LPLE
ぽけっともんすたーれっつごーぴかちゅうれっつごーいーぶい
キミと一緒に、懐かしくて新しいポケットモンスターの世界へLet's Go!
シリーズ原点であるカントー地方が舞台。
『ポケットモンスター 赤・緑』(以下、『初代』)のマイナーチェンジタイトル『ピカチュウ』(以下、「オリジナル版」)をベースにしており、『初代』のリメイクタイトルとしては『ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン』(以下、『FRLG』)以降2度目となる。
『Let's Go! ピカチュウ』(以下、『ピカチュウ』版)ではピカチュウ、『Let's Go! イーブイ』(以下、『イーブイ』版)ではイーブイを相棒として冒険に出ることとなる。
ハードは据置・携帯に切り替え可能のハイブリッド機である『Nintendo Switch』。ジョイコンを使いシリーズ初の2人同時プレイが可能。
ポケットモンスターシリーズの新作が11月の第3金曜日に発売されるのは、3年連続となる。
なお、本作とは別の完全新作を2019年後半の発売をめざして開発中であることもアナウンスされている。そして、ついにポケモン23周年の2月27日のポケモンダイレクトにて、完全新作タイトルが発表された。
タイトルは本編シリーズのように「ポケットモンスター」となっており、増田順一氏はオーバーラップ出版の攻略本において「本作は、スピンオフではなく本編である」と答えている。
ただし、本作は徹底して原作未プレイのライトユーザー向けに振り切った内容となっているのが大きな特徴。システム面(詳細は後述)でも本編シリーズと異なる点が多いなどから、実際のゲーム内容はスピンオフの位置付けに近い。
これまでのシリーズでは完全新作の間にグラフィックやシステムを流用した作品が作られる形式が続いていたのだが、ここでその流れが断ち切られる形となった。
これについても、「『ポケモンGO』で初めて『ポケモン』ゲームに触れた方が、つぎに遊ぶ『ポケットモンスター』シリーズのタイトルになってほしい」と語られており、実際、『ポケモンGO』と本家シリーズの中間とも言えるゲームシステムとなっている(本作をプレイ後、その先にある開発中の新作をプレイしていただきたいとも語られている)。
本作以降、本編扱いでも本編シリーズと異なるシステムを搭載するポケモン本編が出てくるようになる。
時系列はロケット団の解散前という事が明確である為、時系列は『初代/FRLG』と同じであると思われる(少なくともメガシンカのある世界の系譜である事は間違いない)。
一方で、リメイク前から主人公とライバルは一新されており、リメイク前の主人公(レッド)やライバル(グリーン)は先輩格としての扱いになっている。この場合、後続作品の設定にも色々影響が出てしまうが、この作品も数あるパラレルワールドの一つと解釈した方が妥当であろう。
ジョーイさんやジュンサーさんがアニメ『ポケットモンスター』とほぼ同じ姿で登場し、彼女からゼニガメを貰えたりとリメイク前からアニポケ要素が強まった部分もある、御三家が低確率で野生出現するなどこの作品ならではの魅力も多く、原作と遊び比べてもいいだろう。
また、本ソフト発売に合わせて、「モンスターボールPlus」が登場。
その昔に存在したポケウォーカーのようにポケモンを1匹ゲームから連れ出して一緒に歩くことができ、歩いた分だけ経験値がたまる他、アイテムも拾ってくれる。
さらに、購入したての状態の場合何とミュウがデータとして入っており、本ソフトに送ることでミュウと一緒に冒険することができる(本ソフト内でミュウが手に入るのはこの方法でのみ)。
あくまで、『「ピカチュウ版」の再構築』に近いため、極力『ポケットモンスター 金・銀』(以下『金・銀』)以降の要素は廃止されている。
『ピカチュウ』版・『イーブイ』版の違いは相棒として選べるポケモン以外に、野生で出現するポケモンの違いがある(『初代』の関係と同じ)。
また、オリジナル版のリメイク作品である『FRLG』で登場したナナシマにも行くことができない。
ポケモンについて
登場するポケモン
新ポケモン「メルタン」とその進化形「メルメタル」以外に登場するポケモンは『初代』の151種のみ。
そのため、ハピナス、ハッサム、ブーバーン、エレキブルなど『金・銀』以降に進化形が追加されたポケモンには進化できず、ピィ、ピチュー、ゴンベなど後付けで登場した進化前はタマゴシステムが無いためゲーム内に存在できない。
ただし、該当するポケモンのアローラのすがたは入手することができる。
