もしかして→「変幻自在」
データ
初出 | 第6世代 |
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効果 | 場に出る度最初の1回だけ(第9世代より)、技を繰り出す直前に自分のタイプがその技と同じタイプに変化する。 |
英語名 | Protean |
概要
第6世代から登場したポケモンの特性。第9世代時点では隠れ特性限定である。
この特性を持つポケモンが技を使うとその技タイプに自分のタイプも変化するというもの。相手から受けた技のタイプに変化する「へんしょく」とは効果が真逆。
要はタイプ一致不一致問わず常に自分の使う全ての攻撃技が1.5倍補正がかかるということである。
例えばこの特性を持つゲッコウガの場合は「れいとうビーム」を撃てばこおりタイプに、「じんつうりき」を撃てばエスパータイプに変化し、同時に技の威力に1.5倍補正がかかる。
また、使用すると相手にもタイプがバレてしまうが、「めざめるパワー」も1.5倍補正がかかるようになる。
ゲッコウガは複合タイプだが、本来のタイプ一致技であるみず技やあく技を撃った場合でも各々のタイプに変化し、単タイプに変化してしまう。そのため水・悪タイプであるのは技を撃つ前の最初のターンのみとなる。ちなみに「ふいうち」はタイプが変わる前に攻撃が当たる。
このような特徴から無理にタイプ一致技を採用する必要もなくなっている。
しかしその都度自分のタイプが変わるため、技を使う際に自分のタイプがどう変わるかまで見極めていないと手痛い反撃を食らう。思考停止で使っていると自分のポケモンが今何タイプなのかすら分からなくなってしまう。
特にゲッコウガなら相性補完に絶対に入れたいであろうこおり技は攻撃範囲は広いが同時に弱点の多いタイプでもあるので注意。技を使用した後に「バレットパンチ」や「だいもんじ」でも飛んでこようものなら目も当てられない。
なお、技が当たる直前にタイプが変わる仕様から、技が外れてもタイプは変わる。
この特性をうまく使いこなすコツは「へんげんじざい」という特性を攻撃のための特性としてよりもタイプ相性の耐性面を考慮した防御のための特性と把握して扱うのが良いだろう(もっともゲッコウガは紙耐久の為半減でも倒れる可能性は大いにあるが)。
例えば相手のかくとう技読みで「かげうち」を使えば、ゴーストタイプに変化→相手の攻撃不発といった芸当が出来る。「とびひざげり」辺りに刺さればかなり美味しい。
上述したようにタイプが単タイプ単位で変化するため、4倍弱点の概念が存在しないのも地味な利点ではある。
また、この特性は攻撃技のみに発動すると思われがちだが、実は「でんじは」などの変化技にも対応している。
現時点では隠れ特性の為、カクレオンはORASで図鑑ナビの機能を使えば入手はそれ程難しくないが、ケロマツ系統の場合はXYのフレンドサファリでしか出現しない為、ネット環境やフレンドコードを持つ知人、隠れ特性のケロマツ系統を持っている知り合いなどが居なければ入手出来ないという、人によっては手が届かないものだった。しかし、2016年の劇場版ポケモンで隠れ特性のゲッコウガの配布が決定した為、期間限定ではあるが入手しやすくなった。
第8世代では、この特性と殆ど同一の効果を持つ新特性「リベロ」が登場。
所有者のエースバーンは物理特化の高速アタッカーで、若干だがゲッコウガよりも耐久面に優れている。
ゲッコウガとしては両刀気味の種族値で物理特殊両方で火力を出せるのと、素早さで優っているのが強み。
第9世代ではなんと場に出た最初の1回しか発動しないという弱体化を受けた。こらそこ、へんげん「じざい」じゃないとか言わない。
また、一度テラスタルするとそれ以降は特性の効果が発動しなくなる。
代わりに、「タイプが変わる」という使用上、場に出る→技でタイプを変える→そのタイプにテラスタルと動くことで自身が覚える全てのタイプで一致テラスタルが可能となっている。
元タイプの一致補正が無くなる代わりに瞬間的に2倍補正をかけられるので、高耐久ポケモンを力で押し切る際に有用となる。
そして、へんげんじざい持ちの御三家が総登場するという何とも豪華な状態になった。
尚、第8世代までは「のろい」を使った場合、内部データでは使用者がゴーストタイプならば相手ポケモンに、ゴースト以外なら自分にという対象判定がタイプ変化前に行われる。その後にタイプ変化が起こり、ゴーストタイプとなった後で鈍いor呪いの判定が行われる。
つまり自分の体力を削って自分に呪いをかけるということになる。
第9世代、ポケモンSVでは修正されている。
この特性を持つポケモン
※いずれも隠れ特性
余談
映画『名探偵ピカチュウ』に登場したゲッコウガは、あくタイプのポケモンでありながら普通にエスパー技が通っていたため、この「へんげんじざい」持ちの個体だったのではないかという考察がある。