データ
概要
第50話「もっと高く! ~Take Me Higher!~」から第52話(最終話)「輝けるものたちへ」まで3話にかけて登場。
ユザレ曰く「地を焼き払う悪しき翼」であり、超古代怪獣の一種であるとされる。
邪神ガタノゾーアの尖兵として、超古代遺跡ルルイエから何体も出現する。
尖兵扱いされつつも、1体でウルトラマンティガと互角に戦えるだけの実力を持っている。
赤色の翼を使い超高速で飛行が可能。その速度はガッツウイングを軽く凌駕するどころか、マキシマオーバードライブを搭載した実験機・スノーホワイトですら追いつけない程。
主な戦力は口から吐く光弾と怪力。近接戦の格闘技にも優れており、尻尾を使った踵落としまで繰り出してくる。
因みに血液は濁った黄緑色。
最初に出現した個体はスカイタイプを苦戦させ(スノーホワイトの攻撃で片方の翼を失った際には、なんと残ったもう片方の翼を自ら引きちぎり、身軽になってから戦った)ティガの首を締め上げるも、パワータイプにチェンジしたティガの猛攻を受けて劣勢になる。口から光弾を吐き出して巻き返しを図るが、光弾を2発とも口に投げ返されて怯んだ隙を突かれ、デラシウム光流で木端微塵に粉砕された。
しかし、すぐに複数の個体が世界中に出現し、メトロポリスを始めシドニーやニューヨーク等の世界各地の都市を破壊し、更に迎撃に出た各国のTPCも壊滅状態へ追い込んでおり、アメリカではTPCアメリカ所属のガッツウイングブルートルネードの小隊を全滅させた。
最後は主であるガタノゾーアが倒されると同時に、全ての個体が消滅した。
また、その内の1体はイルマ隊長とハヤテ隊長の連携攻撃で倒されている。
超古代怨霊翼獣シビトゾイガー
「あなたも、その仲間入りをしませんか?……この私みたいにいいいいいい!!!!!」
「滅亡ノ闇ガ……蘇ッタ……」
身長 | 222cm |
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体重 | 111kg |
『ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY』に登場した小型のゾイガー。
ルルイエから大量に出現し、カミーラの指示で動く。人間を捕食し、その人間の擬態が可能になる特性を持つ。また口から光弾を吐く、体を槍のように折り畳んで敵に突っ込む体当たりも行う。
非常に狂暴でありGUTSハイパーガンを軽々と噛みちぎった。しかし、耐久力がそこまでではなく、GUTSの射撃装備やガッツウイングの砲撃で簡単に倒せてしまう。
総合的な戦闘力ではゾイガーに大きく劣るが、その差を数や変身能力でカバーしている為、厄介この上ない。この点は『ウルトラマンガイア』に登場したドビシに近似している。
捕食したルルイエ調査隊隊長サエキの姿に化け、かいれいの調査にやってきたホリイ隊員を襲撃、シンジョウの狙撃によって倒される。
遺跡内に侵入してきたアートデッセイ号を迎え撃つ為、カミーラの指示で無数の大群で襲いかかり、ウイングゲートを塞ぎ、第2エンジンを停止させる大健闘を見せたが、後のスーパーGUTSとなる訓練学校ZEROの訓練生達による、ガッツウイングゼロの援護射撃で形勢逆転された後、イルマの仕掛けた時限爆弾や、アートデッセイ号のデラック砲で遺跡の出入り口を破壊され脱出不能となった。最終的にカミーラの一体化したデモンゾーアが消滅に合わせ全て消滅したと推測される。遺跡内で生き残っていた1体もイルマ隊長を襲ったが、駆け付けたムナカタに射殺された。
ダイゴの見た幻覚の中にも登場し、そちらでは市街地を大群で襲撃している。
そのやけにリアルな鳴き声や、人間を捕食するシーンはトラウマもの。しかも倒されると捕食した人間の顔が体に浮かび上がる(しかも喋る)嫌なオマケ付きである。
その後の作品での登場
ロストヒーローズ2
デストロイ・キューブを訪れたばかりのヒーロー達を襲撃した。回避率を上げてくる厄介なスキルを持っている。
雑魚敵としても登場する。デストロイ・キューブのモチーフがルルイエである為、彼が一番手を担ったと思われる。
ULTRAMAN版
月間ホビージャパンで連載された『ULTRAMAN ANOTHER UNIVERSE』にも同名の怪物が登場。
結晶状の物体を飲み込ませる処置を施された人間が変身した。恐らくシビトゾイガーの設定を意識しているのだろう。
外見は獰猛な猛禽類を思わせる嘴と、背中に巨大な翼を持つ蝙蝠のような姿と描写されている。
過去に13人もの女性を殺害した連続殺人犯の久里木芳太郎が素体にされ、ベイエリアの高級イタリアンレストランで12名もの人間を殺害したが、13人目を殺す前に諸星にトドメを刺され遺体は人間に戻る。
