないが、かくとう技は不安定な「けたぐり」か威力不足の「かわらわり」任せになる事に。


ダイマックスが廃止され、代わりにテラスタルが登場したのであるが……正直な話、ダイマックスと異なりテラスタルはバンギラスとの相性が非常に悪い

と、いうのもバンギラスの強みである「すなおこし」との強烈なバッティングが大問題

いわ以外のタイプに変化すると特防1.5倍の恩恵が消え、さらにいわ・じめん・はがね以外のタイプに変化すると自分が蒔いた砂でダメージを喰らって数値以上どころか数値以下の耐久に成り下がってしまう。

元々受けて返すのに向いたポケモンであるため、耐久を引下げるのは致命的。

そのため実質テラスタイプ選択肢はいわ以外存在しないという状況に陥ってしまっているのだ。

一応「ぼうじんゴーグル」で砂ダメージを抑える方法はなくもないが、わざわざそこまでやってまでテラスタルをバンギラスで切るメリットがあるかというと…そうでもない。

そして、その影響もあってかこの世代では今までの活躍は何であったのかといわんばかりに採用率がガタ落ちしている


シリーズ1(A)では強力な特殊型ポケモンの数が少ないこともあり、バンギラスの強みが活かせる役割対象がほとんどいないという状況に陥っていた。

サザンドラサーフゴーといった強力な特殊ポケモンも、揃ってバンギラスの弱点を突いて来ることが少なくなく、出したくても出せないことが多くなりがち。

受けループ使いですらテラスタイプはがね+「ラスターカノン」型に対象を絞ってテラスタイプはがねでいわを捨ててまで無理矢理対サザンドラの役割を持たせるという有様。


さらに、いわ耐久型として優れた性能を持ったキョジオーン登場も痛い。

テラスタイプの融通性ではキョジオーンに敵わない上に、事故率もキョジオーンの方が遥かに低い。せめてキョジオーンさえいなければもっと期待度は上がったであろう。

あくタイプアタッカーとしても欲しい能力が高水準で纏まったドドゲザン登場が痛い。


その後シリーズBでパラドックス、シリーズCで準伝説である四災、シリーズDで過去作の準伝説ポケモンが解禁されて特殊型ポケモンが増加したのであるが、「いかさまダイス」+「ロックブラスト」型でどうにか対処出来たパラドックスポケモンと異なり、同じあくタイプばかりでその対策に巻き込まれかねない四災やまで増えた準伝説環境ではもはや採用リスクは大きいとしかいえず、その採用率は遂に見る影もなくなってしまった。


では活躍の場はないかというと、ダブルバトルでは初期環境からシリーズCまでは一定の活躍をしていた。

特に多いのはルガルガンと組んだ「バンギルガン」構築。

ドドゲザンコノヨザルといった「まけんき」アタッカー登場によって締め付けられた「いかく」持ちが数を減らしているのも有利に働いている。

また、シングルと違い集中的に狙われるとは限らない=場持ちさせやすいということもありこちらではテラスタルを活用することは少なくない。

主に選ばれるのは弱点対策+対くさを意識したひこう。しかしこちらもシリーズD準伝説解禁を機に勢いをなくしてしまった。その後もヒスイウインディと組合わせた砂パが偶に使われる程度である。

準伝説・パラドックスポケモン以上が使用不能なレギュレーションHダブルでは厄介なウーラオスやあくの競合となる四災がいないことから活き活きしており、天候パへのカウンターとして活躍している。


実をいうと、バンギラス自体はそこまで大きな弱体化は施されていない。

元々「すなおこし」自体需要が大きく、高い種族値やカスタマイズ性・砂パエース適性・あくタイプ特有「いたずらごころ」耐性等は依然として健在なのであるが、パルデア地方は余りにもバンギラスに厳しかったといわざるを得ないであろう。


