「ウルォーード!!」
基礎データ
全国図鑑 | No.0888 |
---|---|
ガラル図鑑 | No.398 |
ローマ字表記 | Zacian |
分類 | つわものポケモン |
タイプ | フェアリー(れきせんのゆうしゃ) / フェアリー / はがね(けんのおう) |
高さ | 2.8m |
重さ | 110.0kg(れきせんのゆうしゃ) / 355.0kg(けんのおう) |
せいべつ | 不明 |
特性 | ふとうのけん |
タマゴグループ | タマゴみはっけん |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | ザシアン | the cyan(英語でシアン) |
英語・ドイツ語・スペイン語・フランス語・イタリア語 | Zacian | 日本語名に同じ |
韓国語 | 자시안 | 日本語名の音写 |
中国語(簡体字) | 苍响 | 日本語名の音写+蒼藍(シアン) |
中国語(繁体字) | 蒼響 | 日本語名の音写+蒼藍(シアン) |
ロシア語 | Зэйшиан | 英語名の音写 |
タイ語 | ซาเชียน | 日本語名の音写 |
概要
初登場は『ポケモンソード・シールド』。
ガラル地方に存在する伝説のポケモンの1匹で、ソード版のパッケージを飾る。
古傷だらけのすらりとした身体を持つ狼のような姿。全身の色合いは淡いパステルカラー寄りの色調。口には黄金に輝く『剣』を咥え、顔には騎士の鎧、背中には金色の翼のような装飾、首元からはツインテールのようなオレンジ色の長い毛が伸びた神々しい出で立ちをしている。
「盾」のような装甲を纏うザマゼンタとは対をなし、共に長い眠りについていたザマゼンタのライバルとも姉とも伝えられている。
人の王と力を合わせガラルを救った「伝説の英雄」と呼ばれる存在で、金属を取り込み武具に変化させて戦う力を有している。
咥えた剣の切れ味は凄まじく、あらゆるものを切り捨て、ドラゴンタイプのポケモンたちが持つ分厚い鱗も紙のように切り裂かれてしまうほど。
その斬撃は肉眼で捉えることが不可能なほどの速度を有し、疾風の如き速度で戦場を駆け抜け、その刃に討たれた者たちは、痛みも感じぬままに散っていくとされる。
そうして敵を倒す華麗な身のこなしは美しく、繰り出される攻撃は相対するものさえも魅了し、妖精の舞を見ているようとも比喩される。
この事から『妖精王の剣』の異名を持ち、味方はおろか敵からも崇められていたようだ。
特に剣を蒼く発光する大剣に変化させての斬撃は、ダイマックスポケモンの持つパワーに強い特効性を有し、海を真っ二つに切り裂くほどの破壊力だと云われている。また、『きょじゅうざん』使用時の剣は背中のウイング状のパーツが合体する事で完成する。
名前の由来は「The・シアン(色の一種でやや緑みの明るい青)」から。
ディレクターの大森氏曰く、「赤いヤツに出会った(ザマゼンタ)」「青い騎士を見た(ザシアン)」といった目撃証言が言い伝えとなり、そのまま名前として定着していったイメージとのこと(出典)。
色違いは全身がよりはっきりしたシアン色に変化する。
第8世代ではブロックルーチンが掛かっているため、ゲーム内での色違い個体の入手は不可能。2021年10月に期間限定でザマゼンタとセットで入手できるシリアルコードが配布された。どうしても入手がしたい場合、『ポケモンGO』で不定期にレイドボスとして襲来してくることがあるので、そこで遭遇できるまで粘るのが現状では一番現実的な入手手段となっている。
鳴き声は「wolf(狼)」+「sword(剣)」を組み合わせたものと思われる。
フォルム
ザシアンは2種類の姿を持ち、普段の姿は「れきせんのゆうしゃ(歴戦の勇者)」というフォルムでフェアリー単タイプ。「くちたけん」の力により剣と鎧を装備した「けんのおう(剣の王)」となり、はがねタイプが追加される。
歴戦の勇者の姿は、首の毛(剣の王の際に逆立って鎧が付く部分)が下に垂れており、ツインテール状の首毛は三つ編みになっている他、左耳の半分が切れている。
ゲーム上での特徴
