概要
『ウルトラマンティガ』に登場する怪獣たちの一派で、闇の支配者:ガタノゾーアの尖兵。
TPCではタイプCというカテゴリーに分類されている怪獣群。
また、体のどこかに岩石の鎧のような部位を持っているのも特徴。
劇中ではイルマ隊長は「何者かによって恐竜から進化させられたと思われる」と発言している。
3000万年前に突如出現し、光の巨人たちと激しい戦いを繰り広げる。
壮絶な死闘の末、闇の勢力そのものは撃退されたようだが、その代償として超古代の文明は滅亡してしまった。そのため、超古代文明を滅ぼした怪獣と伝えられている。
その後、長き時を経て、闇の勢力は地球を支配下に置くべく再び活動を開始する。
そして、それを阻止すべく光の巨人の生き残りの1人であったウルトラマンティガ&地球平和連合TPCとの間で、新たな戦いの火ぶたが切られることとなった。
何らかの特殊能力や明確な特徴はあまり説明されていないが、闇の勢力が強くなると大量に現れるような描写が幾度か見られた。
最終的にガタノゾーアやその強化態であるデモンゾーア、そして闇の巨人達が敗北したことで、闇の勢力による攻勢は一応の終結を迎えることになった。
しかし、闇の勢力自体が完全に滅び去ったかどうかは不明。
少なくとも『ウルトラマンダイナ』の時代に闇の勢力が再出現する事は無かったが、影響そのものは無くならず、ゴルザの復活やルルイエ事件の切っ掛けとなった計画の再始動など、歪んだ形で因縁が続いている。
また、ネオフロンティアスペースとは別の世界である『ギンガ』『ウルトラマンX』『ウルトラマンZ』の世界にもゴルザが存在しているらしい描写があるが、これらとガタノゾーアとの関係も不明。
脚本を担当した小中千昭によると、元々はガタノゾーアの配下という設定はなく、デザイナーの丸山浩が、全個体に体の何処かに穴の空いた意匠を施していたことから、彼らを束ねる黒幕が居たことにしてもおかしくないとガタノゾーアが後付けで製作されたとのこと。
また、超古代人が作り出した生物兵器という案も存在した。詳しくはこちらにて。
主な超古代怪獣
- 超古代怪獣ゴルザ
- 超古代怪獣ゴルザ(強化):上記のゴルザの強化形態。
- 超古代怪獣ゴルザⅡ:ティガの続編であるダイナで登場。
- 超古代怪獣ファイヤーゴルザ:ウルトラギャラクシー大怪獣バトルで登場。
- 超古代竜メルバ
- 超古代怪獣ガルラ
- 超古代尖兵怪獣ゾイガー
- 超古代怨霊翼獣シビトゾイガー:劇場版に登場。
その他
- 岩石怪獣ガクマ:こちらも第35話では超古代怪獣の括りになっている。
- 超古代植物ギジェラ:超古代怪獣と同じ時代に発生しているが、闇の眷属ではない。
- 蜃気楼怪獣ファルドン:「人間の悪意が生み出した」という部分から可能性がある。
- 超古代狛犬怪獣ガーディー:光の巨人の味方サイドの怪獣。ガタノゾーアの尖兵である超古代怪獣との関係は不明。
- 愛憎戦士カミーラ、俊敏戦士ヒュドラ、剛力戦士ダーラム、ティガダーク:元は光の巨人だったが、闇の勢力へと寝返った者たち。
- 超合体怪獣ファイブキング:5体の強力な怪獣のスパークドールズが合体して誕生した合成怪獣。うち2体は超古代怪獣であるファイヤーゴルザとメルバである。
- 合体怪獣トライキング:上記ファイブキングの亜種形態。ゴルザ・メルバ・超コッヴが合体した怪獣。
- 閻魔分身獣ゴーグファイヤーゴルザ:閻魔獣ザイゴーグの体の棘から生み出された、所謂分身体に当たる存在。
- 超古代闇怪獣ゴルバー:ティガのリブート作であるトリガーで登場。闇の三巨人の配下である闇怪獣にも属する。
- 超古代植物ギジェラン:トリガーの続編であるウルトラマンデッカーにて登場。ゴルバーと同じく二種類の植物怪獣の特徴を併せ持っているが、出現理由は異なり宇宙浮遊物体スフィアの影響。
ULTRAMAN(漫画)では
外伝小説「ULTRAMAN SUIT ANOTHER UNIVERSE」にて「異界獣」と言う総称で登場している。
黒衣の三人組の手によって人間が変貌した姿で、3000万年前に地球を支配した邪神ガタノゾーアの眷属であり、人間の心の闇を具現化したもの。
誕生方法も様々で赤い結晶体を飲まされるなどして誕生する例や、過去の殺人歴と同じ人数を殺す「生贄の儀式」で誕生するものもあれば、異界獣によって人間が異界獣となるパターンなど様々である。
当初は超古代怪獣がモチーフのもので統一されていたが、途中からスペースビーストや超獣がモデルの個体も登場した。
登場個体
余談
超古代怪獣が出現する少し前の地球はTPCの活動によって恒久的世界平和の実現の一歩手前に近づいていたのだが、皮肉にも超古代怪獣の出現が、戦争を終わらせた側であるTPCが再武装をする原因となってしまった。以降のTPCは外敵に備えて軍事力の拡大に着手すると言う矛盾を抱えてしまう事になる。
結果として力を求める人類に数多くの愚行を繰り返させた一方で、人類が宇宙からの脅威とも互角に戦える力を手に入れる事ができたのもまた事実なのである。彼らの出現は人類にとってデメリットだったとも言えるし、メリットだったとも言えるのだ。
こうして見ると彼らの出現はネオフロンティアスペースの歴史に大きな影響を与えてきた事がわかる。
ネオフロンティアスペースにおける『闇』って?
ネオフロンティアスペースの闇の勢力(本項では便宜的にこう呼称する)といえば、大抵、ガタノゾーアとその配下である超古代怪獣か闇の巨人の事を連想する諸氏も多いと思われるが、『ウルトラマンティガ』の作中における『闇』はもっと広く捉えられている。
ガタノゾーア達とは異なる闇を齎す存在としてキュラノス、人の心の闇が生み出した存在としてファルドン(※1)やエボリュウ(※2)が登場し、いわゆる負の象徴として描かれる事もあれば、オビコのような単純な悪とは括れない存在の拠り所として描かれる事もあった。
(※1)あくまで推測である。
(※2)人のコンプレックスが生み出した存在であり、『ティガ』においてエボリュウ細胞が関わる最後のエピソードのサブタイトルは『闇にさようなら』となっている。
関連項目
闇怪獣:ウルトラマントリガーに登場する怪獣達の名称。超古代怪獣のバリエーションの1つと言える。