基礎データ
全国図鑑 | No.1008 |
---|---|
パルデア図鑑 | No.400 |
ぶんるい | パラドックスポケモン |
タイプ | でんき/ドラゴン |
たかさ | 3.5m |
おもさ | 240.0kg |
せいべつ | 不明 |
とくせい | ハドロンエンジン |
タマゴグループ | タマゴみはっけん |
各言語版での名称
英語 | Miraidon |
---|---|
ローマ字表記 | " |
ドイツ語 | " |
スペイン語 | " |
フランス語 | " |
イタリア語 | " |
韓国語 | 미라이돈 |
中国語(簡体字) | 密勒顿 |
中国語(繁体字) | 密勒頓 |
概要
『ポケモンSV』で初登場した伝説のポケモン。本作におけるパッケージポケモンの一体で「バイオレット」バージョンにのみ登場する。スカーレット版に登場するコライドンとは対をなす。
バイオレットカラーが映える、東洋龍じみた長い体型の機械竜チックな姿をしたポケモン。
両目をよく見るとカメラアイや液晶の様なドット調になっているのが特徴で、その目元からは細い針状のアンテナが2本ずつ伸び、張り出した喉元や尻尾は金属質のチューブで構成されている。
なお、前足の爪の部分は回すことが可能。
脚部はジェットエンジンそのものな形状と機能を持ち、低空を浮遊する程度の推進力を放出可能。電撃を始めとした遠隔攻撃もここから放射する(つまり、マフラー部分は前に向けることが出来る)。
一見噴射口の所に爪が確認できる位で、足は無いように見えるが、実際は細い膝から先を太い太ももに折りたたんでいるだけである。
戦闘時などでパワーを出す「バトルフォルム・コンプリートモード」の時は、腹部と尻尾が紫と黄色のグラデーションに発光し、目元のアンテナも同じ色合いのギザギザしたエネルギーで覆われる。
逆にオフの時である「ライドフォルム・リミテッドモード」ではそれらエネルギーが消え、後ろ脚を出して四足歩行する様になるため、一気に生物的な印象が強まる。
冷静沈着な気質で人間には慣れている素振りを見せるものの、高い洞察力や観察力で相手がどんな人格なのかをしっかりと見極める。表情の変化が少ない上に無機質なので、殆どの相手がミライドンの感情を読み取るのは困難を極める。
戦闘では常に自身が有利に進められる位置を浮遊しながら牽制し、電気を帯びた爪と牙、体内機関で発生させたエネルギーで威力を高めた尻尾の攻撃で、どんな頑丈な敵さえも気絶させると言う。
名前の由来は「未来+ドン」に「ride on」が組み合わさっていると考察され、これまでのロボットポケモンには無かったまさに近未来的なデザインが多くのファンから人気を集めている。
ゲーム上での特徴
コライドン同様、本作におけるポケモンライド枠を一手に担う存在で、序盤で仲間になり一緒に冒険するという、伝説ポケモンとしては異例な経歴の持ち主。
パルデアのある場所に衰弱し流れ着いた所で、主人公と運命的な出会いを果たす事になる。
そのまま共に行動することになった時点では、戦うどころかライドポケモンとしても本来持つ力を十分に発揮することができない状態にあり、一緒に冒険をしながら徐々に力を取り戻していく。
『レジェンドルート』の秘伝スパイスで力を取り戻すシーンでは、主人公に対してペパーの作ったサンドウィッチを欲しがる。伝説ポケモンとしての威厳は感じられないが可愛い。
まるで大型犬の如き様相を呈しているのはコライドンと同じだが、こちらはロボットじみた外見のため少々変わった萌え要素を感じさせる。
鳴き声については「アギャス」を参照。
なおバトルフォルムでしか戦闘やレッツゴーはさせられない為、それらで下記の形態を使う事は出来ない。
- ドライブモード
喉と尻尾のチューブがリング状に分離・変形し、内部のエネルギーが回転することで推進力が発生。地上スレスレを高速で浮遊移動できる、近未来的なエアバイクを思わせるフォルムに変化する。
主人公は当然背中に乗り、両肩にある突起がハンドルの役割を果たす。
また、秘伝スパイスを吸収したあとは、高速で移動できるようになる。高速移動中に急激に方向転換すると、どこかで見たような感じで横滑りしながらブレーキをかける。
- フロートモード
リングを回転させるだけではなく、脚部の噴射口からジェット噴射を行い、水上もスピードを落とさず走り抜ける。また、秘伝スパイスを吸収したあとは、深い部分でも問題なく移動できるようになる。
- グライドモード
前作のヒスイウォーグルに相当する能力。
秘伝スパイスによって取り戻した能力で、頭のアンテナが長く伸び、エネルギーの膜を張り、高所からオープンワールドを自由に滑空することができる。但し、長時間飛んでいると徐々に下降する。
ライドわざ
レジェンドルートの物語を進め、秘伝スパイスを使った料理を食べさせることで取り戻していく能力。どのわざが解放されるかは、各地のぬしポケモンによって異なる。
