誘導
- ミュウツーの主な事については→ミュウツー
- 外伝作品に登場するミュウツーについては→ミュウツー(番外作品)
- スマブラのファイターについては→ミュウツー(ファイター)
※『ポケットモンスターTHE ORIGIN』に登場する個体についてはミュウツーの記事を参照。
概要
アニメ ポケットモンスターシリーズに登場するミュウツー。
劇場版『ミュウツーの逆襲』のインパクトがあまりにも強かったため、アニメ版におけるミュウツーはゲーム版のような凶暴なポケモンではなく、「人間との意思疎通が可能で、独自の哲学を持つ知的な存在」として描写される傾向がある。
無印編第63話「トキワジム! さいごのバッジ!」
拘束具を着けられていた「謎のポケモン」として初登場。サカキにジムバトルを挑んでいたシゲルのポケモンを圧倒した後、拘束具を壊してジムを脱出した。後述「ミュウツーの逆襲」とのリンクがある。
ミュウツーの逆襲
「私は誰だ…此処は何処なんだ…私は何の為に生まれたんだ!」
劇場版アニメ「ミュウツーの逆襲」や一部のノベライズでは主役級を張っている。
- CVは、映画版(「ミュウツーの逆襲」)、アニメ版(「我ハココニ在リ」)、ともに市村正親が担当した。ちなみに幼少時代の声優はドラマCD(ミュウツーの誕生)では瀧本富士子が、映画版(ミュウツーの逆襲・完全版)では森久保祥太郎が担当していた。
アニメ作品の『ポケットモンスター』としてはニャースを除いて初めて人語を操ることができるポケモンとして登場。原作の悲劇的な出自にアレンジを加えられ、ロケット団の最強のポケモンをつくるという研究の成果として、ミュウのまつ毛の化石より採取された遺伝子から培養された生命体という設定。また、その研究の中心人物であるフジ博士には、クローン技術を研究することで亡くなった娘のアイを蘇らせるという目的があった。
サカキに力の使い方を諭されてロケット団に仕え使役されていた頃は、自分の力を制御かつ万が一の反逆時には拘束具となるための鎧を身に着けさせられていた。
培養液の中でのアイツー(アイのクローン)や他のクローンポケモン達との悲劇的な経験に加え、誕生した自分を兵器として利用する冷徹な人間に辟易し、遂に人間すべてを不信するに至ったミュウツーは、ロケット団を抜け出して文字通り人間への逆襲を画策した。
此処は何処だ・・・。
私は誰だ・・・。
誰が生めと頼んだ!
誰が造ってくれと願った・・・!
私は私を生んだ全てを恨む・・・!
だからこれは、攻撃でもなく宣戦布告でもなく・・・!
私を生み出したお前達(人類)への、逆襲だ。
「私は何故ここに居るのか.....」
数十匹のポケモンを一度に浮遊させられるサイコパワーで、敵の不意打ちはバリアーで防ぎきり、サイコキネシスで向かってくる物理攻撃を止めながら敵を吹き飛ばして、撃たれた特殊攻撃も軌道を曲げて跳ね返す、果てには大勢の生き物の記憶を書き換える、そんな凄まじい力を持ちながら、ロケット団の行った研究を再利用した機械の開発と操作を行える理性がある。一方で、図鑑説明にあるような凶暴な性格は本作では描かれず、極めて理知的かつ理性的だが、それ故に人間に強い憎しみを抱き、自分の生命体としての在り方に苦悩し、答えのない自問自答を繰り返している虚無感と哀愁を漂わせる姿が描かれている。
完全版では、幼個体での回想シーンなどが追加されており、幼個体の姿は成体と身体的な特徴は何も変わらないが、身長が低く顔も幼い。アイツーやコピーポケモンを遺伝子の限界で失ったショックで激しく動揺するが、安定剤を注入され、長い眠りについた。この眠りの月日でアイツーとの交流の記憶を失ってしまった。
そして、この映画が登場して21年目の2019年にこの映画がリメイクされ、『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』として7月12日に公開された。
CVは市村正親氏が21年ぶりに再登板した。
ミュウツー! 我ハココニ在リ
劇場版の正当な続編で、劇場版と同じ個体が再登場する。
『ミュウツーの逆襲』の際に生み出したコピーポケモン達とピュアーズロックという山の頂上に住んでいた。そこでサトシ一行やロケット団の面々と再会する。一度はサカキに囚われるが、サトシ達の協力もありロケット団を撃退。心に抱えていたものが全て吹っ切れたのか、コピーたちを世界に旅立たせてから自らも旅立ち、とある大都会で「謎のポケモン」という都市伝説となり語り継がれる。
