ボルテッカー
ぼるてっかー
もしかして→ボルテッカ
同名の楽曲は→ボルテッカー(DECO*27)
初登場 | ポケットモンスター ルビー・サファイア |
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タイプ | でんき |
分類 | 物理(『ルビー・サファイア』では特殊) |
威力 | 120 |
命中 | 100 |
PP | 15 |
直接攻撃 | ○ |
攻撃範囲 | 単体 |
効果 | 相手に与えたダメージの1/3を自分が受ける。10%の確率で相手をまひ状態とする。 |
英語名 | Volt Tackle |
『ポケットモンスター ルビー・サファイア』より存在する技。
電気を纏って相手に突進攻撃を掛ける技……なのであるが何故か『ルビー・サファイア』では命を賭けて敵に体当たり~とある。
元ネタはゲームフリークが出したゲーム『パルスマン』における同名技。
ピカチュウ系統の専用技である。パルスワン系統は覚えない。モチーフの一部がパルスマンなのに。
習得方法はポケモンの技の中でもかなり特殊。
ピカチュウまたはライチュウの♀と同じタマゴグループを持つ♂のどちらかに「でんきだま」を持たせて育て屋に預けることによって産まれたピチューが覚えている、というもの。
なお、全遺伝技よりも優先されるという仕様で、でんきだまを持たせる限り確実に習得する。
『ポケットモンスター ルビー・サファイア』及び『ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン』ではデータのみ存在した幻の技であり(「ゆびをふる」で出る可能性はある)、この仕様となったのは『ポケットモンスター エメラルド』となってから。
なお、通常プレイで「でんきだま」を入手出来ない『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』での習得は困難を要する。
また、持たせられる道具が縛られる関係でもう一方の親ポケモンには「あかいいと」か「かわらずのいし」のどちらかしか持たせられないため、個体値か性格のどちらか片方を犠牲としなければならず、厳選にはある程度の苦労を要する。
『ポケットモンスター サン・ムーン』では、手持ちにピカチュウがいる状態でコニコタウンの岬にいる女性に話し掛けるだけで習得出来るので、少し厳選がしやすくなった。
また『Pokémon LEGENDS アルセウス』では道場にいるペリーラより3000円で伝授して貰える。資金こそ掛かるがこちらも習得は容易である。
威力は120と、でんきタイプ物理技の中ではゼクロム専用技である「らいげき」に次いで威力が高い。というよりでんきタイプ物理技TOP5と「エレキスキン」は全て専用技と専用特性である……。
この威力で命中100なので何のデメリットもない訳がなく、相手に与えたダメージの1/3を自分も受けることになる。
要はでんきタイプ版「すてみタックル」であるが、でんきタイプ技らしくまひの追加効果がある。
ライチュウ系統を物理型とするならば、十分採用の価値があるであろう。
…というか、他物理でんきタイプポケモン達はこの技が配られる日が来るのを切望している。
彼らが代わりに使っている技の多くは「ワイルドボルト」であり、これはボルテッカーのほぼ下位互換といって良い技。威力は90と高火力技とはいえない威力であり、それでもこれ以上の技はないため、火力が足りないことに嘆きながら仕方なく採用しているといったトレーナーの声も多い。
また、『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』のDLC『ゼロの秘宝 後編:藍の円盤』からは「サンダーダイブ」が登場。威力こそワイルドボルトより上であるが、命中しなかった場合は大ダメージを受ける、でんきタイプ版「とびげり」といった性能。当然であるが命中不安なので、確実に攻撃を当てられる保証はない。
このようにボルテッカーがもし配られれば大いに活躍が見込めるポケモンは多いのであるが、何分ポケモンの看板であるピカチュウとその系統の専用技であるからか、一向に配られる気配がないという現状である。
『ポケットモンスター サン・ムーン』では、ピカチュウ専用Zクリスタルである「ピカチュウZ」を持たせればこれが変化し、『ひっさつのピカチュート』が使用可能となる。
その威力は何と210。Zワザの仕様上連発は不可能であるが、反動ダメージがなくなるため、かなり信頼可能な技となる。1匹倒せば勝ちトレーナーや野生戦では無反動で打てるのは回復へ戻らなくて済み有難い。毎回使うにはちょっと演出が長いが…。
専用Zワザなだけあってそこそこモーションも凝っており全Zワザの中で唯一トレーナーの固有ダンスがありトレーナーと協力して打つ技。後ゼンリョクポーズが可愛い。
だが、Zワザの都合上持ち物がZクリスタル固定となり、ピカチュウの肝心な「でんきだま」が持てなくなる。「でんきだま」を持たせた「ボルテッカー」の威力は反動が有るものの240と上回っている上に他技威力も2倍となっていてしかも連発出来るので対戦で使うには厳しく完全な魅せ技である。
勿論ピカチュウ専用技なので、ライチュウへ進化させてしまうと使用出来なくなるので要注意。
