「もっと!もっともっと強く!!」
「ゲッコウガ、力を貸してくれ!もう一度、ゼロからスタートだ。一緒に行こう……!」
基礎データ
各言語版での名称
言語 | 名称 |
---|---|
日本語 | サトシゲッコウガ |
英語・デンマーク語・フィンランド語・ハンガリー語・ノルウェー語・オランダ語・ポルトガル語・スウェーデン語 | Ash-Greninja |
ドイツ語 | Ash-Quajutsu |
スペイン語 | Greninja Ash |
フランス語 | Sachanobi |
イタリア語 | Greninja Forma Ash |
韓国語 | 지우개굴닌자 |
中国語(簡体字) | 小智版甲贺忍蛙 |
中国語(繁体字) | 小智版甲賀忍蛙 |
ポーランド語 | Ashogreninja |
ロシア語 | Эш-Грениндзя |
タイ語 | ซาโตชิเก็คโคกะ |
トルコ語 | Ash'in Greninja'sı |
概要
アニメ『ポケットモンスター XY』の第2シーズン『ポケットモンスター XY&Z』において、サトシのゲッコウガがキズナ現象によって変化した姿。
アニメ本編では長らく「(あの状態の)ゲッコウガ」等と呼ばれていたが、同27話でユリーカに名づけられ呼ばれるようになった。
サトシとゲッコウガの絆が極限まで高まり、2人が思いを一致させることで変化した姿であり、このような現象は古い記録では数百年前に一度だけ起きたことがある「キズナ現象」として知られていた。
頭部にはサトシの髪型や帽子を彷彿とさせる意匠が見られ、胸部も彼の服装と似たデザインとなっている(また、水手裏剣のX・胸部のY・目元のZと、XYZの衣装もあしらわれている)。
公式絵でのカラーリングも紺色に近かった原種から一転して、ゲームのグラフィックなどで使用されている明るめのコバルトブルーを採用している。
ドット絵では原種ゲッコウガと同じポーズをしているが、ゲーム上でのグラフィックはヒロイックなポーズに変化している。
シンクロ状態となった2人は、視界などの感覚を共有。動きが同調しているように見えることもある。この感覚共有によってサトシがより適切な指示を出すこともできるが、逆にゲッコウガが受けたダメージを自分も感じるというデメリットが発生し、長期戦は双方に負担を強いる。
まさに最強形態にふさわしい強さとリスクを併せ持っていると言えよう。
他のトレーナーと手持ちポケモンがある程度の絆とストーンがあれば安定して行えるメガシンカと異なり、思いを一つにできなければ変身すらままならなくなる一方で、2人が思いを一つにすればするほど戦闘力は高まっていき、他のメガシンカポケモンを上回るほどのものになる。
ゲームでは『ポケットモンスター サン・ムーン 特別体験版』(2016年10月18日から配信)で登場。
発売されたものと異なる体験版独自の物語が展開され、その後、『ポケットモンスター サン・ムーン』に送れる状態になる(『ポケットモンスター ウルトラサン・ウルトラムーン』には非対応)。
変身能力はゲーム版において、この個体のみが有する「きずなへんげ」という超希少特性によるフォルムチェンジと位置付けられた。
なお、サトシゲッコウガの発案およびデザイン自体はアニメ版の監督から相談を受けたゲーム開発元のゲームフリークによるもの。
過去ポケモンを出さずにサトシにとってのメガシンカポケモンにあたるものとして考えられた。
名前からも察せるようにアニメのサトシありきの存在であったのだが、ゲーム版に逆輸入されてからはアニポケが直接関わらない作品や本筋でない外伝作品でも出演が増えていった。
形態
当初は全身を水が包んでいる姿となっており、この姿でも通常のポケモンを圧倒する戦闘力を発揮していたが、後に不完全で未熟な姿であることが判明する。
幾度かの変身を経て2人のシンクロ率が高まっていくと、その水をまとった中間体から、水のベールがはがれて背中の巨大な十字の「みずしゅりけん」の形に集約された完全体へと変化することが可能となる(ゲーム版を見るに手裏剣が背中に直接付いているのではなく、突起から生えていると言った方が適切な外見である)。
