アニメ版についてはカスミ(アニポケ)を参照。
pixivにおいてはほぼ曖昧さ回避無しの「カスミ」タグで通用しており、同名キャラクターの代名詞的存在となっている。
概要
ハナダジムのジムリーダー。
名前の由来はカスミソウから。英語名は「カスミ」の直訳(=気象現象の「霞」)でMisty。
「かすみ」は女性名としても一般的な名詞であり、フランス語では水の女精霊である「Ondine」の名前が与えられた。
キャッチコピーは「おてんば にんぎょ」。
"みずタイプのポケモンで攻めて攻めて攻めまくる"ことをポリシーにしている。
修行地はカントー南部にあるふたごじま。
「おてんば人魚」の異名を持つほどの活発な性格。ジムはプール状で、彼女自身も水着を常用している。有志の調査によると、初代の肩紐の無いバンドゥビキニ姿のカスミは女性ネームドキャラ中1位の露出度であるという(さ参考)。
ジムのトレーナーもかいパンやろうなどスイマーばかり(第一世代にビキニのおねえさんはいない)で、ポケモンと共に自身の水泳能力も鍛える事をモットーとしているようだ。
『GSC』・『HGSS』では彼氏持ちである描写があり、ハナダの岬で彼氏とデートをしている所に主人公が割って入らないとカスミがジムに戻ってこず、挑戦ができない。
この一件により、両シリーズではプレイヤーをオジャマムシ扱いしてくる事になる。
とはいえこの彼氏、10代前半の少年少女が近づいてきただけで彼女を置いて逃げるように立ち去るというドヘタレであり、その後二度と戻ってこないため容姿も名前も謎である。よって二次創作での描写はまず不可能で、ほとんど無かった事にされている誰得キャラになっている。(一体彼女はどこに惹かれたのだろうか)
一応フォローをしておくと、同ゲーム中で主人公がカスミと出会えるタイミングは主人公がジョウト地方(およびカントー地方)のチャンピオンであるワタルを倒し、ポケモンリーグを制覇した後であり、しかもそれよりも前にラジオ塔という情報の発信源のひとつを占拠という暴挙をしたロケット団を倒した後である。
それ故に作中世界において、悪の組織を倒して新チャンピオンになった主人公についての情報が出回っていたとしても何も不思議ではなく、「わずか10代前半で悪の組織を潰し、チャンピオンをも倒した存在」としてカントー地方に住む人の中で彼を思い浮かべる人がいても不思議ではない。そして、かつて彼とのポケモン勝負で痛い目に合わされたことのある人であったならば彼と似た存在である主人公を見て、かつてのトラウマからパニックを引き起こし、逃げ出してしまうこともあるかもしれない。
あくまで憶測ではあるが、もしもそうであるならば「主人公目線で見て」その後二度と登場しなかったのも納得できるだろう。
みずタイプポケモンの使い手だが、こおりタイプ使いの四天王カンナに憧れている。
これはアニメオリジナル設定だったものがゲームに逆輸入され公式化した結果。アニメでは専門タイプの垣根を越えて戦法や人柄に惹かれるということがしばしばある。また、バトル時の掛け声であった「マーイ ステディ!」も逆輸入されている(なお、カンナはカンナでこおりタイプ使いと言いながら半数以上は複合タイプを含めてみずタイプのポケモンを使用しているので、同じみずタイプのポケモン使いと言っても特に問題は無いのだが)。
意外なことに『サン・ムーン』でスイレンが登場するまではみずタイプのタイプエキスパート中、唯一の女性だった。
後続はナルシスト気味なイケメン、ダンディな紳士、プロレスラー、九州弁で話す海の男、釣り師、ファッションモデル、中華料理人と個性派揃いだが、カスミもカスミでビキニを着たみずタイプエキスパートという唯一無二の個性を持っている。
一方で、ピカチュウ版は年相応の格好をしている為、比較的個性は抑えられていると言えるが。
容姿
(初代、FRLG、HGSS、LPLE)
『RGBP』・『FRLG』・『LPLE』および『GSC』・『HGSS』と『BW2』に登場。
作中の時代設定から、10代前半の前2シリーズと10代中~後半に成長した後3シリーズに大別できる。時期によって髪の色にばらつきがあるタケシ等と異なり、オレンジ色で統一されている。
『RGBP』・『FRLG』では共通して短めの髪を部分的にサイドテール状に結んでいるが、服装は『RGB』が肩紐なしのビキニにビーチサンダル、『ピカチュウ』がアニメからの逆輸入(後述)、『FRLG』がセパレート型の青い競泳水着にウォーターシューズとそれぞれ異なっている。