一応ライチュウ(アローラのすがた)にも専用Zワザはあるが、物理技「ボルテッカー」ではなく特殊技「10まんボルト」を使用する技なので、Zワザを使用したい場合は努力値振りに注意。
『ポケットモンスター ソード・シールド』では通常習得方法の他に、5月12 - 19日までの間でマックスレイドのイベントとして出現したキョダイマックスピカチュウが星5の場合に限り「ボルテッカー」を習得した状態で出現した。キョダイマックスとボルテッカーを同時習得出来るのは編集現在ではこのイベントで入手出来るものに限られている。5月時点での対戦環境であればガブリアスやカプ神などはおらず、素早さ種族値90台でもそこそこの速さとして扱われるので、上手く扱えばボルテッカーピカチュウを対人戦でも活躍させることが出来るであろう。
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』では習得方法こそ変わらないが、期間限定☆7レイドバトルに登場した最強のピカチュウがでんきだまを確定所持しており、孵化習得のハードルが下がった。ただし、当の最強のピカチュウ自身はボルテッカーを習得していないため、さいきょうのあかしとボルテッカーを両立させるなら『Pokémon LEGENDS アルセウス』へ移してボルテッカー習得後、Pokémon HOME上でボルテッカー思い出しを行った上で『スカーレット・バイオレット』に戻す必要がある。
ちなみに、『ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT』のピカチュウがバーストアタックで使用する技は「ボルテッ拳」である。
名前がちょっと惜しいが、「ボルテッカー」で突っ込みながら強烈な一撃を加えるというものになっている。
なお、「ボルテッカー」という響きから、某宇宙の騎士を想像する人も多いとか。
…残念ながらそちらは「ボルテッカ」である。まずビームじゃないし。
どっちかというとボルテッカを纏って突撃する「ボルテッカクラッシュイントルード」である。まぁ技名を絶叫する都合上「ボルテッカァァァァッ!→ボルテッカー!」と誤認するのも仕方がないともいえる。
『ポケットモンスター アドバンスジェネレーション』第150話「そだて屋さんとポケモンのタマゴ!」で、サトシのピカチュウが電気技発射キャンセルとでんこうせっかの組合わせで偶然生まれ、特訓し第155話で完全に習得して以降は『ダイヤモンド&パール』が終わるまで必殺技として使われていた。
しかし、『ベストウイッシュ』では途中で偶然「エレキボール」を習得し、これを契機にボルテッカーは一切使わなくなってしまった。先述の通り『ベストウイッシュ』の元となった『ブラック・ホワイト』及び『ブラック2・ホワイト2』での習得は困難であり、アニメを見てゲームに興味を持ったユーザー層への配慮なのだと思われる(作画が大変であるからという説もあるが……)。
『サン&ムーン』では、原作の『サン・ムーン』のZワザ「ひっさつのピカチュート」の存在があるためどうするのか話題となったが、結果ゲストのピカチュウ専門トレーナーピカーラの手持ちである色違いピカチュウ「バンチョー」がボルテッカーの使い手でZワザも使えるというオチが付いた。サトシのピカチュウへとバンチョーのボルテッカーが撃たれた際は、覚えたばかりの『エレキネット』で動きを止め防ぎきるというかつての使用者ならではの展開があった。
その代わりサトシのピカチュウは、サトシの帽子がキービジュアルの『1000まんボルト』を強敵相手限定切札として使えるようになった。
リコとロイの旅シリーズでは、ブレイブアサギ号の船長であるキャプテンピカチュウ(キャップ)がボルテッカーを習得している。また、第18話「そらとぶピカチュウ、どこまでも高く!」にて、キャップのボルテッカーがライジングボルテッカーズ結成のキッカケ・チーム名の由来となったことが明かされた。必見である。
『大乱闘スマッシュブラザーズX』以降、ピカチュウの「最後の切りふだ」として実装されている。
ちなみにエフェクトはほぼそのままパルスマンである。
『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』では、最初の一撃を当てないと不発に終わる仕様に変更された。また、復活したピチューも最後の切札として使用する。
『名探偵ピカチュウ』での扱い
映画『名探偵ピカチュウ』では、終盤で精神転移装置により本作の黒幕に精神を乗っ取られたミュウツーに対してピカチュウが使用した。
決定打を与えるには至らなかったものの、黒幕がピカチュウに気を取られた一瞬の隙を突いてティム・グッドマンが黒幕より精神転移装置を外したためにミュウツーは精神支配から解放されて自我を取り戻し、黒幕もミュウツーとの融合が解除されてしまったことで自身の計画を完全に潰されてしまうこととなった。
その後、黒幕は計画を潰されたことに対する恨み節を吐きながらも警察に逮捕され、事件は無事解決したのだった。
なお、使用すると自分も反動でダメージを受ける点もちゃんと再現されており、使用後にピカチュウがふらつく描写があった。
中盤でも一度使用するようティムより提案されるシーンがあるが、「あれ俺も痛いからヤダ!」と突っぱねている。
『帰ってきた名探偵ピカチュウ』でも詳しくは書かないが、終盤にラスボスに対して使用し、同じく事件解決の決定打となっている。