基礎データ
進化
ヒスイゾロア → ヒスイゾロアーク(Lv30)
※通常種と進化条件は同じ。
概要
『ポケモン LEGENDSアルセウス』に登場するポケモンで、ゾロアークのヒスイのすがた。
正式名称は『ゾロアーク(ヒスイのすがた)』。
黒かった体毛は増量された薄灰色のものとなり、ボリュームある鬣も後ろ髪として結った原種から、前に盛り上がったざんばら髪になった。
まばらに赤くなった手足の毛先はまるで痣のような印象を受け、口端を始めとした角部には狐面を思わせる白い模様が存在する。
ヒスイ種の凄惨な成り立ち故か、気性は原種以上に排他的で、他のポケモンや人間に対して激しい敵意を向ける。
鬣の赤い毛先は常時生きているかのように蠢いており、ここから放射される恨みのエネルギーは原種よろしく相手に幻影を見せるだけでなく、呪いで実際に体の内外へダメージを与えるという。
進化前のゾロア以上に恨みを溜め込んでいるのか、その幻影はこの世の全てを恨んでいるような形相であり、見た者が正気を失うほどの恐ろしさだと言われている。
ただ、こちらの姿でも仲間思い・家族思いな性格は変わらないようで、仲間や家族のような存在には慈悲深い一面もあるようだ。
初公開映像ではゾロアを護るべく撮影者に恐ろしい幻影を見せ追い払っていたが、万が一この怨狐と信頼関係を築ける人間がいれば、非常に頼もしい存在となってくれるだろうとも。
ゲーム上の特徴
LEGENDSアルセウス
野生では純白の凍土にある「極寒の荒地」に低確率で出現。大大大発生時には黒曜の原野にも出現する。
ストーリーにおいては、メイン任務「エイチ湖の試練」で立ち塞がる。
スカーレット・バイオレット
発売当初は入手不可だったが、その後同作のDLC「ゼロの秘宝」の早期購入特典として「ハッピータイム」を覚えたヒスイゾロアークを入手できるようになり、入手が事実上解禁された。これにより、ヒスイのすがたの中で最初にパルデアへの入国を果たした種となっている。
性能
種族値
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ヒスイ | 55 | 100 | 60 | 125 | 60 | 110 | 510 |
原種 | 60 | 105 | 60 | 120 | 60 | 105 | 510 |
変化分 | −5 | −5 | ±0 | +5 | ±0 | +5 | ±0 |
HPと攻撃が微減した代わりに特攻と素早さが微増し、原種ゾロアークよりも特殊アタッカーとして磨きがかかった配分となっている。とはいえ、「ポルターガイスト」や「けたぐり」もあるので物理アタッカーにするのも有用だが。
タイプも従来のあくとは全く違い、ポケモン史上初となる「ノーマル・ゴースト」の複合へと変化。
それぞれが苦手とする格闘とゴーストを、もう一方の耐性で無効化できる優秀なタイプで、以前よりこの複合を待ち望んでいた声も多い。
ノーマルとの複合故、原種以上にゴーストタイプに対抗しやすい。奇しくも一致技両方が効かない天敵は同じノーマル・ゴーストの同族である。加えて弱点を突けるのは原種であり、仲間思いなだけに身内には弱いといった所であろうか?
