「人は2つに別れる 与えるものと奪うものだ……!
私は与える存在となりたい」
概要
『ポケットモンスター X・Y』に登場するキャラクター。
体格はがっしりとしており、赤みがかった逆立った髪と、厳格さを象徴するかのような立派な顎ひげは、さながら獅子のたてがみを思わせる風貌。ファー付きの赤と黒を基調としたスーツに身を包む。
名前の由来は百合の花を様式化した意匠「フルール・ド・リス(fleur-de-lis)」の英語読みであると思われる(ドイツ語版での名はそのまま「Flordelis」となっている)。
この意匠は歴史的にフランス王家と関係が深く、現在でもフランスの象徴として切手などで用いられている。ちなみに百合といっても百合の花の方ではなく、アヤメ属のアイリスの一種を様式化したものであると広く考えられている。
名前の由来に前作のアイリスと同じ花が関係しているものの、作中では特に彼女との関連はないため偶然被ったものと思われる。
人物
ミアレシティで初登場。主人公をサポートしてくれるプラターヌ博士とは知り合いの関係にある。
彼曰く、輝かしい未来のためにポケモンについて極めようと日夜研究を続けているようで、研究者の顔を持つことがうかがえる。博士に選ばれた主人公達に興味を抱き、期待と激励の言葉をくれる。また、プラターヌ博士によると、フラダリは3000年前の王の弟の末裔であるという。本人に確証はないらしい。
主人公も所持するカロス地方でのホログラム式連絡手段「ホロキャスター」の開発者でもあり、自身のラボ「フラダリラボ」を地方のどこかに構えている。
また、ミアレの一角には彼がオーナーの「フラダリカフェ」があり、内装から看板まで全て彼のイメージカラーである赤と黒で統一されている。
これらのことから、研究職から実業まで様々なジャンルでマルチに活躍するやり手という人物像が浮かんで来る。
正体
「守る 強さ…… か
だが きみは なにを 守るのだ? 今日よりも 悪くなる 明日か?」
その正体は、カロス全土で暗躍する謎の赤スーツ集団「フレア団」のボス。
元は人々やポケモンの明るい未来のために、様々な援助などの正しい方法で世界を救うために活動していたが、世界は広く、彼1人の力では到底世界は救うことが出来ないという現実を痛感。
さらに、明確なビジョンを持たずにのうのうと有限の資源を浪費し、奪い合う人間達を「明日を食い潰している」と憂い絶望。人間に激しい悲しみと怒りを覚え、フレア団を結成する。
詰まるところ根っからの悪人という訳ではなく、元来強い善意を持っていたが力足らずの挫折を何度も経験し人間の負の面を見続けたことによって歪んでしまったという、悲しくも非常に考えさせられる背景を持つ人物である。
上記の理由の元に生まれてしまった強い選民思想を糧に、伝説のポケモン(ゼルネアスまたはイベルタル)のエネルギーを利用した「最終兵器」を用いてフレア団以外の人類を抹殺し、再度世界を浄化しようとする。
なおポケモンについては「人類はポケモンと共に発展して来た」と評価するも、その一方で「彼らも争いの道具とされてしまう」と嘆き、同じく最終兵器で消してしまおうとする。「有限の資源を浪費する」という観点で見れば罪は無いとはいえ人間の手や影響で増えたポケモンたちもその一員であり、都合よく人間のみを消せるわけでは無いためこうした非情な判断を下したのは想像するに難くない。
なお、この際一瞬言葉に詰まり涙を流すなど、非常に強い葛藤が彼の中であったと考えられる。
結末
主人公とはシナリオ中3回交戦する。最終戦では切札メガギャラドスで主人公を迎撃する。
主人公側の勝利後、サナ達に自らの考えの誤りを諭されるが、それを否定し、残されたエネルギーのみで最終兵器を起動する。