しかし両者の「強くなりたい」という想いが先走りしすぎた結果、お互いの気持ちにズレが生じ、上述の負担や変身失敗による敗北が相次ぐようになる。サトシは、この力を引き出し切れない自分はゲッコウガのトレーナーとして相応しくないのではと自分を責め、一時は歩みを止めるトラウマとなる程に苦悩した。
その後、サトシは自分の過去を見つめ直してポケモンと共に歩むことを思い出し、ゲッコウガと「2人で一緒で強くなっていく」というお互いの意思を再確認。改めて思いを一つにしたことで、過度の負荷もかかることなく確実に完全体へと変身できるようになった。
戦闘力
素早さやパワーなど、全ての能力が格段に向上。中間体でもメガリザードンXとそれなりに渡り合うことができ、完全体となればメガシンカポケモンと同等以上に渡り合える圧倒的な戦闘力を発揮する。
サトシとゲッコウガのシンクロ率が向上していくことで戦闘力も向上し、35話では完全体から更に「みずしゅりけん」が強化された姿を披露している。
また、メガシンカの上位ともいえる形態故か、シリーズ終盤ではそれらに類するエネルギーを鮮明に感知する能力も表れるようになり、最終的に素のゲッコウガの状態でも使えるようになった。
技
いずれの技も、従来の技の威力から格段に向上している。
なぜかあくタイプの技は使用しない。
- 「かげぶんしん」
数十体に及ぶ影分身を行う。敵の攻撃の回避率を上げることは勿論、増えた状態で敵に攻撃を仕掛けることも可能。
- 「いあいぎり」
水(エネルギー)の刃で敵を切り裂く。中間体では従来通り光刃で、完全体になると水で構成された2つのクナイを逆手にもって攻撃する。
ゲームでの威力からは想像できない程凄まじいものとなっており、カロスリーグ準決勝では、自分に迫る「ハードプラント」を木端微塵に切り裂く芸当を見せた。
- 「つばめがえし」
手や足にエネルギーをまとい、敵に攻撃する。サトシゲッコウガの場合は近接での連続攻撃を得意としており、まさに原典の「燕返し」のような技となっている。
- 「みずしゅりけん」
サトシゲッコウガの代名詞と言える技。完全体になると本来のゲッコウガと異なり、背中の大きな水手裏剣を相手に投げる形で攻撃する(投げた後、背中の水手裏剣は自動的に生成される)。また投げずに手で持ったまま刀の様に近接戦闘の武器にしたり、地面に叩きつけた衝撃波(水流波?)で相手の攻撃を相殺したりと多彩な使い方が出来る。
シンクロ率の向上によって水手裏剣も強化されていき、カロスリーグ準決勝では、自らの「かげぶんしん」を吸収して巨大化させる芸当を見せた。
カロスリーグ決勝戦では、最後の一撃に「かげぶんしん」無しで準決勝の時より更に巨大でオレンジの水手裏剣を放っている。
その正体
サンペイの故郷である忍者村にて、数百年前に一度だけ似たような現象が起こったと言われているが、全ては謎に包まれている。
特性によってもたらされる変化ではあるが、アランはメガシンカエネルギー測定器の反応から、ストーンを用いることなく絆の力だけでメガシンカしたものだと推測している(変身解除のSE等もメガシンカと同様のものが用いられている)。
同36話では、プラターヌ博士の調べた古い文献に記された似た出来事が、かつて「キズナ現象」と呼ばれたものだと判明。
トレーナーとポケモンの信頼関係が高い状態で、それでいて一部のポケモンにのみ発現する(全てのポケモンに起こるわけではない)極めて稀な変身だったという。
そのためプラターヌは、キズナ現象を起こす素養(「きずなへんげ」)を持っていたケロマツ(ゲッコウガ)がサトシと出会い、自分を愛し力を引き出してくれる彼を選んだのは必然だったのではと考えた。
これにより、変身を完全にものにするまでかなりの時間がかかったこともあって、ゲッコウガは「XYでのサトシのエースポケモン」から
あのリザードンと同等またはそれ以上の「サトシのもう1人の相棒」に昇華する事に。
