基礎データ
全国図鑑 | No.0709 |
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マウンテンカロス図鑑 | No.062 |
アローラ図鑑 | No.251 |
ガラル図鑑 | No.339 |
キタカミ図鑑 | No.069 |
ローマ字表記 | Ohrot |
ぶんるい | ろうぼくポケモン |
タイプ | ゴースト / くさ |
たかさ | 1.5m |
おもさ | 71.0kg |
せいべつ | 50%♂・50%♀ |
とくせい | しぜんかいふく / おみとおし / しゅうかく(隠れ特性) |
タマゴグループ | しょくぶつ/ふていけい |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | オーロット | 大+root rot(英語で根腐れ) |
英語・スペイン語・イタリア語 | Trevenant | tree(木)+revenant(亡霊・幽霊) |
ドイツ語 | Trombork | trompieren(欺く・騙す)+trocken(乾いた)+Borke(樹皮) |
フランス語 | Desséliande | décès(死)+dessécher(乾燥する)+Brocéliande(ブロセリアンド) |
韓国語 | 대로트 | 대(dae、大)+root rot(英語で根腐れ) |
中国語 | 朽木妖 | 朽木(xiǔmù、朽ち木)+妖(yāo、妖怪・化け物) |
ヒンズー語 | ट्रेवेनन्त | 英語名の音写 |
ロシア語 | Тревенант | 英語名の音写 |
タイ語 | โอร็อต | 日本語名の音写 |
進化
概要
「ポケモンXY」(第6世代)から登場するボクレーの進化系で、パンプジンの対となっているといえるポケモン。
いかにも幽霊という印象が強かったボクレーから一転、木に一つ目が付き、2本の手と多脚が生えるという、樹木の魔物のような姿になった。
自然をとても愛するポケモンで、自分の体や森に住みついているポケモンに対しては親切にする優しい性格。頭の茂みを棲み処にされても全く気にしないほど。
反対に森を踏み荒らす人間は非常に嫌っており、根っこを神経の代わりにして周囲の樹木を自由に操る能力を使って森の中に閉じ込め、死ぬまで出られなくしたり、木を切った物を呪い殺すというゴーストポケモンらしい恐ろしい一面も持つ。
加えて食ってしまうとも云われており、ゴーストタイプらしく生体エネルギーを吸うのかもしれないし、くさタイプらしく栄養分を搾り取ってしまうのかもしれない。
このため「森の化け物」と恐れられており、きこりを生業とする人物はオーロットが苦手とするほのおタイプを対策として連れ歩くようにしているのだという。
ただし、どの媒体でも人間なら誰彼構わず襲うという事はなく、自然を蔑ろにしない人間には友好的という側面を見せている。
デスカーンは人だった事を忘れてしまったがこちらは人だった事を覚えているのかもしれない。
モチーフは指輪物語に登場する木の種族エントだと思われ、木のお化けという意味ではドラクエのじんめんじゅにもそっくりである(どちらかといえばモンスターズ2のおばけかれきに酷似しているが)。
名前の由来は『oak』(英:樫)または『old』(英:年老いた)+『rot』(英:腐る)からと思われる。樫はその腐りにくい性質などから古来から神聖な植物とされていた。こうした樫の木の性質がオーロットを森の王のように見せているのだろう。しかし、それに反して名前に腐るを意味するrotが使われているのはどこか皮肉を感じる。
色違いは身体の樹木が白みがかった色になり、葉は紅葉を思わせる橙色になる。
一部ではその姿があの人にそっくりだと言われているとかいないとか。
ゲームでの性能
HP | こうげき | ぼうぎょ | とくこう | とくぼう | すばやさ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
85 | 110 | 76 | 65 | 82 | 56 | 474 |
くさタイプとゴーストタイプの複合であり、くさの宿命である弱点の多さはあるが、等倍で通しやすいみず・じめん・でんきの半減や、高威力技が多いノーマル・かくとうの無効と利点も多い。
