基礎データ
進化
モクロー→フクスロー(Lv.17)→ヒスイジュナイパー(ヒスイ地方でLv.36)
概要
『LEGENDSアルセウス』に登場するポケモンで、ヒスイ地方の環境に適応したジュナイパーのヒスイのすがた。
同時にヒスイバクフーン、ヒスイダイケンキと並びパートナーポケモン及び第七世代初のリージョンフォームと相成った。まだ初登場から一世代しか経ってないのに異例の待遇である。原種と進化レベルが唯一違うポケモンでもある。
通常のジュナイパーと比べると、体を覆う緑葉の外套が紅葉のような赤色になり、フードも編み傘状に変化した事で、まるで風来坊やマタギの様な出立ちとなった。
その見た目通り決まった縄張りを持たず、餌を求めて渡り歩いて暮らしている。
羽根の芯に空気を蓄える防寒機能を得ており、これによりヒスイ地方の寒冷な環境に適応しているとされる。
タイプもくさ/ゴーストの洋装から一転、ブリガロンと同じくさ/かくとうの和装へとイメージチェンジ。設定の割に相変わらずこおりタイプが弱点なのはご愛嬌。
そんなタイプに合わせてか翼が若干小さくなり、逆に脚部は大きく発達する等、バシャーモよろしく鳥人じみた印象が強くなった。
当然脚力の上昇は目覚ましく、その蹴りの威力は樹木をへし折り、岩石をかち割ってしまうほど。なお、ガラルカモネギ同様飛行する能力自体は健在で、海上などで出すと羽ばたいて戦う姿を目撃出来る。
クールだった性格も、厳しい自然環境を生き抜くため荒々しく逞しい性質へ変貌。一方、敵意のない相手には寛容な一面もある模様。
戦い方は積極的に接近戦を仕掛け力でねじ伏せるスタイルとなり、原種が名前の通り相手に気取らせず先手を打っていたのに対して、こちらは懐に潜り込んで蹴りつけた後に矢で追撃する戦法を得意としている。
原種が弦代わりにしていたフードの蔓も葉か羽毛のように変わっているが、実際はその中に小ぶりながらも現存しており、「矢を番える」という行為は可能。ポケモンホームや第9世代では実際に番えて攻撃するモーションを確認でき、こちらは寝かせ撃ちで矢羽を放つ。
しかし、『LEGENDS』内の攻撃モーションでそれらしい動作は行わず、あたかも虚空から矢を出現させるように射出する。翼の弓自体も小型化した為、射程・命中率より早撃ちに寄った性能となったのかもしれない。
色違いは逆に原種ジュナイパーの通常色にそっくりな配色となる。
ゲームにおける特徴
LEGENDSアルセウス
最初およびクリア後にラベン博士から貰う事ができるモクローから進化させたり、天冠の山麓で発生する時空の歪みや大大大発生で出現するのを捕獲する形での入手となる。
「みねうち」を覚えられるのも特徴だが、本作では主人公がバトルを介さずに直接ボールを当ててポケモンを捕まえることもできるため、本編と比べるとメリットとしてはやや薄い。後述の耐性の問題もあり、誰が相手でも気軽に繰り出せるポケモンでないというのもネック。
オヤブン個体はその仕様上戦闘しないと捕獲できないことが多い(捕獲率低めのボールに拘るなら尚更)ので、捕獲要員が十分に育ってない状態でモジャンボ・カバルドンなど草・格闘に抜群が取れないオヤブンに挑む際には有効か。
幸い今作は技思い出しがいつでもどこでも可能なので、普段はみねうちを外しておきつつ、オヤブンの目の前で適当な技をみねうちに取り換えることも可能。
スカーレット・バイオレット
ポケモンHOME連携に伴い解禁。2023年3月に『最強のテラレイドバトル・最強のジュナイパー』開催され、更に10月に最強のヒスイジュナイパーも開催された。
リージョンフォームなので、通常はポケモンHOME経由でモクロー・フクスローを『LEGENDSアルセウス』へと連れていって進化させる必要がある。
