基礎データ
全国図鑑 | No.0521 |
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ローマ字表記 | Kenhallow |
分類 | プライドポケモン |
タイプ | ノーマル / ひこう |
高さ | 1.2m |
重さ | 29.0kg |
せいべつ | 50%♂・50%♀ |
特性 | はとむね / きょううん |
隠れ特性 | とうそうしん |
タマゴグループ | ひこう |
地方図鑑
イッシュ図鑑(BW/BW2) | No.027/No.016 |
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ガラル図鑑 | No.028 |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
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日本語 | ケンホロウ | ケーンホロロ(キジの鳴き声)+けんもほろろ(取り付く島もないさまを表す諺。キジの鳴き声や羽音が由来とされる) |
英語・スペイン語・イタリア語 | Unfezant | unfazed(動じない)+pheasant(キジ) |
ドイツ語 | Fasasnob | Fasan(キジ)+Snob(スノッブ) |
フランス語 | Déflaisan | déplaisant(鼻持ちならない)+faisan(キジ) |
韓国語 | 켄호로우 | 日本語名の音写 |
中国語(簡体字) | 高傲雉鸡 | 高傲(傲慢)+雉鸡(キジ) |
中国語(繁体字) | 高傲雉雞 | 高傲(傲慢)+雉雞(キジ) |
中国語(大陸) | 轰隆雉鸡 | 轰隆(キジの鳴き声)+雉鸡(キジ) |
中国語(香港・台湾) | 轟隆雉雞 | 轟隆(キジの鳴き声)+雉雞(キジ) |
ポーランド語 | Unfezant | 英語名に同じ |
ロシア語 | Унфезант | 英語名に同じ |
タイ語 | เคนโฮโล | 日本語名の音写 |
進化
マメパト (Lv.21)→ ハトーボー (Lv32)→ ケンホロウ
概要
ポケットモンスター 第5世代『ブラック・ホワイト』から登場する、おなじみの序盤鳥の最終進化系である。
鳩から雉に進化したが、ポケモン世界では極自然なので気にする必要はない。キジバトつながりの可能性がある(ちなみに、鳩はハト目ハト科、雉はキジ目キジ科で別ものなので注意。キジバトは鳩のグループに入る)。
モチーフは日本の国鳥なのだが、初登場の第5世代の舞台はアメリカのニューヨーク付近がモデルであり、日本がモデルの地方に(マメパト族が)野生で出現したのはORASの一回限りとなっている。
トレーナー以外の人間には決して懐かない性質を持ち、それ故にケンホロウのトレーナーになれば一目置かれる模様である。
名前の由来は「けんもほろろ」のことわざである。
すがた
ニドラン系の如く♂と♀で姿が著しく変わるポケモンでもあり、♂だとピンク色で2本の触覚が生えたようなトサカを頭部にまとっているが、♀では黒のすっきりとした頭になっている。
♂は派手なトサカを備えているからか、飛行能力は♀を下回るとの設定がある。だが、実戦においては別に♂♀で素早さに違いがないので気にする必要はない。
第8世代の図鑑ではより研究が進んだのか「メスは持久力、オスはスピードに優れる」との解説がなされている。
『Newポケモンスナップ』の描写によるとモデルになったキジよろしく、メスが巣にある卵を守る一方でオスが食べ物を集めてくるようである。『プライドポケモン』の分類と見た目に反し、どうやら夫婦仲は良いらしい。
また、水源のある竹林から雪が降り積もる雪原まで、様々な環境下に適応できる逞しさを持っている。
色違い
色違いはどちらも黄色みがかり、特に♂️はトサカの色が紫色へと変化する。
ゲームでの特徴
野生では、『BW』では迷いの森、『BW2』では6ばんどうろの揺れる草むらから出現する。
ストーリーにおいては、『BW』ではフキヨセジムのジムリーダー・フウロ、ライバルであるチェレンの手持ちで登場。『BW2』ではライバルであるヒュウの手持ちでも登場する。
フウロに関しては『BW2』でのジム戦ではエアームドに替わられてるものの、PWTでは登場する。
ハトーボーから進化させたり、過去作から連れてこよう。
第8世代から
ワイルドエリアにて、「キバこのひとみ (ランダム・晴曇雨雷照雪霧)」 「ストーンズげんや (固定シンボル・曇)」 「きょじんのかがみいけ (固定シンボル・晴曇照)」 「ナックルきゅうりょう (シンボル・空中)」、DLC『冠の雪原』ではダイマックスアドベンチャーで出現する。
