「我が心に答えよ、キーストーン! 進化を超えろ! メガシンカ!!」
CV:小野賢章
概要
アニメ『ポケットモンスター』シリーズに登場する青年トレーナー。
サイドストーリーにあたる「ポケットモンスターXY特別編 最強メガシンカ」の主人公でもある。
メガシンカに必要なキーストーンはゲームの主人公同様、左手首にメガリングとして身に付けており、黒い服装と青いマフラーが特徴的だが、恐らくパートナーであるメガリザードンXの要素を記号化したものだと思われる。
「メガシンカを極め、最強の頂点に立つ事」を目標としている。
現在はフレア団のボスであるフラダリの直轄の部下として、彼の指示のもとに行動しており、その中で最強を目指してアヤカやルイ、ズミら名だたるメガシンカ使いとバトルを繰り広げている。「マノンのメガシンカ絵日記」の描写によれば、本編外でも数多くのメガシンカポケモンとバトルをしているようである。
そして、アニメ『XY&Z』にてようやく本編に合流。
外伝における主人公がアニメ本編に絡んでいくのはこれまででも初の試み。
人物
クールで掴みどころのない性格だが、パートナーであるリザードンを始めポケモンへの愛情は確かなものであり、プラターヌ博士の研究所のコダックやガブリアスにも懐かれていた(そのため、マノンからも「なんかちょっと怖い感じだけど、ポケモン大好きだなーって思うし悪い人じゃない」と評される)。
また、ポケモントレーナーとして一線を画す実力を持ち、チャンピオン(サトシを含む)を除き四天王であるパキラに勝利した唯一の人物でもある。
マノンにフラベベの捕まえ方をアドバイスするなど、面倒見の良い一面も見られる。
また、遺跡の調査でメガレックウザが暴走した時は、降り注ぐりゅうせいぐんから身を挺してマノンを庇い負傷している。
当初は自分についてくるマノンを少しめんどくさがっていたが、次第に自分の身を案じてくれるマノンのことを大事に思うようになっていく。
メガシンカエネルギーの『平和利用』を目指し、自分に道を示してくれたフラダリに対しては全幅の信頼を置いており、フラダリもまたアランのことを気に入っている様子。
フラダリに言われた「己の思いを成し遂げたければ、最強であれ」はアランの心にある種の呪いのように残っており、アランが最強を目指すのは、最強でなければマノンやプラターヌといった自分にとって大事な人を守れないという思いからである。しかし、その純粋さ故にフラダリの計画に利用されてしまうことになる(ツワブキ・ダイゴも遺跡調査に利用されているため、アランが騙されやすいというよりフラダリが相当な策士だったといえる)。
上述したメガシンカ時の掛け声、おまけコーナー『メガシンカ絵日記』の発言など、言動がどことなく青年臭い。
アニメのミニコーナー「カロスリーグ通信」ではかなりのイケメン男子として紹介されている
活躍
過去
元々はプラターヌ博士の助手。
ポケモンXY68話ではプラターヌの回想でも登場。研究所のガブリアスは、かつてフカマルだった頃にアランの手で保護され、進化の過程を段階的に目の当たりにしていた。
プラターヌの研究の一助にならんことを願って、メガシンカ研究のためヒトカゲと共にメガストーン探しの旅に出た。
しかしメガストーン探しは上手くいかず、行き詰りかけていた所をフラダリと出会う。「己の思いを成し遂げたければ、最強であれ」と彼に言われ、メガリングとメガストーンを譲り受ける代わりに「平和のため」にメガシンカエネルギーの研究をする彼に協力することになる。
以降は「フラダリラボ研究員」フラダリ直轄の部下として、彼の指示のもと、メガシンカエネルギーの収集などのためメガシンカポケモンと戦ったり、古代の遺跡の探索を行う。
しかし、フラダリから、「メガシンカエネルギーについての研究を公表すればそれを悪用する者が必ず出てくる。そういった者からプラターヌ博士の名誉を守るため、博士をこの研究に巻き込んではいけない」という指示により、フラダリラボ所属になった旨をプラターヌ博士には伝えておらず、以降はプラターヌを案じるがゆえに彼と距離を置くようになる。