そんな中、DLC前編『碧の仮面』で「はたきおとす」を習得。

今までバンギラスに与えるのは危険とされていた技であったが、最早ここまでしないとバンギラスのこの世代での再浮上は難しいという公式が意図してのことであろうか。

そして「ぼうじんゴーグル」をはたき落として「すなあらし」のスリップダメージを通すという独自のコンボがある。

しかし、またもや強力な物理のオーガポンが追加されたせいで頭を抱える羽目となっており、やはり伸びているとは言い難い状況が続いている。

炎オーガポンに対しては先制すれさえすれば打勝てるが、基本的にはほぼ何も出来ないのが痛過ぎる……。

なお、オーガポンはいわにもなれるので組ませるのも手。

何も対抗するばかりがポケモンではないのである。


DLC後編『藍の円盤』では待望の相棒であるドリュウズが復帰。

元タイプを維持しつつ技の威力を補強するステラテラスタイプが登場、ようやく環境で暴れ回る……。


とは、残念ながらなっていない。

そもそもオーガポンやウーラオス、ハッサムにランドロスと苦手な物理アタッカーが最上位陣に居座ってしまっている点と強力なあくアタッカーとの競合という点。

この2点が全く改善されていないため、伸びそうで伸びないのである。



ただ、それでも現状の『SV』においてはイーユイに対してはタイプ一致技を両方半減出来、チョッキを持たせればガチグマにも「けたぐり」等を搭載すれば打ち勝てる(相手が性格補正のC252でもH252振り砂下チョッキなら「だいちのちから」も確定3発に抑える)。しかしやはり相手を選ぶため、相手のパーティに入っていない場合は腐りがちとなるなど、汎用性の低さは少々否めないか。


前作の『剣盾』においても、特殊が多い伝説環境で暴れていたのでそこに期待なのであるが、弱体化されてなお強いザシアンや最強格物理コライドン、前世代から大きく強化されたザマゼンタとは相性最悪なのが気掛かり。

実際レギュレーションGではコライドンがトップメタへ入ってしまったせいか、やはりなんとも微妙な立ち位置で収まってしまっている。また、ミライドンのC特化フィールドテラスタル「イナズマドライブ」もHD特化「とつげきチョッキ」型でも確定2発となるため、いよいよ等倍でも受け切れなくなったといえる。

このレギュレーションでは、「すなおこし」の恩恵を受けるいわを捨ててまで「のろい」を「呪い」として使う、つまりゴーストテラスタルを切る耐久型まで使用されている。そうまでしないと活躍の目が無い悲哀を感じる型となっている。


レギュレーションHシングルでは、あくの競合であるいちげきウーラオスと四災の不在、アカツキガチグマやウルガモスへの強さからそれなりの使用率まで回復し、シーズン22では使用率31位、シーズン23では29位と善戦したが、テラスタルとの相性の悪さは如何ともしがたく、復権とはなっていない。

このレギュレーションではアカツキガチグマ対策の「けたぐり」型が激増している。また、ブリジュラスの両壁から「じゃくてんほけん」+「りゅうのまい」で暴れるコンビも散見される。シーズン24になると上位帯でAS「こだわりハチマキ」型が使われるようになった。

同レギュレーションダブルではドリュウズとの砂パコンビで一定数活躍し、シーズン22で使用率20位、シーズン23で23位を記録。


この世代では未来からやって来たソックリさんテツノイバラが登場したのであるが、よりにもよってパラドックスポケモン最弱を競い合う程弱い

どこまでもSVはバンギラスに対する当たりが強いようである。


しかし、だからといって上記の様にバンギラス自体が弱くなった訳ではなく、実際に大暴れしているノーマルテラスマルチスケイル神速ドラゴンに対しても特性とタイプ相性上では有利であり、尚且つ強力な個性を持つポケモンやメジャーなポケモンにはピンポイントでバンギラスを苦手とする者もいるため、評価に反して採用しても完全に腐ってしまうという事態は割りと少ない。

何も使用率や順位だけが絶対ではないというのは頭の隅に入れておくべきであろう。







使用トレーナー編集

ゲーム版

※1:いずれも強化後

※2:『ポケモンスタジアム金銀』

※3:バトルタワー

※4:『プラチナ』強化後

※5:『BW2』(強化後チャレンジモード時)

※6:『BW2』・『PWT』及びポケモンマスターズ

※7:チャンピオンカップ再戦

※8:ダークポケモン

※9:ポケモンマスターズでのチャンピオン時のバディ。色違い。

※10:レンタルポケモン、ストーリーイベントのみ


アニメ版


漫画版


番外作品編集

詳細はバンギラス(番外作品)



アニメ版編集

アニポケサトシの旅シリーズ編集

  • 劇場版『セレビィ 時を超えた遭遇
    • ロケット団幹部仮面のビシャスのポケモンとして登場。といってもこのバンギラス、経歴からして異色ともいえる個体で、元は年老いたハンターに捕らえられたポケモンの1匹で、ビシャスのダークボールで凶暴化する前は、おくびょうで大人しそうな本来の設定を感じさせない性格であった(目つきもどこか穏やかである)
    • ビシャスの主力としてサトシ一行を苦しめたが、ビシャスがサトシ一行に敗北すると、ダークボールの呪縛より解放されたのか、湖を泳いでどこかへ去って行った。ちなみにビシャスに捕まる前後ではサイズが異なる点にも注目されたし。
    • こちらでの鳴き声は声優ではなくサウンドエフェクトとなっている(『ゾイド』のレブラプターの咆哮)。