この内『ピカチュウ』バージョンで見せたものが例外的かつ現状唯一の陸上服であり、『ピカチュウ』を元にした『LPLE』の服装も白のへそ出しタンクトップにホットパンツと当時のデザインがアレンジされたものとなっている。『ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ“完全版"公式ガイドブック』に掲載された設定資料集によると『LPLE』の服装は「水着イメージ」であり、あくまで水着ではない模様。
また、『FRLG』バージョンの水着は『RGBP』時代のポケモンカードの絵柄がベースとなっており、これも他メディアからの逆輸入と言える。
『GSC』・『HGSS』では3年の時間経過を反映して背と髪が伸びた。サイドテールは止め、代わりに前髪を跳ね上げたやや変則的なボブヘアーとなっている。特に『HGSS』では頭身が大きく上がっているため、かなり大人びた雰囲気になる。
服装は共通してワンピース型の白い競泳水着にラッシュガードを羽織るというもので、ラッシュガードの柄が両シリーズで異なっている。足下は再びビーチサンダルとなった。
『BW2』はゲスト的な出演で『HGSS』のグラフィックが流用されたため、これが最新のスタイルとなる。
『RGBP』・『GSC』の外伝的作品である『ポケモンスタジアム』シリーズにも登場するが、バトル施設の中にいるのみで特に設定の追加は無い。パーティにみずタイプ以外のポケモンが入るが、これも他のジムリーダーと共通の措置なので特別な言及は無い。グラフィックも当時の公式絵に準じている。
ジムの構造
一言で言えば、どの作品も共通してプールがベースとなっている。
初代やFRLG、GSCではプールに浮かぶ橋を渡りながら道中でトレーナーを撃破し、カスミのいる場所まで進んでいくというシンプルな構造。ただし、ポケモンカードゲーム版のデザインはドーム状になっている。
HGSSではなみのりを使ってプールサイドからプールサイドへ渡り、道中にいるビキニのおねえさんやふなのりを撃破しながらカスミのいる場所を目指す方式へと変わった。
LPLEでは初代と構造自体は同じながらも、グラフィックの向上で内装が変わっており、両サイドには飛び込み台がある他、海藻やサンゴのオブジェが設置され、カスミのいる場所にはピンク色のパールル型のオブジェが設置されているだけでなく、壁画が描かれている。
壁画に描かれているのはクラブ、ゼニガメ、スターミー、ジュゴン、メノクラゲ、トサキント、ヒトデマン。
使用ポケモン
先述の通り一貫してスターミーを連れているのが特徴で、彼女のパートナーとなっている。
2番目のジムにして早くも対戦環境の最前線にいるポケモンを繰り出すわけで、戦法が限られる『RGBP』時代は序盤の難所と恐れられた。
もっとも、『RGB』で最初にヒトカゲを選んでいた場合、前のタケシで既に苦戦を強いられている。そもそもタケシ戦は遠回りできず、カスミ戦でも24・25番道路へ遠回りできないと誤解したためか、それに気づかずカスミ戦に固執するプレイヤーも多かった。
一応トキワの森にピカチュウ、24・25番道路にナゾノクサ/マダツボミという有利タイプのポケモンも生息している。ナゾノクサ/マダツボミならみずタイプのわざを一切使用せずたいあたりだけの攻撃になるが、ピカチュウだとみずタイプを半減できないため威力の高いバブルこうせんで苦戦する。
相性が有利になるわけではないが、おつきみやまのニビシティ側の入り口にあるポケモンセンターでコイキングを購入し、ギャラドスに進化させるという手もある。
ヒトカゲをリザードン(Lv36)まで進化させて、落ちていたわざマシンで覚えさせたメガトンパンチでごり押しする者もいたほどであった。
24・25番道路を抜けた先にいるマサキからふねのチケットをもらえば、クチバシティに行くことが可能なので、どうしても勝てない場合は先にそちらでレベルを上げてから挑もう。
『FRLG』では習得技の見直し等で多少戦いやすくなったが、スターミーの技も主力が「バブルこうせん」から「みずのはどう」に代わり、混乱の追加効果が付くようになった。これにより、有利タイプであっても先手を許せばそのまま自滅する可能性が生じるようにもなってしまった。