この時、『X』ではゼルネアスの生命エネルギーで主人公達へ永遠の生命を与え、「美しい世界が実現するその時まで生き続ける」苦しみを味わわせようとし、『Y』ではイベルタルの生命エネルギーで世界を破滅させようとする。
しかし、最終兵器を不完全な状態で起動したために、その威力を完全に引出せないどころかフレア団秘密基地を道連れに自壊することしか出来なかった。
その後の生死は不明。兵器の性質上、AZと同じ運命を辿った可能性もあるが、続編では(パラレルワールドより招かれた)レインボーロケット団編以外では登場しない。
最後まで自身の考えを改めることはなかったフラダリであるが、選民思想を生じさせる以前より根幹にあるのは善意であり、主人公に最終兵器を止める権利を何度も与えたり、自身の考えを語る際にポケモンを犠牲としてしまうことに涙を流すなど、非情に徹し切れていなかったことを匂わせる仕草を見せてもいる。
なお、後に主人公達の行動はフレア団に筒抜けであったことが判明するが、それでも主人公達を放逐していたのは
「彼/彼女等が自分を止めてくれることを心のどこかで望んでいたからではないか」
とも考えられている。
また、フレア団団員のほとんどがフラダリが1番嫌いな身勝手な人間であるため、その真意は「自分ごとそういう人間を消し去ろうとした」という説もある。
であるとすれば、彼の思想の元フレア団の正義を守る者が残ってしまったのは、余りにも皮肉であるといえるであろう。
余談であるが彼がフレア団ボスであることは、「見た目がそれっぽい」などから初見で察した人も多いとか。
ウルトラサン・ウルトラムーン
2017年発売『ウルトラサン・ウルトラムーン』では、レインボーロケット団のメンバーとして登場。他歴代ボス達同様、異世界より飛ばされて来たパラレルワールドの人物である。
元いた世界で最終兵器を起動させた瞬間、突如謎のまばゆい光に包まれ異世界へ飛ばされてしまった後、サカキにレインボーロケット団の一員として招き入れられた。
レインボーロケット団がエーテル財団の屋敷を占領した後、したっぱ達に「屋敷の奥の部屋へ進むためのスイッチ」と「世界を終わらせる最終兵器のスイッチ」の2つのスイッチを自身の部屋へと運ばせている。
異世界に飛ばされてもなお「私の成すべきことは変わらない」と考えは変わっておらず、部屋に突入して来た主人公には上述の2つのスイッチのどちらかを押させ、主人公が「未来を変える可能性を持つ選ばれし者」かどうかを試して来る。主人公が最終兵器のスイッチを押してしまった場合は「残念ながら、君は選ばれし者ではない」と言い放ち、もう片方のスイッチを急いで押せば最終兵器の起動が停止する事を教えた後、自身はそれを足止めするために主人公に勝負を挑んでくる。
なお、この2つのスイッチは赤と青の2種類の色が存在するが、どちらを選んでも結局は最終兵器が起動してしまう。
勝負に勝利した主人公が最終兵器を停止した後、主人公の「守る強さ」に何らかの可能性を見出したようだが、それでも彼自身の考えが変わることはなく、「世界を美しく変えるための可能性があるならば、たとえ一握りの何かしか救えなくても、私はその道を進む」と告げている。
ゲームでの手持ちポケモン
X・Y
・1回目
・2回目
・3回目
- コジョンド(Lv.49)
- ドンカラス(Lv.49)
- カエンジシ(Lv.51)
- メガギャラドス(Lv.53)
1回目はフラダリラボでの連戦を突破出来た実力なら問題ないであろう。
2回目は2体が進化しているが、Lvは2上がっただけであり対処は出来るはず。
3回目は前述の通りギャラドスをメガシンカさせて来る。タイプがみず・あくとなっているので弱点も変わっていることに注意。火力も上がっているため、出来れば弱点をついて1ターンで終結させたい。
