ウルトラマンネクサス(椎名高志版)
しいなたかしばんうるとらまんねくさす
特撮テレビドラマ『ウルトラマンネクサス』のコミカライズ。小学館の幼年誌『てれびくん』2004年12月号から2005年8月号まで掲載された。作者は『絶対可憐チルドレン』の椎名高志。
全10話を予定していたが、ネクサス放送短縮の影響で9話で打ち切り終了となった。
長らく単行本化されておらず、『絶対可憐チルドレン<解禁>ガイドブック+椎名高志ワークス』に姫矢編のラストである第5話が掲載されていたが、ネクサス10周年である2014年に全エピソードとダークザギとの最終決戦を描いた完結編、孤門一輝役の川久保拓司と渋谷浩康プロデューサーの対談、ULTRA_N_PROJECTの裏面史を描いた設定資料集を掲載した単行本が発売された。
電子書籍化もされており、TSUBURAYAIMAGINATIONでも読むことができるがツブイマ版は完結編が掲載されていない。
可能な限り本編に近づけるために「立体造形物」であることを強調しており、一般の漫画では省略される影の表現を用いて巨大感を出すことなどを意識している。
一方でウルトラマンのかけ声については文字で表現することが難しいため省略している。また、作風やスタッフの意思を尊重して、例えば「掃討せよ」のような難しい言葉を「やっつけろ」という平易な言葉に置き換えるような「子供向けの手加減」はしなかったという。
てれびくんのような幼年誌は少年ジャンプのような一般的な少年漫画雑誌と違いページ数が少ない(1話11ページ。参考までにジャンプは1話19ページ、原稿が遅れたりした場合でも15~17ページ)ため、キャラクター、エピソード、設定の多くがカットされている。逆に言えばストーリーの無駄な部分を可能な限り排除してテンポをよくできたといえる。
椎名氏は今作について「単行本化の際には短編エピソードを描き下ろすことを考えていた(実現はしなかったがアイデアはある)」「20巻前後で全ストーリーを網羅した完全版を描きたい」と語っている。
- ペドレオン:いきなり巨大な個体が3体工業地帯で暴れまわっている。特別編にも登場。
- バグバズン:和倉隊長のディバイトランチャーで即死。
- ガルベロス:ネクサスの腕にかみついて攻撃するがバーティクルフェザーで倒される。この間わずか3ページ。
- ラフレイア:ガルベロスと同じ回に登場。これの爆発でダークファウストが死亡する。
- ノスフェル:孤門のディバイトランチャーで倒される。山邑理子?そんなものはいない。
- ゴルゴレム:ガルベロスを倒したネクサスに襲い掛かるがオーバーレイ・シュトロームで倒される。根来甚蔵?そんなものはいない。
- クトゥーラ:姫矢編のラスボス。原作通りウルティメイトバニッシャーで倒される。
- グランテラ:特に変わった点はなし
- メガフラシ:ナイトレイダーではなくネクサスが倒す。
- イズマエル:打ち切りの影響でラスボス化。
『絶対可憐チルドレン』の作中に「ネクサス」というガソリンスタンドが登場する。いうまでもなくネクサス1話のオマージュである。