フォルム | H | A | B | C | D | S | T |
---|---|---|---|---|---|---|---|
歴戦の勇者 | 92 | 130→120(SV以降) | 115 | 80 | 115 | 138 | 670→660 |
剣の王 | 92 | 170→150(SV以降) | 115 | 80 | 115 | 148 | 720→700 |
上昇値 | 0 | 40→30(SV以降) | 0 | 0 | 0 | 10 | 50→40 |
上述の設定から前作のルナアーラ同様メスであると思われるが、ゲームでは多くの伝説ポケモンの例に漏れず性別不明となっている。
第8世代
歴戦の勇者でも攻守共に優れた能力を持ち、このままでも十分強力。剣の王が苦手とするほのおタイプやじめんタイプのポケモンが増えて来たら此方の形態にするのも手だろう。
歴戦の勇者ではザマゼンタと全く同じ能力値であるが、くちたけんを装備してけんのおうになると攻撃と素早さが上昇してかなり攻撃的な配分となる。(因みに能力値上昇はゲンシカイキより低めだが、その分無駄が少ない)
攻撃170はブラックキュレムと同じ数値。加えて下記の特性で攻撃ランクが上昇するため、実質的な攻撃の種族値は最大281に達する。これはメガクチート(最大262)をも凌駕する(つるぎのまいを使う場合はこの限りではない)。
この状態から放つタイプ一致のじゃれつくは驚異。火力指数にして49410と1ターン目からデメリット無しで出せる火力としては最大級であり、生半可な耐久のポケモンなら軽く消し飛ぶ。
さらに素早さも148に上昇。フェアリータイプ・はがねタイプ共に最速のポケモンとなった。
禁止伝説の中でも抜きん出た高さであり、これを上回るのは禁伝ではデオキシスと黒バドレックスのみ、無振りでも伝説の大半が属する100族の特化まで抜くことが可能。
突出した攻撃に目がいきがちだが、何気に耐久面も優秀。
元のフェアリータイプにはがねタイプが加わり、弱点2、半減9、無効2となる。
HPはそこまで高くないが、防御特防も115と数値だけで見ればスイクンと同等ほどにあり、
無振りで大半の伝説を抜ける事と、他の高火力伝説の攻撃を耐えるため耐久振りされている事も多い。
ゲンシグラードンとは致命的に相性が悪いものの、剣盾ではゲンシカイキが廃止されたため少なくとも現在の所は心配は無用だろう。
ただし、ゲンシカイキが無くてもグラードン相手はソーラーブレードを覚えていない限り基本的に不利。つるぎのまいを積まない限りはきょじゅうざんはもちろんじゃれつくもインファイトも大方確定2発に抑えられ、返しのだんがいのつるぎやじしんで落とされる、しかしダブルでは威力減衰が起きるため特化だんがいのつるぎでもH振りザシアンを落とす事ができない。
専用特性は「ふとうのけん」(不撓の剣)で、場に出た瞬間に自分の攻撃ランクを1段階上げる。
シンプルに強い効果であり、物理アタッカーの天敵いかくと相殺し合えるのが大きな利点。
ザマゼンタの特性とは不撓不屈(ふとうふくつ)で対となる。
専用技の「きょじゅうざん(巨獣斬)」は、けんのおうの姿の時「アイアンヘッド」から変化するはがねタイプの物理技。
威力100、命中100とはがね技の中でも最高峰の性能を誇り、
さらに対象がダイマックス状態のときはダメージが2倍になる追加効果がある。
これによりダイマックスしたポケモンを相手にするマックスレイドバトルでは無類の強さを誇り、
ムゲンダイナ共々レイドのお供として日々駆り出されている。ただし、PPが5しかないのが難点。
技ラインナップは鋼・フェアリー以外はホウオウやカイオーガ等に弱点をつけるワイルドボルト、格闘高火力技インファイト、3色キバ、かみくだく、サイコファング等十分な広さを持つ、何気にでんこうせっかも覚えるためスカーフで上をとっても油断はできない。
リーフブレード、ストーンエッジ等は覚えず地面・炎対策は使いにくいソーラーブレード・あなをほる位しかないのは最期の良心か。