ACTⅡ
ActⅡではフラダリの指示でホウエン地方に向かい、いつものようにメガシンカ使いであるダイゴに興味を持って、彼と一戦交えるが、フラダリの介入により勝負はお流れとなる。
その後、ダイゴとフラダリの持つメガシンカに関する情報を元に、巨大なメガシンカエネルギーを放つ巨石のある遺跡へたどり着くが、メガレックウザの暴走の中、アランはマノンを庇って左肩を負傷し、巨石はいずこかへ消失してしまう。
消えた巨石の反応がカナズミシティにあるとわかったことでカナズミシティへ向かう。
ACTⅢ
ホウエン沖に出現した巨石の力を狙い、ゲンシグラードン・ゲンシカイオーガが巨石に向かっていることを知る。アランの身を案じるマノンも振り切り巨石を守るため、ホウエン沖に向かう。
ゲンシグラードン達との戦いの余波で怪我を負いながらも巨石はフラダリが確保することに成功する。戦いの後、自分を追ってきて危険をかえりみずに助けてくれたマノンを大切な存在だと意識するようになるが、マノンをこれ以上危険な目に合わせたくないという思いから、マノンをホウエンに残したままカロスへ帰還することとなる。
ActⅣ
メガレックウザ達伝説のポケモンには勝てなかったことを悔やんだアランはより強くなることを願い、自らの目標のため、自分の依頼でフラダリが用意してくれた「メガシンカポケモン使いの10人抜き」に挑む。
途中でアランを追ってカロスへやってきたマノンと再会するが、マノンを守るために強くなろうとするあまり彼女を巻き込みたくないという思いから、彼女から距離を置こうと「お前がいると強くなれない」と拒絶してしまった。
最終的には四天王パキラを含む、メガシンカポケモン使いの10人抜きには成功するものの、とある事情でマノンのハリさんが昏睡状態になってしまい、マノンが笑顔を失ったことを知ったアランは、彼女の笑顔を守れなかった自分を悔やむこととなる。
マノンのハリマロンを救うため、そして、マノンにもう一度笑顔になってもらうために、アランは再び新たな戦いに赴く。
自らが、カロスに危機をもたらす組織の尖兵にさせられているとも知らぬまま……
XY&Z
13話『最強メガバトル! ゲッコウガVSメガリザードン!』にて本編に登場。
サトシとショータとのバトルを偶然目撃し、ゲッコウガに起きる謎の現象に興味を示し、サトシにポケモンバトルを申し込み、ゲッコウガを追い詰め、例の現象を起こさせるも実力差を見せつけ勝利する。
14話でフレア団の一員であるモミジ達がZ2捕獲に苦戦しているのを見かねたクセロシキとフラダリの命により、支援に向かった。10%、50%と形態を変えながら攻撃するZ2を、アランの手持ちポケモンであるメガリザードンXの攻撃で不意を突かれ、その隙をついてジカルデを捕らえることに成功する。その際、ロケット団にフレア団と関わりがあることを知られる。
Z23話で再登場、13話で交わした約束のバトルを行い、途中でサトシゲッコウガ現象が発動するが、バトルの途中でサトシとゲッコウガが倒れてしまったためバトルは中断となってしまう。
カロスリーグを目指してはいなかったものの、自分とは違いバトルを純粋に楽しむサトシに影響されていき、サトシの目指すリーグに興味を持つ。
そしてZ30話のラストにて、コルニをして「強い…!」と言わしめる実力でメガルカリオを倒し、ファイトバッジを入手。これが8個目のバッジであり、カロスリーグへの出場資格を手にした。
リーグに参加する目的は「戦いたいひとがいる」からであり、「うまく当たるといいね」と言うコルニに対して「そいつはかなり強い。必ず上まであがってくる」と述べている。劇場版『ボルケニオンと機巧のマギアナ』に於いてのプロローグでこのバトルの冒頭が描かれており、リザードンをメガリザードンXへとメガシンカさせている。
Z32話にて、サトシ達と共にカロスリーグに参加。第1試合にてトロバをリザードン単騎で退けている。
Z34話での準決勝戦では、最強メガシンカActⅠ以来の対戦となるルイ相手のフルバトルにリザードンとメタグロスのみで勝利。この際シトロンが、アランがリーグ中に使用したポケモンはリザードンとメタグロスのみである事を明かしていた。
