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平成ウルトラマン

へいせいうるとらまん

1989年以降に公開されたウルトラ作品を指す名称。
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概要

1989年以降に作成されたウルトラシリーズに新規登場するウルトラ戦士、または彼らを主人公とした作品のこと。基本的には『ウルトラマンティガ』以降を指すことが多い。
本来は『ウルトラマンUSA』(厳密には1987年製作だが日本語版は89年)『ウルトラマンG』『ウルトラマンパワード』も89年以降に製作された作品だが、元々海外向けの作品である事に加え、海外では元号自体が存在しないために除外されることが多い(これらは便宜上海外ウルトラマンと呼称される)。

平成作品の多くは、ウルトラマンがタイプチェンジを行うことが多い。
ウルトラマンティガを代表するように、削る形でデザインされた頭部、タイプチェンジも含めた多様なカラーリング、ウルトラセブンウルトラマンタロウの物をより装飾を増したプロテクターや鎧のようなデザインなど、昭和ウルトラマンとは異なる方向性でデザインされていることも多い(逆にあえて意識したデザインもある)。
また、M78星雲U40のような宇宙人から特殊な存在のウルトラマンも増えたため、チートラマン率が高いのも特徴。
スフィアカオスヘッダーダークルギエルジャグラスジャグラーなど明確な黒幕やライバルキャラクターが設定され話に絡んでくることも多い。

21世紀に入ると、それまでの放漫経営のツケが回ってきたことで円谷プロあわや倒産寸前という創立史上かつてない危機に直面してしまい、経営陣の刷新(創業者である円谷一家は経営から完全に身を引くこととなった)や大幅な経営戦略の見直しが図られることとなった。
当然、ウルトラシリーズもその影響を大きく受けており、平成シリーズを通してみると、昭和シリーズと比べて年代によって作風が大きく変わっていることがよくわかるだろう。
平成ウルトラシリーズとは、ある意味円谷プロダクションの栄光と挫折、そして再生までの道のりを体現化している作品群とも言えるのである。

チーム名

ウルトラ10勇士

負ける気がしない


平成シリーズは昭和シリーズとは異なり、作品それぞれで世界観が異なるため、ギャラクシークライシス以降もあまり集まることは無かった…のだが、映画『ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士!!』にて、OV作品のネオスを除いた10人が初めて共演することとなった(ちなみに10勇士の中でM78星雲出身なのはマックス、メビウス、ゼロの3人のみ)。

現在、ネオスを除いたこの10名のウルトラ戦士は、公式で「ウルトラ10勇士」と呼称されており、これを基にしたスピンオフ企画も展開されるなど、正に平成版ウルトラ兄弟のようなポジションを確立しているといえる。

これ以降の作品では、(主に劇場版や外伝作品などを中心に、)時空を超えて別作品のウルトラマン同士が共闘して敵と戦うという内容の作品が多く作られていくこととなった。

新世代ヒーローズ

新世紀


劇場版ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!』 では、ギンガビクトリーエックスオーブの4人を新世代ヒーローズ(読みは「ニュージェネレーションヒーローズ」)と呼称しており、2018年現在はその後に登場したジードロッソブルの3名も加えられ、総勢7人となっている。

このシリーズは、放送局がそれまでのTBS系列からテレビ東京系列に移行し、ビクトリーが初登場したウルトラマンギンガS以降の主要スタッフが継続して関わっている作品という特徴がある。
さらに、6作品連続、6年連続で作られており、これは帰ってきたウルトラマンウルトラマンレオ昭和ウルトラマンの第二期を抜いて現在シリーズ最長である(ただ、放送期間そのものは半年以下と短いため、1年間4クールで放送していた昭和二期とは一概に比較できない部分もあるが)。

なお、2019年5月1日を以て改元が行われ、平成時代が終わることから、ウルトラマンR/B』が平成最後のウルトラシリーズということになる。新世代シリーズが『R/B』以降も続いていくかはどうかは現状不明であるが、仮にシリーズが元号を跨いで続いた場合、この新世代シリーズを平成ウルトラマンに含めるかどうかでまた一つの論争を呼ぶことになるかもしれない。

