宇宙球体スフィア
うちゅうきゅうたいすふぃあ
「この玉っころが何者かは、全くわかりません。
ただはっきり言えるとすれば……
コイツらは、人類の進歩を快く思ってないということ。
それと、人間はそれに恐れて、立ち止まってちゃいけないってことです」
〜ヒビキ・ゴウスケ〜
「光……消えろ!!」
突如火星に現れた宇宙生命体。TPCのシイナ・サエコ参謀により命名された。
基本的には白黒の配色をした球形の姿をしているが、第44話の双胴型の様なバリエーションもある。
ネオフロンティア時代を迎えた地球人の宇宙進出を快く思っておらず、度々それを妨害しようと攻撃を仕掛けており、超古代の闇に次ぐ巨大な災厄として、ダイナやスーパーGUTSと何度も矛を交える事になる。
TPCの通信回線に割り込んだり、冥王星に捏造した遺跡で地球人を誘い出すなど、高い知能を持っている。
単体での戦闘能力は人工衛星も破壊するほどの体当たり攻撃や光線、3体で標的を包囲してから繰り出す捕獲能力などを持つが、TPCの訓練生でも倒せるほど耐久力は低い。
しかし、何体にも分離・再合体することが出来、他の生物や物質と融合して「スフィア合成獣」に変化する。
元々は後述のグランスフィアとなった惑星の者達が、「心なんてものがあるから争いが生まれる」「全ての生命が一つの意志で統一されれば平和になる」等といった考えから誕生した。故に全てのスフィアは本体であるグランスフィアも分離態も、一つの意志しか持たない機械の様なものである。宇宙全ての生命がスフィアと一つにとなる事を目指し、「押し付けの善意」で多くの星々を生命体まるごと吸収してきた。
スフィアの存在自体が単なる人類や宇宙の脅威になるだけでなく、ティガ時代から警鐘され続けた同じ過ちを繰り返す未来の閉塞感が生み出す人類の可能性の一つであり、最終決戦ではスフィアとの同化を否定し失敗を恐れず前に進み続けるというテーマが描かれている。
最終的に本体であるグランスフィアは、ウルトラマンダイナとスーパーGUTSの活躍によって消滅したが、分離していた多くのスフィアは残っており、『ウルトラマンサーガ』の時代に再び地球圏に襲来した(ただし、この時出現した個体はスーパーGUTSに撃退されるか、直後に姿を現したバット星人に捕獲されてハイパーゼットンの餌にされたことで全滅してしまった)。
また、このことから現在でもネオフロンティアスペースの宇宙各地に未だ多数のスフィアが潜伏している可能性が示唆されたことになる。
さらに、スフィアの魔の手はネオフロンティアスペースとよく似た別の世界にも迫っており…。
スフィアが自身を核に周囲の物体と融合することで怪獣化したもの。
攻撃力が大幅に上昇するほか、ほとんどが亜空間バリアを張る能力を持つ。
番組後半の個体はスフィアの融合した箇所が分かりやすくなっている。
詳細は個別記事を参照。
スフィアの本体で、遠い昔にある惑星の全生命体が母星ごと同化した存在。全長は1万2千㎞以上であり、数値不明のバキューモンを除けば最も巨大なウルトラ怪獣と言える。
自身を地球の歩むべき未来と語り、人類を自身と同化させようとする。
自らの周りを巨大な重力場の闇で覆っており、接近戦を挑むのは不可能に近い。
また、天文単位レベルの射程を持つ稲妻などの攻撃も保有しており、倒すには射程外から強力な攻撃を撃ち込んで、そちらを吸収した瞬間にもう一発攻撃を叩き込む以外にない。
作中ではCGと造形物で表現されている。
ネオフロンティアスペースにおけるM78ワールドのヤプールやウルトラマンGのゴーデスに相当する位置づけで、集合精神、細胞や肉片で他の生物をウルトラ怪獣化できるといった似た部分が少なくない。
フュージョン:同じような目的を持っている敵。
ネタバレ注意
2022年の『ウルトラマンデッカー』において、本作の敵勢力として宇宙浮遊物体スフィアが登場。
『ダイナ』のスフィアを上回る能力で大規模な侵攻を展開し、地球を宇宙から遮断してしまう。
後に、これにはある未来人の暗躍が絡んでおり、本来ならスフィアの侵攻は先の出来事となる筈だった事が判明。
そして、その未来世界での戦いには彼も加わっており…。
Blu-rayBOXでの解説によれば、『サーガ』に登場した個体のようにグランスフィア敗北後に分裂していた個体が別の次元に逃亡し、進化したものだと言われている。
事実であれば、ネオフロンティアスペースの技術の一部を取り込む形で発展した本世界に侵攻した事は何という因果であろうか。
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