基礎データ
進化
ミジュマル→フタチマル(Lv.17)→ヒスイダイケンキ(ヒスイ地方でLv.36)
※通常種と進化条件は変わらない。
概要
『ポケモンLEGENDSアルセウス』にて登場したポケモンで、ヒスイ地方の過酷な環境に適応したダイケンキのヒスイのすがた。
タイプはあくタイプが追加され、ゲッコウガ以来となるみず・あく複合のパートナーポケモンとなった。
従来のダイケンキと比べて貝殻の鎧が黒色に変化し、禍々しい赤色の模様が入っている。
至る所が曲がりくねって刺々しく、原種の威風堂々したものから邪悪な鎧を着込んだ黒騎士の様な印象となった。また、髭が通常よりも長い上に爪が真っ赤に染まり、瞳の色も濃くなった。
原種と同じく前腕に備える「アシガタナ」を用いての戦闘も可能だが、原種のそれとは違いフランベルジュあるいは蛇行剣のようなギザギザとした刀身を持つものとなっている。
元のダイケンキが94.6kgだったのに対し、ヒスイダイケンキは58.2kgと極端に軽くなっている。
外見上、ダイケンキの体格としては原種よりもやや筋肉が落ちた(よく見ると胸の厚みが違う)程度の違いしか見られないため、身に纏っている貝殻が軽い材質のものに変わっているのだろうか。
あくタイプに違わず、勝つためには手段を選ばない非情で冷徹な性格に変貌。普段は鳴き声ひとつ出さず静かにしているが、敵が近づくと目にもとまらぬ速さでアシガタナを突きつける。
そのアシガタナの構え方も変わっており、原種が順手なのに対してこちらは逆手へと変化した。
戦闘においても不意打ちや騙し討ちといった、武士道もへったくれもないダーティーな戦法を得意とするようになり、剣術も一刀にて斬り伏せる従来のスタイルから、怒涛の連撃で斬り刻む荒々しいスタイルへと変化した。
その剣技は幾重にも押し寄せる千重波に喩えられ、餌食になった者は長い年月のあいだ傷が癒えなくなってしまうという。
ヒスイジュナイパーやヒスイバクフーンと違い、この姿に変わった理由は特に明かされていないものの、元のダイケンキの戦い方を考えれば何となく察しはつくだろう。
なお、色違いの個体は黒い貝殻の鎧が白くなって原種の通常色に近い色合いになるため、従来のダイケンキが歴戦の古強者になったようなかんろくポケモンの名に恥じぬ雰囲気に変わる。
ゲームでの特徴
LEGENDSアルセウス
- 2022年2月28日に実施された無料アップデート「ヒスイの夜明け」にて追加された『大大大発生』においてフィールド上に直に野生出現するようになったが、設定を反映してか、今までのダイケンキのイメージを覆す俊足で主人公の周りを駆け回り襲ってくる。本作ではつれあるきが出来ない為、ここに来て漸く判明した要素と言えよう。
スカーレット・バイオレット
- ポケモンHOME経由でLEGENDSアルセウスから輸入する事が可能。2023年11月24日からテラレイドバトル「最強のヒスイダイケンキ」が期間限定で開催された。
性能
種族値
同種 | HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ヒスイ | 90 | 108 | 80 | 100 | 65 | 85 | 528 |
原種 | 95 | 100 | 85 | 108 | 70 | 70 | 528 |
変化分 | −5 | +8 | −5 | −8 | −5 | +15 | 0 |
ステータスは原種の攻撃と特攻を入れ替えて耐久面を削り、素早さに回した形となっている。
本作のリージョンフォーム及び追加進化組は素早さが下がっているポケモンがほとんどであるが、ダイケンキのように原種よりも素早くなる例は珍しい。
微妙だった素早さがそこそこの数値にまで上昇したのは朗報。攻撃面に関しても、元々物理技の方が豊富だったダイケンキにとっては此方の配分が噛み合っている。
ヒスイバクフーン同様、複合タイプの追加によって原種よりも対応範囲が広がっている。
通常技に降格した「シェルブレード」に代わる新たな専用技「ひけん・ちえなみ」を習得した。
攻撃した相手に数ターン継続ダメージを与え続ける技となっている。また、シェルブレードと同様に「きれあじ」で威力が上がるのも嬉しいところ。
なお、この技を繰り出す際のモーションはダイケンキファン必見のカッコ良さ。
「サイコカッター」「つばめがえし」「どくづき」などを伝授出来るので苦手タイプへの対抗手段も多い。ただし特殊技に対しては非常に脆いので無理は禁物。
他の御三家のように爆発力のある技は覚えないので、「ひけん・ちえなみ」の追加ダメージが地味にありがたい事も多々ある。
