データ
初出 | 第4世代 |
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タイプ | あく |
威力 | - |
命中 | 80→50(第7世代以降)・90(LEGENDSアルセウス) |
PP | 10 |
分類 | 変化 |
範囲 | 相手全体 |
直接攻撃 | × |
効果 | 相手をねむり状態とする。 |
相手をねむけ状態とする。相手の守りの力を下げる(LEGENDSアルセウス)。 | |
英語名 | Dark Void |
概要
第4世代より存在する技。
相手を暗黒の世界へ引き摺り落とし、眠りへ誘う幻のポケモン・ダークライの専用技である。
相手をねむり状態にする技の中では命中率は登場当初は高めの80%。
しかしこの技の本領はそこではない。
この技対象は何と敵全体である。
DP当時のねむり状態は最低3ターンというとんでもない仕様(要するに眠らされると2ターンは確実に無防備)になっていた。
一度使われたものなら全員が何も出来なくなってしまい、ほぼワンサイドゲームが展開されると言う驚異の状態を生み出す羽目になった。
命中率80のため外れる可能性があったこと、1度限りとはいえカゴのみやラムのみで回復できた点が数少ない救い。
特にDP発売直後の2007年からは、公式大会で複数催眠をしても問題なくなったことも追風となり、ダークホールはあちこちでプレイヤーを悪夢に叩き落していた。
・・・ただしダークライは使用禁止なので、主な使用者はこの技をスケッチしたドーブルである。
ドーブルを見たらまず2匹同時催眠を警戒しなければならない環境であったが、第7世代では使用不可となってしまった(後述)。
Ptではねむり状態仕様が第3世代以前の最低2ターンへ戻されたものの、最高ターンは変わらず7ターンであり、事実上1ターンは行動不能に持ち込まれるため、その猛威は引続きふるわれ続けた。
ダブルでの1ターンはそれだけ大きいのである。
やはり効果は強過ぎた。
そのため、BW2時代からは遂にダークホールが禁止技に設定されることとなった。
第5世代はねむりの最大ターンが4ターンまで引き下げられたが、交代でターンリセットされるようになった点が大きいであろう。
しかもダブルバトルでは''ワイドガード''という全体攻撃を防ぐ技が登場したものの、何と''ダークホールを無効化できない''という欠点が発見された。
なお、何故かシングルバトルでも禁止技に設定された。それでキノコのほうしが禁止技にならないのはどうも不思議なものである。
そして第6世代…ダークホールが解禁。
ねむりターンが交代している間も消費する仕様に戻ったためであろう。
ただ仕様変更はそれだけなので1ターン行動封じは大きく、再度脅威となってしまった。
ただし、「いたずらごころ」+しんぴのまもりが可能なクレッフィ等、対抗策も増えており油断は出来ない。といってもそうしたポケモンを入れてなければ一気にワンサイドゲームとなる訳でもあるが。
流石に脅威過ぎたためか、第7世代ではいじげんラッシュのようにダークライ以外が繰出しても成功しないようになった。
さらにわざ自体の命中率が50まで下がり、ワイドガードでも防がれるようになった。
そのため現環境では、ダークホール使用率ががくんと落ち込んでしまい、さいみんじゅつを使用するケースがほとんどという事態となっている(参考URL)。
せめてドーブルは覚えないだけとか、さいみんじゅつと同じ60%ならまだシングルでも活用出来たのであるが。
この様にシングルバトルで死に技同然にされたことに対しては、人気キャラでもあるダークライのアイデンティティを損ねたとして批判も多い。
しかし、現在の環境に第6世代当時の仕様のこの技を投入して考えてみると、カプ・コケコ始めの汎用性も保てる催眠対策が登場したことで、思うように放てないシーンが増加すると見える。
しかし、フィールドを解除するだけならこちらも同族を投げるだけでいいし、そもそもこの技は1度通しさえすればそのまま勝ちに繋がる技というのもあり、結局大した改善にはならない可能性が高い。また先制技無効特性と合わせられるといたずらごころでの対処も大幅に限られてくる。
第6世代での不用意とも取れる解禁は今なお批判が強く、特にこの頃のGSルールでは、ゼルネアスとドーブルとの組合わせで事実上の完全な択ゲーが出来上がっていた。
解禁の理由が、上記の通りいたずらごころによるしんぴのまもり増加が主とされているが、そもそも対策だけでゲームバランスを図ろうとしたこと自体にも問題があるといえる。ピンポイントメタを強要させられることはゲームを破壊しているのと同意義であり、少なくともこのような1手だけでゲームを終わらせかねないようなものに流用して良い発想ではないであろう。
第8世代では未解禁であったが、LEGENDSアルセウスでダークライ内定と共に復活。
何と命中率が歴代最高90+防御ダウンという超強化を与えられた。デバフ変化技は今作の中で非常に珍しい。
一応、使用すると行動順が遅くなるのに加えて、今作のねむけ状態では相手が確率でしか行動不能にならないので、これで封殺という訳にはいかない。…が、ダークライは元々素早さが高いため行動順が落ちづらく、確率で動けなくなるため決めれば大幅に有利となる。
また、ねむけ状態では被ダメージが増加するようになったので、防御ダウンと合わせて与ダメージが激増する。ダークライは「たたりめ」を覚えられるため、1ターン目で「ダークホール」→2ターン目で「たたりめ」のコンボを使用するだけで、面白いくらい簡単に相手を倒せる。
また、相手をねむけ状態に出来るため、ポケモンを捕獲する際の下準備としても有用。というか、この技のせいで「さいみんじゅつ」がほぼいらない子となってしまっているという…。
このように強力な仕様へと様変わりした訳であるが、今作では通信対戦が存在しないため対戦で大暴れということは出来ない。というか、通信対戦がないからこそここまで大胆な調整が出来たのであろう(ダークホールに限らず、今作の専用技には凄まじい性能のものが多く見られる)。
そして第9世代のポケモンSVでは第7世代仕様で技が復活したが、なんといじげんラッシュ同様ドーブルで「スケッチ」する事すら許されなくなった。
ポケモン不思議のダンジョンにおいては部屋全体の敵を眠らせる効果の技として登場。一見、これさえあればモンスターハウスも楽勝!という雰囲気を感じるが、実際のところ習得が遅過ぎるという欠点を抱えているため活かしにくい。
クリア後のダンジョンは敵のかしこさが高く『ふみんふきゅう』や『かいふくたいしつ』を持っている場合もあり活躍できる機会はそれほど多くないだろう。
そもそも空の探検隊ではダークライがみんなのトラウマ技の『あやしいかぜ』を覚える為モンスターハウスの対処はそちらを使えば良いという結論になるプレイヤーもいたのではないであろうか。
一応時・闇の探検隊ではダークライが『あやしいかぜ』を覚えないため役に立つ場合もあるかもしれない。
なお「ダーク」と名の付く技ではあるが、ポケモンコロシアムやポケモンXDの「ダークわざ」との関連はない。