主要な平成作品

第1期平成ウルトラシリーズ(平成三部作

「かつて子どもだった視聴者が大人になり、子どもと共にウルトラマンを見る」という、世代を超えて楽しめる作品になることをコンセプトに作り出された作品群。

昭和で培われたノウハウを踏襲しながらも、連続ドラマ形式のストーリーや、人間としての生き方とウルトラマンとしての使命との間で苦悩する主人公像など、新たなヒーロー像も確立している(こうした傾向は、後の平成シリーズにも大なり小なり受け継がれている)。

巨額の制作費用が掛けられていたことでも有名(一説によれば『ガイア』第1話の製作費は1億円を超えていたとも言われている)で、その結果、非常に完成度の高い作品が多く生み出されているが、これが後に円谷プロの経営を圧迫する遠因となってしまった。

ちなみに、『ティガ』と『ダイナ』は同じ世界を描いた作品である(マルチバースでの呼称はネオフロンティアスペース)。


第2期平成ウルトラシリーズ

平成三部作の成功を受けて製作されたシリーズ。
年代によってテーマや作品の傾向は大きく異なり、個性豊かな作品が数多く作られている。

21世紀初頭作品群

21世紀最初に製作されたウルトラヒーロー。
イベント用として展開されていた『ネオス』の満を持しての映像化や、「ウルトラマンは怪獣を倒すもの」という既存の設定に真っ向から切り込み、絶大な人気を博した『コスモス』など、平成三部作とはまた違った方面で大きな話題を生み出した。


ULTRA N PROJECT

大人を対象としたウルトラマンを志向し、他のシリーズと比べてリアルでハードなストーリーとテーマ性が良くも悪くも印象に残った作品。
この頃から製作費の予算不足が深刻になり(その影響を受けた最たるものがメタフィールドである)、さらにこのN PROJECTそのものが商業面で大失敗してしまったことで、円谷プロの屋台骨が大きく傾くことになってしまった。

当初は「ウルトラマンらしくない」「円谷プロの経営難を悪化させてしまった作品」としてファンからの評価はお世辞にも芳しいものではなかったが、シン・ゴジラ仮面ライダーアマゾンズなどの大人向けの特撮作品が増えてきた最近では、他のウルトラマンにはない独特の作風や、終盤のストーリー構成の巧みさが再評価されてきており、緩やかながら多くのファンを獲得してきている。

また、本作で培われた技術や一部デザイン及び設定は後のウルトラマンでも多く見られる(たとえば、ネクサスは平成ウルトラマンでは初めて、腕に装備を装着して戦った戦士であり、後の作品でもこの流れは継承されている)。
また、本作からテレビシリーズで本編終了後のミニコーナーが流れるようになり、以降の作品に踏襲され続けている(テレビで放送されなくなったものもウェブコンテンツとして続けられていたため、実質現在まで廃止される事なく続いている)。


M78星雲のウルトラマン、再び

N PROJECTの失敗を受け、原点回帰を図った作品群。
M78星雲出身のウルトラマンの再登場や、昭和シリーズでも登場した人気怪獣がゲスト出演するなど、大幅なテコ入れがなされた。この作品以降昭和ウルトラマンとの関係性が強くなっていく。
視聴者からは好評で、商業面でも一定の成功を収めたものの、少子化などの影響で思うように制作費を回収することはできず、結局円谷プロの経営難を立て直すには至らなかった。


大怪獣バトルの果てに

この頃、円谷プロはTYO→フィールズといった別会社の傘下に入ったことで、経営陣が大幅に刷新。経営戦略も大々的に見直され、バンダイなどの玩具会社との提携を深めていくことになる。

大怪獣バトルはそうした経営戦略の影響を大きく受けた作品であり、これまで変身アイテムやソフビを中心として展開されてきた商業展開に、新たに「アーケードゲーム」「カードバトル」という新ジャンルを組み込むことになった。

ただ、大規模なミニチュアを駆使した従来通りの新番組を制作できるだけの余裕はまだなく、この頃の作品は合成やCGを主体とし、セットも地球外の荒涼とした惑星を舞台とした殺風景な描写が多い。映像作品も、テレビシリーズは殆どなく、OV作品や劇場作品が大多数であった。
『マックス』や『メビウス』で使われた人気怪獣の着ぐるみの使い回しが増え、新怪獣の登場が大きく減ったり(※1)、宇宙人が登場する場合、「○○星人」といった種族名とは別に「グラシエ」「ジェイス」等と言った固有名詞が頻繁につけられるようになった(※2)のもこの頃からである。