- ダッシュ
「ひでん・あまスパイス」によって解放。
上述のドライブモードに変形して使う能力。ダッシュしてより素早く移動できるほか、ダッシュ中に木にぶつかると木の上のポケモンを落として戦うことができる(過去作の「ずつき」に相当する)。
更に、ダッシュ中にジャンプする事でより遠くまで跳ぶ事が可能。下記のなみのり解放前に、エリアを隔てる川を強引に突破するなんて芸等も。
- なみのり
「ひでん・にがスパイス」によって解放。
上述のフロートモードに変形して使う能力。
移動速度は地上時と同等で、ジャンプやダッシュも可能。
ただし、種族値的にも使えて損はない技としての「なみのり」を覚えることは不可能。
- 大ジャンプ
「ひでん・しおスパイス」によって解放。
ボタン長押しによりジャンプの高度が上がる。短く押す事でこれまでと同じ高さに抑えられるため使い分けが可能。
勿論ダッシュ+ジャンプの飛距離も増える為、下記のかっくう解放まで重宝する。
- かっくう
「ひでん・すぱスパイス」により解放。
上述のグライドモードに変形して使う能力。内容もほぼ上述通り。空中にいる時は野生ポケモンとぶつかっても戦闘にならない事を利用し、大ジャンプとかっくうを繰り返す事で安全に進むなんてことも(避ければ済む話だが)。
- 崖のぼり
「ひでん・からスパイス」によって解放。
壁に向かってジャンプすると壁をつかんで張り付き、そこから上下左右自由に移動できる。
前作のオオニューラに相当する能力。
- ひこう
上記「かっくう」の上位互換とも言えるライドわざ。
OPデモでは自在にパルデアの空を駆けていたが、DLC後編「藍の円盤」でプレイヤーが使える形で実装された。
電子の翼でオープンワールドの大空を自由に飛び回れ、上下方向への操作にも対応している。
当初はブルベリーグの四天王チャレンジでのみ一時的に解放されるスキルだが、ストーリーを進める事で永続的に使用可能となる。
また、正式に習得すると、長時間「かっくう」しても大きく下降しなくなる。
性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
100 | 85 | 100 | 135 | 115 | 135 | 670 | |
100 | 85 | 100 | 196 | 115 | 135 | 731 | ハドロンエンジン |
見た目通り、タイプはゼクロムと同じでんき・ドラゴンの複合。
フォルムチェンジを除けば、最初から複合タイプが禁止級同士で被っているケースはゼクロムとミライドンが初。
対となるコライドンと比較すると、素早さとHPは同等で、物理面と特殊面を反転させたステータスとなっている。コライドンは勿論、同タイプのゼクロムもステータスの方向性が異なる為、解禁されても差別化は自然と成される。
特性の「ハドロンエンジン」はエレキメイカーに特攻アップがついた上位互換。
これを加味した特攻種族値は実質196で、実質合計種族値はアルセウスを上回る。
専用技である「イナズマドライブ」は抜群時に威力が1.3倍される効果を持っており、これにタイプ一致補正、自身で展開したエレキフィールド、特性の特攻アップを合わせた超火力が持ち味となっている。
等倍でも2.5倍、2倍弱点なら6.5倍という驚異の威力である。
コライドンと違って天候に干渉するわけではないので、仮に両雄を並べた場合、お互いの強みを消してしまう事は少なく、むしろひひいろのこどうでソーラービームが撃ちやすくなったり、オーバーヒートが強化される、コライドン側にはねむりが効かなくなるなどのメリットがある(つまり晴れパでも雨パでも活躍の余地は大いにあるという事)。
技範囲はタイプ一致技の他、「オーバーヒート」や「マジカルシャイン」、「ラスターカノン」に「ソーラービーム」、また意外なところでは「パワージェム」も覚える。
特殊アタッカーの性としてハピナスで止待ってしまいがちだが、「きんぞくおん」がある為、大抵の特殊受けには強気に出れる。
ちょうはつの他、コライドンと異なり「両壁」や、でんじはといった補助技面も充実しているため場作り役としても使う事ができる。
一方、電気タイプの性として地面タイプには止められてしまう等、自身の特性と相性が良すぎる事は逆にデメリットにもなり、エレキフィールドを奪われるとコライドン以上に火力が落ち込んでしまう(この点はカイオーガとよく似ている)。
特に高頻度でグラスフィールドを上書きするゴリランダーやオリーヴァは、敵でも味方でも相性がかなり悪い。
その他今回導入された「アイススピナー」は、苦手な氷攻撃・フィールド破壊効果を持つ・使い勝手の良いサブウェポンとして多くのポケモンに配られたと、ミライドンにとっては有り難くない技である。
総括すると格闘・炎の幅広さが武器のコライドンに対し、電気技と補助技で攻めるミライドンといったところか。
伝説解禁後の環境ではムゲンダイナやカイオーガ、イベルタルなどを相手に無双出来るか期待されている。