くさタイプとしては、第五世代から勢力を伸ばし始めているむしタイプと、フェアリータイプの登場で需要が増すであろうどくタイプを、ゴーストタイプのおかげで等倍に抑えられるのが大きいかもしれない。
攻撃のステータスが高く、「ウッドハンマー」や「ポルターガイスト」といった強力なタイプ一致技を活用する物理アタッカーとしての活躍が期待できる。
草タイプにしては珍しく物理技のレパートリーが豊富で、「じしん」、「いわなだれ」、「グロウパンチ」などサブにも恵まれている。
また、上記の技以外にも「ウッドホーン」「やどりぎのタネ」「おにび」「みちづれ」「もりののろい」などの変化技を覚えられる。
この「もりののろい」は、ボクレーとオーロット専用技であり、相手に草タイプを追加する技である。草タイプを追加するというところがポイントで、既にタイプを二つ持っているポケモンに対して、この「もりののろい」を使うと、一時的にタイプを三つ持った状態にできる。
そのため、相手の弱点を増やしたり、ダブルバトルで味方に使い草タイプのメリットを与えさせるなど、様々な使い方が考えられる。
特にシロデスナやセキタンザンはみずタイプの攻撃を受けて発動する特性を持つので彼らのサポートにうってつけである(ただし、前者と組ませるなら後者のしゅうかくを諦める必要があるが…)。
なお、図鑑説明に反して「くろいまなざし」や「とおせんぼう」等、相手を封じ込めるような技は自力では覚えない。
素早さの方はドダイトスに並ぶ鈍足だが、「トリックルーム」を自力で発動出来ることも大きく、ルーム継続中なら一匹倒した後に「みちづれ」でもう一匹持っていったりするのでタチが悪い。
特攻も低いが、物理技の方が恵まれているので特に問題はないだろう。ただしおにびには注意。
隠れ特性はしゅうかく。先輩はナッシー・トロピウスで、しゅうかくを持ったポケモンは皆格闘に耐性があることになる(ただし、ポケモンSM登場のアローラナッシーは格闘耐性は無い)。この内、唯一4倍弱点を持たない。
ステータス上の耐久力はパンプジンに劣るものの、オボンのみを持たせて耐久に努力値を回せば、吸収技の「ウッドホーン」「やどりぎのタネ」も相まってステータス以上の耐久力を発揮し、生半可な攻撃では倒れなくなる。(所謂ゾンビ型)
物理アタッカーを骨抜きにする「おにび」や、1ターンしゅうかく発動の時間を稼げる「ゴーストダイブ」との相性もよく、さらに「ウッドホーン」「やどりぎのタネ」、そしてORASで習得した「ドレインパンチ」で回復に強いことも相まって、嵌れば「全く抜け出せなく」なるだろう。
群れで登場した場合レベルはそこまで高くはないが、使われると厄介な「やどりぎのタネ」を連発してくるため、倒す場合はまとめて倒してしまうのがいい。
逆に隠れ特性個体を狙うのであれば高耐久で「なやみのタネ」などの特性を見れる技を持ったポケモンで「みがわり」を張れば捕まえやすい。攻撃技は「だましうち」ぐらいしかないので悪に耐性を持ったポケモンがおススメ。
進化前のボクレーはホウエン地方でも棲息している(つまりポケモンマルチナビでサーチできる)ほか、フレンドサファリにも出現するので、隠れ特性個体はそこで探すのも手。次回作以降で使いたいのなら、こちらからの方が入手は比較的楽。
ちなみに「どろぼう」を覚えられるので、特性おみとおしなら野生ポケモンの道具を奪う要員としても活躍できる。今作はコフキムシやツチニンなどふくがん持ちが入手しやすいのもポイント。
またSM以降からはもちものを相手に押し付ける技、「トリック」を習得。「スキルスワップ」と隠れ特性である「しゅうかく」を組み合わせることで、ヒメリのみを利用した野生ポケモンのPP切れ防止も狙える。
「しゅうかく」持ちの中でこの二種類の技を同時に覚えるのは現状オーロットのみとなっているため、捕獲率が低いために長期戦が予想されるポケモンの捕獲要員としても唯一無二の個性を持っている。
さらには「にほんばれ」まで覚えるため、50%という確率が不安な場合の保険までかけられる。
ただしザシアンやザマゼンタなどの特別な道具を持っているポケモンや、フォルムチェンジに関わる特性を持っているポケモンにはこの手法は通用しないので注意が必要。
