データ
概要
初代より存在する技。氷のビームを放ち、相手を攻撃する。
威力・命中・PP全てが安定したこおりタイプの主力技であり、かつては同様の威力や命中率を有するでんきタイプの「10まんボルト」、ほのおタイプの「かえんほうしゃ」と共に「三種の神器」と呼ばれ対戦環境の最前線で重宝されて来た。
現在は優秀な技が増えて来たためこの用語は死語となりつつあるものの、他技と比較せずに性能だけ見れば依然として一線級での安定択として採用するに足るものを備えている。
とはいいつつ、初代では余りにもぶっ壊れた性能を誇った「ふぶき」のせいで威力でも追加効果でも劣るこの技をわざわざ採用する理由がなく、この威力でありながら影の薄い技であり、97カップではせいぜい命中率の優位性ぐらいしか明確な採用理由がなく、後は2枠目の「ふぶき」というPP数合わせ的な運用程度であった。
第1世代後期では「ふぶき」の追加効果確率が1割に下がったことでPPが倍あり命中も100であることから、安定性を取ってこの技へ乗換えて成果を出した例もある。
また、シナリオにおいてはこの威力に対して4つ目のジムのあるタマムシシティと比較的早めに手に入る他、タマムシジムのくさタイプに弱点を突けるため入手出来れば大きな助けとなるであろう。
第2世代でふぶきが大幅に弱体化したことにより、高い安定性を有するこの技が一気に主力となった……が、前述の通り技マシンの技より外れてしまったため、プレイヤーはわざわざ初代のソフトで覚えさせて持ってくるか、泣く泣く大幅に弱体化した「ふぶき」を使うかの2択を迫られた。
さすがにまずいと判断したのか、『クリスタル』で教え技の1つとして復活し、多くのポケモンが救済された。
本格的にこの技が広く使われるようになったのは第3世代からである。わざマシン13に復活したことで、多くのポケモンに用いられるようになった。第4世代以降「ふぶき」が「あられ」時に必中という効果を得たことで霰パでの活路を見出したが、それ以外の場面ではこの技が使われることが多い。
第6世代以降威力が90に下がったとはいえ、まだまだ安定性は高いので採用の余地は十分ある。
しかし、威力は20下がるがみずタイプに抜群が取れる「フリーズドライ」の登場以降はこちらへ乗り換えるケースも増えており、依然として優秀な技ではあるがフリーズドライを覚えるこおりタイプのポケモンの中では採用率は明確に下落している。
他にも第5世代で登場したこおりのいぶきは当初は威力・命中とも劣っていたが、第6世代で強化されほぼ同じスペックを誇るようになり晴れパでこおり技を使う場合に使われるようになった。
しかし他タイプのサブ技としては健在であり、特にみずタイプの技とは相性補完に優れ、みず技が今1つとなるくさ・ドラゴンに抜群を取ることが可能。
第7世代ではあまりにメガボーマンダが厄介なため、これを覚えるあらゆるポケモンが採用される余地のある時代であった。C下降性格でC無振りのバンギラスがこれを隠し味に採用されるぐらいなら序の口であった。
なおほとんどのみずタイプは習得出来るのだが、能動的な攻撃技を一切覚えないナマコブシやフォルムチェンジで急造的に水タイプとなっているウォッシュロトムは習得不可能。そして何故かガマゲロゲやケルディオも習得出来ない。
ついでにボルケニオンも習得不可。炎複合だからか……(地味にアローラガラガラはほのおタイプでありながら、原種が覚えるため変わらず習得できたりする)
というかほとんどの水タイプがこの技を覚えてしまうせいで、多くの低スペックくさタイプが本来有利なはずのみずタイプに苦汁を飲まされて来た、ある意味罪深い技でもある。
それ以外にはニドキング、ドサイドン、ボスゴドラなどといった怪獣感の強いポケモンたちや、ヌメルゴン、カイリュー、ラティ兄妹、レックウザといった氷を弱点とするドラゴン達も習得可能。ビームが似合うからであろうか。
この技の特徴というよりはこおりタイプの特徴ではあるが、対戦で良く見かけるポケモンの4倍弱点を狙い撃ちに出来ることも大きな魅力で、ガブリアス、ランドロス、ボーマンダ、カイリュー、グライオンなどメジャーどころに刺さりやすい。
そして忘れがちだが1割の確率で凍る。この技に限らずこおり技を受けに出したポケモンが凍ってしまい、そのまま何も出来ず倒されて泣きを見たトレーナーは後を絶たない。
ゲームのエフェクトでは細身の一直線の光線であることが多いが、アニメ(と一部ゲーム)等では青白い稲妻のような光線を放つ攻撃になっている。第3世代では一直線の光線ではなくさながらウルトラマンのスペシウム光線のような太さになっていた他、ポケモンコロシアム、ポケダン救助隊、探検隊では氷の小さな塊を発射しているなど世代やメディアによってばらつきがある。