その後の作品にてサトシの友人やラスボスがリザードンを手持ちにしていることや、新無印にてリザードンがオーキド研究所に預けられていたことが判明した上に、ゲッコウガと異なり主役エピソードがなかったこともあって、余計にその感じが強い。
アニメでの活躍
ポケットモンスター XY
- 92話・93話
ヒャッコクシティジムリーダー・ゴジカの予知にシルエットとして登場。彼女はゲコガシラとサトシに対し、「 この者の未来、誰も見たことがない新たな高みの未来へ、お前たち2人で、登っていくことになろう 」と予言。それを聞いたプラターヌ博士は「それはメガシンカなのでは?」と予想した。
ジム戦において、ゴジカはサトシと共に戦うゲコガシラの後ろにその姿をわずかながら垣間見る。そして、サトシとゲコガシラがお互いを愛し思いを一つにして戦う姿勢を認めると同時に、「ただしこの愛、心して向き合わなければ2人にとって大きな試練となろう」と忠告した。
ポケットモンスター XY&Z
- 6話・7話
忍者の里(忍者村)にて、かつて里の争いを鎮めるため活躍した英雄のポケモンのリーダーだったゲッコウガが、通常のゲッコウガと異なる姿(=サトシゲッコウガのような姿)で記録されていたことが判明。
そして忍者の里での戦いにおいて、ついにその水をまとった姿を現した。その実力は、サトシのピカチュウとゲッコウガ、そしてサンペイのゲッコウガの3体を同時に相手取る強さを見せたヘイダユウのキリキザンを一瞬で倒したほど。
キリキザンを倒した後に変身は解除され、サトシは一瞬とはいえその変化に驚いていた。
- 9話
遭遇したフレア団との戦いにて再び発現し、相手方のポケモンたちを圧倒した。
この時はゲッコウガが感じる気配がサトシにも伝わっただけでなく、ゲッコウガが傷ついた箇所と同じところにサトシも痛みを感じていた。
戦闘後、サトシは「ゲッコウガになったみたいだった」と言っており、2人がシンクロ状態であること、変身中はサトシ自身も相当の体力を消耗することが判明した。
- 13話
ライバルショータのジュカインとのバトルで追い詰められた際に発動。ジュカインを一蹴するも、サトシもゲッコウガもかなり消耗していた。
バトル後、サトシが「ゲッコウガがしていることが自分もしているように感じる」と言ったことで、セレナは「2人が合体している」と喩え、ショータは2人の絆のなせるものだと推測。
偶然近くにいたアランはメガシンカエネルギー測定器が大きく反応したため、2人に興味を持ってバトルを挑み、変身した姿を見てストーンを使わないメガシンカだと認識。
バトル自体はゲッコウガが不完全体だったことや、元々の力が上回っていたこともあってメガリザードンXの勝利となった。
- 23話
これまでの様子から、シトロンが「サトシとゲッコウガの気持ちが一致することで発動する」と仮説を立て、バトルパルス測定器で2人の波長を計測。
アランとの再バトルで現象が発動し波長が一致することがわかったが、負担が大きすぎたのか途中でサトシが倒れてしまったため、シトロンの仮説が正しいということしかわからなかった。
サトシはゲッコウガが自分を置いて行ってしまうという悪夢を見るが、起きた後、負担に耐えこの変身をものにすべく「俺はゲッコウガになる!」と自分を鍛えることを決意する。
- 25話
サトシが特訓に励む中、ゴジカからカロスの危機に関する予知を知らされたカルネが現れる。ゲッコウガの変化を知った彼女からの提案で、サーナイトとバトルすることに。
バトルを続けていくうちに現象が発動(それを隠れて見ていたニャースは「2人が合体した」と錯覚した)、「もっと強く」というサトシの思いに呼応するかのように、徐々にメガサーナイトに拮抗するまでにシンクロ率が高まっていき、ついに背中に十字手裏剣を背負った姿を披露する。
だがまたしてもサトシが倒れてしまい、目を覚ましてもすぐには立ち上がれないほど消耗していた。
- 26話
ショータと再戦。しかし、サトシゲッコウガになれるという邪念や、ショータが実力をつけ自らにどんどん迫ってくることへの焦りがあったためか、互いの気持ちが一致せず変身できないまま敗北してしまう(その際、サトシとゲッコウガとのシンクロ率が大きく乱れていた)。