性能
種族値
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | |
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第5世代 | 80 | 105 | 80 | 65 | 55 | 93 | 478 |
第6世代~ | 80 | 115 | 80 | 65 | 55 | 93 | 488 |
- 今一つな火力
ムクホークには劣るも攻撃力はそこそこ高く、更に特性が『きょううん』ならば急所にあたりやすいので、ごり押しも出来なくはない。
一方もう一方の特性『はとむね』には7つの傷……ではなく相手に防御を下げられない効果があるが、たいして耐久のないケンホロウに防御を下げる技が飛んでくる場面事態が稀なため完全に外れ。
しかも、覚えられる物理飛行技にロクな物がないため火力は今一である。
- 登場当時は遺伝経由でもブレイブバードやドリルくちばしを覚えない。
- わざマシンに頼ってもまともに扱えそうなタイプ一致技は、つばめがえしやノーマル技のおんがえし位しかない。タマゴ技は言わずもがな(尚、補助は充実している)。
- レベル上げの果てにようやくまともな威力のタイプ一致技を覚えた……と思ったらゴッドバードだったオチ。
- 極めつけにアクロバットの技マシンをくれるフウロが使うポケモンなのに、アクロバットを覚えられない。
反面、エアスラッシュなどの特殊技はそこそこ充実している。しかし肝心の特攻種族値が65しかない。
矛盾溢れる何ともチグハグな性能に、頑張って育てていた多くのTRAINERはSHOCKを受けた。
ポケモンBW2では教え技によって様々な強敵(とも)達が強化される中、ついにケンホロウもその恩恵を受け真の救世主に覚醒……しなかった。まともな物理技は全く追加されず、せいぜい役割破壊のねっぷう程度。
ちなみに隠れ特性は「とうそうしん」。
とうそうしんは自分と同じ性別のポケモン相手に技の威力が1.25倍されるが、異性相手には0.75倍になってしまうリスキーな特性である。
現状はとうそうしんが発動したとしても、威力はあおぞらプレート持ちすてみムクホークのブレイブバード>とうそうしん発動ケンホロウのゴッドバード(持ち物はパワフルハーブで縛られるため)であり、ほとんどメリットはないに等しい。『きょううん』ケンホロウにパワフルハーブゴッドバードを使わせて急所に賭けた方がまだマシである。
ノーマル技の方もおんがえしにとうそうしん補正がかかったとしても、通常特性のムクホークのすてみタックルに威力で負けてるので話にならない。
また、状態異常でからげんきを撃つにしても、オオスバメの方が威力が高く優秀。
よって、不安定なとうそうしんで威力アップを狙うよりも、素直にすてみムクホークやこんじょうオオスバメを使った方がいい。
- 差別化困難なレパートリー
更に覚える技がごくありふれたものばかりであるせいで他の序盤鳥との差別化が難しいのも逆風である。
- 退かぬ! 媚びぬ! 省みぬ!!を旨とし、ブレイブバードやインファイト、いのちがけ等々の防御を捨てた戦い方を得意とするムクホーク
- 刹活こ……もとい特性『こんじょう』とからげんきのコンボを与えられて、道具の効果による猛毒や火傷で自らの命を投げ捨てつつも、序盤鳥最強の破壊力を呼び覚ますオオスバメ
- 力では一歩及ばないが南斗暗鐘拳、もといさいみんじゅつ、リフレクターなどの豊富な補助技の使い手であり、自身は相手からの眠り妨害されなくなる特性の『ふみん』によって、中々の活躍が期待できるヨルノズク
- ドリルライナーの習得と隠れ特性『スナイパー』によって、他との差別化に(一応)成功したオニドリル
- 序盤鳥ではないが、ノーマル/ひこう最速のタイプ一致「あばれる(威力が120に強化)」の使い手へと成長したドードリオ
等々……ケンホロウでできる戦法は大体他のポケモンでもできる。
極めつけは同期であるウォーグルの存在。
彼も同じくムクホークをライバルとしているため、割を食っているが技バリエーションはケンホロウに勝り、火力や特殊耐久面も上となっており、ケンホロウの立場を危うくしている。
- そして第六世代……
XYでは攻撃種族値が10上昇した。
が、ピジョットに素早さで追い抜かれてしまった。
また、これでも宿敵のムクホークの攻撃にはギリギリ届いておらず、更にこちらも特防も10上昇したため、特殊耐久でも完全に下位互換になってしまった。実はこれでもムクホークより合計種族値はわずかに上だったりするのだが、種族値配分の重要性を思い知らされる。