ウルトラサン・ウルトラムーン
- コジョンド(Lv.65)
- カエンジシ(Lv.65)
- ドンカラス(Lv.65)
- ギャラドス(Lv.65)《ギャラドスナイト》
- ゼルネアス(Lv.67)《ウルトラサンのみ》/イベルタル(Lv.67)《ウルトラムーンのみ》
アニポケ版
「己の思いを成し遂げたければ、最強であれ」
CV:手塚秀彰
人物
『最強メガシンカ』『ポケットモンスターXY&Z』に登場。
フラダリラボ代表。人々の暮らしに役立てるため、メガシンカ研究を独自に行っている。カロスでは有名で地元の名士として知られる。
ポケモンバトルの腕前も高く、リザード時代のアランに完勝していたり、チャンピオンであるダイゴのバトルにも横槍を入れて中断させることが可能。
アランのことを気に入り、彼を自分の専属部下としている。
ゲームと異なり、プラターヌとの親交はない。
笑顔を見せたり、アランにマノンのことを尋ねる際「随分小さなガールフレンドがいたんだな」と冗談をいったりと、終始堅苦しい言動をしていたゲーム版と比べ、ActⅡ時点では明るい印象が強かった。その様は「きれいなフラダリ」ともいわれる。
理知的な言動が特徴で、アランは彼を信じ、ダイゴもまたフラダリの行動に一定の信用を置いていた。また、ダイゴを言いくるめる程頭の回転も良い。
一方、フレア団最終作戦の際はそんな老獪な面はどこへ行ったのか、極めて直情的となり、結果としてアランの離反を招いている。
フレア団の目的はゲーム同様「将来を憂い、人類とポケモンを減らすこと」。
その絶望も深いもので、フラダリと違い明日を信じるサトシが「1人1人には明日があるんだ!その明日を奪って良い理由がどこにあるんだよ!」と語っても、その言葉に苦い顔をしながらも「そんなことは私だってとうの昔に考えて来たのだ!」と返すなど、かつてはサトシと同じような志を持っていたこと、それでも人の負の面を見続けて諦めてしまった様子も見られた。
ポケモンを思い涙を流すなど苦悩しながらも未来を憂いて計画を進めていたゲーム版と違ってフラダリは既に世界破壊を選択してしまっており、葛藤はほとんどない。
最終作戦時には、フラダリを信じていたアランの信念を「尊いものだ」といいつつ嗤うなど、良くも悪くもゲーム版とは大きく異なり、単純な狂気の悪役として描かれていたことが特徴。
本作では、サトシ達は勿論、ジムリーダー、四天王、チャンピオン達までもが力を合わせなければならないほどの、アニポケ史上最大の強敵として描かれた。
後に対峙した内のサトシ、アラン、カルネ、ダイゴの4名はアニポケで最強格扱いとなるマスターズエイトに入った。
結果それだけの凄まじい戦力に対立した点、さらに今尚彼の遺恨をサトシゲッコウガが処理を続けざるを得ない状況が続いているという、今に至るまで甚大な影響を出している屈指の強敵として出番が終わってもなお傷痕を残し続けている。
来歴
過去
昔はクセロシキやコレア、アケビ、モミジ、バラを率いて、苦しむ人々を救うための慈善事業に力を注いでいた。
しかしいくら人々の支援をしても、人々は成長するどころか増長し、その欲望が増大していく姿を見続け、人間の在り方に絶望・人間に未来はないと思うようになっていった。
そのため、人間の未来を考え、フレア団を結成し、人間の数を減らすことを目論むようになる。
表向きはフラダリラボ代表としてメガシンカエネルギー研究を続ける。