上述の通りこおりのキバは覚えられるので複合次第ではじめんタイプに一応打点を持てるが、ほのおタイプにはどう頑張ってもマトモな技がないので素直に引いた方が良い。
これでほのお対策の技も覚えたらとんでもないバランスブレイカーと化したのは言うまでもないだろう(既に十分バランスブレイカーだという声も多いが)。
圧倒的な火力と素早さに高水準の防御、優秀なタイプと特性、習得技のラインナップと、どの点を取っても文句の付けようが無い凄まじいポケモン。
デメリットはダイマックスできないこと。これは本ポケモン独自の設定ならびに仕様によるもの。耐久は耐性も考慮すれば禁伝基準で見ても高めな方だがダイマックスで耐久が底上げできないため、「きょじゅうざん」を耐えられるポケモンにダイマックスされるとそのまま撃ち負けることもある。
また、持ち物がくちたけんに固定されることもネックだが、そもそも型のレパートリーが少ないザシアンにとっては大した弱点ではない。…が、どうしてもほかの道具を試したいのなら歴戦の勇者で使ってみるのも良いだろう(剣の王形態と違いこの形態なら選出してもバレない)。
その他、「積んで上から超火力で叩く」という戦術を極めた反動なのか、意外と搦め手への耐性が低め。アイテムが固定されるためにみがわり以外で対策できない状態異常を始め、襷カウンター、スカーフによる奇襲など、穴と言える部分はしっかり存在している。意外なところでは、かみくだくやほのおのキバを採用しない場合ヌケニンで詰む…なんてことも。
また物理一本のポケモンである以上おにびには弱く、行動阻害がある上素早さを落とされるでんじはも危険。イレギュラーだがこんらんも自身のあまりにも高い攻撃力でそのまま自分を殴ることになるためかなり怖い。
禁止伝説使用可能の対戦ルールでは、ザシアンへの対抗策として隠れ特性のメタモンが重宝されている。変身は使用した瞬間の相手の姿をコピーできるため、くちたけんを持っていなくてもけんのおうの姿になることが可能。
さらに能力変化をコピーできるため「ふとうのけん」による相手の攻撃ランク上昇にタダ乗りしつつ、メタモン側も「ふとうのけん」が発動しもう1段階攻撃が上昇することで、攻撃が2段階上昇かつ持ち物も持てるザシアンが誕生する。
ザシアン側もこれに対し、攻撃が2段階上昇のきょじゅうざんを耐えるように努力値を調整したり、みがわりを張ることで特性「かわりもの」を発動させないようにするという対抗策を講じている、またメタモン側も受け出しはできないため選出順番も重要である。
また、メタモン以外にはヌオーも対策として使用されている。こちらは特性てんねんによりふとうのけんの攻撃上昇を無効化してしまい、しかもザシアン側からの有効打がほとんど存在しない(抜群を突ける技がほぼソーラーブレードのみ、他はかみくだくで防御ダウンを祈るくらい)、がそれでも圧倒的な攻撃力を持っているため、削られていたり急所が出たりすると突破されてしまう事もままある、事実ヌオーを倒したポケモン1位がザシアンだった時期も。
高火力範囲技を持たないため制圧能力ではグラカイバドレックスに劣るが単体攻撃能力は最高峰なためダブルでも高い戦闘力を誇る。
総じて非常に強力なポケモンだが、何も考えずに使って勝てるようなポケモンというわけでもない。現実的な範疇で可能な対策も少なくないため、適当に扱うとあっさりと止められ、処理されてしまう危険性も大きい。ザシアン対策への対策や、ザシアンが止められてしまったり、ザシアンを選出したくない場合の別の勝ち筋の用意など、パーティメンバー全体の構築が重要になるという点は変わらないといえる。
その性能の高さから、シングル・ダブルの両ルールで伝説のポケモンとしては使用率トップに君臨している。シングルではシーズン開始当初から変わらず、ダブルでは例のかいていポケモンの下の2位についていたが、そちらは環境面での逆風が響いたためかついに使用率が逆転した。
そして剣盾初の世界大会、WCS2022にて全階級をザシアン入りパーティが制覇することとなった、マスターではGSルール常連のグラードンパーティを黒バドレックスと共に下している。