USUMではNPCのやまおとこがボクレーの状態で交換してくれるので、それで入手する手もある。ニックネームは「ワーイ」。特性が「しぜんかいふく」なので事故の原因となる状態異常に強く、シナリオ上の戦力として考えれば種族値や他人産でレベルが上がりやすいことなどから上々である。
使用トレーナー
ゲーム版
- マオ:キャプテン(アローラ)
- ホップ:剣盾ライバル
- ウェイ:ジムチャレンジャー
漫画版
番外作品
『ポケモンユナイト』
諸元
ロール | ディフェンス |
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タイプ | 攻撃 |
攻撃範囲 | 近接 |
進化 | ボクレー→レベル5 オーロット |
わざ1 | おにび(遠隔)→レベル5ウッドハンマー(妨害)/のろい(妨害) |
わざ2 | えだづき(ムーブ)→レベルウッドホーン(ムーブ)/いたみわけ(必中) |
ユナイトわざ | 闇森ダークガイスト(妨害) |
とくせい | しぜんかいふく |
価格 | 10000コイン/575ジェム |
2022/1/20 の ver.1.4.1.2 アップデートにて実装された。
- 人気ポケモン、御三家、最新作からの出演に偏った選出の中、とにかく地味なこのポケモンの採用は色々と話題を呼んだ。超マイナーなこのポケモンの参戦は、他にも地味なポケモンにもスポットが当たるかもしれないという期待を抱く者、どこにアピールしたいのかわからない純粋に謎の選定と捉える者など、いつもと違ったリアクションを起こした。とりあえず、ノコッチやコータスのような花形ではないキャラでも一縷の望みを抱いていいことになったのは確実な功績といえよう。
- 性能的には、自分にもダメージが入る自傷効果を持つわざ1でダメージを与えながら、とくせいとわざ2で回復し、場に居座り続けるのが特徴と言える。実装当時はキャラパワーが低く、元々マイナーポケモンであることも相まって新ポケモンとは思えないほどの低使用率が続いた。
- 現在は上方修正により癖はあるものの、ディフェンス型の中でも規格外の持久力を持つキャラとなった。特に近接キャラ相手にはかなり強く出ることができ、人数不利の状態でも予想外の粘りを見せることがしばしばある。
『ポケモンGO』
- 2021年のハロウィンイベントに実装。
- 交換進化の宿命か、交換を経ずでの進化用のアメが200、解放アメが75も必要なため厳選が難しい。現在はGBLの報酬やイベントで結構出現するためヨーギラスのような激レアというわけでもない。
- 相方のパンプジンは耐久寄りなのに対し、オーロットは攻撃性能であり、トレーナーバトルの出場は難しい…と思われていたがそんなことはなく、寧ろオーロットの方が使われている。理由は単純。「シャドークロー」が「たたりめ」よりも安定しているから。同じ威力とチャージ率を持っているものの、シャドークローはたたりめよりも硬直が短いと言う点が使用率を上げた要因である(実際、オーロットとパンプジンを対面させた場合パンプジンが5発目のたたりめを出している最中にオーロットがシャドーボールを撃つ準備ができているという計算結果も出ている)。更に攻撃寄りと書いたが耐久も著しく低い訳でもなく(シュバルゴより少し高い)、くさ・ゴーストという相性補完の良さも相俟って、環境に新しく参入したエースとして注目を浴びている。
- 弱点は技範囲の狭さ。サブウェポンはゴーストと技範囲の被る「イカサマ」のみ(対してパンプジンは「だいもんじ」があり、技範囲も確保されている)。更に通常技が実質シャドークロー一択と言う現状の中、いまひとつにされるあくタイプに対抗できるのが「タネばくだん」しかなく、相当HPを削っていない限りあくタイプと対面すると止まってしまう。ノーマルタイプもやや厳しく、ヨルノズクはくさ技も軽減するため天敵。
- しかしそれでも汎用性が高かったためか、2023年6月に「タネばくだん」が威力+5、必要チャージ量+5という調整が入ったが、ブラフを入れにくくなったという点では実質弱体化である。
- ギラティナが出場できないスーパーリーグやプレミアではゴーストタイプのアタッカーとして活躍が大きく期待できるポケモンであるため、良い個体が見つけ次第入念に育成しよう。
アニメ版
アニポケ・第1-7シリーズ
XY
- 第37話『蠢く森のオーロット!』