Z37話。迎えたサトシとの決勝戦で、謎に包まれていた他の4匹が明らかになる(後述)。
そしてZ38話でサトシとの大接戦の末に勝利し、見事カロスリーグ優勝を飾った。
しかしZ39話にて、フレア団に操られたZ2が赤いジガルデとなって暴走を開始。急いでマノンと合流しようとしたが、その途中でコレアと接触。その際に自分がフレア団と繋がりを持っていたことをサトシに知られてしまう。
Z40話ではフラダリから「アランがメガシンカエネルギーを集めたおかげでフレア団は計画を遂行できた」と説明を受けたことで、自分自身がミアレシティが壊滅する原因を作った責任を感じ愕然とするが、サトシゲッコウガの力で拘束から解き放たれたサトシに説得されたことでフラダリの暴走を止めることを決意し、リザードンにサトシのポケモン達を拘束から解放させた後、サトシと共闘する形でフラダリと対峙する。
そしてZ43話にて、起動した伝説の巨石に取り込まれていたハリさんを助け出すべく、カルネ率いるカロスのジムリーダー逹、ホウエンから駆けつけたダイゴ、フラダリから離反したパキラ、プラターヌ博士、バシャーモ仮面、ロケット団、そしてサトシ逹と協力して伝説の巨石の内部へと乗り込み、無事にハリさんを助け出すことに成功。
フラダリの野望が阻止された後、ハリさんも無事に目覚め、マノンに今までのことを謝罪した後に和解した。
事件解決後、詳細は不明だが自ら警察に出頭しており、フラダリに利用されていただけなのもあってお咎めはなかったようだが、しばらくは事情聴取を受けていたらしく、Z44話にてプラターヌ博士と共にようやくマノン逹のもとへ帰還した。
ハリさんを助けるとはいえ、フレア団に協力してしまったことに対して罪の意識を感じていたが、サトシやプラターヌ博士から励ましの言葉を受け、再びプラターヌ博士のもとで助手として働くことを決意する。
Z47話では再びゼロからスタートするべく、マノンと共にカロス地方の各地で反応が確認されたメガストーンの調査を、手始めに鉱脈が発見されたフロストケイブの洞窟へ向かう事になり、サトシと再戦の約束をしてから別れを告げた。
なお、フレア団の事件の参考として警察に提出したため、Z44話以降は今まで腕に付けていたメガリングを外しており、リザードンもリザードナイトXを装備していない。
新無印
その後、新無印108話でサトシの回想で登場。
そして翌109話、マスターズエイト第6位に入っていた事が判明。
パートナーは変わらずリザードン(メガリザードンX)であることから別のリザードナイトXを自力で発見し、別のメガリングを入手した形で自分で再度メガシンカの力を物にしたと思われる。
マスターズトーナメントでは1回戦から無敵のチャンピオン・ダンデと対決し、圧倒的な実力差に完敗したが、後の122話でチャンピオン・カルネも同じように圧倒的な実力差で呆気なくダンデに完敗しているのを考えれば、チャンピオンと同等の実力まで成長していたと思われる。
手持ちポケモン
はがねタイプとあくタイプが多い&カロスまでの全世代が揃っている。
- ヒトカゲ(CV:古島清孝) → (リザード) → リザードン → メガリザードンX(CV:佐藤健輔)
- メタング → メタグロス
- バンギラス
- マニューラ
- キリキザン
- ケンホロウ
- ブリガロン(マスターズトーナメントで使用)
- カラマネロ(マスターズトーナメントで使用)
各個の詳細はそれぞれの記事で。
余談
ゲーム版ORASのエピソードデルタにて、アクア団・マグマ団アジトでのイベントを終えた後に手持ちに早期購入特典で手に入る色違いのダンバル(進化していても可)を入れてトクサネ宇宙センターに行くとダイゴがレックウザと昔戦った事がある事、そして『くろい メガリザードン使いの 少年トレーナー』の事を思い出す、と語ってくれる。
メタ的な話をすれば一種のファンサービスであろうが、ひょっとするとゲーム版の世界にもアランは存在しているのかもしれない。