…なお、余談となるが、この強さは捕獲時にもしっかり発揮される。
しっかり剣の王フォルムでレベルは70と高く、火力を跳ね上げるつるぎのまい、こちらの能力補正を無視するせいなるつるぎまで備えている。最早真面目にやりあっても余裕でこちらのパーティが壊滅しかねない強さだが、これでさらに捕獲率が非常に低いため、とにかくボールに入りにくい。
事前にマスターボールが手に入るので、こだわりが無ければこれを使ってしまうのが楽。ボールを厳選したい場合、てんねん持ちで眠らせられるポケモンを用意するのが良い。例として、上述のヌオーはあくびを習得する上に回復技も持っているのでかなり安定するだろう。…まあ、これができるのは2周目などの準備が進んだ状態での周回くらいで、初回はほぼ確実に真正面からやり合う必要がある。
第9世代
かの暴れっぷりが見逃されているはずがなく、第9世代では強烈な弱体化が入った。
まずれきせんのゆうしゃの攻撃種族値が10下げられ、けんのおうに至っては更に10(合計で20)下げられる事になり、(特殊形態を除くと)伝説のポケモンでは頭一つ抜けた攻撃力が一気に抑えつけられた。
更に、特性の発動が1戦1回のみに制限。
へんげんじざいやリベロと違い、一度交代した後に再度繰り出しても発動しなくなった。パラドックスポケモンのブーストエナジーとほぼ同じ性質といえばわかりやすいかもしれない。
これにより、強制交代技やくろいきりで特性の効果を消される事による弱体化が深刻になり(なお、ドラゴンテールとクリアスモッグはタイプで無効化できる)、これをどうケアするかが大きな課題となった。
一応新技は手に入ったのだが、ザシアンの種族値やタイプを考えるとあまり必要ではないものばかり。素早さを上げられて一応の草打点にもなるくさわけくらいか。どくづきも覚えたが、フェアリー対策をするならばきょじゅうざんで事足りる。
テラスタルも元々弱点が少なく耐性が非常に高いタイプであるため、コイツで切る必要があるかは要吟味。ただしレギュレーションGでの禁止級解禁直前になると、ラウドボーンやホウオウ対策でテラバーストみずの採用例も見受けられている。
ついでに物理耐久に優れたてんねん持ちポケモンも増えている……と、あからさまに前世代での暴れっぷりを咎める調整が入っている。特にヘイラッシャはHB特化されると生半可な火力調整のザシアンの「じゃれつく」が超低乱数4発となることがざらなので、ヘイラッシャに厚くするなら「テラバースト(でんき)」はほぼ必須である。
ちなみにダイマックスが無いためきょじゅうざんの追加効果が無くなったが、それは気にする程のものではないだろう。
これほどの強烈な弱体化が入った一方で8世代においてはほとんどの他のポケモンが行えるダイマックスを使えないというハンデが存在していたが、本作はダイマックスが続投していないためそのハンデがなくなったという面も存在している。またタイプ相性の面でも、環境上位のハバタクカミやパオジアンに対して非常に強い。
そして満を持して始まったレギュレーションGでは、上記のナーフのため剣盾時代と比べると流石にあまり振るわない結果でスタートしている。
なにより特性のナーフが一番重く、前作までは初手置き安定だったものの今回は一度対面不利になり引いてしまうと火力が大幅に下がってしまう。相手を流す手段が増えたのもかなりきついと言える。
またパオジアンやハバタクカミなどの有利な役割対象が増えたものの、それら素早さを抜かすためには努力値や性格を火力方面に回せない事が多いので余計に火力の無さを痛感してしまうだろう。
第8世代ではそれなりに評価されていた耐久の数値に関しても、ミライドン辺りには生半可な無振りベースなら確定1発がざらとなり、遂に油断ならなくなった。素早さラインが上がったことで、耐久に割ける努力値が減ったのも痛い。
それでも、「どくどく」、「どくびし」、ドラゴン打点が全て無効、「テラバースト(じめん)」でそれまで滅法弱かったほのおタイプ対面も突破できると、独自の立場を築き上げてはいる。何だかんだでシーズン18最終1位構築にもエントリーされているなど、弱いポケモンではない。