また、『イーブイ』版ではイーブイがエーフィ、ブラッキー、グレイシア、リーフィア、ニンフィアの技を得る事が可能(これを反映してか、アニメ『ポケットモンスター』のコハルの持つイーブイは進化後の技が行使可能になっている)。
相棒ポケモン
オリジナル版同様、相棒となったピカチュウ・イーブイは進化させることができない(野生で捕獲した別のピカチュウ・イーブイを進化させることは可能)。
その代わり、その2匹には着せ替えや髪型の変更、ポケリフレのような触れ合いが行える。
その他、彼らしか覚えない幾つかのオリジナル専用わざ「相棒わざ」や、秘伝わざの代わりとなる「ヒジュツ」が搭載される。加えて種族値が大幅に強化されていることが検証で判明している。
ピカチュウの鳴き声(CV:大谷育江)に引き続き、本作からイーブイの鳴き声も声優によるボイス(CV:悠木碧)が流れるようになった(両者のボイス実装は共に『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』まで)。
イーブイの声については、クリエイターインタビューで増田順一が「ファンの皆さんからの後押しも」と回答している。相棒はもちろんライバルのイーブイや野生のイーブイも悠木ボイスで鳴く。
ピカチュウやイーブイとのふれあいはプレイヤーの任意のほか、ジョイコンを振ってほしいサインが画面左下に出たり、ポケモンが『!』サインを出した時にも可能。その際は特殊な行動やボイスが見れるためプレイヤーたちは次々と骨抜きにされている。
しかしゲームに夢中になるあまり上記のサインにゲーム終盤近くまで気づかず(あるいはなんなのか理解できないまま素通りし続け)、実況動画や知人・ネットなどから情報を得てショックを受ける人も続々と出ている模様。特に振ってほしいサインが画面左下ということでなかなかどうして気づかれにくく「あれ? こんなのいつから出てた?」となる人はかなり多い。
画面全体や、NPCとの会話、ジム中/ジム終わりなど、その都度何かあるたび確認すると萌え萌えの波が味わえる。
ポケモンの「連れ歩き」
今作では『ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー』(以下、『HGSS』)のように手持ちポケモンを連れ歩くことが可能。
更に、一部の大型のポケモンを「連れ歩きポケモン」として設定することで、町やフィールドを乗ったまま移動することができる(移動速度は乗ったポケモンによって異なる)。
ちなみに、相棒ポケモンは「手持ちポケモン」から外れていても肩にしがみついている。
各ポケモンが覚える「わざ」の改修
覚えるわざやそのレベルが『初代』から大きく変更され、全体として比較的低いレベルですべてのわざを覚えられるようにまとめられている。本編で遺伝でしか覚えられなかった有用なわざが自力で覚えられるようになっている種族も存在する。
わざマシンもオリジナルの通し番号から全て変更され、中には「じゃれつく」のように初のわざマシン入りを果たした技もいくつかある反面、かくとうタイプとじめんタイプの特殊技(主に「きあいだま」や「だいちのちから」)が本作では存在せず、ゴーストタイプの物理技も威力が低い「したでなめる」のみとなってしまっている。
また、「すいとる」「メガドレイン」「ソーラービーム」「ゴッドバード」の威力が『初代』よりも上昇している。
もちろん土台は当時最新作の『ポケットモンスター サン・ムーン』準拠であるため、例えば「きゅうけつ」は威力80である。間違えないように。
捕獲・バトルでのシステム変更
- ポケモンの捕獲について
野生ポケモンもこれまでのランダムエンカウントからシンボルエンカウント方式になっている。
捕獲画面は上述の理由もあり『ポケモンGO』(以下、『GO』)のものに近く、手持ちポケモンとの戦闘はせずにモンスターボールを投げつける。
ただし、カビゴンや三鳥、ミュウツーといった、オリジナルでシンボルエンカウントだったポケモンについては、時間制限つきのバトルに勝つことでゲットチャンスがやってくるというシステムである(『GO』ユーザーならお馴染みのレイドバトルに近い)。
また、各バージョンで対となる野生ポケモンは、ナゾノクサ・マダツボミなど『赤・緑』で対になっていた組み合わせと大体同じであるため、初代プレイヤーなら感覚で推理できるだろう。
- ポケモンバトルについて
上記したようにポケモンの捕獲方法は大きく変化した一方、ポケモンバトルは「トレーナー戦」のみ一般的なシリーズと同様に存在する。