ポケモンマスターズの2周年記念イベントにおいて、ダイゴが「かつて レックウザと 戦ったことが あってね」と最強メガシンカでの出来事を思わせるエピソードを語った。
メタ的な話をすれば一種のファンサービスであろうが、ひょっとするとポケマスの世界にもアランは存在しているのかもしれない(というか上記のORASのイベントがあったからこそ重度のポケモン公式オタクたるポケマスで匂わせが出来たのだろう)。
Z編32話では、使用ポケモンにカメックス・ルンパッパがトロバに倒されたかのような掲示板の表示があったが単なるティエルノの手持ちポケモンがアランのものとして表示されていた作画ミスである。
誠実な性格でトレーナーとしての実力も高いアランだが、リーグでサトシを負かしたことを不満に思う声は少なくない。
ただし、この件に関してはXY編に限った話ではなく、BW以前のシリーズも同様にサトシはリーグ優勝を逃している。
また、サブタイトルは「リーグ優勝」であって「サトシ優勝」ではなく、公式からサトシが優勝するとは一言も明言されていない。
無論「『リーグ優勝』であって『サトシ優勝』じゃない」を言い訳と捉えられてもおかしくはなく、誤解を招きかねないサブタイトルなのもまた事実。その反省か、後のサン&ムーンのリーグ決勝戦のサブタイトルは『誕生! アローラの覇者!!』とどちらが勝っても違和感がないものになっている(結局サトシが勝ったが)。
これまでサトシの優勝を阻んできたトレーナー達がリーグ直前、もしくはリーグ中に唐突に登場している一方、アランはシリーズの初期から外伝の主人公という形でストーリーに携わってきた。
「いきなり現れたトレーナーがサトシを負かしてしまう」という理不尽にも思える展開を改善しようとした結果がアランなのだとも捉えられるだろう。
多少騙されやすいと評価されることもあるが、実際はダイゴでもフラダリの本性を見抜くことはできず遺跡調査に協力してしまったこともあり、終盤で「フラダリさんにはしてやられたよ」と語っている。
Z編40話ではフラダリから「アランがメガシンカエネルギーを集めたおかげでフレア団は計画を遂行できた」と説明を受けるシーンがあり、アランがマノンのためにカロスリーグを優勝したためフレア団が目的を達成できたということになり、XYシリーズのクライマックスがフレア団との戦いになったと見ることができる。
Z編43話ではハリさん救出のため伝説の巨石内部に侵入した際、足元から突き出た鋭い結晶をバク転(しかも片手)で回避していた。
長い旅で体が鍛えられたためなのか、ポケモン研究者でありながら身体能力は高いようである。
ちなみに3DSゲーム版の『ポケモンXY』では、チャンピオンロード目前の21番道路にアランというベテラントレーナーがいる。
見た目と年齢もそうだが、口調が荒々しいため同一人物ではないと思われる。
手持ちはカバルドン(Lv55)とアマルルガ(Lv57)の2体。
新無印編ではアラン本人のストーリー上の必要性が既になくなった為か、シロナやアイリスと異なってマスターズエイトでのサトシとの会話が描写されていない。
関連イラスト
関連タグ
XY&Z(アニポケ) アニポケ メガシンカ カロス ホウエン
ポケモンサイドストーリー 最強メガシンカ ボルケニオンと機巧のマギアナ
マノン プラターヌ博士 フラダリ ツワブキ・ダイゴ サトシ アヤカ ルイ コルニ
サトシの歴代ライバル
オーキド・シゲル → ヒロシ → マサムネ → シンジ → シューティー → ショータ → アラン → グラジオ
関連キャラクター
カルム…ポケモンマスターズにおける中の人繋がり。共通点としてカルムはゲームの主人公に対しアランはアニポケ特別編の主人公。互いにメガシンカが使えるのと左手首に身につけているメガリングが一緒。マスターバディーズで色違いのゲッコウガが実装されたことによって共に御三家のエースを連れているトレーナーになった。
ヒロシ ハヅキ ベル カキ クロス…歴代アニポケにおける炎御三家を連れたライバル。