データ
概要
第4世代より存在するわざの一種。
カマやツメをハサミのように交差させ敵を切り裂く技。
初登場時から技マシンの常連となっている。
英語名は「X-Scissor」。ちょっと中2っぽくてかっこいい。
第3世代までまともな虫技が準専用技「メガホーン」しかなかった際、漸く現れた汎用性が高い物理攻撃技。
威力・命中率共に安定した技ではあるが、カマやツメがないと使えないからなのか虫タイプ習得者はそこまで多い訳ではない。一方で刃物になる部位さえあれば大体のポケモンが使用することが可能なため習得者自体は多い。
名前から「きりさく」の虫版という連想をされやすいが急所に当たりやすくはない。敵を切り裂いているんだから当たりやすくても良いとは思うが。
同じ威力でカマやツメを使って攻撃する「ドラゴンクロー」の虫版といった感じであろうか。
対戦での変遷
登場当初はこの安定性と汎用性でメインウェポンに採用することも少なくなかったが、現在この技を主力に据えているポケモンは余りいない。ヌケニン・アーマルド・物理型虫アルセウス等が採用する程度である。
……というのも、
- そもそも「メガホーン」があるので採用意義が薄いペンドラー・シュバルゴ・アリアドス
- 「スカイスキン」が強力なのと、技スペースが不足しているメガカイロス
- 特性「テクニシャン」のせいで「むしくい」の方が強いハッサム・コロトック
- 専用技「こうげきしれい」の方が強いビークイン
……という様に、「習得者の大半が他技を採用した方が強い」という状況なのである。
何か追加効果や特殊効果でもあれば採用の余地が生まれるのであが……。
サブウェポンに据えるにも、虫技は決して通りが良い技とはいえないため辛いところ。
一応第5世代ではサザンドラ対策として搭載するポケモンも少なくなかったが、フェアリータイプが追加されてサザンドラの数も減り、技通りも悪くなった第6世代以降はサブとしての役割も減少した。
第7世代では「きゅうけつ」に威力が追い付かれる+わざマシン化という異常事態が発生。
むしタイプの強力な技が大量追加される中、「シザークロス」は相変わらず。新登場のむしポケモンも悉く強力な虫技を覚えてしまう。「シザークロス」の冬の時代はまだしばらくは続きそうである。
例外としてヌケニンはどちらも習得可能ではあるものの、HP1固定により体力回復効果に意味がない。それどころか特性「ヘドロえき」を有するポケモンに使ってしまうと即死してしまう都合上、上述した通り「シザークロス」が採用される。
第8世代でもコレといった強化は貰えず、アイアントには新しく「であいがしら」が与えられたことにより、虫自体は増えたのにさらに使用者が減ってしまう自体に。
しかし、第9世代では新たに切断技というカテゴリーが登場し、この技威力を1.5倍へ強化可能な新特性「きれあじ」も同時に登場した。
これによってバサギリは「メガホーン」と同じ威力で攻撃出来るので強力なメインウェポンとして扱える。他にも、エルレイドもあく・エスパーへの有効打としてサブウェポン候補の1つとなった。
一方碧の仮面では威力命中率が同じで攻撃が100%ダウンする上位互換技「とびかかる」がわざマシンとなった。
内定していた虫は既に「シザークロス」が必要ないポケモンが多かったため、これによって「シザークロス」が必要なくなったのはハハコモリ位であったが、今後も増えて行く可能性が高くなった。
メディアミックスでの登場
マーシュ戦ではシュシュプが展開した「トリックルーム」を「シザークロス」で破壊するという離れ業を見せ付けた。
「虫はエスパーに効果抜群」であるかららしいのであるが、良いのかそれで。
サン&ムーンではアーゴヨンが使用したが、黄緑のオーラを纏った針で突撃するというもので、どう見ても「シザー」でも「クロス」でもないのは突っ込んではいけない。