本作ではバトル時の待機モーションが2種類ある珍しいポケモンとなっている。通常は地面に足を付けた公式絵に近い状態だが、稀に常時羽ばたく様子も確認されている。
性能
種族値
同種 | HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ヒスイ | 88 | 112 | 80 | 95 | 95 | 60 | 530 |
原種 | 78 | 107 | 75 | 100 | 100 | 70 | 530 |
- 原種の特殊方面を削って物理寄りに微調整したようなステータス。HPも上昇し耐久面のバランスは向上したが、その代償に元々あまり高いとは言えなかった素早さが更に下がってしまった。身軽そうな見た目に反してブリガロンよりも遅く、素早さが行動回数に直結する同作において、この低下はかなりの痛手となる。
- また、タイプの変更で弱点も増加しており、特にジュナイパーより素早いポケモンの多いひこうタイプに対して致命的に弱いのが難点。「3ぼんのや」から「リーフブレード」などの急所技に繋げる戦術は魅力的だが、上記の欠点が足を引っ張り安定しない場面も多い。早業を駆使してうまく立ち回りたいところ。
- 一方で、自身も鳥ポケモンであるが故にひこう技を多く覚えられる点は長所。下がったとは言え特攻も依然高めで、物理・特殊ともに高威力の技を覚えてくれるため、対応できる相手が少ないわけではない。
第9世代
- 『ポケモンSV』で孵化厳選したモクローを『LEGENDSアルセウス』に送ってヒスイ種に進化させたりすることができる。
- 専用技「3ぼんのや」が威力90・急所に当たりやすい・50%の確率で相手の防御を1段階下げる・30%の確率で相手をひるませると言う破格の性能。
- キョジオーンやカバルドン、ヘイラッシャやディンルーといった物理受けにも「3ぼんのや」型が対策として役に立つ。キョジオーンはかくとうが抜群であるし、ヘイラッシャの「てんねん」はBダウンなら無効化できない。また、いずれもヒスイジュナイパーよりS種族値で劣るため、ひるみ効果を狙いやすい。
- 一方でいわタイプの技が「がんせきふうじ」のみでひこうタイプへの打点は殆どないのが惜しいところである。まぁそもそも相性と素早さではほとんど上を取られるため素直に引いた方がいいのだが。ただし追加効果が優秀であるため、後続へのサポートに繋ぐことも意識はできる。
- 前述の物理受けポケモン4種に加えガチグマには一致技が抜群となり種族値で上を取れるため、意外にもメタを張れる相手が環境に多いのは嬉しいところ。自身もとんぼがえりを覚えるため、交代読みで打つことで、サイクル回しに繋げることもできるだろう。
- きもったま持ちのかくとうタイプ鳥ポケモンとしてカラミンゴは気になるが、こちらの方が耐久では勝り、特定の水や地面の物理受け相手に抜群を取って作戦を崩すのはカラミンゴにはできないことである。
- 総じて草タイプらしく得意不得意や役割対象がはっきりしている中で相手の動きを見極め、その上でサイクルを回すことに向いているポケモンである。
- 現時点のポケモンSVにおいて「みねうち」と「きもったま」を両立できる唯一のポケモンであり、対ゴースト用の捕獲要員としても活用できる。ただし相手を状態異常にする技を覚えないため、捕獲成功率の低いポケモンを捕まえる場合はやや不向き。一応「ねむる」で回復しつつボールを投げるターンを稼ぐことはできる。
