「あいつはおそらく過去のあらゆるビーストの攻撃能力を備えていると思われます。最強のビースト…コードネーム…『イズマエル』」
データ
別名 | フィンディッシュタイプビースト |
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英表記 | Fiendish-type Beast EZMAEL |
身長 | 60m |
体重 | 6万t |
初出現地 | 東京 |
概要
Episode.36「決戦-フェアウェル-」に登場。
アンノウンハンドが、憐=青いウルトラマンに倒されたガルベロスの死骸をベースに、これまでにウルトラマンやナイトレイダーに倒された全てのスペースビーストの情報を組み込んで生み出した最強のビースト。
Episode.35でメガフラシ・ガルベロスが倒された直後、その死骸はアンノウンハンドの闇に吸収され、その中で再生・成長。吉良沢優曰く『時を風に仕掛けてくる』通り、千樹憐の病の特効薬が到着し死の手前だった彼が助かるという絶妙なタイミングで、弱体化から最早メタフィールドも張れず市民が大勢残されたまま封鎖された青葉ニュータウンに出現した。
言うなれば強化版ビースト・ザ・ワンといった存在であり、そのザ・ワンにこれまでのビーストの強い部分(それも視聴者に強烈なトラウマを与えたノスフェルの爪、ゴルゴレムの口など)や顔が合体しているかのような異様な外見が特徴。また両肩からはザ・ワンのものに酷似した巨大な突起物が生えている。
なお同じく合体怪獣であるタイラントなどとは異なり、各怪獣の頭がそれぞれ固有の鳴き声を次々と出す。
武器は今までのビースト達のものを全て兼ね備えており、光線・光弾をあらゆる箇所から次々と繰り出せるだけでなく、光弾を放てるグランテラの尻尾や伸縮するゴルゴレムの口吻を使ったオールレンジ攻撃も可能。全方位にまるで死角が無い。スペースビーストにしては珍しく1話のみの出演だが、一斉射撃によりこれまで禄に撃墜された事が無かったクロムチェスターを全機撃墜するという圧倒的な力を魅せつけた。
漫画版では「今まですべてのビーストの能力を持ち合わせている!!」と断言されていた。TV本編でも吉良沢から「最強のビースト」の称号を与えられている。
活動記録
デュナミストである憐が弱りきっていたというハンデを差し引いても強力であり、その火力と特殊能力をフル活用しネクサスとナイトレイダーを終始圧倒する。一時はネクサスを完全にダウンさせ、この時は本来メタフィールド内でなければ鳴らないはずのコアゲージが点滅したほどのダメージを与えたが、再起したネクサスのジャンプを光線で捉えることはできず、そのままオーバーアローレイシュトロームを受け敗北、爆散した。
だがメガフラシ戦よりメタフィールド無しで市街地での戦闘を繰り返したため、TLTの隠蔽工作は最早不可能なレベルに陥ってしまう。
そこで来訪者の装置「レーテ」による記憶操作が行われることになったのだが…そして事態は最終局面へ向かっていく。
合体しているスペースビースト
頭部 | ザ・ワン+ガルベロスの中央の首 |
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左肩 | グランテラ・リザリアスグローラーの頭部 |
右肩 | ノスフェル・メガフラシの頭部 |
胸 | バンピーラの顔 |
背中 | ガルベロスの肩から背中全般、ザ・ワンの背中の突起物 |
腹部 | クトゥーラの顔 |
右腕 | ノスフェルの腕・ラフレイアの花弁 |
左腕 | ゴルゴレムの頭部 |
尻尾 | グランテラの尻尾の先端 |
右足 | ペドレオンの頭 |
左足 | バグバズンの頭 |
フログロスとアラクネアに相当する部分がないが、設定上は合体していると思われる。
主な使用武器
- 口から放つ熱線
- ペドレオンの火球
- ラフレイアの花粉
- ノスフェルの爪
- ゴルゴレムの口吻、電撃、火球
- グランテラの火球
- バンピーラの糸
- リザリアスグローラーの熱線
- メガフラシの電撃
余談
デザイナーによると「ガルベロスが全てのビーストと融合し、元のザ・ワンへと戻ろうとした姿」とのことである。
全体的なシルエットはザ・ワンに酷似しており、実際にザ・ワンの着ぐるみも流用されている。
バグバズンの頭部、ノスフェルの腕と頭部、ゴルゴレムの口吻、グランテラの頭部と尻尾はそれぞれの着ぐるみからの流用。その他のパーツは新規造形である。
頭部はどのビーストにも似ていないオリジナルの形状だが、ベースとなるザ・ワン(さらに言うとベムラー)に似た形状の棘、ガルベロスの中央の首の特徴である丸い鼻先の意匠が見られる。口先は鳥の嘴のように尖っているがザ・ワンはカラスを取り込んでいるため、それが反映されている可能性もある。なおこの口先の形状は後のウルトラシリーズでキャラクターのデザインを担当する後藤正行氏がデザインした怪獣(例:シェパードン、ザイゴーグ、グルジオ系怪獣など)に酷似している。
頭部から発せられている鳴き声はメルバとガクマαの流用。次回作のラゴラスにも使われている。攻撃の際に発するビーストの鳴き声は、それぞれのビーストからの流用なほか光線を吐く際に『電光超人グリッドマン』のドラゴニックキャノンの声を発している。
本編では使用されなかったが、児童誌では「アローレイ・シュトロームやシュトロームソードも通じなかった」と記載している。
その複雑なデザインや子供受けの悪いスペースビーストという理由から商品化に恵まれなかったが、2020年に株式会社キャストの特撮大百科シリーズにて、完成品のレジンキャストモデルとして初フィギュア化となった。
関連タグ
ビースト・ザ・ワン ガルベロス グランテラ リザリアスグローラー ノスフェル メガフラシ バンピーラ クトゥーラ ラフレイア ゴルゴレム ペドレオン バグバズン
デストルドス:『ウルトラマンZ』に登場したラスボス怪獣。合体元の怪獣のパーツをよりグロテスクに仕上げたその禍々しい姿から「令和のイズマエル」と呼ばれることもある。奇しくも両肩から伸びた突起物状の部位など全体的なシルエットも似ている。