ただし習得技のラインナップは原種ゾロアークと余り変わり無く、カエンジシ同様ノーマル複合を攻撃面に活かせている訳ではない為、純粋なアタッカーと見るにはやや力不足。
加えて、HPの微減により原種以上に打たれ弱い為、タイプ一致技や高火力技ならたとえ等倍や半減でもコロッと落ちる事態も茶飯事。
わるだくみなどで積んでる間にやられることもしばしば、かといって自慢のすばやさを利用した早業で上から積みながら叩こうとすると、絶妙に火力が足りなくなって倒しきれず返り討ちに合いやすいという、攻撃性能の高さに反してなんとも繊細なポケモン。
原種ゾロアークがだけ覚える重要技
タイプ一致悪技、アンコール、カウンター、ふいうち、つるぎのまい
ヒスイゾロアークだけが覚える重要技
タイプ一致ノーマル・ゴースト技、おにび、ほうふく、かげうち、こごえるかぜ、きあいパンチ
第9世代
本編での対戦を考えると、ノーマル・ゴーストの唯一の複合からなる技範囲と無効タイプの広さ、および相性の良い特性イリュージョンにより、要警戒されているポケモンの1匹。
かくとうタイプやゴーストタイプの攻撃わざを誘発するポケモンと組ませることで、相手に択勝負を迫ることができる。
ただしランクバトルで使えるようになるタイミングになると、環境に四災をはじめとしたあくタイプが多いことが予想される。ウーラオスなど他の強力なあくタイプも同時に解禁されている可能性もあり、弱点の少なさに反してバレた後は簡単にワンパンされかねない。イリュージョンの一発屋で終わらないよう、補助わざなども駆使してうまく立ち回りたい。
ちなみにノーマルタイプの特殊アタッカーであるため、テラバーストをテラスタルせずともメインウェポンとして使うことができる。テラスタルすれば選択するわざを変えずにタイプを変えられるため、こだわりスカーフやこだわりメガネとの相性も良好。
原種ははたきおとす、ふいうちと言った優秀な悪技をタイプ一致かつヒスイ種以上の攻撃で撃てるという点から上手く棲み分けができている。何だったらヒスイゾロアークの対策で原種ゾロアークが数を増やすのでは?なんていう考察もあったが、パルデアで強いあくタイプのポケモンが増えたので原種ゾロアークの席はあまりないかもしれない。
シリーズ4環境では主流とは言い難いがかくとう弱点枠、ゴースト弱点枠に対する相性補完として一定数見掛けられる。テラスタイプはあくに「テラバースト」で打点を持ちやすいかくとう、フェアリーが主流。主に最速で「うらみつらみ」や「トリック」、「おにび」や「のろい」を放つ「きあいのタスキ」型という、必ずしも騙すことに拘らない起点作り型メイン。「とりあえず『とんぼがえり』」で打開された原種と異なり「とんぼがえり」が半減であり、半減であまり痛手になりづらい「とんぼがえり」を様子見に打たせた時点でアドバンテージである。
同シリーズでは使用率40位台から50位台を推移し、同シリーズの追加組の中では善戦した方である。
準伝説・パラドックスポケモン以上が使用不能なレギュレーションHでは、コノヨザル対策として一定数使われる。素の耐性がかくとう、ゴースト無効なので、騙す運用でなくとも普通の型のコノヨザルには非常に刺さる。
このレギュレーションでは最初からアタッカーとしてゴースト打点で雑殴りする「こだわりメガネ」型も一定数存在する。そもそも特攻の種族値が125もあって変に騙すのに特化させるのも勿体無いかもしれない。
勿論相手を騙しても強い。レギュレーション上素早さデフレ環境なので、相手を騙した上で上から削りを入れやすい。
同レギュレーションではまたダブルでもサポート技に加えて「ハイパーボイス」で範囲攻撃ができることから偶に使われる。
また、「ハッピータイム」を覚えた個体は、金策ニンフィアと組み合わせることで、学校最強大会にて効率よく資金稼ぎができる存在として一部で注目されている。
その方法としては
①金策用ヒスイゾロアークの「ハッピータイム」
②金策用ヒスイゾロアークの「おきみやげ」で自主退場