そんな中、かつてメガストーン探索の旅をつづけながらも行き詰っていたアランと遺跡で出会い、自身のメガシンカエネルギーの平和利用についてアランに語り、彼をスカウトした。そしてアランにリザードナイトXを渡し「メガシンカを極め、最強の頂点に立つ」という目標を与えている(なお、この際研究についてプラターヌ博士の協力を得るよう提案したアランに対し、公表すればいずれメガシンカの研究が悪用されプラターヌ博士の名を汚すこととなりかねないとしてその提案を拒否。アランがかつて師事していたプラターヌの許を離れる遠因を作っている)。
『最強メガシンカ』
ACTⅡでは、伝説の巨石の探索のためホウエン地方を訪れ、野良試合をしていたアランとダイゴのポケモンバトルを中断させ本題へ入る。
ダイゴと協力して遺跡の謎を解き、アランとダイゴのキーストーンを用いてメガシンカエネルギーを放つ伝説の巨石が眠る遺跡への道を開く。
伝説の巨石を現出させることに成功し、部下を呼んでメガストーンの解析を試みるが、伝説の巨石に引き寄せられて突如現れたレックウザの攻撃によって遺跡は半壊、巨石は再び焼失してしまう。
その後はカナズミシティ・ホウエン沖に向かうダイゴに同行するよう、アランに新たな指示を与える。
ACTⅢでは、ホウエン沖に再度現出した伝説の巨石を狙って出現したゲンシグラードン・ゲンシカイオーガ・メガレックウザが交戦している隙をついて伝説の巨石を確保することに成功。
ACTⅣでは、「大事なものを守る強さを手に入れるために」最強であることを望むアランに対し、メガシンカポケモン使い10人との連戦を課す。
また、パキラにはアランに執着していること、そしてアランのことを気に入りながらも純粋なアランを利用していることを仄めかされている。
XY&Z
裏ではフレア団首領として、ジガルデ・コア確保のために暗躍、そして、ジガルデ・セルとアランが集めたメガシンカエネルギーによる兵器実験を着々と進めて行く。
そしてカロスリーグ終了後、カロスに人々の注目が集まっている段階を狙って最終作戦を決行。メガシンカエネルギーでジガルデ・コアを操り、植物を増殖させミアレシティに大破壊を引起こす。
そしてこれまでの老獪で周到な面は鳴りを潜め、映像を通して人々に「1つしかないものは分け合えない 分け合えないと奪い合う 奪い合えば足りなくなる 争わず奪い合わず美しく生きて行くには命の数を減らすしかない」と、理解されるはずもない自分の目的を訴えた。
同時にサトシを拘束。彼等もジガルデ同様にメガシンカエネルギーで支配下に置こうとしたが、サトシとゲッコウガの強過ぎる絆によって洗脳装置を破壊されたことで失敗。
さらにアランに、彼を利用していたことを打ち明けていたこともあり、サトシの説得によってアランからも離反される。
当然ながらサトシ・アランはフラダリに敵対したため、2人を排除するべくゲーム版同様の制御装置をその身に装備し、メガギャラドス・カエンジシを繰り出して2人に襲い掛かる。
サトシに「明日は来ないとか勝手なこというな!」「1人1人に明日があるんだ!その明日を奪っていい理由がどこにあるんだよ!」といわれても、「そんなことは私だってとうの昔に考えて来たのだ!」と過去には何度も葛藤していたことを窺わせた。
ジガルデの支配もシトロンの活躍で止まってしまい、サトシ達の希望を見出したパキラに裏切られ、手持ちポケモンも倒された。
その後は投身自殺を図った振りをして、伝説の巨石を起動。伝説の巨石とヒャッコクシティの日時計を融合させることで世界破壊を目論む。
しかし、人の希望を信じることを決めたジガルデ・パーフェクトフォルムに阻まれ、さらに伝説の巨石を制御していた右腕の装置をピカチュウ・サトシゲッコウガ・メガリザードンXの攻撃で破壊されてしまう。
自身の計画が破綻してしまうことが信じられない中、最後はジガルデ・パーフェクトフォルムが繰出した「コアパニッシャー」の一撃で伝説の巨石を破壊され、自身もその爆発に巻き込まれる形で生死不明となった。
