ガラルサニーゴ
がらるさにーご
『ポケットモンスター ソード/シールド』に登場するポケモンで、サニーゴのガラルのすがた。
正式名称は『サニーゴ(ガラルのすがた)』。
鮮やかなピンク色のボディを持っていた従来のものとは異なり、全身が白化し、枝が半透明になった生気を感じられない出で立ちをしている。表情も少し悲しげである。
またよく見ると枝が生えている部分だけでなく、実は目の部分も骸骨のように空洞状で、その中から生気のない瞳をのぞかせる。
何を隠そう『ガラルのすがた』として出現するこのサニーゴは、太古の時代、隕石の落下によって引き起こされたガラル地方の急激な環境変化に耐えられずに死んだ個体が亡霊と化したもの。ドラメシヤ同様、大昔に海の底であったかつての住処を彷徨っている。
よく死骸に紛れて転がって寝ていることも多く、そこを石ころと間違えて蹴るなどして怒らせてしまうと祟られると言われている。アニポケのように偶然落ちた帽子が当たっただけで怒り出す個体もいるので、迂闊にも触れない方が身のためだろう。
霊体で出来た「呪いの枝」は普段は引っ込めており、戦闘時に姿を現す。枝自体は実体がないゆえに刺されても痛みや外傷はないが、体内に潜り込んで身動きが取れなくなるまで生気を吸い尽くしてくる。
それなりに寒冷なシンオウ地方にもかろうじて存在した原種もガラルでは見かけないことから、本来のサニーゴが現在のガラル地方で生息するのは絶望的と思われる。
また、天敵であるヒドイデもガラルサニーゴは食べず、ガラル地方に生息する個体は原種サニーゴの枝の美味しさを知らないらしい。
白色化したサンゴの死骸を彷彿させるその姿に、ネット上では『死ニーゴ』などと呼ばれてしまっており、カセキメラと並んで物議を醸しているが、この変化は前述した通りサニーゴの周辺環境を考えるとありえない話ではない。
実際前作では絶滅危惧種となっており、この形態はサニーゴの環境や生存の難しさを端的に表していると言えよう。
この他、有志の考察では死んだ現生サンゴ以外のモチーフになったものとして、イギリスから産出する『ハチノスサンゴ』の化石を挙げている。
実際に英語版の図鑑説明では「急激な気候変動でこの太古の種のサニーゴが全滅した」とあり、現在のサニーゴとは仲間でこそあれ別種である可能性が示唆されている。
上記のドラメシヤ同様、古代種の亡霊とされている存在が、繁殖も出来る一つの生命体として昇華している理由は不明。死滅の原因となった当時の「隕石」に超常的な要因があったのではとの声もあるが…?
基本は『シールド』バージョン限定ポケモンで、ワイルドエリア・巨人の鏡池そばの草むらに、天候が曇りのときのみ低確率で出現する。
現在に至るまでフィールドでの出現例はここだけであり、枝もなく小さい上に殆ど動かない為、ぱっと見では草むらに紛れてしまい非常に分かり辛い。
その為マックスレイドバトルの方がまだ探しやすく、シールド版ユーザーにもそちらで入手したという報告が多い。ソード版では2020年3月19日~26日のピックアップでのみレイド出現し、なんと隠れ特性も出現するという仕様となっていた。
なお、この期間内に入手できなかったとしても、原種のサニーゴをメタモンと一緒に預ければ、かわらずのいしをサニーゴ側に持たせない限り、生まれてくる個体は全てガラル種となる。そして親が隠れ特性の♂であれば、同様に隠れ特性を遺伝させることが可能。
特にDLC「鎧の孤島」では、ガラルサニーゴを隠れ特性の原種サニーゴと交換してくれる女性NPCが登場する。これを活用し上記の方法を使えば、安定した確率で隠れ特性のガラルサニーゴを入手することが可能となった。
種類 | HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ |
---|---|---|---|---|---|---|
ガラル | 60 | 55 | 100 | 65 | 100 | 30 |
原種 | 65 | 55 | 95 | 65 | 95 | 35 |
HPと素早さが少し下がり、その分防御・特防が上昇。元々習得技が豊富なサニーゴが「おにび」「かなしばり」「のろい」といったゴースト由来の変化技も獲得し、技の選択肢は更に豊富になった。
更にしんかのきせきが適用される上に、進化すると物理耐久がガタ落ちするため、耐久型として採用しやすくなり、名実共の「ゾンビ型」でしぶとく立ち回れる。
回復技は「ちからをすいとる」と「ねむる」しか覚えられないものの、対物理アタッカーを想定した場合には「ちからをすいとる」は「じこさいせい」以上の回復量となりえる。その上「ちからをすいとる」では相手の攻撃を下げることまでできるので物理アタッカーからしては脅威この上ないだろう。
特性も通常の「くだけるよろい」は足枷にしかならないが、隠れ特性の「のろわれボディ」は受けとして極めて優秀。「つるぎのまい」などを詰んでも一撃で倒すことは困難なため、少なくとも2度は攻撃する必要があるのだが、その技を「のろわれボディ」で無効化した挙げ句、「ちからをすいとる」で攻撃力を下げつつ回復までしてくるのだからたまったものではない。
言わばポリゴン2のゴースト版とも言うべき性能で、むしろこちらは「インファイト」等の高火力わざで弱点を突かれづらく、相手の攻撃力を下げ続ける事が可能なため、より凶悪。向こうと同じく進化後よりも使用率が高く、対戦で猛威を振るっている。
ただし上からちょうはつを打たれたり、トリックやすりかえでこだわり系アイテムを押し付けられたりなど猛威を振るっている分対策もされている。
特にキリキザンに対しては、挑発を打たれるだけでなく特性まけんきで攻撃を2段階上げられ悪技で弱点を突かれるため相性は最悪と言ってもいい。タチフサグマも隠れ特性でまけんきを持っており、あく・ノーマルの複合タイプなのでゴースト技も無効化され、はたきおとすでしんかのきせきを落とされ、おにびもこんじょう型なら逆に火力が強化されてしまう等、キリキザン以上に相性は最悪。
またポリゴン2とは違い攻撃性能は低いので、変化技が通じない相手にはどうしようもない。受けとして優秀だが弱点や対処法が明確なポケモンだと言えよう。
今まで対戦では不遇ポケモンと言わざるを得ない立ち位置にいたサニーゴだったが、リージョンフォームのガラルサニーゴが対戦で強力だった事から、設定と合わせて「死んでまで強くなりたかったのか」と別の意味でネタにされる事も。
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