「ぶっし…」
基礎データ
全国図鑑 | No.0771 |
---|---|
アローラ図鑑 | No.256 |
ガラル図鑑 | No.156 |
ローマ字表記 | Namakobushi |
分類 | なまこポケモン |
タイプ | みず |
高さ | 0.3m |
重さ | 1.2kg |
せいべつ | 50%♂・50%♀ |
特性 | とびだすなかみ/てんねん(隠れ特性) |
タマゴグループ | すいちゅう1 |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | ナマコブシ | ナマコ+拳(こぶし) |
英語・スペイン語・イタリア語 | Pyukumuku | |
ドイツ語 | Gufa | |
フランス語 | Concombaffe | |
韓国語 | 해무기 | |
中国語 | 拳海参 |
概要
『ポケットモンスター サン・ムーン』(第7世代)から登場するポケモン。
モデルは文字通りのナマコ。名前の由来は「ナマコ」+「トコブシ」もしくは「拳」からだろう。
英語版の名前の由来は「Puke(吐く)」+「Sea Cucumber(ナマコ)」+「Mucus(粘液)」を掛け合わせて出来た造語と思われる。
本物のナマコからはかなりデフォルメされていて、おはぎに細長いイチゴがニョキっと生えたような見た目をしており、正面にはピンクのつぶらな瞳と大の字のような口がついている。無表情だがちんまりとしていてなんとも可愛らしい。
色違いだと緑色の体で目や突起が黄色になるため、いよいよ和菓子っぽい。
しかしその可愛らしさとは裏腹に、口やトゲを触られると嫌がって、
口から拳型の内臓を吐き出し殴りかかってくるというショッキングな生態を持つ。幸い白い手のような形状でありグロさを感じるものではない。
リアルのナマコは危険を感じると内臓を吐き出す(ただし口ではなく肛門から)特徴を持つため、そこから来ているのだろう。また、ナマコの吐き出した内臓は1~3ヶ月で再生する為か、ナマコブシも「じこさいせい」をレベル技で覚えられる。
また、その内臓は身体よりも機敏に動かすことが出来、感情表現等は全てその内臓を使ったジェスチャーで行う(本体は常に無口・無表情)。また、『NEWポケモンスナップ』では目の前にある餌を食べる際のアームとしても使われる姿が確認されており、りんご程度の大きさであれば一飲みにしてしまう。
その生態から観光客には気味悪がられており、観光客向けのビーチではナマコブシを海へと投げる
「ナマコブシ投げ」というバイトが存在している。
ゲーム内でも1日1回参加できるが、給料は20,000円と中々の破格。
バイトが行われるハノハノビーチがホテルの所有物である事が大きいようだ。
因みに、アローラ地方のモデルとなったハワイ・グアム島でも実際に浜辺に打ち上げられたナマコを海に投げて帰すアルバイトがあり、これが元となっていると思われる。
ただし、気に入った場所から動こうとしないという習性があるため、投げてもまた元の場所に戻って来てしまってラチがあかないらしい。人間たちに海へ投げられているのは、気持ち悪いという理由だけではなく、エサが無くなって飢えようともその場から一切離れようとしないため、無理やりにでも海でエサを取らせる為の優しさでもある模様。
また、敵から身を守るために分泌している粘液には優れた保湿効果があり、陸上で1週間いても肌が乾燥しない。そのためアローラ地方の人々は、この粘液を良質なスキンケアとして重宝しているという。
とこのように本来は暖かい地方のポケモンなのだが、気温が低いガラル地方にも生息しており、それもかなり寒い9番道路で釣り上げる事が出来る。それでもソードの図鑑説明では暖かい浅瀬に暮らすと紹介されている。うーむ…彼らは寒くはないのだろうか…。
更に同じ棘皮生物モチーフとしてバチンウニが追加され、一緒に描かれることが増えてきている。
その形状ゆえ、商品化もしやすいらしく、スーパー・メガやすではナマコブシのクッションらしきものが売られている。お土産にもよさそうである。後に現実世界でもクッションとして商品化されている。
レンティル地方ではペリッパーの口に入っている事があるが、居心地がいいのか、気にしている様子はない。
色違い
色違いは緑色っぽくなる。
ゲームでの性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
55 | 60 | 130 | 30 | 130 | 5 | 410 |