持たせられるどうぐ、特性等の『金・銀』以降の主な要素は除外されている(ただし性別や性格、あく・はがね・フェアリータイプなどは存在する)。
また、物語の終盤で条件を満たすと、『X・Y』から『サン・ムーン』までの作品と同様にメガシンカが使えるため、現時点でメガシンカが登場した最後の本筋シリーズとなった(上記のどうぐの仕様変更の都合上、該当するポケモンとそのメガストーンを入手するとメガシンカ出来るようになっている)。
ひでんマシン・道具の廃止
いくつかの道具
本作では、過去シリーズでお馴染みの「どうぐ」がいくつか廃止され、代わりとなるシステムが追加されている。
- 「がくしゅうそうち」
ゲーム開始時点から、野生ポケモンの捕獲時およびトレーナーとのバトル時に「手持ちポケモン」として編成しておくことで、「手持ちポケモン」全員に経験値が入るようになっている(経験値の加算方法については第6・7世代と同様)。
- 「じてんしゃ」
今作ではじてんしゃが購入できない代わりに、クチバシティのNPC(からておう)に話しかけて条件を満たすことで「ウインディ」(イーブイ版)または「ペルシアン」(ピカチュウ版)を譲ってもらえ、更に「つれあるき」設定すると、通常より速く移動することが出来る。
(後にギャロップなどでも同様のことが可能だが、手持ちポケモンが少ない序盤では貴重な高速移動要員になるので、ありがたくもらっておこう。)
また、殿堂入り後には、リザードンやプテラ、カイリューを同じように連れ歩き設定することで、空を飛びながら町やフィールドを散策できるようになる。
- 「つりざお」
ヒジュツの「ミズバシリ」を使い、水面にある気泡に触れることで、水辺にいるポケモンを捕獲出来る画面に切り替わる。
『ポケモンGO』との連動
本作は『ポケモンGO』と連動でき、『GO』で捕まえた(リージョンフォームを含めた)カントー地方のポケモンを連れて行くことができる。
上記のメルタンおよびメルメタルを入手するには、連携後に『GO』からなんでも良いのでポケモンを1匹転送して「ふしぎなはこ」を入手した後、『GO』側でメルタンおよびメルメタルをゲットしてから本作に転送することになる。
勿論、メルタン系列以外のカントーの伝説ポケモンも連れていくことができるので、通常のプレイではストーリー上1匹しか手に入らないポケモンたちを『GO』から連れてくることでもう1匹入手したり、通信交換による進化でしか入手ができないゲンガー・フーディン・カイリキー・ゴローニャ・アローラゴローニャを、連動させて連れてくることで通信交換なしで手っ取り早く入手したりといった荒業も可能である。
ただし、特別な衣装をまとったポケモン、シャドウポケモンからリトレーンしたライトポケモン、更にミュウは本ソフトとの連動に対応していないので注意。
また、上記した『モンスターボールPlus』と『ポケモンGO』と連繫させることで『Pokémon GO Plus』の機能も果たすことができる。
※「ポケモンの登場人物一覧」もあわせて参照。
主要人物
ご存知プレイヤーの分身であるポケモントレーナー。
元々は現実の世界にいたが、「ピカチュウ」または「イーブイ」と運命的な出会いをし、誘われるかたちで画面の向こうの「ポケットモンスターの世界」に飛び込む。
『初代』のリメイクである『FRLG』同様男女から選べ、さらに人種を4種類の中から選択できる。『X・Y』や『サン・ムーン』および『ポケットモンスター ウルトラサン・ウルトラムーン』同様に着せ替えも可能だが、これらの作品とは違い全体の柄が変わるのみ。
原典のライバルと同様、名前を自由に決められる。
最初に入手するポケモンは『ピカチュウ』版ならイーブイ、『イーブイ』版ならピカチュウ。
これらはパートナーでは無く通常の仕様。
原典同様、ポケモン博士の役割を担う。
お馴染み初代ライバルことオーキド博士の孫。
本作では先輩トレーナーとして登場する。
主人公がトキワジムをクリアした後はトキワジムのジムリーダーに就任する。(トキワジムのジムリーダーとなったグリーンと戦えるのは殿堂入り後。)
ロケット団
原典にも登場したロケット団のボス。
『金・銀』のリメイク版『HGSS』に登場した、ロケット団の最高幹部。『初代』や『FRLG』の名無し幹部に代わる形で登場。
本作では他の団員と同じように黒い衣装を身に纏っている。
オリジナル版同様、アニポケでもお馴染みのラブリーチャーミーなあの二人も登場。当時は無かったダブルバトルを仕掛けてくる。
今作は常にニャースもボールから出ており、かつ非戦闘ポケモンとなっているため、よりアニポケに近くなっている。アニポケとは違い本作では喋らない……が?
