「ンビービー!」
「ウニューム!」
基礎データ
全国図鑑 | No.0992 |
---|---|
パルデア図鑑 | No.384 |
ローマ字表記 | Tetsunokaina |
ぶんるい | パラドックスポケモン |
タイプ | かくとう/でんき |
高さ | 1.8m |
重さ | 380.7kg |
せいべつ | 不明 |
とくせい | クォークチャージ |
タマゴグループ | タマゴみはっけん |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | テツノカイナ | 鉄の腕(かいな) |
英語 | Iron Hands | iron(鉄の)+hand(手) |
ドイツ語 | Eisenhand | Eisen(鉄)+Hand(手) |
スペイン語 | Ferropalmas | ferro-(鉄の)+palma(手のひら) |
フランス語 | Paume-de-Fer | paume(手のひら)+de fer(鉄製の) |
イタリア語 | Manoferrea | mano(手)+ferreo(鉄の)※manoが女性名詞なのでferreaに活用する |
韓国語 | 무쇠손 | 무쇠(鋳鉄)+손(手) |
中国語(簡体字) | 铁臂膀 | 铁(鉄)+臂膀(腕) |
中国語(繁体字) | 鐵臂膀 | 鐵(鉄)+臂膀(腕) |
概要
ポケットモンスター 第9世代『スカーレット・バイオレット』から登場する、未来の世界から来たパラドックスポケモンの1体。
ハリテヤマのみらいのすがたとされるが、実の所見た目が似ているからそう呼ばれているだけで、このポケモンがマクノシタ一族の子孫であるという確証は未だ無い。ある探検記に記述があったらしく、そこに記載されている「テツノカイナ」と呼ばれる物体に似ていることから、この正体不明のポケモンらしきものがテツノカイナと呼ばれているのだそう。
とてつもなく分厚く、内側が発光している鉄板のような掌が特徴。これらの手は本体とは繋がっておらず独立して浮いており、自在に動かすこともできる。
もちろんパワーも非常に強力で、高速で走っている大型車両を捕まえて投げ飛ばすのも朝飯前という。
待機モーションは手を構えた状態と下げた状態の2種類あり、勿論バトルでは手を構えた方となる。
頭部も実はグルグルと何回転でも出来る作りになっており、レイドで倒した時に確認可能。
「月刊オーカルチャー」によれば、とあるアスリートがサイボーグに改造された姿に酷似しているらしく、ユンゲラーと同様元人間のポケモンであるという説が存在している。
尤もこれはテツノカイナがタイムマシンを通って未来から来た存在である事実と矛盾しており、また「月刊オーカルチャー」自体は胡乱なオカルト本でしかないため信憑性は低い。そもそもサイボーグに改造されたアスリートってなんだという話でもある。
色違い
色違いは頭と下半身の黒い部分がシルバーになる。
ゲームでの特徴
他のみらいのすがた同様に『バイオレット』限定で、エリアゼロに出現する。
ストーリーにおいては、複数出現して主人公/プレイヤー達に襲いかかり、倒していく事となる。
クリア前時点では捕獲は不可能で、『ザ・ホームウェイ』クリア後に改めてエリアゼロに出現するのを捕獲するしかない。
性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
テツノカイナ | 154 | 140 | 108 | 50 | 68 | 50 | 570 |
ハリテヤマ | 144 | 120 | 60 | 40 | 60 | 50 | 474 |
同世代出身のパモット・パーモットと並び、初のかくとう・でんきの複合タイプ。(順番は異なるが)
種族値はハリテヤマの完全上位互換であり、素早さは据え置きで他が全て上昇している。特に、HPはこれまで1位であったランターンとハリテヤマを抜き去りでんき・かくとうの両タイプで堂々の1位。また防御の上昇も顕著であり物理耐久はかなりのもの。
弱点3に対して耐性5と、意外と耐性自体も悪いものではない。
反面特殊耐久がやや低いため、特殊アタッカーへの対処は苦手。他のポケモンに任せよう。
物理耐久指数は45936と、ヘイラッシャの47031に肉薄する。しかも独特かつ優秀寄りな一致技範囲と超火力も伴うのだから如何に凄いかが分かるだろう。
特殊耐久も特化かつ「とつげきチョッキ」持ちなら42768となるため、十分高い水準とは言える。
素早さも種族値50とマリルリと同値であり、それほど酷い鈍足ではない。さらにキョジオーン(35)、カバルドン(47)程度なら基本的に上を取るのには困らない。
準速かつ「おいかぜ」で増強すれば130族を抜くことも可能。