ダブルでは(あちらの評価が上がったこともあり)ザマゼンタと順位が逆転しているが、シングルでは十分に高い評価を受けている。もっとも、ダブルでもシーズン18最終1位構築に入る実績を残しているが。結局のところ、「ぶっ壊れ」が「普通に強い」になっただけである。
この世代では素のパワーでは厳しくなりつつあるため、第8世代シングルで3割から4割程度であった「つるぎのまい」の採用率が概ね7割から8割まで上がっている。
レギュレーションGにおけるテラスタイプは、「テラバースト」による技範囲補強を狙ったじめん、弱点を突くほのお、じめん対策のみず、こくばじょうバドレックス対策のノーマル、元の優秀過ぎるタイプを崩さずに済むステラ、一致を強化するフェアリー、「きょじゅうざん」が通りにくいみず対策のでんきが目ぼしいところ。
使用トレーナー
ゲーム版
※1:ソードver
※2:ソードver+『ポケモンマスターズ』でのバディ
※3:シールドver
番外作品
ポケモンGO
ザマゼンタ共々、企画「ウルトラアンロック」の第三弾として、2021年8月下旬より第7世代を通り越してのまさかの実装が決定し、プレイヤーを騒然とさせた(設定上はあるポケモンのイタズラにより呼び寄せられたとされている)。
勿論★5のレイドボスおよびGOバトルリーグの報酬限定で、こちらは2021年8月20日~8月26日までの間出現する。
なお、今回登場するのは「れきせんのゆうしゃ」の姿のみで、「けんのおう」の姿での実装は当面先になる模様。
2024年9月26日から同年10月4日に「ザシアン(れきせんのゆうしゃ)」の色違いが実装。
色違いの入手手段は『BDSP』・『LEGENDS アルセウス』発売を記念した配布個体に限られ、その『SV』でも現状では入手手段が存在していない。
何気にポケモンシリーズ全体で初の本家で入手不可能な色違い伝説ポケモンを外伝作品で入手できる機会となる(幻のポケモンも含めれば、事実上ポケモンGO限定のポケモンであるメルタン→メルメタルという前例があるが)ことから、ポケモンファンを騒然とさせた。
なお、対となるザマゼンタもこれに続く形で色違いの実装が行われる。
れきせんのゆうしゃ
原作同様、すべてのステータスが高水準でまとまっており、非常に強力。
技は通常技が「でんこうせっか」「ほのおのキバ」「バークアウト」「メタルクロー」の4つ、ゲージ技が「じゃれつく」「インファイト」「アイアンヘッド」「ワイルドボルト」の4つと非常に多彩。
惜しむらくは通常技でタイプ一致技がないところか。
バトルで使用することを考えた場合、ゲージ回収効率に優れた「バークアウト」がおすすめ。ゲージ技は一致技の「じゃれつく」でまず確定。サブ技として相性補完として有用な「インファイト」を習得させておくのが良いだろう。
若しくは、通常・ゲージ技共にはがね技で固められるという点を活かして、疑似はがねタイプとして運用すると言う手もある。はがねタイプは強力なアタッカーが意外と少なめであるため、レイドバトルにおけるはがねポケモンのサポートアタッカーとしては申し分のない働きをしてくれるだろう。
けんのおう
2021年現在、図鑑にも記載がなく、そもそもデータそのものがまだ追加されていない可能性が高い。
本作ではポケモンにアイテムを持たせる仕様がないため、今後登場するとすれば別枠という形か、アメや専用アイテムを消費してのフォルムチェンジになると思われる(一般ポケモンではトリミアン、伝説・幻のポケモンではフーパやネクロズマ等前例があるため)。
仮に原作を忠実に踏襲した性能になるとすれば、非常に強力なポケモンになることが予想されるため、そういった点からもファンからは早くも注目の対象となっている。
ポケモンユナイト
諸元
ロール | バランス型 |
---|---|
タイプ | 攻撃 |
攻撃範囲 | 近接 |
わざ1 | きりさく(必中)→レベル5 メタルクロー(ムーブ)/せいなるつるぎ(範囲) |
わざ2 | でんこうせっか(ムーブ)→レベル7 こうそくいどう(ムーブ)/じゃれつく(ムーブ) |