- レギュレーションHダブルでは準伝説・パラドックスポケモン以上が不在なことから、中途半端な種族値がネックになりづらくなっている。アカツキガチグマ、ドドゲザンに素早さ種族値で勝り、上から抜群打点を叩き込める上に、ガオガエンも余程素早さに振らない限り上を取れる、こちらにやはり抜群打点のあるサーフゴーやジュラルドンも案外中速トリパ、スイッチトリパ用に素早さをある程度落としていることなどから準速、最速型で上を取れることも多いなどから、実際のバトル上上からかくとう打点を叩き込めるかくとう枠として需要が増した。「きもったま」持ちとして「ふいうち」「くろいきり」「3ぼんのや」「とんぼがえり」と、他の「きもったま」持ちでは真似できない使い勝手を発揮するのも大きい。シーズン22では使用率49位とヒスイジュナイパーにしてはある程度健闘。シーズン23では旬が過ぎて使用率92位まで低迷しているが、依然伏兵程度の実力はある状況であった。
使用トレーナー
ゲーム版
※1:モクローを選んで最終進化させた場合
※2:ポケモンマスターズでのバディ
番外作品
ポケモンマスターズ
テル&ヒスイジュナイパー
2023年10月1日にて実装。パッシブスキルの効果で、バディーズわざを使ったあと味方全員を次回ゲージ消費0状態にするスピードロール。シンクロわざ「3ぼんのや・五月雨」はわざの威力や追加効果の成功率がさがることなく、相手全員に強力な一撃を与える。
技
3ぼんのや |
---|
急所に当たりやすい。50%の確率で相手の防御を1段階さげる。30%の確率で相手をひるみ状態にする |
わざゲージアップ |
自分のわざゲージを3増やす |
シンクロわざ:3ぼんのや・五月雨 |
【解放条件】自分のチームがバディーズわざを1回つかったとき |
【封印条件】この技をつかったとき |
特定の場合を除き攻撃が命中したときに急所に当たる。相手の防御を2段階さげる。相手をひるみ状態にする。対象が複数の場合でも技の威力や追加効果の成功率がさがらない。 |
心をひとつに! |
自分のバディーズわざ発動可能状態までのカウントを1減らす。自分の素早さを6段階あげる。自分を次回抜群威力上昇状態にする。自分の次回物理技威力ブーストを2段階あげる。 |
バディーズ技
時空を流れた者の3ぼんのや |
---|
自分の素早さがあがっているほど威力があがる |
★6EXアップ後: 初めてバディーズわざをつかったときだけバディーズわざ発動可能状態までのカウントを3減らす |
パッシブスキル
調査隊の心得 |
---|
初めて登場したときだけ以下のすべての効果を発揮する。バディーズわざ発動可能状態までのカウントを1減らす。自分の攻撃を4段階+急所率を3段階あげる。 |
B技後次回ゲージ消費無G9 |
バディーズわざをつかったあと味方全員を次回ゲージ消費0状態にする |
B技急所狙い1 |
バディーズわざで攻撃すると急所に当たりやすい |
余談
リージョンフォームを持つポケモンでは初であり唯一の固有のZワザもちである。だが、それは原種の『かげぬい』をアップグレードさせたものであり、ヒスイの姿での専用技『3ぼんのや』をアップグレードさせたものがあるかどうかは不明。
サトシの手持ち、ダブル使用率1位、スマブラ参戦と出世頭のガオガエン、アニメでは最も見せ場が多く、シングル使用率トップ30入りしたアシレーヌ、サトシの手持ちにもなり圧倒的グッズ人気を誇った進化前モクローに対し、ひたすら不遇と言われ続けたジュナイパーであったが、ついにアローラ御三家唯一のリージョンフォームという優遇ポイントを得た。専用技の壊れ性能も公式からのお詫びの品かもしれない。
関連イラスト
関連タグ
図鑑番号順
0723.フクスロー→0724.ジュナイパー(ヒスイジュナイパー)→0725.ニャビー
同複合タイプ
関連ポケモン・グループ等
その他
毛利元就 | 兄弟の団結を説いた逸話「三本の矢」のエピソードで有名な武将。なお、『信長の野望』のコラボレーションゲーム『ポケモン+ノブナガの野望』ではモトナリが登場しており、彼はくさタイプのエキスパートである。 |
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