  • サトシのヨーギラスの母
    • 金銀編で、シロガネ山の麓にあるポケモン保護区域で暮らす♀のバンギラスが3人の密猟者に襲われ、当時まだタマゴであった自分の子供であるヨーギラスと引離されたという、人間の被害者として登場している。このバンギラスは襲われた際に胸にケガをしており、現在でもその傷跡が残っている。
    • その後サトシ達がこのヨーギラスを保護し、ウツギ博士の頼みで母バンギラスの元へ送り届けることとなる。
    • 上記の経緯から人間には強い敵意を抱いており、初めはヨーギラスを送り届けたサトシ達に対しても攻撃を仕掛けて来たが、無事に生まれた自分の子と再会し、子供からの説得でサトシ達への攻撃を止めた。しかし、その直後に自分とまだ卵であった自分の子を引離した密猟者達に捕まってしまうが、必死の抵抗の末に密猟者達を倒し、自分の子と無事に再会する。その後は親子2人、幸せに暮らしていることがウツギ博士の口から語られている。
    • 深い縁があるためか、『AGバトルフロンティア編OPで子供と一緒に登場している。

  • ポケモンハンター・リョウのバンギラス


  • DP139話
    • オーキド博士の講演会に参加していた少年のポケモンで登場。この際、本物のオーキド博士とコジロウが変装した偽オーキド博士がいたため、「本物ならその原因が分かる」として質問していた。案の定ロケット団は吹っ飛ばされたが、オーキド博士によって原因は「足にトゲが刺さっていた」と判明した。



  • アランのバンギラス
    • (CV:三宅健太
    • XY&Z』、カロスリーグ決勝戦1体目で登場し、ピカチュウと対戦。
    • フィールドを「すなあらし」状態に変え、「あくのはどう」を撃ち出すが回避されてしまう。この際「あくのはどう」がフィールドの岩に当たり、その岩がフィールドに流れる川に落ちたのをヒントに、ピカチュウが「アイアンテール」で打上げた水をスプリンクラーの様に使われ「すなあらし」を打ち消された他、いつぞやのイワークの様に水を被ったことで電気が効きやすくなり、「10まんボルト」の反撃を受けてしまう(ゲームに例えるなら「みずびたし」を受けてみずに変わった、ということであろうか)。続いて打出された「エレキボール」を「ストーンエッジ」でガード、さらに尻尾で砕いた「ストーンエッジ」を打出すが「アイアンテール」で全て打返される。
    • その後はピカチュウの着地を狙って接近し、「かみくだく」で「アイアンテール」を防いでから投げ飛ばして追撃を狙うが、ピカチュウが空中回転による速度上昇で威力を上げた「エレキボール」が直撃し敗北した。
    • 特性は「すなおこし」。カロスリーグ決勝戦時点で習得している技は「かみくだく」、「あくのはどう」、「ストーンエッジ」。

  • 劇場版『みんなの物語
    • こちらでは物語の舞台であるフウラシティのイベント用ポケモンで、あるトラブルに巻き込まれ、パニックを起こして暴れてしまうが、最終的にサトシとピカチュウの手によって鎮静化され、事なきを得た。

  • 新無印3話
    • 記念すべき初めてのロケット・ガチャットで排出されたポケモンでコジロウが使用した。ギャラドスと共にサトシのピカチュウ相手に有利になるも、フシギソウの加勢が入ったことで状況が逆転、ピカチュウに敗北した。

  • シゲルのバンギラス
    • 新無印編第102話でシゲルのポケモンとして登場。フリーザーとのレイドバトルの1番手で繰り出されたが、サトシゴウトキオのポケモン達共々、ふぶきの一撃で何も出来ずにダウンした。なお、本来ポケモンGOでのレイドバトルではうちおとす/ストーンエッジの攻撃技構成ならちゃんと二重弱点を突けるため、シゲルの選出は特におかしくない。

その他

AG187話
BW82・134話
XY141話(神話)
SM80話
特別編最強メガシンカAct1(メガ・冒頭のみ)・Act3(メガ)
劇場版波導の勇者ボルケニオンと機巧のマギアナ

