もしかして:居合切り
データ
初登場 | ポケットモンスター 赤・緑 |
---|---|
タイプ | ノーマル |
ぶんるい | ぶつり |
いりょく | 50 |
めいちゅう | 95 |
PP | 30 |
範囲 | 1体選択 |
直接攻撃 | ○ |
効果 | なし |
英語名 | Cut |
概要
カマやツメなどで相手を切りつけて攻撃するわざ。
初登場から『ポケットモンスター X・Y』までずっとひでんマシン01。
カマやツメの類があるポケモンなら、たいていのポケモンが覚えられるが、ハガネールも覚えられる。
『赤・緑』では居合の達人であったサントアンヌ号の船酔い船長から貰える。ゴミ箱は調べてはいけない。
その後の世代でも、入手できるタイミングは早め。
戦闘以外ではフィールド上にある細い木を切ることができる。
細い木は序盤のフラグ管理のためにいたるところに植わっているため、ある意味重要なわざである。とはいえ、ストーリーが進んで忘れさせると、細い木の向こうにアイテムがあったりする。
なお、『ポケットモンスター ルビー・サファイア』まではポケモンが出てくる草むらもいあいぎりで切ることができた。
ちなみに特性がかいりきバサミだと、刈り取る範囲が広くなるという仕様があった。
戦闘では非常に弱い。
いかにも強そうなわざ名だが、その威力は僅か50。しかも追加効果なし。
PPが多いのでとりあえず弾切れにはなりにくいが、なぜか命中95なので稀に空ぶってしまう。第4世代まででも、「たいあたりよりはマシ」程度の性能しかなかった。
ストーリー上でも最序盤以外はロクに使えないわざであり、大概秘伝要員に覚えさせられることになる。ノーマルタイプで一応75相当にできるビーダル・ニャースはまだ救いがあるか(秘伝要員でニャースなんぞ連れ歩くかは別として)。
『赤・緑』にはわすれオヤジがいないため、ヒトカゲなどの重要なポケモンにうっかり覚えさせてしまうと、わざスロットが1つ使えないわざで埋まるという困ったことになっていた。
『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』からはたいあたりが威力50 (命中率も100) に上方修正。いあいぎりはたいあたりの下位互換にまで落ちぶれてしまった。
ちなみに、いあいぎりで切れる細い木は切っても切っても再生するという謎の生命力を持ち、ポケモン4コマなどでは長らくネタにされていた。
同類としては砕いても砕いても元に戻っている岩(いわくだき、もしくはケンタロスラッシュで破壊する岩)がある。
『ポケットモンスター サン・ムーン』からはライドポケモンなどの登場によってひでんマシンは全て廃止。いあいぎりはわざマシンへの降格もなく、何の特別感もない通常わざ(カミツルギの専用わざ)になってしまった。
たいあたりが威力40に下方修正され再びこちらが威力で勝ったのはいいが、別にカミツルギが使ったところで強くはない(くさ・はがねなので不一致、コイツの攻撃力でもロクに威力は出ない)ため、対戦どころかそれ以外の場ですら見かけない相当地味なわざになってしまった。
わざ名がカッコいいことと、初代から長く登場していたわざであり元は強制取得を強いられるわざのため、強化を望む声も少なくはない。ただ、英名だとただの「Cut」なので和名限定のカッコよさであり難しいところ。
他のひでんわざはライドポケモンが引き継いでいるが、アローラ地方には細い木自体が存在せず、破壊しても復活する謎岩に出番を奪われている。
『ポケットモンスター ソード・シールド』ではこのわざは地味にわざのリストラを免れ、原種のカモネギのレベルアップわざとなった。当初はカモネギしか覚えず専用わざのようなものだったが、後にカミツルギが復活したので専用わざではなくなった。『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』のリメイクである『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』では、他の全てのひでんわざがわざマシン化していることを受けてか、わざマシンとして復活。ひでんマシンと同じようなポケモンに覚えさせられ、習得可能者は増えたが、フィールドでこのわざを使えるのは野生のビッパのみのため、ビッパのイメージが強くなった。
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』では待望(?)の強化要素が登場。特性「きれあじ」を持つポケモンが使用する事で威力が1.5倍となるようになり、ようやく純粋なたいあたりの下位互換という地位からの脱却を果たした……が、現状パルデア地方にいあいぎりを自力で習得できるポケモンが確認されておらず、わざマシンも存在しないという状況であり、日の目を見るのはまだしばらく先になる模様。
各世代のエフェクトや効果音にはバラツキがあり、初登場から『ルビー・サファイア』までは、わざ名そのままに斬撃のエフェクトが出現し、効果音も斬撃音らしいものになっている。『ダイヤモンド・パール』では『ルビー・サファイア』と同様の効果音が鳴りはするが、軌跡が刃物というより太いツメで切り裂いたような短いものになっている。続く『ブラック・ホワイト』では軌跡が長くなりはしたものの、今度は効果音が控えめになってしまった。『X・Y』ではこれまでの袈裟斬りではなく唐竹割りのような軌跡に変更され、エフェクトも少し激しくなった。『サン・ムーン』では『X・Y』と同じ効果音を使いながらも、今度は横一文字に切り裂くわざとして描写され、より居合っぽくなった。地方によって流派が違うのだろうか……?
外伝やアニメなど
アニメ版ではつじぎりを覚えるポケモンが代わりに覚えていることがある。
子供向けアニメで「辻斬り(通りかかった無実の人を斬り捨てる、いわば通り魔的行為)」というワードを出すことがはばかられるための措置と思われる。
バトルでは、ゲーム中の貧弱さを払拭するかの如く、圧倒的な強さと活躍を見せている。『ポケットモンスター XY』のサトシのゲッコウガが最も分かりやすい例。サトシのゲッコウガの場合、わざの演出は通常時は白く光輝く刀を逆手持ちして切り裂き、きずなへんげすると水のクナイを二刀流かつ逆手持ち (上記イラスト) するようになる。非常にカッコいい。これが本当の"いあいぎり"である。
ポケモンカードゲームや『ポケモンGO』においても、単なるダメージわざや通常わざとして設定されている。
ポケモン不思議のダンジョンシリーズでは巨大なエネルギー刀を出現させ、高速で周囲を切り裂くわざとして描写されていて、効果音もかなり激しめ。更に威力も「10」とひでんマシンの名に恥じない威力にアップしているという高待遇。
この威力10という数値は一見するとかなり弱々しく見えるが、ポケダン世界での威力10とはつばめがえしと同等の威力 (本家の数値に直すと威力60相当となる) であるということを意味しており、サブウェポンとしては優秀な部類に入る。本家でもこれぐらい強化されてくれればいいのだが……。
ただし、ひでんマシンであるため、入手可能になるのはメインストーリークリア後となってしまうことが多い。