シャドークロー
しゃどーくろー
第4世代で「シャドーボール」特殊化に伴い、新登場したゴースト物理技。
いわばゴースト版「きりさく」。
第5世代まではギラティナ専用技「シャドーダイブ」を除けば物理最強技であった。第6世代ではより強力な「ゴーストダイブ」が登場したが、こちらは1ターンの溜めを必要とする。
物理技の癖に肝心の物理型ゴーストはほとんど覚えないという「アクロバット」並みに天邪鬼な特徴を持っている。
実装当初タイプ一致で使えるポケモンで有用そうであったのはヌケニン・ジュペッタくらいで、実質その2匹の救済目的に作られた技といっても良い。威力はシャドボよりも10下がってしまったが。
第6世代ではオーロット系統とギルガルド系統が登場したが、オーロットは耐久用補助技を、ギルガルドは遅さを補う「かげうち」や威力が高いシャドボを優先し、採用率は高くない。
ただし、第7世代で追加されたミミッキュにはそれなりに採用される技で、自身が非常に優れたポケモンなのもあって対戦でも見かける機会は格段に増している。
この技が入った技マシン65をくれるメリッサの手持ちも使って来るが、相手の手持ちは「とくこう」の方が強いポケモンばかりのため、威力は余り大したことがない。
似た技「つじぎり」との比較
仕様は「つじぎり」と全く同じで、双方覚えるポケモンも少なくない。
「つじぎり」と異なりわざマシンで覚えられるのが優っているポイントであるが、「つじぎり」も色んなポケモンに大安売りされているので余り恩恵を受けているとはいえない。
さらにどちらも突ける弱点まで被っており、細やかな攻撃範囲は複合タイプの耐性まで考慮する必要がある。
- 「シャドークロー」のみが弱点を突けるのはバリヤード・サーナイト・エルレイド・チャーレム・メガミュウツーX・ミミッキュ・カプ・テテフ・マーシャドー・ブリムオン・ガラルギャロップ・ハバタクカミ・サケブシッポ・コノヨザル。
- 「つじぎり」のみが弱点を突けるのはキリンリキ→リキキリン・メロエッタ(ボイスフォルム)・ヤレユータン・イエッサン・アヤシシ・ヒスイゾロアーク。
それらの使用率差を考えれば「シャドークロー」に軍配が上がりそうであるが、「シャドークロー」にはノーマルに無効化されてしまうという欠点があり、等倍以下の相手に撃つことも考えるなら無効タイプがない「つじぎり」の方が優れている。
結局どちらも一長一短なので、こればかりはパーティと相談して決めるしかない。
第8世代ではダイマックス技とした際の効果が「つじぎり」(ダイアーク)は「とくぼう」、「シャドークロー」(ダイホロウ)は「ぼうぎょ」低下なので、「シャドークロー」がやや優勢となったか。
『ポケモンGO』
- トレーナーバトルでは、チャージ効率が高い割にダメージ効率もそこそこある非常に優秀な通常技として実装されている。硬直が2ターンと短く、ゴーストタイプは一貫性が高いことも強さに拍車を掛けている。チャージ効率が高い2ターン技は他のタイプにもいくらでもあるが、この技とは異なりやや威力が低くなっている(シャドークローのみ6、他は5以下)。ポケモンGOではタイプ一致の補正が1.2倍であることから、シャドークローをタイプ不一致でも使えれば、同じチャージ効率の他のタイプ一致技と同等かそれ以上のダメージ効率を持つわけである。他のタイプでダメージ効率とチャージ効率両方においてシャドークローと同じかそれ以上を有する技は4ターンや5ターンと硬直が長いものばかりである。
- 同じゴーストゲージ技であるシャドボも優秀な技であるため「にシャドークロー」とシャドボのコンボが強力で、対戦環境で良く目にすることとなる。通称「Wシャドー」と呼ばれる。
- そんな訳でゴースト技に二重耐性を有するノーマルの価値も上がっている。
- この様な理由があって、同複合タイプでも、「シャドークロー」を覚えるオーロットの採用率が高く、それを覚えず「たたりめ」を覚えるパンプジン採用率がほぼ0に近い。
- さらには、オーダイルなど、タイプ不一致であるものの、この技を使えるが故に環境で活躍するポケモンも存在する。