ユナイトわざ | 王者の剣(近接) |
とくせい | ふとうのけん |
2023年のポケモンDAYSにて伝説のポケモン枠として参戦を果たした。
パッケージを勤めた禁止伝説ポケモンがユナイトに参戦するのはザシアンが初である(一般ポケモンも含めればカメックス以来となる)。
プレイアブルキャラは必ず剣の王で固定され、同時に持ち物枠の一つもザシアン専用のくちたけんで固定され、変更が不可能となる。
特性「ふとうのけん」はゴールボタンを長押ししてエオスエナジーを剣に込めると、少しのあいだ通常攻撃が強化されるほか、効果時間中に1回だけ、強化されたわざを使用できる。本作ではダイスポットが存在しないため、代わりにエオスエナジーで剣の力を貯めているという設定になっている。
ユナイト技は「きょじゅうざん」のオマージュ技。チャージを行うとスーパーアーマーが付与され、さらにエオスエナジーを多く持っている程溜められる段階が大きくなる。さらに範囲攻撃になっているため相手に妨害されずに敵ポケモンのラストヒットを狙いやすいのも長所。
禁止伝説だけあって戦闘能力が非常に高く、中でも「せいなるつるぎ」はダメージ量が非常に多く、相手を行動不能にする効果も相まってキル性能が高い。もう一つの技である「こうそくいどう」も機動能力を補え、逃げる相手も追い抜けるユナイト技も非常に強力なため、戦闘能力が非常に高い。
難点としては原作同様にくちたけんが必須となる故に持ち物枠を一つ圧迫してしまう点。くちたけん自体には何の効果もないため、実質的に持ち物2つでのハンデを強いられる……はずのだが、その代わりにステータスが異常に高く設定されているため、この欠点は実質ないようなものである。
あと無双するにはそれなりにPSが必要になるのは明確な欠点である。
実装当時はなんと全体勝率が57%前後、一方のチームのみにザシアンがいる時の勝率は驚異の63%台という明らかにヤバい性能をしている。(因みに、かの有名なエクバのフルバーニアンの勝率は53%)さらに常時キュワワーがついて回復させれば、誰にも止められない無敵の存在と化す。
無論、ディフェンス型も意味を成さない高すぎる攻撃力と攻撃のたびに行動不能にする性能から一部に強い顰蹙を買っており、アップデートによる弱体化を望む声は多い。
因みに同時にボスラッシュのボスも勤めており、ユナイトで始めてプレイアブルキャラとボスを兼任しているポケモンでもある。
ボスとして登場する場合は最初は歴戦の勇者で登場し、後半になると剣の王に変化する。
ユウリ&ザシアン
2020年11月30日にユウリと共に登場した、はがねタイプのアタッカー。
登場時にふとうのけんを意識した攻撃上昇スキルを発動する他、トレーナー技でバディーズ技カウント加速と攻撃上昇と次回急所状態にすることができる。
技
きょじゅうざん | 相手のボルテージがあがっているときは威力が1.5倍になる |
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わざゲージアップ | 自分のわざゲージを3増やす |
じゃれつく | 10%の確率で相手の攻撃を1段階さげる |
研ぎ澄ませて! | 自分のバディーズわざ発動可能状態までのカウントを1減らす。自分の攻撃を2段階あげる。自分を次回急所状態にする |
バディーズ技
明日をつかむ勝利への きょじゅうざん |
---|
相手のボルテージがあがっているときは威力があがる |
パッシブスキル
登場時攻撃アップ2 | 登場したときに自分の攻撃を2段階あげる |
---|---|
技後技ゲージ増加4 | 技が成功したときに50%の確率で自分のわざゲージを1増やす |
初B技後技回数回復1 | 初めてバディーズわざをつかったときだけ自分の技の回数を1回復する |
技は「きょじゅうざん」と「じゃれつく」。「きょじゅうざん」とバディーズ技はダイマックス相手に威力2倍になる効果を意識してか、相手がバディーズ技を使って気迫バフを積んでいると威力が上昇する効果が付いている。
