概要
テッカマンの奥の手たる必殺兵器。名称の由来は渦巻の意味であるボルテックス(vortex)+~するという意味のer。
『宇宙の騎士テッカマン』、『ブレード』のどちらにも登場し、細かい設定は異なるが「一度使用すると相当エネルギーを喰う」という点は共通している。
宇宙の騎士テッカマン
額のマーク(固形化されたエネルギー)を発射して螺旋状に飛ばし、敵を貫く。テックセット完了時に額にエネルギーが注入させる。
単純に敵にそのまま発射するのみならず、
- テックランサーに反射させて広範囲に放つビームブレイク
- 空中回転したランサーに撃って拡散させる大回転テックランサー
- 即座に三連射し、エネルギーを増幅させて破壊するボルテッカ三段返し
などなど様々なバリエーションを使いこなしている。
劇中では「ボルテッカー」と読んではいるものの、設定上はボルテッカである。(23話のタイトルでも「ボルテッカ三段返し」だし)。
宇宙の騎士テッカマンブレード
テッカマンに標準実装されている必殺武器。
体内に蓄積されたフェルミオン粒子(作中世界に存在する反物質の一種)を加速させて撃ち出す。
発射口は個体ごとに異なり、ブレードの場合は肩の装甲に内蔵されている(ブラスター化時は両手の甲にも内蔵される)。
離れれば離れるほど扇状に広く拡散するため、一度に複数の敵を薙ぎ払う範囲攻撃にもなり、収束率の関係で近ければ近いほど威力が増す。最大威力となる至近距離での接射はテッカマンにとって切り札中の切り札だが、撃った本人もエネルギーの余波でダメージを受ける諸刃の剣となる。
例外としてダガーはフォーマットを急いだ為に使用できず、レイピアもフォーマット途中で排除されたためか発射口がない(発射機構自体は存在するが、自身を自爆させる方法でしか発射できない)。
基本的に撃ちっぱなしの技であり、また一度撃てば体内のフェルミオンを全て使い切ってしまう。その点では元祖より使い勝手が悪い(元祖は最低でもボルテッカ3回分のエネルギーを持つ)。
例外として、テッカマンエビルは「PSYボルテッカ」という技を持っており、多少の軌道操作、威力を抑えての複数回発射が可能。さらには相手が放ったボルテッカを吸収し撃ち返すといった芸当もできる。ただしそれはブラスター化したブレードでも可能で、漫画版ではランス、セイバー、アックスが同時に発射したボルテッカのエネルギーを吸収しつつ封じるという芸当を見せた。
バリエーション
PSYボルテッカ
上述にもあったテッカマンエビルの固有装備。「PSY」…即ちエビルの意思による高度な制御が可能な特殊なボルテッカである。通常のボルテッカとしての使用以外にも、軌道修正による曲射を行ったり、収束率を絞って拡散による威力減衰を抑えたレーザー状のボルテッカを放ったり、出力を抑えて複数回の連続使用を可能にしたりと、変幻自在の運用を実現している。また、相手のボルテッカのエネルギーを吸収して撃ち返したり、更に吸収したエネルギーに自身のボルテッカを上乗せすることで威力を倍化させるといったことも可能である。このため、テッカマンエビルは同じテッカマンに対して完全なカウンターとなる上位種的な性質を獲得している。
ハイコートボルテッカ
テッカマンブレードがペガスに搭載されたフェルミオン砲の補助を受けて発射する強化型ボルテッカ。PSYボルテッカへの対抗策として考案されたもので、攻撃範囲や性質は大して変わらないが、その出力は通常のボルテッカをかき消したり、PSYボルテッカでも吸収しきれないほど高い。
超ボルテッカ
ブラスター化したテッカマンブレード及びテッカマンエビルが放つ強化型ボルテッカ。有り体に言えば「ブラスター化テッカマンの壮絶な出力によって攻撃範囲と威力が鬼のように強化されたボルテッカ」であり、遠距離でも並みのテッカマン程度は一瞬で消し炭にできる。また、複数となった発射口からも同時に撃つことで、全方位への攻撃も可能となった(全方位超ボルテッカ)。ただし、その絶大な威力と引き換えに肉体に掛かる負担も凄まじく、ブラスター化による強化を加味しても寿命を削るレベルである。特にブラスター化を急ぎ過ぎたエビルはブレード以上に負担が壮絶で、最終的に死の遠因となった。
スパロボではブラスターボルテッカ名義。
テッカマンレイピアのボルテッカ
テッカマンレイピアによるボルテッカ。途中で排除されたためにフォーマットが不完全だったテッカマンレイピアは発射口を持たず、ボルテッカを使えば体内で行き場を無くした膨大なエネルギーが肉体を破壊し、全方位へと爆発的に広がる「ボルテッカ自爆」になってしまう。当然ながら無事では済まず、レイピアにとってボルテッカの発動は即ち死を意味する。
フェルミオン砲
ボルテッカに使われる「フェルミオン粒子」を利用したビーム砲。人類側がボルテッカを解析して開発した地球製ボルテッカとも言うべき代物だが、威力は通常兵器の域を出ない未完成品。ラダム獣を撃破するには十分だが、テッカマンに対しては精々不意討ちで怯ませることが出来る程度。
リアクターボルテッカ
人類が開発した新型の地球製ボルテッカ。威力は通常のボルテッカと変わらないが、命中した相手を基点にクリスタルフィールドを形成する機能がある。クリスタルフィールドには、ボルテッカのエネルギーを増幅して別の標的に再発射する即席砲台のような性質があり、一度放てば周囲の目標を殲滅するまでボルテッカによる攻撃が無限に繰り返される。また、PSYボルテッカ同様意思によるコントロールを可能としており、無限ボルテッカが敵だけを攻撃するように仕向けているが、このシステムは精神に掛かる負担が大きく、コントロールをしくじれば容易に暴走して味方も巻き込んでしまう。
その破壊力は絶大。マイクもぶっ壊すぐらい。
また当時のビデオソフトのCMナレーションに曰く不況の波も吹き飛ばすらしい。
何をしているセイバー、アックス!ボルテッカだ!
コラネタとして人気を得た漫画版(コミックコンプ(正確にはサイバーコミックス掲載分)の方)の一コマ。
アニメだけ知ってる人にとってはセイバーって誰だよ、と思うかもしれないが、ソードが出ない代わりに登場している漫画版オリジナルのテッカマンである(むしろ今だと「ソード?セイバーじゃないの?」って思う人の方が多いのかも…)。