種族値は耐久面が飛び抜けて高く、素早さは全ポケモン中最下位タイというまさかのツボツボポジションである。
しかもソーナンスの様に、能動的な攻撃技を一切覚えないと言う欠点もある。水タイプなのに「みずでっぽう」や「ねっとう」すら使えないし、「めざめるパワー」も覚えられない。まあこの種族値で特殊攻撃をしようなんて酔狂な輩はいないだろうが。
みずタイプの耐久型ではナマコブシ以上の固さを持つドヒドイデがいるが、特性で差別化出来る上に習得技はナマコブシの方が圧倒的に多い。更にカウンター、ミラーコートで撃ち返しも可能な為、型の多さであればナマコブシの圧勝。硬さのドヒドイデ、器用さのナマコブシと言った所である。
基本的に耐久型御用達であるどくどくとじこさいせい、相手のタイプ一致を潰してどくどくを通すみずびたし、自身の生命線である変化技を封じる相手のちょうはつ対策のちょうはつの4技は確定と言っても良い。
他にも耐久型との相性が良いカウンター・ミラーコート、相手の特性を消すいえき、後続の起点作りとしておきみやげ、こちらも起点作りとダブルのサポーターとしてリフレクター・ひかりのかべ、どくどく対策のしんぴのまもり、とびたすなかみとの相性が良好ないたみわけ、遅い素早さから後続の無傷降臨を狙うバトンタッチ、いばみが型としていばる・みがわり・まもる、更に専用技であるじょうかと言った耐久型やサポーターに必要な技を多数覚えるので、硬さを生かした持久戦やダブル・マルチでのサポーターに向いている。
攻撃面が壊滅的なせいか、性格の自由度も高い。なにより「じこさいせい」を覚えるポケモンの中で最も防御が高く、特防も同等の値まで備わっている点が魅力。
ソーナンスとの違いは「かげふみ」と「みちづれ」が無い代わりに補助技が多彩なところ。技範囲が非常に広い為、かなりトリッキーな動きが可能。みちづれなんてあったらそれこそヤバイが。また、耐久型の水ポケモンを脅かす「くさむすび」(ヌオーやトリトドンだと4倍弱点)の威力を20に抑えられるところも利点であり、遅さを利用して安全に「バトンタッチ」することも可能。
余談だが、実はノーマルZを持たせて「がまん」を選ぶか、カクトウZを持たせて「カウンター」を選べばZ技で攻撃ができる。
そのため、実は攻撃60自体は全くの無駄では無かったりする。不一致の上1発限りだが…。
仮にZ技を使うとなれば、全能力が1段階上がるZ「じょうか」からのバトンタッチが有用。
続く第8世代ではZワザが廃止されおとなしくなるかに見られたが、ダイマックス化で「カウンター」が「ダイナックル」、「ミラーコート」が「ダイサイコ」となる為、前作以上に暴れまわる事が可能になった。やはりネタだが。
なんとがまんが没収された為「ダイアタック」が使えない。残念。
特性は第七世代から新登場の固有特性「とびだすなかみ」。
倒れた際に、最後の攻撃を受けた時に残っていたHPの分だけ、相手にダメージを与えるという、ナマコブシの生態に準じた特性である。この特性の効果は「みがわり」や「ばけのかわ」を貫通する。
ただし、防御と特防が高くHPが低いという種族値の関係上、相手を道連れにできる程のHP変動は起こり辛いため、十分に活かすのであれば努力値調整などの工夫が必要。相打ちを確実にするならいたみわけを覚えさせよう。
この戦法、冒険の途中で倒す必要があるウルトラネクロズマやザシアンといった多くの伝説ポケモンに対して特に有効なため、手持ちに加えておくとイベント戦が楽になる。
隠れ特性の「てんねん」も重要であり、相手がどれだけサポート技を積んでいようが、ステータスの増減を無視して攻撃を受けられる。また、「いばる」の効果が攻撃力の上がった相手に混乱を与えるだけになり、自傷ダメージを引き延ばすことができる。
てんねんは「かたやぶり」で無効化されてしまうが、てんねんだと思って全力で殴ったら飛び出してきた中身で道連れになり、それを警戒しているとてんねんの固さを貫けないという、対戦相手に嫌な読みあいゲームを押し付けることも可能である。
SM期には流行していたパルシェンなどに対するストッパーとして活躍し、シングル最終2位構築に顔を出すなどその実力を発揮した。
地味にてんねん持ちでは最も硬い為、ダイマックスによる火力上昇が増えた剣盾の環境で、積みアタッカーのストッパーとして独自の地位を築いている。また、その見た目からか、バチンウニと一緒にパーティーに入れられることも多い。
対策としてはちょうはつが有効。先手で出していかに仕事をさせないかが重要になる。ただ、本人もちょうはつを覚えるのでかなり高度な読み合いになることも。