余談だが、れきせんのゆうしゃの姿は未実装なので、ポケモンセンターなどの戦闘時以外でもけんのおうの姿で待機している珍しい姿を見る事ができる。
なおポケマス5周年を祝うイラストでは「激闘!グルメバイキング」で共演したダイゴと談笑する形でユウリも登場、パートナーポケモンも登場しておりザシアンもしっかりとけんのおうの姿で背後に立っている。
大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL
期間限定のコラボイベントにおいて、スピリッツボードにザマゼンタとセットのアタッカースピリット(無属性)として登場。階級は伝説に相応しい「LEGEND」級。
余談だが、パッケージデザインの伝説ポケモンが最高クラスのスピリットに設定されるのはホウオウ以来である。(マイナーチェンジも含めるならばギラティナ(超化)以来)。
対戦では、キルソード持ちのフォックスとバックシールド装備のウルフを相手に、終点化したテンガン山やりのはしらをステージに戦う。
特別なステージギミックは無いため、気軽に戦えると思えるが、攻撃力の高いウルフに加え、10000超えの強さもあるので、油断はせずに1体ずつ倒してクリアする事を薦める。
アニメ版
『アニポケ・第1~第7シリーズ』
- 新無印編
『GOTCHA!』
終盤のスクリーンでザマゼンタと共に「れきせんのゆうしゃ」の姿で登場。
元ネタ考察
ガラル地方がイギリスをモデルにしていることや、「剣の王」「狼」というキーワードからアーサー王伝説にまつわる要素を複合してデザインされているとの考察が有力。
聖剣エクスカリバーを操るアーサー王がデザインの中心と思われ、ザマゼンタと比較して頭部の装飾がより王冠らしい意匠であることもこの説を補強している。
また、湖で眠りについていたこと、タイプがフェアリー(妖精)であること、女性であると仄めかされていることなどから、精霊王とも呼ばれアーサー王に聖剣エクスカリバーを授けた湖の貴婦人・ヴィヴィアン(エレインやニムエとも呼ばれる)や、アーサー王の姉で魔女であり妖精とされるモーガン・ル・フェイの要素もうかがえる。
「狼」モチーフである理由は不明だが、先述のアーサー王は「ゴルラゴン」という狼の他に二匹の猟犬を飼っていたことや、ガラル地方のモチーフであるイギリスにも16世紀頃までは狼が生息していたこと、そして狼は中世の貴族の重要な紋章として使われていたことなどが関係しているのではないかと考えられる。
専用技であるきょじゅうざんを使用すると剣が三日月に似た意匠を持つことから北欧神話に登場する月を追い回す狼であるハティの要素が入っている可能性もある。
余談
これまで「自然物を切断武器にする(カモネギ、ミジュマル系統など)」、「体の一部に切断武器が付いている(ジュカイン、コマタナ系統など)」、「体自体が切断武器(ヒトツキ系統、カミツルギ)」など、剣や刃物をモチーフとするポケモンは多数登場したが、「兵器としての剣を武器に持って」登場したのはこのポケモンが初。
金属を取り込み変化させる力で以て行ったのが鋼の外殻や角の形成などではなく明らかに人間の使用する道具に似せた鎧や剣の生成だった辺り、この姉弟は人間の営みに極めて近い場所にいたものと推測される。
同じく「剣を持った人間の戦士」がモチーフの伝説のポケモンである聖剣士たちが、ポケモンを護り人間を誅するポジションだったことを考えると面白い差異だと言える。
関連イラスト
関連タグ
0887.ドラパルト→0888.ザシアン(れきせんのゆうしゃ/けんのおう)→0889.ザマゼンタ(れきせんのゆうしゃ/たてのおう)
禁止級・対になるポケモン
世代 | ポケモン | ポケモン |
---|---|---|
第2世代 | ホウオウ | ルギア |
第3世代 | グラードン | カイオーガ |
第4世代 | ディアルガ | パルキア |
第5世代 | レシラム | ゼクロム |
第6世代 | ゼルネアス | イベルタル |
第7世代 | ソルガレオ | ルナアーラ |
第8世代 | ザシアン | ザマゼンタ |
第9世代 | コライドン | ミライドン |