一方で、以降の作品で重要な位置づけを担うウルトラマンゼロが初登場した他、一連の作品群でマルチバースと呼ばれる多世界解釈が設定され、様々な世界のウルトラ戦士たちの共演を可能とする下準備が整うことととなった。


※1 『ゼロ THE MOVIE』のような例外はあるが、商業的な事情からか現在に至るまでこの傾向は続いている。
※2 固有名詞自体はこれまでも宇宙人の一部に使われていたが、着ぐるみの使いまわしが増えたことで、同じ宇宙人が期間を置かずに頻繁に登場するようになってしまったため、視聴者が過去作に登場した個体と混同してしまうのを避けるために多用するようになったものと思われる。

新世代(ニュージェネレーション)ヒーローズ

長く続いた苦難の日々を乗り越え、ようやくウルトラマンは復活の兆しを見せ始める。

この頃のウルトラ戦士には、「歴代のウルトラ戦士や怪獣たちの力が封じ込められたアイテム(人形やカード、カプセルなど)を駆使して闘う」「変身アイテム以外にも多彩な追加装備を持つ」という共通点がある(これは、バンダイとの提携強化などの大人の事情が関係しているものと思われる)。そうした演出の都合からか、既存のウルトラ戦士と比べるとかなり複雑でゴツいデザインになっているウルトラマンが多い(一応、オーブオリジンのような例外もあるが)。

ウルトラマン列伝 / 新ウルトラマン列伝:スパークドールズ世代

2011年、円谷プロはこれまでの作品から様々なエピソードをピックアップした番組『ウルトラマン列伝』の放送を開始し、コーナードラマとして『ウルトラゼロファイト』等の短編特撮ドラマを放送する。

2013年、久々となる完全新作『ウルトラマンギンガ』の放送を開始する。『ギンガ』は低予算で制作しなければならないという事情を抱えていたため、大規模なセットが作れない、放送時期も夏休み年末などの商戦が活発になる時期に限定されるなどの制約はあったが、製作陣の創意工夫や試行錯誤などが功を奏し、一定の人気を得るに至る。

第2期『ギンガS』ではある程度予算にも余裕が出たため、(放送期間の分割という制約はそのままだったが)大規模なセットを組んだ撮影が可能となるなど、前作よりも見応えのある作品へと仕上がった。

そして、2015年に放送された『ウルトラマンX』では、遂には分割放送という制約が取り払われ(ただし放送期間は半年)、『ギンガ』シリーズにはなかった戦闘メカが登場するなど、より従来のウルトラシリーズに近い作品へと進化していた。

ちなみに、これまでは昭和ウルトラマンの一部が行っていた「必殺技を使用する際にその技名を叫ぶ」という演出が、この頃からよく見られるようになった。以降、昭和ウルトラマンやこれ以前の平成ウルトラマンもこれに合わせる形で技名を叫ぶ機会が増えてきている(もっとも、これに当てはまらないケースも多いため、まだ完全に徹底されているというわけではないようだ)。


再び独立へ

ウルトラシリーズ放送開始50周年という節目の年を迎えた2016年、『新ウルトラマン列伝』は列伝から数えること5年の歴史に幕を閉じ、遂に完全に独立した新作『ウルトラマンオーブ』が製作されることとなった。
「斜め上」をコンセプトにした『オーブ』は前作『ウルトラマンX』と同様大ヒットを記録し、劇場版は元よりインターネット配信限定のスピンオフドラマなど多彩な作品が作られ、視聴者にウルトラシリーズの完全復活を改めて印象付けることとなった。
その波に乗る形で、2017年には『ウルトラマンジード』が放送開始。同作は悪のウルトラ戦士ベリアルの息子:ジードの葛藤と戦いを描くというこれまでにない雰囲気の作品となり、また『ウルトラ銀河伝説』から続いていたベリアルの物語の完結編となったこともあって、ファンから大きな注目を集めた。
2018年には、シリーズ史上初めてとなる2人の兄弟を主人公とした作品『ウルトラマンR/B』の放送が予定されている。上述したように平成ウルトラシリーズ最後の作品であり、どのような形で平成ウルトラマンのトリを飾るのかが注目される。


忘れちゃいけない名物キャラ


平成に作成された昭和系列の外伝作品


メディアミックス作品


関連項目

ウルトラシリーズ 昭和ウルトラマン 海外ウルトラマン

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