しかし、フラダリが語っていた、彼を絶望と狂気へと導いた世界への矛盾は何も解決された訳ではない。
フラダリから守った「人々の明日」が価値があるのか。いずれ再度フラダリのような者が現れるか否か。
それを決めるのはサトシや人々のこれからとなる。
※なお、アニポケではダイヤモンド&パールのアカギ以来となる悪の組織のボスの行方不明者となった(余談であるが原作で行方不明となったゲーチスはエピソードNではアクロマ共々逮捕されている)。
アニポケでの手持ちポケモン
使用するカエンジシ・ギャラドスはロマン砲搭載型ながら(特に後者はタイプ一致技を一切覚えていないにもかかわらず)、サトシとアランの手持ち7体に対して時間稼ぎ出来る程の実力を有する。
仮にもメガシンカまで使いこなす辺り、ポケモンとの絆も深いことが窺える。
- カエンジシ(♂)
技:かえんほうしゃ・やきつくす・はかいこうせん・ほのおのキバ
フラダリにとってお気に入りのポケモンのようで、平時の際でも彼の傍らに控えていることが多い。
過去にはアランのリザードを一蹴したこともあり、『最強メガシンカ』ACTⅡではアランのメガリザードンXとダイゴのメガメタグロスの勝負に割って入り、彼等の勝負を中断させた。
XY&Z編40話ではギャラドスと共に登場。サトシやアラン逹に襲い掛かるも、サトシの手持ちポケモン達の連携に敗れ戦闘不能となった。
※倒れるまでに受けた技はオンバーンの「ドラゴンクロー」、ルチャブルの「からてチョップ」、ピカチュウの「10まんボルト」。
技:やきつくす・ストーンエッジ・はかいこうせん・ドラゴンテール
XY&Z編40話でカエンジシと共に登場。アランのリザードンと同じく、メガストーンが埋め込まれた首輪を装着しており、フラダリの指輪のキーストーンによってメガギャラドスへとメガシンカし、サトシやアラン逹に襲い掛かる。
2人の手持ちポケモン達がリーグ決勝後で一切回復しておらず疲弊しているなど不利な状況下だったとはいえ、サトシのオンバーン、ルチャブル、ヌメルゴン、ファイアローを単体で次々と撃破し、四天王パキラの加勢にも屈さず、サトシゲッコウガやアランのメガリザードンXすらも寄せ付けないなど圧倒的な戦闘力を見せている。
しかしこれまでの戦闘でダメージが蓄積されていたため、ピカチュウ・サトシゲッコウガ・メガリザードンXの集中攻撃を受けた後、最後はピカチュウの「10まんボルト」が止めとなり、遂に戦闘不能となった。
※倒れるまでに受けた技はメガリザードンXの「ドラゴンクロー」、ルチャブルの「とびひざげり」、メガリザードンXの「かみなりパンチ」、ヌメルゴンの「りゅうのはどう」、ピカチュウの「でんこうせっか」、サトシゲッコウガの「いあいぎり」、メガリザードンXの「ドラゴンクロー」、ピカチュウの「10まんボルト」。
他媒体
ポケモンジェネレーションズ
CV:東地宏樹
第16話「永遠の美」に登場。
開発したホロキャスターのデモンストレーションを行ったり、その利益を寄付するなどカロス社会で活躍する実業家の面が描かれた。その裏で「プロジェクトY」というイベルタルを利用した計画を進めている。
ポケモンエボリューションズ
CV:土師孝也
第3話「ザ・ビジョナリー」に登場。ストーリーは『X』準拠。
同話の主要人物であり、彼の心情や男主人公との対決、最終兵器起動とその顛末が描かれた。
ちなみに今作でフラダリを演じた土師氏は『ジェネレーションズ』においてAZを担当している。
ポケモンマスターズ
CV:大塚明夫
バディはイベルタル。
伝説ポケモンイベント「与えるものと奪うもの」の開催に即してフェス限定バディーズとして登場。