ルチャブルとケロマツのコンビネーションの確立のために特訓をしていたもののソリが合わず喧嘩に発展した2匹を叱っていたサトシをつるのムチで拐う。なお、サトシはかなり引きづられたうえに、その後おにびを受け止めている。実はロケット団トリオに囚われていたウソハチとウソッキーの救助を手伝って欲しかった模様。
- その他
- 本編:91話(映像)
- 劇場版:破壊の繭とディアンシー
サン&ムーン
- オー爺
第125話『サトシ、時を超えた出会い!』にて、セレビィによって過去の世界にタイムスリップしたサトシとニャヒートが森で、ガオから「オー爺」と呼ばれている非常に巨大なぬしオーロットが登場。
時折背中が痒くなるらしく、その度にガオのニャビーのひっかくで背中を掻いてもらっているとのこと。再び背中を痒がり、サトシ達が背中に入り込んで調べた時には雨で羽がくっついてしまったアブリーが沢山いたため、サトシがそれを丁寧に剥がし温めてあげた事でホノオZを授ける。サトシとニャヒートはときわたりで現代に戻った際にオーロットによく似た朽ちた大木があったが、恐らく亡くなってしまったのではないかと思われる。
新無印
- 第92話『ゲンガー頑張る! キョダイマックスへの道!!』にて、通常のダイマックスしか発動できなかったサトシのゲンガーにキョダイマックスを習得させるため、ダイスープの材料となるダイキノコを手に入れるためにラテラルタウン付近の森を探索している最中に遭遇。オニオン曰く「この森一番の人間嫌い」との事で、サトシ達を見かけた途端に問答無用で襲いかかり、ダイキノコの発見に難儀する原因の一つとなった。
アニポケ・第8シリーズ
- 第72話『追跡! バサギリを探せ!!』
天狗山の森に生息する野生のポケモンで登場。ヘルガーの群れから逃げてきたドットとサザレに「あやしいひかり」を掛けて惑わすが、小石につまづいて正気に戻ったドットのウェルカモによりドット達も正気に戻った所で再び現れて逃げ道を塞ぎ、バトルとなる。
ウェルカモとサザレのガーディの連携で「あやしいひかり」を封じられ、ウェルカモの「エアカッター」を効果抜群を受けて逃亡した。
以前、サザレが六英雄のバサギリに会った時に記憶があやふやだったのはこのオーロットに「あやしいひかり」をかけられた為であった。
漫画版
『ポケットモンスターSPECIAL』
12章でエスプリのポケモンで登場。神経が通っている根から命令を伝えて周囲の植物を操る事ができる。
余談
『X・Y』劇場版CMでの群れバトルの紹介で姿と名前が確認されたが、発売前の情報はそれ以外無いに等しく(対になってるパンプジンの進化前は公開済み)公式絵どころか公式サイトで発表をスルーされ続けられてたりと扱いが酷かった。
そして12月14日にようやく公式サイトで発表された。よかったね、オーロットさん!
ちなみに、上述の群れバトルにてたまにウソッキーと同時に出現する事があるが、ユレイドルが優秀なタイプ構成であるように、草と見せかけた岩というのは草の弱点である炎・飛行・毒に対して耐性があり、虫・炎・飛行・氷には抜群を取れるので、オーロットを狩りに来た捕食者を簡単に返り討ちに出来る。
また、オーロットの耐性から、岩の弱点である地面・水・格闘をウソッキーに撃ってくるものはまずいないだろうから非常に優れた相性補完となっていることが窺える。
この優れた相性補完から生まれた共生関係であると考えれば自然なことかもしれない。
他にはポケモンカードではやたらと優遇されていたりする。
XY時代には壊れカードが存在した。(もりののろいオーロット)
また対の存在であるパンプジンと比べEXとBREAKある。
しかしサンムーン期になると急にカード枚数が減った。
・・・と思いきやヨノワールと組んでタッグチーム化した。(しかもこれも強い)
さらにはVとVMAXも登場。
とポケカ運営に好きな人がいるのではと疑うぐらいに優遇されている。
ポケカではないが、ポケモンユナイトにも実装された。ポケモンGOでも上記の理由で耐久型なはずのパンプジンより使われている。
XY初期と比べ、今はパンプジンの方が不遇である。
関連イラスト
関連タグ
0708.ボクレー→0709.オーロット→0710.バケッチャ
同複合タイプ
関連ポケモン等
その他
- モック:「モンスターファーム2」に登場する木のモンスター。ショップで「不思議だね」を貰い、ファームに種を蒔いてから木が成長して花が咲き枯れるイベントを見終えた後、モンスターが死亡するとファームに出現する。