習得技はハリテヤマとさほど変わらないが、ワイルドボルトや10まんボルトといった多様なでんき技を習得できるようになった。
特攻は低いもののボルトチェンジも覚えられるため、サイクル戦もできたりする。
ただしハリテヤマしか覚えられない技もいくつかあり、相撲技の「つっぱり」や「ねこだまし」は習得できるが、同じく相撲技の「ぶちかまし」は習得できない。
特に、バレットパンチとフェイントを覚えられなくなっているため、先制技で相手の残ったHPを追撃するという芸当はできない。この点に関しては劣っていると言えるだろう。
ダブルバトルでは高パワーに加えて「ねこだまし」や「ローキック」を使えるが、ただのサポーターとして運用するならば「フェイント」や「ワイドガード」を覚えない分ハリテヤマに劣ってしまう。攻撃力も活かす「殴れるサポーター」として役立たせたい。
WCS2024世界大会マスターカテゴリ優勝パーティにも王道の「とつげきチョッキ」型が確認されたが、テラスタルを切ったはくばじょうバドレックスやテツノカイナ、ミライドンなどにダメージが入りやすい「けたぐり」を採用していたのがユニーク。
テラスタイプはくさタイプが一般的だが、WCSにてイーユイなどに強いみずタイプの強さが浸透し、ランクマッチでの使用率も増えた。
シリーズ2で対戦において解禁され、早速AD極振りの「とつげきチョッキ」型が環境に進出。
だがシーズン4にはサーフゴーが露骨に「サイコショック」で包囲する場合やテツノドクガが「サイコキネシス」で狙い撃ちにするケースも増え、使用率が低下。
シリーズ3になると四災が追加されたが、この内ディンルーとは素の相性が悪く、チオンジェンやイーユイとの対面でもフェアリーテラスタルを切られれば手を焼く、といった具合に苦境に立たされている。それでも、HBみずテラスタル型「オボンのみ」型ならチオンジェン以外にはある程度有利に立てるなど、型の開拓は進んでいる。
シーズン5終盤の上位層ではわんぱくHBDベースの「たべのこし」「つるぎのまい」「みがわり」崩し型が流行。「みがわり」は「あくび」や「じわれ」を使うヘイラッシャや「キノコのほうし」が生命線となるモロバレルなどの自身より素早さ種族値が劣る低速系への対処なる。
シリーズ6時点でも対面での撃ち合いならまだまだ「とつげきチョッキ」型が現役で、30位台から40位台を推移する準環境程度の実力は持ち合わせている。
禁止級伝説が解禁されたシリーズ7でもミライドンの「「ハドロンエンジン」によるバフの恩恵を最大限受ける上に、パワーと耐久も禁止級伝説に喰らい付けるだけの水準をしていることから、生半可なでんき枠がミライドンに否定される中ではそれなりに頑張っていると言える使用率となっている。
このシリーズでは防御ブースト「クォークチャージ」と「エレキシード」で場に出た瞬間一気に防御を1.95倍まで上げるわんぱく型が使われる。
ダブルバトルでは重戦車アタッカー兼「ねこだまし」サポーターとして大活躍。
技構成は「ねこだまし」「ドレインパンチ」の他、電気技の「ワイルドボルト」か「かみなりパンチ」までがほぼ確定。どちらかというと「ワイルドボルト」が優勢。残り1枠はハバタクカミなどに刺さる「ヘビーボンバー」が比較的多い。タイプ不一致ながらも、体重4.0kgで物理耐久の低いハバタクカミ相手であれば、一撃で倒すことができる。
他の技候補としてはサイクル性能を高める「ボルトチェンジ」やオーガポンの登場に伴い増加したランドロス(れいじゅう)を倒すための「れいとうパンチ」が挙げられる。
持ち物は大半がとつげきチョッキである。元から耐久力が高く、ハバタクカミやイーユイなど高火力特殊アタッカーの攻撃を抑えて反撃で倒すことができる。
シリーズ4以降も「おいかぜ」と「トリックルーム」で上から下からも動ける絶妙な素早さライン、際立つ火力と耐久から、ダブルのでんき枠の代表格として活躍し続けている。
実質特性なし(クォークチャージが滅多に発動しない)にもかかわらず、種族値や覚える技の強さで多くのダブルバトルのトレーナーから使用されているポケモンである。
テラレイドバトル
対人戦でも強いが、テラレイドバトルへの適性も高い。
一手で攻撃力を最大まで上げられる「はらだいこ」が最大の強みであり、「ドレインパンチ」をメインウェポンに据えることで高い火力と継戦能力を両立できる。
また、「エレキフィールド」や「じゅうでん」ででんき技の火力を大幅に底上げすることもできるため、ワンパン戦法にも対応可能。
自前のタイプやエレキフィールドで厄介なまひ・ねむりを対策できるのも強み。やけどは流石に厳しいが、そこはラムのみを持つか、他のポケモンに任せるのが正しいだろう。