漫画版編集

ポケットモンスターSPECIAL編集

3章からワタルの手持ちが登場し、シルバーに貸し与えていた。レベルの高さと余りの狂暴さにシルバーは使いこなすことが出来なかったが、ゴールドの手持ちを次々に倒す。しかし、最後はトゲたろう(トゲピー)と相討ちする形で敗れる。その後はワタルに返された。なお、バンギラスが初めて登場した際に砂嵐を巻き起こしていたことから、特性「すなおこし」はこのシーンが元ネタではないかとされている。第9章でも登場しており、トゲたろうは覚えていたのか笑顔を見せていた。


8章ではネジキがプラチナとのバトルで使用した。


ゴールデンボーイズ編集

『月刊コロコロコミック』において1999年11月号 - 2001年9月号、丁度『金』『銀』(1999年11月21日発売)『クリスタルバー』(2000年12月14日発売)発売当時に連載されていた漫画作品であるが、“黒いバンギラス”が事実上のラスボス格として扱われている

残念ながら人気がなかった訳でもないにもかかわらずタンバシティまでの冒険で打切となってしまった今作ではあるが、

  • かつて「島中のポケモンを総動員して漸く封じ込めた」とすら伝えられるタンバシティに封印されていた大いなる災い
  • 主人公ゴールドが連れている時間移動で現れたピカチュウが半透明になり、未来を変えてしまう程の絶大な破壊をもたらすことが示唆されるジョウト地方の未来を懸けた戦い
  • 海を飛び越え渡る程の凄まじい跳躍力
  • 跳躍し海を飛び越えようとする中、ゴールドが持つ「ぎんいろのはね」に応じ姿を現わしたルギアの力によりタンバシティに押し戻されようやく気絶した程の絶大な耐久力
  • レベルボール(今作においては「バトル中のポケモン1体だけではなく、トレーナー及びゲットしようとするトレーナーに協力するトレーナー全員が出しているポケモン全員分のレベルに比例する捕獲力を持つ『伝説のボール』扱い」を受けている)の力により、今までの冒険で出会って来たトレーナーとポケモン達の助けを借りてようやく再度ボールへ封印出来た規格外のレベル

など神話の魔物の如き扱いを受け、打切りながらも数多の絶大な力の描写と熱い最終決戦展開に当時の視聴者に大きな印象を残し人気を得たラスボスとなった。


……もっとも、何より恐ろしいのは

  • あたりの ちけいを かえるぐらい あさめしまえの ちからもち。まわりを きにしない ふてぶてしい せいかく。(『銀』)
  • かたうでを うごかしただけで やまをくずし じひびきを おこす とてつもない パワーを ひめる。(『クリスタル』)

など“黒いバンギラス”の強さの描写が、当時のバンギラスのポケモン図鑑説明の時点ですら決して誇張や比喩表現とはいえないことかもしれない……。


余談であるが、電撃ピカチュウに登場したゴースト強化個体・“ブラックフォッグ”が登場している。こちらも漫画オリジナルの設定が加えられ凄まじい力を持つ。



余談編集

初めてデザインが公開されたのは1997年、「ゲーム批評」という雑誌の14号表紙(杉森建がデザインを担当した)である。もっとも、この時表紙に描かれたモンスターはお腹の色・腕の形・背中のトゲの数が現在のバンギラスとは異なっており、バンギラスそのものというよりはそのプロトタイプであったと思われる。



関連イラスト編集

バンギラス†遍く全てを焼き尽くす瞋恚の光†

行けっ!バンギラス!未知との遭遇



関連タグ編集

ポケットモンスター ポケモン

ポケットモンスター(架空の生物)

ポケモンGSC ポケモンHGSS

ポケモン一覧

いわタイプ あくタイプ

複合タイプ 4倍弱点

2進化ポケモン

ヨーギラス サナギラス

バンギラス(番外作品)

バンギラスグリーン メカバンギラス

すなあらし すなおこし

砂パ 厨ポケ


図鑑番号順

0247.サナギラス0248.バンギラス(メガバンギラス→0249.ルギア


600族・最終進化系

世代ポケモン
初代カイリュー
第2世代バンギラス
第3世代ボーマンダ メタグロス
第4世代ガブリアス
第5世代サザンドラ
第6世代ヌメルゴン
第7世代ジャラランガ
第8世代ドラパルト ヒスイヌメルゴン
第9世代セグレイブ ブリジュラス

シングルバトル最強クラスのポケモン


他関連ポケモン等

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