四天王
殿堂入り後の再挑戦時はセリフが変化し、チャンピオン戦も『サン・ムーン』や『ウルトラサン・ウルトラムーン』のように防衛戦扱いとなる。
殿堂入り後の再戦ではリージョンフォームのポケモンを使用している。
その他
初代発売当時の攻略本に「三つ巴の構図にする」ために描かれた女の子が遂に新デザインを携えて登場。
殿堂入り後、とある場所に登場する。
お馴染み初代主人公。
なかなか姿を見せないが、ある条件を満たすと…?
英語とポケモン名が入り交じるという、ポケットモンスターシリーズのタイトルでは初の試みがなされている。
公式の略称は『ピカブイ』だが、過去の本編作品はいずれも英字が用いられていたため、タグとして使用する略称を巡ってpixiv内では様々な議論がされていた。
まず先述の『ピカブイ』についてだが、pixiv上ではピカチュウとイーブイのカップリングタグとして先に使われている。発売以降、本ソフト関連のイラストも既に多く投稿されており、「ピカブイ(ゲームソフト)」等にもさせづらいのが現状。
海外では『LGPE』が多く使われているが、『リーフグリーン』(『FRLG』)のタグと混同してしまうため、pixiv内ではあまり見られない。
また、イーブイ(Eievui / Eevee)のスペルの優先順位(e、v、i)についても色々な意見があり、略称の決定と統一が困難な状態が続いた。
その後、完全攻略本などの公式書籍の発売に関わるオーバーラップがURLに『LPLE』を使用したことで、略称論争は落ち着いた。
……が、今度はタグ検索の際に少々厄介な事情が発生している。
それは「LPLE」と「ピカブイ」の両方でタグ検索する時に、完全一致では「OR」が使えないうえ、部分一致では「helpless」というアレなタグが含まれてしまうという問題である。
このため、本作の関連作品を検索する場合には、「LPLE OR ピカブイ -helpless」での部分検索が最も推奨される形である。
現在はこの問題が解消され、完全一致でも「いずれかのタグが含まれているもの」が正常に表示されることから、
- LPLE OR ピカブイ
で検索すれば問題ないだろう。
ただし、ログイン中はキーワードを変えた際に強制的に部分一致になってしまうので、イラストが表示された後に検索オプションの対象を「タグ(完全一致)」に変えることを薦める。
『ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ“完全版"公式ガイドブック』の公式クリエイターインタビューで本作ディレクターの増田順一が語ったところによると、ハードの発売前から開発されていたといい、当初はハードが売れるかどうか自体全く予想が付かなかったという。また、主人公の肩に乗る相棒ポケモンはサトシのピカチュウを意識したものという趣旨の話をしている。映像表現に関しては、8歳ぐらいの子供がリビングでプレイしていても家族が不信感を持たないように意識したという。増田は「自分としては、Joy-Conを持った片手でのプレイがいちばんフィットする、という感覚があります」と私見を述べている。本作発売の20年前と比べて現代人が忙しくなっている時代を考慮し、殿堂入りまでの総プレイ時間を短めに設計したという。
【公式】『ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ』 紹介映像
(「ポケモン公式YouTubeチャンネル」より)
ピカブイ:公式略称。pixivでは上記した理由から「LPLE」とタグが二分化されている。
大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL:本作のゲームデータが保存されている状態でプレイすると、特定のスピリッツをいち早く入手できた。現在は通常プレイで入手可能。
ポケットモンスターTHE_ORIGIN:初代の世界観でメガシンカを行使した初の作品。
ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール:同じくリメイク作品で登場ポケモンの総数が基本的にリメイク前に準拠しているという共通点がある。
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