テラレイドバトルにおいて
テラレイドバトルにおいては、コライドンと並ぶ有力候補の1体となっている。
禁伝由来の高種族値に加え、「パラボラチャージ」による持久戦、「きんぞくおん」「ちょうはつ」または壁貼りといったサポート、(水or飛行相手なら)きんぞくおんを積んでからの「イナズマドライブ」で一撃必殺等、攻防共に隙の無いポケモンとなっている。
電気弱点は水・飛行のみだが、特性で展開されるエレキフィールドによって特攻と電気技に補正がかかるため、等倍相手でもダメージを取っていけるのが強み。無効or半減されなければ壁貼りや挑発で場を整えてからのパラボラチャージ連打で、大抵のレイドはソロでも突破できてしまう。
弱点はやはりフィールドを貼り替えられると火力不足になる事、特にNPCにオリーヴァが居るため注意が必要。
また、存外持久戦は苦手である。というのもフィールドの効果は最長でも8ターンまでで、「きんぞくおん」は命中不安な上にバリアで防がれ、「パラボラチャージ」も強いとはいえ威力は65と物足りず、同様の性能に長期戦も可能なハラバリーがいることなどが理由。
このため、現在では主に速攻ワンパン狙いのポケモンとして起用されている。ソロでも可能だが、マルチでは先のハラバリーやテツノカイナと組むことも多い。
弱点はドラゴン、氷、地面、フェアリーで、特に地面とフェアリーはテツノカイナと共通の弱点であるため無対策のままだと辛い。タイプ相性を補えるポケモンを別途用意しておくのが望ましいだろう。
コラボ
ポケモンと初音ミクコラボにおいて、ドラゴンミクの相棒としてミライドンが抜擢された。
ミライドンがメインを張る楽曲「ミライどんなだろう」も製作されている。
【参照】【初音ミク(ドラゴン)】
- TOYOTA Engineering Society MIRAIDON
トヨタ技術会の企画「ミライモビリティ」の一環として、子供達から寄せられた一枚のリクエスト絵を元に、現実で実物大のミライドン(ライドフォルム)型ロボットを作成する事が決定。
「ドライブモード」への変形機構も疑似的に再現されており、2024年3月15日~17日には、東京ミッドタウン日比谷アトリウムで展示と試乗体験イベントを実施。
外伝作品
- TVアニメ「めざせポケモンマスター」
2話のおまけコーナー「愛と真実の悪を貫くロケット探検団」で初登場。
パルデアにやってきたムコニャがあっさり見つけ捕獲を試みるが、案の定気付かれて回り込まれ、ぶっ飛ばされた。
一行が持っていた雑誌の内容から、此方も既に伝説のポケモンとして認知されている模様。それにしてはお手軽な登場だが、ミライドンに限っては"らしい"と言える。
辰年新年記念として、ミライドンを仲間に出来る期間限定イベントが実装された。
期間は2024月1月1日(月)15:00~1月11日(金)で、姿はライドフォルムのみ。本編と変わらず無邪気で食いしん坊な姿を見せてくれる。
第16章で主人公バイオレット・ラングが連れているポケモンで初登場。
一連の流れはゲームと同じで、弱った状態でコサジ近辺に落下してきた所にサンドウィッチを貰った結果、彼に着いてくるようになったという。
そして力を取り戻すべく、ペパーと共に秘伝スパイスを探しに旅立った。
「ミライドンのサンドウィッチチャレンジ」でサンドイッチを1000個以上集めると手に入り、3月24日(日)以降にユナイトライセンスが購入解禁となる。
参戦条件がサンドイッチというのも中々にミライドンらしい。
攻撃技は「でんきショック」、「でんじは」、「チャージビーム」、「イナズマドライブ」、「パラボラチャージ」でユナイト技は「未来照らす流星」。
「ハドロンエンジン」は技の命中に際して発動し、エレキフィールド展開後は10秒間だけ攻撃に追加ダメージ、自陣ゴールの強化、敵陣ゴールの弱体化、眠りの無効化などの効果が発動する。
なお、エレキフィールドの発生範囲はエオスエナジーを消費することで拡大が可能であるなど強力な効果を発揮する一方で、再発動にはインターバルを置く必要がある。
ホロウェアは白いタキシードとシルクハットを被った「タキシードスタイル」。ミライドンのスタイリッシュなデザインも合間って中々に似合っている。
関連イラスト
関連タグ
1007.コライドン→1008.ミライドン→1009.ウネルミナモ
同複合タイプ
禁止級・対になるポケモン
世代 | ポケモン | ポケモン |
---|---|---|
第2世代 | ホウオウ | ルギア |
第3世代 | グラードン | カイオーガ |
第4世代 | ディアルガ | パルキア |
第5世代 | レシラム | ゼクロム |
第6世代 | ゼルネアス | イベルタル |
第7世代 | ソルガレオ | ルナアーラ |
第8世代 | ザシアン | ザマゼンタ |
第9世代 | コライドン | ミライドン |
※ネタバレ注意!!