また、この世代から急所の仕様が変更され、急所ランク+3で確定急所となった。早い話〈きょううん+ピントレンズ+急所に当たりやすい技〉で確定急所攻撃が行えるのである。
威力こそ2倍から1.5倍に下がったものの、一芸を手には出来た。もっとも、『きょううん』持ち個体全ての話ではあるのだが……。
上記のように特殊技はそこそこ充実しているため、種族値に手を加えるならこうげきととくこうを入れ替えるだけで救済・差別化できたと思うのだが、むしろその無駄に充実した特殊技の顔色をうかがうかのように、中途半端に割かれた特攻がムクホークとの差を広げた仇になっている気がしなくもない。仮に攻撃と特攻が入れ替わってもそれはそれでメガピジョットがいたりする。
追い打ちを掛けるようにファイアローが登場してしまった。
更にケンホロウができないパワフルハーブゴッドバードからのアクロバット戦術が、ルチャブルにできてしまった。
新たにできるのは特性『きょううん』を用いての確定急所くらいである。しかし、そちらにもドンカラスが……
以上の事実から、残念ながら現状では大きな哀しみを背負った性能であると酷評せざるを得ない。
前作のムクホークによってテンションが上がっていた多くのトレーナー(特に鳥ポケファン)はこう思ったに違いない。
『ゲーフリの血は何色だ!』と……
- 一方その頃ダブルでは
だが、以上の話はシングルバトルでの話。
ダブルバトル・トリプルバトルでは仕様変更の追い風を受けた個性的な戦術=「ホロウビアル」が確立された。
そのギミックとは、いかりのつぼ持ちのワルビアルの秘孔……もとい急所をケンホロウが突く=攻撃する。
これにより攻撃が最大まで上がったワルビアルが、じしんやいわなだれでヒャッハーする算段。
ちなみに、ケンホロウの素早さはワルビアルよりちょうど1だけ高い。芸術的な噛み合い方である。
前述のきょううん個体であるドンカラスではすばやさも低く、主に採用されるつじぎりがタイプ一致となってしまい、このギミックには適さない。まさしくケンホロウのためにあるようなギミックと評価できよう。
単体性能ではBWの同輩、テラキオンを叩く方が強い。しかし、向こうはダブルバトルだと最高4段階上昇、『いかく』が入っていれば更に落ちる。
しかし、ホロウビアルならば問答無用で最大まで上がり、先発でのサポートも出来る。
一方相手はトリプルバトルでは最高6段階上昇、いたずらごころ持ちエルフーンやダークホールで警戒を余儀なくさせるドーブルと組んだ「エルテラドー」構築は対策必須の強力なコンボであり、分かっていてもテラキオンを積ませるかドーブルに眠らされるかの理不尽な二択を迫られる。
ダブル・トリプル問わず活躍の機会があり、メインウエポンのじしんと相性の良いホロウビアル、トリプル専門ながらトップメタの一角であるエルテラドー。どちらが好みかは分かれるところ。
PGLで公開されているレーティングバトルのデータでも、ケンホロウに採用されている技は第六世代でようやく覚えた弱点を突けるまともな不一致物理技つじぎりと、変化技のおいかぜやちょうはつの採用率がぶっちぎりで高く、肝心の飛行技の採用率は全体でわずか10%前後のみと、とても飛行タイプ持ちの鳥ポケモンとは思えないような現状である。
この他にもはがねのつばさやとんぼがえりを覚えるが、相手にダメージを与えて交代できる後者はともかくとして、前者は性能が微妙であるために存在はあってないようなものであった。
補助技ではさいみんじゅつ、あさのひざし、ねがいごと等々の技が使えるが、耐久はお察しレベルであるのでこれらもイマイチ噛み合っていない(おまけにさいみんじゅつは当たれば強力だが、命中率がかなり不安定なのがネック)。
- 第八世代では
リストラの波に飲まれる中、ムクホークを差し置いて抜擢された。
これだけでもケンホロウにとってはありがたい環境ではあるのだが、技レコードを介してついに悲願のブレイブバードの習得を果たす。
更に新技のダブルウイングを教え技で習得可能。
素早さが足りない点もダイマックスすれば一致のダイアタック、ダイジェットがどちらも素早さに関係する技のためカバーできる。
それどころか、新規にきあいだめも取得し、特性『きょううん』と合わせて確定急所をピントレンズなしで行えるようになり、他のノーマル飛行複合と差別化を果たした。
その一方でもう1つのメインウエポンのおんがえし(やつあたり)は没収されており、Zワザの消滅や相棒ワルビアルのリストラもあった(後に鎧の孤島で復活した)りと、向かい風もそれなりに大きいのは悔やまれるが、ケンホロウ単身で見ればようやく報われただろう。