③控えの金策ニンフィアに交換して「ハイパーボイス」連打
が一般的。「ハッピータイム」とおまもりこばんの効果は重複するため、金策用ヒスイゾロアークにおまもりこばんを持たせれば、一周で約20万は楽に稼げる。金策ニンフィアにこだわりメガネを持たせられるので安定性が高くなるのも良い。 代わりに金策の為にひんしになり続けるヒスイゾロアークに末代まで呪われそうだが…
(なお、ヒスイゾロアークの「おきみやげ」はタマゴ技のため、ものまねハーブで遺伝させる必要がある。また、事故を防ぐために金策用ヒスイゾロアークには「ハッピータイム」と「おきみやげ」のみ覚えさせておくことが望ましい。手持ちが2体となる関係上自動周回が行えなくなる点にも注意)
使用トレーナー
ゲーム版
※:ポケモンマスターズでスペシャル時のバディ
番外作品
ポケモンマスターズ
カイ(スペシャル)&ゾロアーク
2024年3月16日に実装。技での攻撃成功時に次回ゲージ消費0状態または次回特殊技威力ブースト1段階がランダムで付与されるゴーストアタッカー。
元々はセキのガチグマと共に人工島パシオ内で発生した時空の歪みから出現したポケモンで、当初は警戒心からかボールから出すと暴れていたが…
技
うらみつらみ |
---|
相手の攻撃を1段階さげる |
クリティカットG+ |
味方全員の急所率を2段階あげる |
シンクロわざ:うらみつらみ・幻妖 |
【解放条件】味方が技を3回つかったとき |
【封印条件】この技をつかったとき |
相手が状態異常やひるみ状態やこんらん状態やバインド状態のときは威力が2倍になる。相手の攻撃を4段階さげる。相手をひるみ状態にする |
心から戦える! |
自分の特攻と回避率を4段階あげる。自分を次回ゲージ消費0状態にする |
バディーズ技
笛の音と共に踊るゴーストレイ |
---|
追加効果なし |
パッシブスキル
攻撃時次ゲージ消費無か特殊ブースト1付与 |
---|
技での攻撃が成功したときに自分を次回ゲージ消費0状態にするか自分の次回特殊技威力ブーストを1段階あげる |
攻撃時バインド付与9 |
技での攻撃が成功したときに相手をバインド状態にする |
回避率↑分B技威力↑ |
自分の回避率があがっているほどバディーズわざの威力をあげる |
相手拘束時B技威力↑4 |
専用Pクッキー1ポテンシャルで解放。相手がバインド状態のときは自分のバディーズわざの威力をあげる |
余談
初登場となったプロモーション映像「ポケモン調査報告」が最初に公開された際にはヒスイゾロアが映像のポケモンの正体だとする説が多く上がったが、ゾロアークも映像に映っていたとする意見もそれなりに見られた。結果は両者共に映像作品に映っていたというのが正解であった。
早期購入特典で、このゾロアークをモチーフとした衣装「のろいぎつねの面」が手に入る(2022年5月9日まで)。
モデルとなったのはアカギツネの白色相やキタキツネだと思われる(余談ながら、キタキツネはアイヌ民族の間ではチロンヌプ(我々がたくさん殺す者の意味)やケマコシネカムイと呼ばれている)。また、アイヌ神話によっては、キツネの神は地上の神ではオオカミなども凌ぐ超ハイランクの存在だともされる。
加えて、顔の配色は古典芸能や縁日で見られる狐の面がモデルだろう。同期であるヒスイガーディの存在から、稲荷神社の神使である狐がモチーフだという説も上がっている。
また、北海道には日本でいう憑き物に相当する存在としてコシンプがおり、中でもキツネのコシンプはイワコシンプと呼ばれ、北海道と妖狐の関連がないわけではない。
また、ゾロアークは狼男っぽい見た目でもあり、すでに絶滅していることからエゾオオカミ(ニホンオオカミの亜種)がモデルだとする意見も出ている。そして体の模様やオオカミっぽい見た目、絶滅している点ではフクロオオカミにも似ている。
関連イラスト
関連タグ
0570.ゾロア(ヒスイゾロア)→0571.ゾロアーク(ヒスイゾロアーク)→0572.チラーミィ