レアリティがEXとなるとイベルタルに合わせたカラーリング衣装が追加される。
イベントでは原作で見ることは叶わなかった、かつての友であるプラターヌ博士と互いに意見をぶつけ合うシーンが描かれた。
ゲーム上の性能としてはひこうとあくの2タイプの強力な特殊技を使うアタッカーではあるものの、これまでの高火力で圧倒するスタイルの☆5アタッカーとは少し毛色が違う。
パッシブスキルは本編のイベルタルの特性ダークオーラをイメージした「あく威力上昇5」のほか、HPが満タンで登場した時自身に回復付帯状態を付与する「無傷登場時回復付帯」、バディーズわざ後に自分のHPを回復する「B技後HP回復1」と豊富な回復手段を備えている。
さらに攻撃技の主軸となる4ゲージ技「デスウイング」は相手に与えたダメージに応じて自分のHPを回復する効果を持ち、攻撃と回復を同時に行うことがkq脳。
他回復技と異なり1回のHP回復量は最大値の半分までという上限があるが、「デスウイング」の威力は175とそこそこ高く、回復付帯の効果中であれば比較的HPに余裕を持てる。
また、あくタイプの「あくのはどう」も覚えており、パッシブスキルの「あく威力上昇5」を活かしてカリン&ヘルガーやトウヤ&グラエナなどの強力なあくアタッカーがいない場合は擬似あくアタッカー運用も可能。
トレーナー技「世界を破壊する!」は自分のぼうぎょととくぼうを1段階下げるデメリットはあるが、自分の急所率を2段階上げつつバディーズ技発動可能状態までのカウント(BC)を1進め、わざゲージを2回復する効果がある。
2回使えば自力で急所率を最大まで上げられる上にこの技だけでBCが2早く進むので、素早くバディーズ技を放つことが可能。フラダリ自身をメインアタッカーとしない場合、これを利用してメインアタッカーや☆6EX済みのサポートがより早い段階でバディーズわざを撃てるようアシストすることも可能。
さらに自分のとくこうを上げる道具「スペシャルアップ」も標準装備しているため、アタッカーとして必要なバフは自己完結している。
バディストーンボードにもHP満タンの際は相手の攻撃技のダメージを軽減する「無傷時攻撃技軽減5」や「デスウイング」の重いゲージ消費を補う「B技後技ゲージ増加6」といったスキルが並ぶ一方でバディーズ技火力を底上げするパネルはなく、通常技も「HP分威力上昇2」、「相手ひるみ時威力上昇2」など火力補正は小さめのものが少々とややアタッカーとしては物足りない印象を受ける。
しかし、多彩な回復手段からなるゾンビの如き回復力やEXサポートとの合わせやすさを活かした中・長期戦での活躍は十分見込めるため、他アタッカーとは適材適所で使い分けていけば良いであろう。
ただし、HPは793と高い一方でぼうぎょ、とくぼうは共に122と低く、トレーナー技で自身の耐久を下げてしまうため油断すれば簡単に沈んでしまう点には注意が必要。
そんな彼だが、2022年11月でボード拡張が解禁。技レベルを4以上にする必要はあるが、「急所時威力上昇3」や「特攻↑分B技威力上昇」、「能力ダウン反転」といった強力なパネルを獲得。
他のフェス限と遜色ない強さに仕上がったといえる。
本編の名言である「残念ですがさようなら」はバディーズ技発動時及びマルチのエモートスタンプの「よろしく」でフルボイスで聞くことが出来るため、手に入れたユーザーは是非とも使って聞いてみてほしい。
2023年には悪の組織カロス編と共に、マジコス版が実装。
ボルケニオンをバディとしており、そのポケモンの分類からスチームパンクを意識したデザインとなっている。
カロス編ラストでは、原作において絡みがなかったある人物と共に並ぶ姿が…?