後は前話でカロスチャンピオンであるカルネの切札サーナイトと互角に渡り合えた事やショウタに会うまで他のトレーナーとのバトルでもゲッコウガ1匹で勝ち続けていたためその慢心もあったと思われる。
- 27話
エイセツジム戦で変身。だが、ショータにバッジ数で追い越されたことから、何としても勝って最後のジムバッジを手に入れたいという気持ちが焦りに繋がり、パワーを発揮できずにまたも敗北。
これにより、サトシは「俺がしっかりしていなかったからゲッコウガは力を発揮できなかった」と大きく落ち込み、しばらく独りになりたいと言い夜の森に姿を消した。
- 28話
思い詰めていた時、慰めるセレナを怒鳴って突き放してしまうもののセレナの叱咤により一気に元気を取り戻したサトシが、自分を探しに来たゲッコウガと再会。
とあるピンチに陥ったコフーライを「助けたい」という思いを一致させ、ゲッコウガは再びサトシゲッコウガへと進化を遂げる。そして2人は見事な連携でコフーライを助け出した。
サトシは自分の過去を振り返る中で、ゲッコウガと共に強くなるという思いを忘れ、自分の中に焦りがあったことに気づいたとゲッコウガに語り、2人で一緒に強くなることを改めて誓った。
- 29話
エイセツジム再戦では、サトシの「一緒に行くぞ」という思いと共に変身。
前話と同様制御には問題なく、ダメージのフィードバックこそあったが倒れることなく能力を使いこなせるようになっていた。
圧倒的なパワーとゲッコウガに渡り合えるスピードを持つメガユキノオーと渡り合い、熾烈な攻防の末に撃破した。
- 32話
カロスリーグ1回戦(VSトモ)で登場。
トモのチルタリスが「りゅうのはどう」でゲッコウガにダメージを与え、続けて「りゅうせいぐん」を繰り出してきたため、全力で戦うべく変身。「りゅうせいぐん」を全て回避しながら完全体に変身し、「みずしゅりけん」一発で倒してしまうという圧倒的な強さを見せ、観客達の度肝を抜いた。そのままゲッコウガのみでトモのポケモンを全て倒してしまった様子。
- 35話
準決勝(VSショータ)で登場。
ショータのジュカインとの対決の中で、ショータに追い抜かれることへの恐怖を抱いた経験を通して、改めて自分のポケモンと歩む道を見つけられたことへの感謝をこめて変身。これに対し、ショータもジュカインをメガシンカさせる。
メガジュカインの「リーフストーム」に加え、「ハードプラント」による木の触手攻撃によって距離を詰められず苦戦するが、「ハードプラント」を切り裂いて攻略。戦いの中の高揚で背中の「みずしゅりけん」も強化され、数十体に「かげぶんしん」した状態で「みずしゅりけん」を構え、「かげぶんしん」を解除してそのエネルギーを集約した、ゲッコウガの身体の4倍はある巨大な「みずしゅりけん」でメガジュカインを倒した。
激闘でさすがに疲れたらしく、勝利後サトシとゲッコウガはその場に少し座り込んでいた。
- 38話
アランとの決勝戦で大トリを務め、ヌメルゴンが残した「あまごい」により強化された「みずしゅりけん」でキリキザンを倒す。
アランの最後の1体であるリザードンに応えるようにサトシゲッコウガの姿になり、アランもリザードンをメガシンカさせる。
メガリザードンXの「かみなりパンチ」のラッシュに「いあいぎり」で対抗し、「ブラストバーン」を地面に突き刺した「みずしゅりけん」の衝撃で相殺するなど、お互い一歩も譲らずに死力を尽くす。
最後の一撃でサトシとの絆が最高潮に達し、「ブラストバーン」に対して今までとは比べ物にならないほどの巨大な「みずしゅりけん」を放つ。
しかし、メガリザードンXにはあと一歩及ばず崩れ落ちた。
試合終了後もサトシは息が上がり、ゲッコウガもサトシの肩を借りてやっと立ち上がるなど、全力を使い果たしたことが窺える。
- 39話~43話