派手なパワーは無いが、全体として原種と同じく堅実な性能に纏まっていると言えよう。
性格は物理攻撃を補強しつつ堅実に攻め込めるいじっぱりやようきが人気。
LEGENDSアルセウスでは特性の概念がなく、特殊攻撃でも火力が出た為ひかえめやおくびょうで育てる人もいたが、現在では後述の隠れ特性も相まって先述した2つの採用率が高い。
第9世代
SVにて判明した隠れ特性は新特性「きれあじ」。ヒスイダイケンキに採用される技が軒並み強化されるので、げきりゅう以上に強力。特にシザリガーと違い、タイプ一致技以外も強化されるのは大きな差別化要素となる。
専用技の「ひけん・ちえなみ」の追加効果にも変化があり、元々あった追加ダメージの効果は「場にまきびしをばらまく」というものに変わった。あくタイプの技は無効化する手段が無く、動けさえすればどんな相手にも必ず追加効果の発動まで約束されているのが魅力。
もちろん元の「まきびし」と同様に設置は3回まで重ねがけが可能であるため、相手が浮いていなければ単にコレを撃ち続けるだけでも後続のポケモンに圧がかかっていくのも嬉しい。
対戦を考えると、最早みず・あく複合としての役割が期待されていないゲッコウガとは戦い方で別の道を歩んでいるため、シザリガーやサメハダーが比較対象となり得る。
特性により「シェルブレード」や「アクアカッター」、専用技の「ひけん・ちえなみ」、相手の能力変化を無視して攻撃できる「せいなるつるぎ」等様々な切断技が強化されるので原種が獲得できなかったみずタイプとしてはやや珍しい技を覚えるという個性が技範囲の広さと火力を両立させた形になった唯一無二のポケモンになるとして注目が集まっている。
惜しい点としては剣盾ではわざマシンにあったクロスポイズンがラインナップから外れた為、覚えさせることが叶わない点だろう。もし覚えられていたらどくテラスタルと元の複合タイプ及びきれあじとの相性の良さも相まって対くさ・フェアリーの強力なウェポンとなっていただけに勿体無い。
原種のダイケンキと比べると気持ち少し脆い点とあくタイプの弱点を持つ以外の全ての部分が殆ど上位版と言って差し支えない。尚テラスタルを使用したら防御面のタイプの条件は同じになってしまうので防護面は同じで攻撃面は完全上位互換。原種は泣いて良いかもしれない。
使うとすれば「とつげきチョッキ」型が1つの型として考えられる。HB特化させた上で「とつげきチョッキ」を持てば、安定して「ひけん・ちえなみ」での場作りができる。「きれあじ」のおかげで攻撃の努力値を削ってもある程度の火力が期待できる。
最大のネックは、9世代でヒスイダイケンキへと進化が出来ないこと。現状の進化条件が「ヒスイ地方で進化」である都合上、どうしても一度ヒスイ地方への輸送が必須になってしまう。これにはもちろんポケモンHOMEを経由してポケモンLEGENDSアルセウスへと移動した上での進化が必須となるため、ソフトを持っていない場合は買うか、持っている人に預けて頼んで進化してもらうなどしないといけない。
次いでもう一つの問題は隠れ特性持ちのミジュマルorフタチマルを用意しなければならないことだったが、こちらも2023年3月下旬~4月上旬にかけて配信されたテラレイドバトル「最強のダイケンキ」で入手できる原種ダイケンキが隠れ特性持ちの個体であるため、これを元手に孵化厳選すればかなり手軽に調達することができるようになった。レイドに挑戦できなかったorクリアできなかった場合でも、運が良ければマジカル交換で孵化余りが流れてくることもあるので、こちらの敷居は大きく下がったと言えるだろう。
シリーズ4~
- 性格がいじっぱりかようきで「きあいのタスキ」や「とつげきチョッキ」でとにかく対面性能を高めたアタッカー型が、最初の方は使われた。テラスタルはかくとう対策のフェアリー、かくとうを半減できる上にフェアリーにも耐性のあるどく、一致技の遂行力を意識したみずがメイン。
- しかしハバタクカミの「ムーンフォース」が跋扈している、ガブリアスなどのじめんアタッカーの「じしん」での等倍ごり押しで案外打開されやすい耐久ラインである、何より四災対策のかくとうウエポンが厄介、などの理由で一瞬使われただけで廃れ、シーズン8で使用率53位と早くも低迷。シーズン9で79位、シーズン10で98位と、次第に環境とは無縁となった。
シリーズ8