相手のタイプが必ず単タイプになるテラレイドバトルでは、一致技2タイプで全てのタイプに等倍以上で殴れるという点も優秀であり、少なくともドレインパンチが等倍で入る相手なら何とかなることも多いため、レイド用に一体育てておくと八面六臂の活躍をしてくれるだろう。
特にはがね、あく、いわ、こおりといった、かくとう技が抜群で通る相手に対面させれば文句無しの最強アタッカーへと化ける。
ただしガチガチの物理格闘型故、当然ながらエスパーやフェアリー、ゴーストの相手には向いておらず、上記の通り特防が低いので特殊アタッカー相手の長期戦は辛い。
又、仮に有利タイプのテラレイドだとしても使ってくる技は元のポケモン準拠なのは注意すべき点。元が地面タイプのポケモン相手の「じしん」ならまだどうにかなることもあるが、元エスパータイプやフェアリータイプのポケモンが相手の場合は要注意。
無論、「はらだいこ」を使った直後をカバーできる体制が整っていなければ、何もできずに自傷からの退場を繰り返すデクノボウにもなりかねない。当然ながら、「てんねん」を持つ相手にも意味がなくなってしまう。
また、最強クラスの攻撃力が仇となり、「カウンター」や「イカサマ」に対しては一発KOという落とし穴も存在する。特にスパイス集めで人気のモロバレルは「イカサマ」持ちであり、「エレキフィールド」で催眠対策できるからと安易に出すと容赦なく狩られてしまう。
加えて、「ちょうはつ」も覚えられないため、変化技を多用してくる相手はたとえ物理火力が通りやすい相手であっても苦戦を強いられがち。こうした相手にはコノヨザルやハリテヤマ等に任せた方が良いだろう。
そして、最強レイドなど高難易度レイドでは火力を落とす立ち回りも有効になってくるのだが、残念ながら攻撃能力デバフ効果を持つ小技は一切習得できない。ハリテヤマでは覚えた「ひやみず」はおろか「どろかけ」すら覚えない。このためダメージレースに負けると案外あっさり沈むこともある。
こうした状況下でも考えなしにテツノカイナを使って足を引っ張る事例が多発しており、そのためテツノカイナ使いのプレイヤーにヘイトを向ける声もある。
勿論これらは下手な選出やプレイングに起因するものであり、しっかり運用できるのであれば話は別である。どんなポケモンも技術も、活かすか殺すかは使い手の実力次第なのは変わらないため、ただ強いという理由だけで安易に選出しないように注意したい。
うっかり「自分を含めた3~4体がテツノカイナ」という状況を作ってしまった場合は、応援に徹するのも手である。幸い物理耐久はバフ無しでもかなりのものなので、自分のテツノカイナは放置しはらだいこを使った他のテツノカイナをフォローする目的で初手「がっちりぼうぎょ」、その後状況に応じて「いけいけドンドン」や「いやしのエール」、といった方法で共倒れを防げる。
使用トレーナー
余談
2024年4月5日9:00~4月9日8:59にかけて、ヨーロッパ大会の優勝者であるMarco氏が使用していた個体を再現したテツノカイナが配布された。スカーレット版のプレイヤーにとっては通信プレイ無しでテツノカイナを入手できるまたとないチャンスである。もちろん性能もガチ仕様で、努力値は調整済み、性格はいじっぱり、個体値に至ってはまさかの6Vという超大盤振る舞いな仕様となっている(ちなみにテラスタイプはみず)。対戦で使えるは勿論、Lvも50なので、国籍名(この個体はイタリア語版)や親名に拘りがなければ、終盤に旅パの一員として迎え入れて無双プレイを楽しむこともできる。
一方で、この少し前にはアラブルタケ(S)/テツノカイナ(V)のイベントレイドが実施されたばかりであったことから、プレイヤーの中には「テツノカイナを配布することが決まっていたのであれば、被りを防ぐためにも別のパラドックスポケモンのレイドイベントを開催してもよかったのではないか?」と苦言を呈する声もあった。
電気と相撲という、一見ミスマッチとも言える組み合わせに関しては、江戸時代に活躍した力士:雷電爲右エ門が元ネタになっているのではないかとする説がある。
名前の由来になっている『かいな(腕)』とは特に「肩から肘にかけた部分」を指す言葉なのだが、テツノカイナには掌しかなく、ハリテヤマの様に繋がったカイナ(腕)がない。これもパラドックスポケモンゆえか。
関連イラスト
関連タグ
図鑑番号順
0991.テツノツツミ→0992.テツノカイナ→0993.テツノコウベ
同複合タイプ
関連ポケモン・グループタグ等
グループ | パラドックスポケモン みらいのすがた 性別不明ポケモン |
---|---|
先祖? | マクノシタ ハリテヤマ |
対 | アラブルタケ |
元人間(説) | |
似た名前 | カイナシティ:マクノシタ系統が初登場したホウエン地方にある町。(名前繋がり) |
その他