『ポケモンスタジアム』シリーズでは、先述の通りみずタイプ以外のポケモンも繰り出す。選定に特にこだわりは見出せず、バランス重視の編成となっている。
『ポケモンスタジアム2・金銀』・『GSC』・『HGSS』以降はゴルダックやトゲチックを採用するなどアニメからの逆輸入も窺えるパーティとなっている。ポケモンの種類・戦法が更に多様化するが、いずれもストーリー後半での戦いとなるため十分な育成と対策が可能であり、以前ほどの脅威では無くなった。
Speedrun.comに認定される初代ポケモンのRTA種目としては「Beat Misty(カスミ撃破)」というものがあり、如何にカスミが一定の節目として認知されているかが窺える。
※Lv表記の無い試合はフラットルール。
赤・緑・青・ピカチュウ・FRLG
Let's Go!ピカチュウ・イーブイ
- コダックLv18
- スターミー(切り札)Lv19
Let's Go!ピカチュウ・イーブイ(強化版)
ポケモンスタジアム2
ジムリーダーの城(表)
ジムリーダーの城(裏)
金・銀・クリスタル・HGSS
HGSS(強化後)
ポケモンスタジアム金銀
ジムリーダーの城(表)
ジムリーダーの城(裏)
BW2
PWT・カントーリーダーズトーナメント
PWT・ワールドリーダーズ、タイプエキスパートトーナメント
- スターミー(切り札)
- ランターン
- ブルンゲル
- ラプラス
- ヌオー
- カメックス
PWT・ダウンロードトーナメント
アニポケのカスミ
シリーズの初代ヒロインとして活躍。
声優は飯塚雅弓。詳細は「カスミ(アニポケ)」の記事を参照のこと。
他媒体
電撃ピカチュウ
詳細はカスミ(電撃ピカチュウ)の記事を参照。
ポケットモンスター全書
高級な毛皮目的に乱獲されているパウワウをジムのプールで秘密裏に育てていた。
サトシとピカチュウに泳ぎ方を教え、毛皮目当てに襲ってきたロケット団を撃退してくれたサトシたちを認めてブルーバッジを授けた。サトシによってパウワウは無事にふたごじまへと帰された。
過去にふたごじまで水難事故に遭い、その際にジュゴンに助けられた事がある。
手持ちはスターミー。
ポケットモンスターSPECIAL
第一章・第二章・第三章に登場。
ロケット団に対抗するために結成されたカントーのジムリーダー連合「正義のジムリーダー」の一員。
実家は大きな洋風のお屋敷でメイドが何人もいるお嬢様という設定になっている。
が、同じくお嬢様設定で親友のエリカと違って私有戦力の類は持っておらず、有事の際は基本自分一人で現場に出る。そして大体酷い目に合う。
レッドに好意を寄せており、イエローを交えての三角関係を形成している。
ポケスペでは度々登場する手持ちポケモンをニックネームで呼ぶトレーナーの一人でもある。
第一章では3番道路で暴れまわる自身のギャラドスをなんとか鎮めてボールに収めようと孤軍奮闘しているところでレッドと遭遇し共闘する形で初登場。
その後二人で入ったおつきみやまで、前述のギャラドスをコイキング時代に誘拐、実験台にしギャラドスに強制進化させた挙句凶暴化した状態で野に放ったロケット団と遭遇。
繰り出されたサイホーンを一蹴するが、強制進化薬を注入されて進化したサイドンには勝てず攻撃の余波に巻き込まれて気絶。レッドに担がれてなんとかその場を撤退する。
ハナダシティ到着後、レッドをロケット団への対抗戦力と見込んでハナダジムのジムリーダーである身分を明かしレッドと対戦。互いの力量を認め合った後にバッジを渡し、更なる成長を願って送り出した。
レッドがセキチクシティから海路を進めず進退窮まっている時に再登場し、前述のギャラドスを波乗り要員としてレッドに託し、代わりに自分は彼の所持していたクラブを貰っていった。
ロケット団との決戦でも後詰の援軍として参加している。
第二章でも引き続き「正義のジムリーダー」の一員として登場。
前述のギャラドス改造の実行犯であり、良心の呵責からロケット団を裏切った新メンバーのカツラにも蟠りなく接する心の強さを見せた。
行方不明になったレッドを独自に捜索していたイエローをその任を任せるに値すると認め、自身の所持していたオムナイトを戦力の補填として託した。
その後、キクコが放ったゴーストポケモン軍団にハナダシティが襲撃された際はレッドと交換したクラブと共に奮闘。敵が狙っているのがジムバッジであることに気づき、最終決戦の地で戦う仲間たちへ情報支援を行った。