- 伝説のポケモン、幻のポケモン、パラドックスポケモンが使用不能のレギュレーションで、かくとうウエポンを呼び込む四災やみずのライバルであるれんげきウーラオスが不在のため、シリーズ開始早々一定数使われるに至った。最終的にシーズン22では一瞬使われただけで使用率50位に落ち着いたが、最終13位構築に王道の「きあいのタスキ」「ひけん・ちえなみ」「アンコール」起点作り型が残っていた。シーズン23最終15位構築にはドラパルトやエースバーンが「とんぼがえり」で逃げる前に上から一致抜群で狩れるようにした「こだわりスカーフ」型がエントリーされた。
使用トレーナー
ゲーム版
※1:最初にミジュマルを選んで進化させた場合
※2:「ポケモンマスターズ」でのバディ
番外作品
ポケモンマスターズ
ショウ&ヒスイダイケンキ
2023年9月29日に実装。「ひけん・ちえなみ」で相手全体の場をあくダメージの場にしつつ、シンクロわざ「ひけん・ちえなみ真打」を連続で使って大ダメージを与える、あくタイプのフィールドロール。EXロールはアタッカー。
このゲームにおけるショウは主人公の先輩の方であり、この個体はラベン博士から貰ったポケモンではなく、時空の歪み内で偶然拾った現代のモンスターボールで捕獲した個体である。実際のLEGENDSアルセウスでも、クリア後に純白の凍土で発生する時空の歪み内に野生のヒスイダイケンキが出現する。
技
ひけん・ちえなみ |
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急所に当たりやすい。相手全体の場をあくダメージの場にする(あくダメージの場: バディーズが行動するごとにあくタイプのダメージを受ける状態) |
キズぐすり |
味方のHPを最大HPの約40%回復する |
シンクロわざ:ひけん・ちえなみ真打 |
【解放条件】相手全体の場があくダメージの場になったとき |
【封印条件】相手全体の場のあくダメージの場が解除されたとき |
攻撃が必ず命中する。特定の場合を除き攻撃が命中したときに急所に当たる。連続で成功したときに威力があがる。ポケモンの他の技をつかうともとの威力に戻る |
通じ合います! |
ゾーンをこわもてゾーンにする(こわもてゾーンはあくタイプの攻撃の威力をあげる) |
味方の素早さを4段階あげる。味方の次回物理技威力ブーストと次回特殊技威力ブーストをそれぞれ2段階あげる |
バディーズ技
クラフト名人の ひけん・ちえなみ |
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★6EXアップ後: 初めてバディーズわざをつかう直前に以下の場の効果を発生させる。このときだけ発生した場の効果の時間を延長する
|
パッシブスキル
調査隊の心得 |
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初めて登場したときだけ以下のすべての効果を発揮する。バディーズわざ発動可能状態までのカウントを1減らす。自分の攻撃を4段階+急所率を3段階あげる |
初登場時場に技ゲージ加速 |
初めて登場したときだけ味方全体の場をわざゲージ加速状態にする |
急所時威力上昇2 |
相手の急所に当たるときだけ攻撃の威力があがる |
攻撃時防御ダウン4 |
専用Pクッキー1ポテンシャルで解放。技での攻撃が成功したときに50%の確率で相手の防御を1段階さげる |
余談
- 元々、ダイケンキが侍をモチーフにしていたこともあってか、今作の和風なリージョンフォームとシナジーが良く、それでいて原種のイメージから離れない程度のアレンジであった為か、ヒスイのすがたの中でもかなりデザイン面での評判が良い。ちなみに、シルエットが判明する前は二足歩行になるのではないかという予想も散見された。
関連イラスト
関連タグ
0502.フタチマル→0503.ダイケンキ(ヒスイダイケンキ)→0504.ミネズミ
同複合タイプ
ヒスイ御三家・最終形態
水御三家・最終形態
ポケモン | 該当地方 |
---|---|
カメックス | カントー御三家 |
オーダイル | ジョウト御三家 |
ラグラージ | ホウエン御三家 |
エンペルト | シンオウ御三家 |
ダイケンキ(ヒスイダイケンキ) | イッシュ御三家(ヒスイ御三家) |
ゲッコウガ | カロス御三家 |
アシレーヌ | アローラ御三家 |
インテレオン | ガラル御三家 |
ウェーニバル | パルデア御三家 |
悪タイプを持つ御三家ポケモン
他関連ポケモン等
その他
- 土方歳三:ファン間での推測に留まるが、モチーフの一つとして説が挙げられている新撰組の副長。ヒスイ地方のモデルである北海道、函館の五稜郭にて最期を迎えた「侍」であり、その手段を選ばない苛烈な戦いぶりが近似している。