上記の活躍からフラダリに目を付けられ、カロスリーグ終了後、フレア団にサトシ共々拉致された上に洗脳されかける。しかし、2人の絆の力は伝説のポケモンすら支配する装置のパワーをも上回り、そのまま拘束を破壊しプリズムタワー上でフラダリと対決。カエンジシや赤いメガギャラドスと死闘を繰り広げる。なおこの時のゲッコウガ含めたサトシのポケモン達とアランのリザードンはカロスリーグ決勝からの連戦によるダメージの蓄積に加えゲッコウガは拘束具によるダメージで、満足に戦える状態ではなくメガギャラドスにサトシの手持ちが半壊させられるほどであった。
2体の撃破後、フラダリラボから現れた伝説の巨石に囚われたマノンのハリマロンの救出にも尽力。メガシンカエネルギーを感知(透視)する能力でハリマロンの位置を特定し、ピカチュウやメガリザードンXとの連携により、サトシたちの勝利に貢献した。
- 46話
フレア団壊滅後、カロス地方は表面上は平和になっていたが、ゲッコウガは負のエネルギーによって再び発生し始めた『植物の根』の存在を感知する(感知できるようになった理由は不明)。
植物の根(触手)は地中奥深くに未だ根を張っており、プニちゃんたちは触手のエネルギーを感知できるようになった彼の能力を欲し、協力を依頼。
ゲッコウガは生来の正義感から、壊滅寸前まで追い込まれたミアレの二の舞にならぬよう受諾。全ての触手を取り除くその日まで、サトシと別れることを選ぶのだった。
またサトシたちと別れる際はユリーカがプニちゃんを見えるようにプニちゃんを持っている手を自身の頭の位置に手を引き上げている。
そしてゲッコウガはカロスの平和を守るべく、今も戦っている。
ポケットモンスター(第7シリーズ)
第108話で再登場。フレア団の例の植物は今でも存在しているため、引き続きその撲滅に励んでいた。ただしこの回では、サトシのルカリオに重きを置くためだったのか、「サトシゲッコウガ」としての姿は登場しなかった(アランとのリーグ決勝戦や別れのシーンの回想でも、何故か通常のゲッコウガに差し替えられていた)。
ただし、サトシと心が十分通じ合っていたのか、サトシゲッコウガにならずともサトシとの感覚共有能力は有していた。そして、「もっと強くなりたい」と願うルカリオに答え、波動で思いを伝えていった。
バトルの実力に関しても『XY&Z』終盤でサトシと別れた際と比べると桁違いに強くなっており、シンオウ地方で最強のジムリーダーであるデンジやメガルカリオ使いの先輩であるコルニでさえ「勝てる気がしない」と評していたサイトウを相手に勝利を収めていたルカリオ相手に、模擬試合とはいえ大幅なハンデを背負っていた状態で「相手の動きを全て見切り、変化技のかげぶんしん以外を使わず身体能力だけで圧倒する」等、凄まじい動きを見せていた。
そしてルカリオ相手に波動のリズムの修行を行い、かつてカロスリーグで放った巨大みずしゅりけんを彷彿とさせる超特大のはどうだんを放てるまでに鍛えた。
最終的に再び別れることになるが、サトシからは「心は繋がっている」と言われている。
劇場版
『ポケモン・ザ・ムービー XY&Z ボルケニオンと機巧のマギアナ』に登場。
ジャービスのネオ神秘科学「メガウェーブ」によって操られるメガシンカポケモン軍団との決戦で変身。逃走するジャービスをみずしゅりけんで撃ち落とすなどの活躍を見せた。
ゲーム版
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ゲッコウガ | 72 | 95 | 67 | 103 | 71 | 122 | 530 |
サトシゲッコウガ | 72 | 145 | 67 | 153 | 71 | 132 | 640 |
へんげ前との比較 | ±0 | +50 | ±0 | +50 | ±0 | +10 | +110 |
『ポケットモンスター サン・ムーン』にアニメ同様「サトシゲッコウガ」の名称で参戦。
親の名はサトシ。
生まれた日付は、XY編1話の放映日でありケロマツとサトシが出会った日でもある2013年10月17日。
トレーナーIDも「131017」となっている。
体験版初回プレイ時で送られてきた手紙には、送り主の名前が書かれていないものの、