第三章ではトキワジムリーダー就任試験を受けるレッドに自分が受験した際の記録資料を届ける形で再登場。
その後スイクンと遭遇し、みずタイプのエキスパートとしての強さと命の危機に瀕していた子供のクラブを救った心の優しさを認められ、仮面の男と戦うためのパートナーになってほしいと頼まれる。
過去二度の戦いで決戦の舞台に立てず思い人が手痛い負傷をしたことを悔いていたカスミは、今度は置いていかれないように戦う力を得るという利害の一致でスイクンの要請を受諾。
セキエイ高原で発生した仮面の男との戦闘では他の二匹のパートナーに選ばれたマチス、カツラと共に敵の駆るルギア、ホウオウと激突した。
スイクンの発生させた結界で自分ごと仮面の男を閉じ込めて動きを封じる策に出るが、予想外の手段に出られ失敗。更には結界内で術者のスイクンが倒れたことでカスミ自身が出られなくなり命の危機に陥るが、救援に現れたミナキに救われ事なきを得た。
ボロボロの体で最終決戦の地へ向かおうとするスイクンに今の自分が付いていくのは難しいと判断し、スイクンが自分に出会う以前から気にかけていたクリスにスイクンを託す。
この時、過去のギャラドスやオムナイトのように決戦に向かう仲間に力を託すのが自分の運命であり、スイクンの傍らに最後にいるのは自分でないだろうことを予感していたと涙した。
フィギュア化
プレミアムバンダイにて半裸タケシに続き、2015年秋に『RGB』時代のビキニ姿のフィギュア化が決定した。
当時の公式絵に準じた表情は、現代から見るとかなり目付きが悪く見えるが、そういう時代もあったのである。
Pokémon Trading Card Game Pocket
サービス開始時より登場しているサポートカード。自分の水ポケモンを1匹選び、ウラが出るまでコインを投げ、オモテの数ぶんの水エネルギーを自分のエネルギーゾーンから出し、そのポケモンにつけることができる。
ポケポケ初期環境では貴重なエネ加速カードだが、本カード最大の特徴はエネルギー不要のサポートカードであること。ポケポケでは先行だと1ターン目はエネルギーこそ発生しないがワザ自体は使用可能なため、本カードでエネルギーを積むことで1ターン目から先行で奇襲することができる。またエネルギー追加数上限がないため、理論上は何個でもエネルギーを追加することができる。
ただし欠点として、あくまでコイントスのため1個追加できる確率すら50%止まりで、コイントス1回目から裏が出てサポートカード使用権利だけを消費して終わることもザラにある。
ポケモンマスターズ
CV:佐倉綾音
通常版
『LPLE』の姿で登場。バディはスターミー。☆3のみずタイプサポート。
主人公と共にチームを組む初期バディーズとしてタケシと共に加入する。
数少ない回避バフを持つバディーズであり、きちんと育てれば現在でも活躍できる優秀なバディーズである。
今作で連れているスターミーはジムでの手持ちのスターミーが持っていたタマゴから生まれた個体であり、カスミは何としても一人前に育て上げたいと意気込んでいる。
アナザー
2周年記念祭に開催された特別バディーズイベントでは『FRLG』の姿でコダックを引き連れて登場。☆4のサポートバディーズとなっている。
「キズぐすり」・「なんでもなおし」に加え、トレーナー技の「耐えてみせる!」で味方の防御・特防を上げてリジェネ効果を付与するヒーラータンクに特化した性能。
マジコス
メインストーリー「悪の組織編」のカントー編が始まると同時に、マジコスに身を包んで登場。バディはシャワーズ、☆5のテクニカル。
サイドテールをほどいて髪を下ろした姿が特徴。
くろいきりとしろいきりを使いこなし、相手のバフとデバフの両面を抑えることに特化している。トレーナー技の「なかなかやるわね!」で自らの防御と味方全体の特防を2段階上昇できる。
余談
『HGSS』以降、ジム戦以外のポケモン勝負は市外で行う事になるのだが、彼女は着替える事無くやってくる。
他のジムリーダーも同様で、ゲームの仕様上仕方の無い事なのだが、恰好が恰好だけに相当危ない人に見えてしまうのも無理はないだろう。
関連イラスト
関連タグ
ポケットモンスター ポケモントレーナー ジムリーダー(カントー) みずタイプ Misty
他のみずタイプの使い手