データ
タイプ | インビジブルタイプビースト |
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体長 | 55m |
体重 | 5万t |
概要
特定の生物種の特徴を有しているものが多いスペースビーストの中でも、全体的に岩石や鉱物など無機物的な要素で構成されているという珍しいタイプのビーストで、背中には巨大な水晶のような結晶体がいくつも生えている。
管状の口吻「ゴルゴレムプロボセス」を伸ばして人間を捕食するほか、口吻から吐く火炎弾、全身の発光点から放つ雷に似た破壊光線を武器に持つ。四足歩行型であり、今まで戦ってきたビーストよりもパワフルな見た目が特徴。
ゴルゴレムプロボセスのリーチはかなり長くまで伸び、相手の背後を突くこともできる程。伸縮自在の器官を伸ばして人間を捕食していく姿はまるで、どこぞのグロテスクな飛竜である。死角をカバーするので攻撃性能もかなり高い。
加えて前方にバリアを展開出来る上に、溶岩石のような甲殻はストライクチェスターのストライクバニッシャーですら通用しないなど、純粋な防御力も高い。
そして最大の特徴は、別の位相へ移動して透明になる能力。この状態ではあらゆる攻撃がゴルゴレムの身体をすり抜けて無効化されるため、ほぼ無敵となる。
その力の源は背中にある水晶のような発光器官にあり、ここを破壊されると位相移動ができなくなる。ただし再生能力が高いため、壊されても約480秒で再生してしまう。更に破壊されるごとに耐性をつけて再生時間を短縮する適応力までも備える。
非常に厄介な能力ではあるが、ウルトラマンネクサスはメタフィールドに入れさえすれば位相移動能力を封じる事ができる。また、自身のビースト反応が非常に強いため完全に姿を消しても居場所を特定しやすく、クロムチェスターδのような位相特定機能と位相間移動能力を兼ね備えた兵器ならば、ゴルゴレムの居る位相へ侵入して追撃する事も可能。
活躍
Episode.19~21にかけて登場。ネクサスとは3回も交戦した。
Episode.19では飯山連峰の山中に出現。早々にネクサスによってメタフィールドに入れられたが、ガルベロス戦(撃破後から間をおかず出現したため、ほぼ連戦)で傷を負った左肩の痛みでオーバーレイ・シュトロームが不発したネクサスを攻撃。メタフィールドを破壊し逃亡する。
二戦目では人口10万人規模のベッドタウンに侵攻を図ったが、それを予測したナイトレイダーが要撃戦を展開し、位相を跨いだ罠「クロスフェーズ・トラップ」によって発光器官を破壊されてしまう。しかし、その場に保呂草ら民間人がいた(TLT上層部が侵攻ルート途上の温泉地住民を囮として避難させずにいた)為に追撃を免れる。直後にネクサスと交戦。左肩に火炎弾を当てて火傷(左肩全体が黒焦げになるほどの重傷)を負わせたが、パーティクルフェザーでゴルゴレムプロボセスを破壊されてダメージを負ってしまう。しかし姫矢の体調悪化によりネクサスが戦闘不能に陥り、加えて発光器官が再生したので透明化して逃亡した。
三戦目では再びベッドタウンへ侵攻を試みるが、ナイトレイダーの新機体クロムチェスターδが位相空間に侵入して発光器官を破壊。更にメガキャノンチェスターによる追撃を受けたがバリアで耐えきり、ナイトレイダーの想定より遥かに速く発光器官を再生する。そこに駆け付けたネクサスによってメタフィールドへ封じ込められるが、度重なる戦いでデュナミストの姫矢が衰弱しきっていたためメタフィールドは崩壊を始めてしまう。ナイトレイダーの攻撃をものともせず崩壊したメタフィールドからベッドタウンへ侵攻を試みるものの、力を振り絞り立ち上がったネクサスのセービングビュートで動きを封じられて引き摺り戻された後、渾身のオーバーレイ・シュトロームでようやく倒された。
その後、イズマエルを左腕を構成するパーツとなった。特にイズマエルのオールレンジ攻撃はグランテラの尻尾と合わせて、ゴルゴレムプロボセスを利用したものである。
余談
当初は『ULTRAMAN』の原案である『YELLOWEYES』のワニモンスターをベースとした岩石怪獣のデザインで検討されていたが、この案はラフレイアのデザインラインに流用された。その後、阿部雄一により「ムンクの叫びがねじれたイメージ」が提案されたが、この案は長谷川圭一の要望によりクトゥーラに転用され、最終的にアリクイにねじれを取り入れた岩石怪獣としてまとめられた。
着ぐるみは手の部分に下駄を持つことで、従来の着ぐるみ以上に四足獣らしい姿勢を持っている。この技法はウルトラ怪獣では『帰ってきたウルトラマン』以来途絶えていたが、さらに発展したものとなった。その有効性からライブステージなどの歴代の四足歩行系怪獣の着ぐるみも同様に改造された。この構造は、ゴルゴレムの着ぐるみを改造したグロマイトをはじめ、グランゴン、スフィアザウルスといった新規の四足歩行怪獣へと踏襲されていく。
『ウルトラ銀河伝説』ではベリュドラの胴体を構成する怪獣の1体として登場。スペースビーストでベリュドラを構成しているのは何気にこのゴルゴレムのみ。
プレイステーション2のゲーム版『ウルトラマンネクサス』ではプレイアブルキャラクターとして登場している。巨体によるパワフルな攻撃とゴルゴレムプロポセスによる長いリーチが特徴。必殺技はプロポセスからの火炎弾連射と、立ち上がって周囲に破壊光線を乱射する攻撃。
ソフビ人形には引っ張ることでゴルゴレムプロボセスを伸ばせるギミックがあった。のちに展開されるウルトラ怪獣アドバンスシリーズの先駆けといえよう。
関連タグ
アメボウズ:こちらはゴルゴレムとは逆に最初から実体が別次元に存在している。しかしゴルゴレム同様、ある手段を使えば実体を引きずり出せる。