この先の内容は、ゲーム「ポケットモンスターバイオレット」のストーリーの終盤及びクリア後のネタバレを含みます
エンディングを見届けていない場合、閲覧は自己責任でお願いします!
- 「テツノオロチ」
明らかに世界観にそぐわない見た目のミライドンであったが、その正体はパルデアの大穴の力で完成したタイムマシンで送られてきたパラドックスポケモンであり、容姿が似ていたモトトカゲの遥か未来の姿であった。
(トサカや鼓膜下大型鱗などの要素からコライドンよりも顔付きはモトトカゲに近い)
また、古い書物によると「テツノオロチ」という二つ名を持ち、雷で大地を灰に変えたと記されている。
現代のポケモンより一回り小型化している者ばかりな未来種の中では、唯一現代種の2倍以上に大型化している。
本来はモトトカゲと比べて非常に冷酷な気質で、人間と絆を結んでライドする事など出来ないポケモンらしい(上記アニメでもその様子が窺える)。
しかし主人公と行動を共にする個体は、例外的にかなり人懐っこく心優しい性格で、人間に慣れやすいモトトカゲの気質に先祖返りした個体なのではと推測できる。
- 「もう1体の」ミライドン
未来から複数体が送り込まれていた他のパラドックスポケモンと違い、ミライドンだけは初めて転移に成功したという2体しか確認されていない。
もう1体はフトゥー博士の手元にあり、本来のテツノオロチのように冷酷な性格で、温厚な主人公のミライドンを蔑んでいた。
相棒側のミライドンが外界へ逃げ出し衰弱していたのも、バトルフォルムになるのを拒んだりしたのも、この個体との縄張り争いに負けたトラウマによるものであった。
劇中でボタンに妙に懐いていたのも、「元いじめられっ子」という点にシンパシーを感じたかもしれず、彼女も自力で二体のミライドンの関係性に気づいている。
バイオレットでは、もう1体の個体が最終シナリオ「ザ・ホームウェイ」のラスボス「楽園の守護竜」として立ちはだかるが、相手の妨害でフトゥー博士が捕獲したポケモン以外のボール全てにロックがかけられ、主人公一行はポケモンを出せないというピンチに陥る。
しかし、相棒のミライドンだけはフトゥー博士のIDで捕獲されていたため場に出すことができ、主人公との絆で勇気を振り絞って漸くバトルフォルムを再解放。見事「冷たいいじめっ子」を打ち倒しパルデアを救った。
クリア後は相棒側の個体が正式に加入し、図鑑にも登録される他、IDもプレイヤー準拠のものに切り替わる。
メニュー画面からバトルフォルムに変形させることで手持ちに加えられるが、本作不動のライドポケモンを兼ねているため、決して手持ちからは離れず、ボックスに預けることも逃がすこともできないと、『LPLE』における相棒ピカチュウ・イーブイに近い扱いと言える。
そして+ボタンで搭乗すると、自動的にライドフォルムへ戻りバトルメンバーからも外れる。
博士側の個体もエリアゼロの最奥部・ラボの裏側に佇んでおり、赴くと戦闘・捕獲するイベントが発生する。なお性格は「ひかえめ」、個体値も固定なので厳選できる要素はボールのみとなっている。
倒してしまっても(現実世界で)1日経てば復活するが、こちらはライドフォルムになる事は無く、ボックスに預けたり、交換で手放すことも可能。
やはりというか相棒側とは確執があるらしく、捕獲直後にもボール越しにケンカを吹っ掛けるほどである。「ひかえめ」とはいったい…。