「アドバンスジェネレーション」のオープニングではローブを包んだ彼らしき存在が一瞬登場している。
なお、実写版『名探偵ピカチュウ』の公開後は、ミュウツーがたどり着いた大都会はライムシティだったのではないかという噂が一部のファンの間で囁かれているらしい。
戦慄のミラージュポケモン
ドクター・ユングの開発したバトルシステム「ミラージュシステム」から作り出されたミラージュポケモンとして登場。
ピカチュウがこれまで戦った伝説のポケモンの記憶をデータ化され、更にオーキド博士の全ポケモンのネットワーク(ホウエンまで)により「我ハココに在リ」に登場したミュウツーを筆頭候補に挙げられ全ての技を使える最強のミラージュポケモン。ある意味新たに作り上げられたミュウツーで、逆襲・我ココの個体とは別物である。
オリジナルの記憶は残っておらず、性格も声も違う(性格はほとんど無いようなものであるが)。データ上の存在のため体の一部を作り変えることが可能。劇中ではEXEなロックマンよろしく左手をレックウザの顔にしてはかいこうせんの発射口にした。また体表に様々なポケモンの顔を浮かび上がらせてさまざまな攻撃を一斉発射し、サトシ一同のポケモンを一網打尽にした。ついでに肉弾戦も滅法強く、カイリューをステゴロでギタギタにしたシーンはある意味必見。加えてミラージュポケモンはタイプ相性も操作可能なので耐性面でも敵無し。はっきり言って天井知らずの強さを誇るバケモンである。
しかし、最後はミラージュミュウに動きを封じられ、ピカチュウのまだ公式データにはなかった技「ボルテッカー」の前に敗れ去った。
新無印編第46話「バトル&ゲット! ミュウツーの復活」
22年ぶりに本編で登場。(拘束具などが着けられていない)素の姿のミュウツーがテレビ本編に登場したのは、アニポケ24年目にして、初めての事である。
絶海の孤島・セロアイランドにて、人間に虐げられたポケモン達(メリープ2匹、エネコ、ミミロル、ミネズミ、メェークル、ドロバンコ)を保護して静かに暮らしていたが、ミュウが放つそれに酷似したエネルギー反応を追ってやって来たサトシと再会。同時に彼と共に来たゴウとも邂逅し、二人のそれぞれの夢を聞いた上でバトルの申し出を受け入れる。
持ち前の強さで2人を圧倒。彼等とそのポケモン達の姿を見て「正しく絆を結んでいる」と評したミュウツーは、「未熟ゆえ、無限の可能性を秘めている者たち」と人間の可能性を信じる言葉を残し、自らが守っていたポケモン達と共に去っていった。
新無印編第136話では、上述の人間に虐げられたポケモン達と共にどこかへ飛んで行くミュウツーの姿が確認できる。
サトシ自身はミュウツー本人から記憶を消されている事で『ミュウツーの逆襲』における出来事を忘れているが、その続編であるテレビスペシャル『我ハココニ在リ』での出会いを覚えている。また、今回のミュウツーの声を担当したのが、劇場版やテレビスペシャルと同じく市村正親が担当している事からも、同一個体であるのは間違いないと思われる。
神速のゲノセクト ミュウツー覚醒
本作では高島礼子氏が演じる。こちらも『ミュウツーの逆襲』のものとは別個体。声の効果もあってか女性的で柔和な印象のミュウツーである。
かつてとある研究所で研究材料として造り出され実験体とされていたが、やがてその施設を壊滅させて逃亡し、途中傷で倒れていたところをポケモン達に救われたことから優しさなどを知るようになった。そのことからポケモンに対しては素直な優しさを見せるが、当初は人間に対して憎しみこそは抱いていないものの、欲の為に生み出されて実験体扱いされた経験から不信感を示してややそっけない態度を取っていた。
自身と同じく人間達によって造り出され、故郷に帰りたがっているゲノセクト達の存在を知ってからは彼らを救おうとするも、自分以上に人間不信かつ排他的なゲノセクト達に敵と見られてしまう。
最後は、特に排他的な反応を見せる赤いゲノセクトを宇宙まで連れ出し、自分達が皆地球の一部である事を理解させることで和解した。
本作ではメガミュウツーYがミュウツーの覚醒した姿として登場している。
なお、覚醒の経緯は前日譚となるスペシャルアニメ「ミュウツー ~覚醒への序章~」において描かれている。
本作での配布で入手できたミュウツーは「ぼうふう」を覚えており、ぼうふうがわざマシン入りした第9世代現在では習得が可能。