- 第9世代
SVではリストラされてムクホークが帰還している。
余談だが、特性『とうそうしん>で尚且つ相手が同じ性別だった際に繰り出されるダイジェットの威力は、あのはりきりワシボンよりも上であり、タイプ一致ダイジェットで最も火力を出せる真のトップはケンホロウである。
……ただし、違う性別の場合は威力が下がり、性別不明の相手には威力変動すらないと火力は安定はしないので注意。
使用トレーナー
ゲーム版
※性別♀️
※性別♂️・特性きょううん
※性別♂️・特性きょううん
※性別♂️・特性きょううん
アニメ版
※性別♀️
- フウロ(ベストウイッシュ)
※性別♂️
※性別♂️
漫画版
- フウロ(ポケスペ)♀️
- チェレン(ポケスペ)♂
- ベルの父(ポケスペ)♂
番外作品
ポケモンマスターズ
2024年3月1日にトレーナーズサロン報酬でフウロ&ケンホロウ♀、2024年6月28日にダメージチャレンジの報酬でヒュウ&ケンホロウ♂が実装。
アニメ版
アニポケシリーズ
第4シリーズ・ベストウイッシュ
【レギュラーの手持ち】
CV:西村ちなみ
性別は♀。サトシのハトーボーが、第68話『フキヨセジム! VSフウロ空中決戦!!』でのフキヨセジム戦においてケンホロウへと進化した。
詳細は当記事にて。
【シーズン1】
- フウロのケンホロウ
第67話『フキヨセジムのエアバトル! 挑戦者デント!?』で登場。原作と違いこちらは性別は♂️(おそらくサトシの個体による変更)。デント戦ではイワパレスのからをやぶるからのシザークロスで倒された。
第68話でのサトシ戦ではハトーボーを攻めて交代させ、サトシのピカチュウも追い詰めるがアイアンテールからのエレキボールを受けて倒された。
アバンで登場。
- 劇場版『神速のゲノセクト_ミュウツー覚醒』
他の鳥ポケモン達とミュウツーと共に飛行していた。
第5シリーズ・XY
【XY&Z】
- アランのケンホロウ
CV:渡辺明乃
第137(XY&Z37)話『決勝戦! サトシ対アラン!!』で登場。性別は♂️。
カロスリーグ決勝戦でアランが使用するポケモンの1体として登場したのだが、アランの他の手持ちポケモンがリザードン、メタグロス、バンギラス、マニューラ、キリキザンと錚々たる顔ぶれだっただけにケンホロウの場違い感が凄まじかったため、大多数の視聴者は「どうせすぐやられるんだろうな」と思っただろう。
劇中では4体目として登場。開幕直後に双方飛行勝負を繰り広げて一度空中へ飛び上がり、はがねのつばさのぶつかり合いを合図にバトル開始。ニトロチャージでスピードを上げていくファイアローにゴッドバードで食らいつき、エアスラッシュによる連続攻撃を食らわせる。2度目のニトロチャージを食らうがゴッドバードで応戦し、最後はブレイブバードとぶつかり合って両者引き分けとなった。
このように、蓋を開けてみれば上述の懸念も吹き飛び、まるで戦闘機と彷彿とする凄まじい空中戦を繰り広げ、視聴者を魅了してみせた。
リーグ決勝戦で習得している技ははがねのつばさ、ゴッドバード、エアスラッシュ。
漫画版
第10章からフウロの手持ち個体が登場しており、フウロ自身の飛行要員でもある。こちらは原作同様に♀
また、チェレンの手持ち個体であるハトーボーがリーグでケンホロウまで進化を遂げており、準々決勝・準決勝の勝利を決め、ブラックのウォー(ウォーグル)と決勝を争った。「パワフルハーブ」によって溜めなしでゴッドバードを放つ事ができる。
また、ベルの父の手持ち個体も登場する。
ポケモンローカルActs
岡山県倉敷市にケンホロウ♂・♀共にデザインされたポケモンマンホールが設置された(参照)。
岡山県が舞台の昔話桃太郎に登場する雉からだろう。
関連イラスト
関連タグ
図鑑番号番号順
0520.ハトーボー→0521.ケンホロウ(オス/メス)→0522.シママ
序盤鳥・最終進化
同複合タイプ
第1世代 | ポッポ / ピジョン / ピジョット オニスズメ / オニドリル カモネギ ドードー / ドードリオ |
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第2世代 | ホーホー/ヨルノズク |
第3世代 | スバメ/オオスバメ チルット |
第4世代 | ムックル / ムクバード / ムクホーク ペラップ |
第5世代🌟(同期) | ワシボン/ウォーグル |
第6世代 | メガピジョット ヤヤコマ |
第7世代 | ツツケラ/ケララッパ/ドデカバシ |
第9世代 | イキリンコ(グリーンフェザー/ブルーフェザー/イエローフェザー/ホワイトフェザー) |
関連ポケモン等・グループタグ
その他