余談・ネタなど
ゲームでの彼の台詞の中には、
一つしかないものは わけあえない わけあえない ものは奪いあう
奪いあえば たりなくなる
争わず 奪いあわずに美しく 生きていくには命の 数を 減らすしかない
というものがあるのだが、XY発売3カ月後のポケモンバンクの配信停止の騒動に対してあまりにも当てはまり過ぎていると良く語られた。
(わけあえないもの→バンク、たりなくなる→重過ぎてDL出来ない、美しく生きていく→バンクを快適に利用する、命の数を減らす→配信を停止してDL数を制限)
- メガフラダリ
最終戦ではド派手なマシンを装備した上で主人公と同じメガシンカの力を携え襲い掛かる。
この際のマシンを装備した姿がネタとされることもある。
通称「メガフラダリ」、「メガシトロン」、蝿っぽい機械から「ハエフラダリ」、かっこ良くいうと「ベルゼブブ」などがある。
ただ、フラダリがハエというよりは、ハエがフラダリに対してブンブンしてると見えるので、(実際のライオンもハエに悩まされることから)やっぱりカエンジシじゃんとおわれたりしている。
ちなみにメガリングは指輪型で指にはめてあり、このマシンは最終兵器を制御するためのマシンである。
なお、この「最終兵器を制御するマシン」という説明はゲーム内では一切明言されておらず、のちに行われた公式のイベントにおいて、ファンからの質問に答えるという形で、製作陣から設定画と共に明言された。
見たままわかるが、やはりイメージは「昆虫」であったらしい。
そのため公式見解が出るまでは、メガシンカの力を増幅する装置や絆がなくてもメガシンカを強制的に使えるようにする装置ではといった意見もあった。
また、敗北モーションが「非常に悔しそうに思いっきりバイザーを地面に投げつける」というものであるため、普段の冷静さと相まってこれもネタ扱いされる1つの要因なのかもしれない。
- フラダリの見た世界
XY本編においては、フラダリが語る「モノの奪い合い」「人間の負の面」というものがはっきり主人公達の目に映る範囲で表現されないという問題があり、そのため「フラダリは1人で空回りをしている」と評するプレイヤーすらいた。
が、XY本編クリア後のハンサムイベント、並びに後のSM(USUM)や剣盾、SVにおいては
- 両親を含めて家族がおらず、学校教育を受けていないこともあり年齢よりも精神的にやや幼く(無自覚の内に)非行に走りやすくなってしまった者
- 大抵の者が突破可能な地域の通過儀礼に落ち、グレてしまい、悪天候の続く街で不潔・貧乏な暮らしを強いられている者たち
- 経済や地の利に恵まれず、取り得といえば町を1人で牽引する天才だけというジリ貧の境遇に置かれた者たち。
- いじめによる問題とそれに関する全事件の隠蔽、圧倒的な集団の力でいじめ問題を跳ねのけるも、事件の隠蔽と取り柄となる唯一の人物が消えたが故に統制が崩れて自分達が搾取される側から搾取する側になりかけていった者たち
などが描かれ、後からフラダリの憂えていたものが補足説明されているような状態である。
こういった描写がXY本編でもしっかりと為されていれば、フラダリの評価も変わったのかもしれない。
- コラ画像について
XY発売から半月後にTwitterでフラダリの公式画像を使用したコラ画像投稿が流行した。
詳しくは「フラダリクソコラグランプリ」の記事を参照。
- 公式インタビューにおいて
『ポケットモンスター X・Y公式ガイドブック 完全ストーリー攻略ガイド』掲載のスペシャルインタビューで本作ディレクター兼ゲームフリーク開発本部長(当時)の増田順一は「1つの考えを持ちつつ、プラターヌはかせとも仲良く出来る部分も持っています。そこからも分かるように、そんなに特殊な人ではないと思うんです。一方で、フラダリは、世界を変えたい、という想いを抱いています。しかし、それはフラダリ本人だけが感じる美しい世界です。その思想、極端な執着を貫くために行動している人です」とその人物について語っている。
関連イラスト
関連タグ
ポケモンXY フレア団 悪の組織ボス(ポケモン) フラダリラボ
AZ(ポケモン)…プラターヌ博士の言葉が正しいなら彼の先祖の兄に当たる人物