第9世代ではリストラ。この世代ではラウドボーン、ドオー、ヘイラッシャといった新規の「てんねん」持ちが追加されており、このリストラは「てんねん」耐久型の世代交代のためのテコ入れなのかもしれない。
使用トレーナー
アニメ版
漫画版
番外作品
大乱闘スマッシュブラザーズ
最新作の『SP』にてモンスターボール枠として登場。呼び出されるとしばらくそこに居座り、近づいて来た相手に向かって「とびだすなかみ」でカウンターを仕掛ける。
一見それだけの様に見えるが、実はこのナマコブシ、踏んづけて攻撃させたり、拾って投げつける事が出来る。
まさかの「ナマコブシ投げ」がここでも実現可能である。因みに持つ事は出来るが、むらびとやしずえはしまう事が出来ず、ワリオなどで食べる事も出来ない(それ以前に殴られる)。
・・・と、ここまで聞くとアローラナッシーの様なネタポケモンに感じるが、実はそうでもなかったりする。
単純な投擲アイテムとして見ても超リーチ、キャッチ不可(殴られる)、カウンターも効果薄と非常に優秀な為、色んなファイターのコンボに組み込む事が出来る。更に、崖側で下投げを繰り返すだけで相手の復帰も妨害する事が出来るというミェンミェンの様な立ち回りもする事が出来、復帰が弱いファイターは帰ってくる事すら出来ない。
こんな性能をしていながらエンテイやスイクンみたいに出現時間が短いと言う訳でも無いというハイスペックぶりであり、今作のモンスターボール(マスターボール)で出現するポケモンの中でも最強と称されるポケモンである。
しかも終わりには手を振って帰っていく。
…かわいい。
アニメ版
アニポケ・第1-7シリーズ
キーポケモンとして活躍する事は少ないが、テレビ本編に最初に登場した第7世代のポケモンである。
〈レギュラーの手持ち〉
- ゴウのナマコブシ
新無印37話で波打ち際にいたところをラビフットに何度も踏まれたので怒って殴り飛ばした。ゴウに初めてゲットされた第7世代のポケモン(これでゴウは、全地方のポケモンを1匹はゲットする事となった)。
新無印76話のアローラ地方で開催されたポケモンゲット・アドベンチャーレースでは、ゴウが連れてきた3匹の手持ちの内の1匹として再び登場。第二チェックポイント通過に必要なタスクであるハギギシリの捕獲のためにバトルし、最終的にどくどくで弱らせてゲットした後、池に沈んだボールを回収するといった活躍を見せた。
第107話では川が汚れて困っていたが、スイクンが清めた時には、喜んでいた。
その他
SM | 1話・49話(回想)・56話・86話・94話・99話(イメージ)・100話・120話・129話 |
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アニポケ・リコとロイの旅シリーズ
- 第21話:「仲良しナマコブシ」
漫画版
14章に初登場。主人公で運び屋であるサンは初登場時にスカル団から「ナマコブシ投げ」のバイトをしていた。が、当のスカル団のしたっぱは手持ちのナマコブシを落とすインチキをして、1匹残っていたとバイト代を不払いしようとしていた。抗議したムーンの顔にヤトウモリで攻撃した事でサンに反撃されて敗北した事をしたっぱにやつあたりされて怒り、逆襲している。
その後、ゼンリョク祭りの際にはハラのキテルグマに踏まれて止められた。
ちなみに、サンはナマコブシの粘液をスキンケア用にビン詰めにしたものを販売し、メレメレ島のご婦人には好評だった模様でククイ博士の奥さんに至っては気に入って20本も買った模様。
ポケモンローカルActs
青森県階上町にバチンウニ・ユキハミ(+キャモメ)と共にデザインされたポケモンマンホールが設置された。
余談
上記で「無表情だが、かわいらしく見える」と紹介したが、現実のナマコはそもそも目がない。眠るときも(・大・)なので目に見えるものは模様?なのだろうか…
又、内臓を吐き出すという設定こそあるがその出す場所は肛門に当たる。即ち生態的にはいっつも後ろを向いているということになる。これらのことを考えると、ナマコブシは色んな意味で不思議な生き物である。
アニポケでは、どくどくを出す瞬間に目の表情が変わる描写があったため、模様ではなくちゃんと目であるらしい。
関連イラスト
関連動画
関連タグ
キリ番ポケモン(SMアローラ図鑑No.200)
図鑑番号順
0770.シロデスナ→0771.ナマコブシ→0772.タイプ:ヌル
関連ポケモン等
その他