その後、ガタノゾーア復活によって出現した黒いピラミッドの中から小型のゾイガーが出現し、人間の口の中に飛び込んで次々とゾイガーへと変えていった。
超時空のアドベンチャー
ネオフロンティアスペースの『ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY』の時代をチャリジャが訪れた際に、空を大量のシビトゾイガーが埋め尽くしていた。流石にチャリジャのお眼鏡には叶わなかったようで、代わりにガルラを捕獲していった。
ウルトラヒーローズEXPO THE LIVE ウルトラマンゼット
バット星人が生み出したクローン怪獣の1体としての登場。
ジード・ギャラクシーライジング、ゼット・ガンマフューチャーを相手に戦い、レッキングフェニックスとゼスティウムドライブを浴びて爆散した。
TDG THE LIVE ウルトラマンティガ編 in 博品館劇場
キリエロイドが再生させた怪獣の一体。ゴメスと共にゼロやガイアと戦い、通常攻撃を無効化するもワイドゼロショットに敗れる。
その後、再び地獄の門から呼び寄せられ、お化け嫌いのナイスをビビらせ、悪霊退散の呪文で動きを止めるが、ナイスはすぐに動き出し、ゼロとゼットのワイドゼロショット、ゼスティウム光線を受けて倒された。
最終決戦の際、他の怪獣軍団同様にキリエロイドに呼び出されるが、ダイナのソルジェント光線とガイアのクァンタムストリームに敗れた。
バトルスピリッツ
原種のゾイガーとシビトゾイガーが揃ってゲスト出演。
ゾイガーは “『神』と名前の付くスピリットを無条件で最高レベルとして扱う ”効果に加え、“ガタノゾーアのコストを-1する” 優秀な効果を併せ持つ。おまけにこの効果、“重複しない” とは書かれていない為、早期に展開できればガタノゾーアの早期召喚が可能になるだろう(ガタノ側は軽減シンボルが6つ備わっている為、軽減シンボルをフルで満たせばコスト3で召喚してしまえる)。
シビトゾイガー自体がデッキに無制限の投入が可能であり、コスト2の低さに加え、青軽減2紫軽減1と軽減シンボルも多さもあって非常に召喚しやすい。しかも、名称を原種と同じ扱いにできる上に、デッキを上から2枚オープンし、原種、シビト、ガタノゾーアのうちのどれかを1枚手札に加えると、死んでもただでは転ばない擬似ドロー効果を持つ。
つまり、デッキ内容をほぼガタノゾーアとゾイガー系で占めれば恐ろしいコンボが可能なのだ。しかも、系統がクトゥルフ系が多く集う「異合」なので、制限カード「海底に眠りし古代都市」とも非常に噛み合う(このネクサス、レベル1でコアブースト、レベル2でダブルシンボル化という凄まじい効果持ちである)。
余談
デザインモチーフは「蛾」。
しかし原典のクトゥルフ神話ではガタノゾーアの元ネタであるガタノソアとロイガーと接点はなく、またゾイガーにはロイガーの特徴はあまり見受けられない。
そのため名前だけ拝借したと思われがちだが、実はクトゥルフ神話にはガタノソアに仕えてるロイガー族なる同名の非物質的存在がおり、こちらの方が由来と思われる。
第51話の脚本では「ゾイガーが大阪・新潟・香川を襲撃した」と報告するセリフが存在した。また、最終話の脚本では、ガタノゾーアが倒された後にゾイガーが次々に転落する描写が存在した。
第50話から最終回にかけて脚本を担当した小中千昭によると、当初は「複数体のゾイガーが群がってダイブハンガーを襲撃・破壊する」展開を考えていたが、ダイブハンガーの模型の傷みが激しかった為、闇がダイブハンガーを覆うシーンをほぼ合成で表現した。
小中はこの件について、次々回作『ウルトラマンガイア』の終盤において行われた「エリアル・ベース破壊の展開」は、ゾイガーの1件でのリターンマッチの意味も込めていた旨を明かしている。
超古代怪獣の共通項である黒い斑点を胸に入れ、羽は有名な昆虫怪獣を意識して極彩色にしている。
小中千昭の小説『深淵を歩くもの』にも名前は出てこないが、ガタノゾーアの隷属として登場する。
大島清昭の小説『バラバラ屋敷の怪談』では主人公の呻木叫子がシビトゾイガーのソフビを持っており、作中で蘇ったある邪神の正体を示唆する小道具の一つとして機能している。
シビトゾイガーのデザインはゾイガーをベースに操縁を前提のデザインにしたが、「羽の先端に足がついていたものが美しくない」と指摘された為、手直ししたデザインが決定稿となった。また、初稿ではゾイガー同様、人が入ったものも描かれていた。
尚、放送当時はソフビ化はされておらず(『ウルトラモンスター超全集』による立体化は確認済み)、『ティガ』25周年である2021年6月中旬になってようやく初の商品化が行われた。