「サンへ 手紙を読んでいるということはアローラ地方に到着だな! 引っ越しお疲れ様! 君に託したポケモン ゲッコウガは元気かい? あいつはあついのが好きだからな! あついアローラであついポケモン勝負を頼むぜ!」と書かれている。
体験版では、イベント中しか他のポケモンを所有することができず、イベント終了次第で「にがす」ことになってしまうため、基本的にこのゲッコウガをパートナーにしてバトルなどをこなしていくことになる。
技は「いあいぎり」が「つじぎり」になっており、性格は「がんばりや」固定で、個体値も完全に固定され・努力値は既に振られている。
このことで落胆していたポケモン廃人も多かったが、いざ『サン・ムーン』が発売されると、ゲッコウガを受け取るときに性格がランダムに変化することが判明。性格の厳選が可能になっている。
個体値は「20-31-20-31-20-31」となっており、努力値もあらかじめ振られているので必要があれば王冠やきのみを使うとよい。のちの世代で性格を変化させるミントが登場しているが、現在の世代では入国制限が掛かっている為に恩恵に預かれない…。
尚、このゲッコウガは『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』のおきがえピカチュウと同じく、タマゴが見つからない特殊仕様である。
ちなみに、本編に送られたゲッコウガは出会った日付が送られた日付となっており、前述の2013年10月17日から書き換えられてしまう。送っても体験版からゲッコウガがいなくなるわけではないので、そちらで確認することは可能。
性能面で見た場合、何と種族値上昇値がメガシンカを10上回る+110になっている。
メガシンカをも超える絆ということなのだろうか。
特筆すべきは「すばやさ」で、大台の130を抜き去り132となった。あくタイプとしては全ポケモン中2位、みずタイプとしてみても全ポケモン中3位である。
しかしレーティングバトルには出場することができず、代わりにバトルツリーには出場可能。
従って、メンバーが揃っていない状態でバトルツリーに挑む場合この上なく頼もしいポケモンになる。1匹相手を倒せばそれだけで実質メガシンカ状態になれ、Zワザとも併用できるので先鋒として申し分ない。
ただし「みずしゅりけん」の仕様については、「サトシゲッコウガになる前は威力15×2~5発ランダム、サトシゲッコウガになった後は威力20×3発固定」になっている(エフェクトは両腕で取り外して投げるものに変化)。使う場合は注意。
また、「へんげんじざい」ではないので当然技を使ってもタイプは変わらない。
- 上記の通り、アニメではメガシンカとして扱われていたが、ゲームシステム上は別物。このためすでに他のポケモンがメガシンカを使っていても変身でき、メガレックウザと異なり変身後にZワザを行使できる。
- アニメ設定を考慮すると、唯一の「メガシンカした状態でZワザを使えるポケモン」とみなすこともできるかもしれない。
サトシの手持ちポケモンをモデルにした存在として、サトシのピカチュウも後に登場・配信された。
なお、このゲッコウガは特別体験版から『ウルトラサン・ウルトラムーン』に直接送ることができないので注意。『サン・ムーン』→通信交換orポケモンバンクを経由する必要がある。
『Pokémon HOME』にきずなへんげを持つゲッコウガを送信することで、サトシゲッコウガの姿を見ることができる。なお、『Pokémon HOME』では後続の作品にポケモンを送ることができるものの、『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』発売時点ではゲッコウガを受け取れるタイトルが無いためHOME内で眺めることしかできない。
『スカーレット・バイオレット』ではきずなへんげのデータがボックスの検索欄から確認できる。これによると、キズナが深まるという部分は変わらないもののサトシゲッコウガに関する記載がなくなり、攻撃、特攻、素早さが上がるという記述に変化した。さながら、「サトシゲッコウガはサトシだけの力」と言うことを示しているようにも見える。
いざ解禁して使用してみると本当にサトシゲッコウガに変身しなくなった。
『ポケットモンスター ソード・シールド』以降はメガシンカやゲンシカイキ、ウルトラバーストが廃止されているのでサトシゲッコウガだけ変身するのは流石に不平等すぎるからだろう。
しかし、オーカルチャーのトドロクツキについての説明文にはメガボーマンダについて書かれていると思われる文章があるので今後の続報に期待しよう。
『スカーレット・バイオレット』のネモの実家にはサトシゲッコウガを描いたと思われる抽象画「しのび しのぶ」が飾られている。
アニメ以外での展開
『次世代ワールドホビーフェア'16 Winter』のプロモカードとして『サトシゲッコウガEX』(218/XY-P)が入手できた。初回生産限定盤『ポケットモンスターXY&Zキャラソンプロジェクト集vol.2 -総集編-』などでも仕様違いのものが手に入る。
使用技は「しゅりけんらんぶ」、「ニンジャブレード」の二つの新規技で、しゅりけんらんぶはみずしゅりけんを反映した連続技、ニンジャブレードは威力130の反動技として扱われている。
また、通常の『サトシゲッコウガ』は2022年現在、カードゲームには未登場であり、他のパックにも未収録の状態である。
他のポケモン同様預けることができるので、次世代の作品にも連れて行ける…かもしれない。
現時点で『ポケットモンスター ソード・シールド』、『Pokémon LEGENDS アルセウス』に連れて行くことはできないが、『Pokémon HOME』に預けると姿は登録される。
なお、『スカーレット・バイオレット』へは『Pokémon HOME』への対応をしない限りきずなへんげを持った個体が転送可能なのかが確認できないため、現時点では不明。
2023年3月下旬頃にはダウンロード版ソフト、追加コンテンツの販売、本編シリーズ関連の更新データの配信が終了となる為、『ポケットモンスター サン・ムーン 特別体験版』もダウンロード不可能(購入処理をしていない新規ダウンロード状態のみ)になってしまう可能性が高く、今後は公式が配布を行わない限り入手困難な個体になっていく可能性が大いにありうる。
任天堂によれば一定期間は再ダウンロードならばできるとのことなので、なるべく早く購入処理をショップ(任天堂ホームページのニンテンドーeショップページを含む)で行い複数枚のSDカード(microSD)を使って未転送状態のレポート(セーブデータ)があるSM(ダウンロード版で複数のセーブデータの使用ではレポートが壊れる仕組みなのでNG)の3DSカードが複数個あればバックアップを取った分だけサトシゲッコウガを送ればその複数体をセーブデータ別に入手できるので、やってみる価値は充分にあるだろう。
「N03-06」に登場するサイズ20×15のポケモンとして登場。
ゲーム作品での出番はこれが初。
第2弾にて特別なガオーレディスクとして参戦(02-042)。使用技はみずしゅりけん。
初期攻撃力70 スキル 4つのちから+
最大レベル15 レベルMAX時の最大攻撃力110
スキルチェンジにより「きずなのちから」にスキルを変更可能。
イベント限定ポケモンでローテーションイベント第20週目に1週間のみ登場するライフ2個で挑める水タイプのポケモン。敵として挑むイベント戦ではタイム制のハイスピードチェレンジのボスとして登場している。
ボスとして登場するサトシゲッコウガは岩・ブロック攻撃をしてくる中々の強敵だ。
ゲッコウガの最後の切りふだ・しのびのひおうぎの演出として実施され、その間のみサトシゲッコウガに姿を変える。現状、Nintendo Switchでサトシゲッコウガの戦闘が見れる作品はスマブラのみ。
図鑑説明は存在しない扱いだが、360度方向から鑑賞できるCGモデルが作られており、みずしゅりけんの投擲モーションと水の刀で切り裂くモーションを見せてくれる。
今後の世代で登場するのかは不明。
- 立体化
「G.E.M.シリーズ」、「モンスターコレクション」(EXESP_04)、「ポケモンセンターオリジナルぬいぐるみ」、「ポケモンキッズ」(カロススペシャル編)、「忍マグネアクション」(手足に磁石が仕込まれている)など立体化の機会には非常に恵まれている。
なお、モンコレの公式サイトでは本家には存在しない図鑑説明風の解説がなされている。
サトシの登場しない世界観であるため、ワイのゲッコウガがきずなへんげを持っているが、サトシゲッコウガは登場していない。
エピソード
- 監督の裏話
2016年アニメージュ11月号での監督矢嶋哲生氏へのインタビューによると、『絆』という抽象的なものを描くために未完成版としての水をまとった姿を作り、真の絆ができた時に水が背中に集約して水手裏剣として完成するという風にしたとのこと。
作中でショータが「背中の手裏剣が強さの証」と語っているように、あの水手裏剣こそが2人の絆の証ということである。
- 別れの場面
サトシ役の松本梨香さんは、ゲッコウガとの別れのシーンにおいて、12年半連れそい、収録の数日前に天国へ旅立った愛犬ハロへの思いを台詞に重ねながら演じたという。
- ポケットモンスター XY&Z第5話
プニちゃんの夢の中で、ゲコガシラの言葉しかしゃべらなくなった「ゲコガシラサトシ」が登場した。
- ポケットモンスター XY&Z第46話
サトシは別れる際に「帰って来る」と約束しているが、過去にも似たような例があったため、そういう意味で再登場の可能性に不安を感じている声も少なくない。
一方で、サトシと一度お別れした後もリーグ戦や有事の際に駆けつけてくれるポケモンも存在するため、決して絶望的というわけでもない。
また、ゲッコウガはプニちゃんと共に行動しているためゲッコウガが戻ってきてくれる時は、プニちゃんと共に戻るかもしれない。
またまた、サトシと別れるときに元のゲッコウガの姿に戻らず、サトシゲッコウガの状態でサトシと別れた。第46話のED前の一枚絵もサトシゲッコウガのままだったのでサトシがいなくてもサトシゲッコウガになれる可能性が高い。
そして『ポケットモンスター(第7シリーズ)』にて再登場が確定、第108話にて変身こそしなかったが活躍、その後も度々姿を見せていた。
- 近年の扱い
新無印ではサトシゲッコウガのシーンは全て差し替えられ登場しないが、一方でめざポケ編では思い出したかのように、OPで『XY&Z』の映像が使われるなど扱いが二転三転している。
公式設定では
- 彼も一応は公式設定に組み込まれたポケモンなのだが、公式サイト「ポケモンずかん」では今まで存在していたサトシゲッコウガのページがいつの間にか削除されている(メガシンカポケモンやキョダイマックスポケモンの項目は存続)。
- 一方で『ポケットモンスターサン・ムーン』公式HPでの項目、『Pokémon HOME』での図鑑ページは3Dモデル閲覧機能共々、そのまま存続している(2023年5月現在)。
余談
- なお、サトシは無印時代ではピカチュウに変身してサトチュウになった事がある。
- また、後の新無印22話ではイメージとはいえ「サトシアゲハント」が登場している。
関連イラスト
関連動画
- 【公式】アニメ「ポケットモンスターXY&Z」特別プロモーション映像 いくZ! サトシとゲッコウガ!
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ゲッコウガ サトシ(アニポケ) サトシのポケモン フォルムチェンジ
0657.ゲコガシラ→0658.ゲッコウガ(サトシゲッコウガ)→0659.ホルビー
同複合タイプのポケモン
バタフリー オコリザル ラプラス ゼニガメ ヨーギラス ヌメルゴン ソルガレオ アーゴヨン……サトシとお別れしたポケモン。
サトチュウ…サトシの方がポケモンになった例。
ギザみみピチュー…同じくアニメとの連動で生み出された個体。こちらは『ハートゴールド・ソウルシルバー』でのみの登場となったが、こちらも『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』にて復活。
セレナ サトセレ…同じく『ポケットモンスター XY』で登場した、同シリーズの象徴。