10まんボルト
じゅうまんぼると
ピカチュウ!10まんボルトだ!
「ピィーカァー・・・チュウウウウウ!」
初代から存在する技。10万Vの強力な電撃を浴びせて攻撃する。
「かえんほうしゃ」「れいとうビーム」「なみのり」等と共に、威力・命中・PP全てが安定した汎用攻撃としても名高い。
でんきは弱点を突けるタイプが2つしかないものの魚類や海洋生物等がモチーフのみずと鳥類全般がモチーフのひこうであり、どちらも絶対数が多いため、でんきポケモン特殊型メインウェポンとなると共に、サブウェポンとしても非常に優秀。
より威力が高い反面命中率が低い「かみなり」は雨パでは必中となるためそちらで採用されるが、それ以外の場合はこちらが採用されることが多い。
英名「Thunderbolt」は稲妻と雷鳴を表す。これらの様な強い電撃という意味で訳されたと思われる。なお、「10まんボルト」の「ボルト」は"Volt"と書くので、ボルト違いではある。
元はわざマシン専用技。番号は24。
初代ではジムリーダーのマチスからの戦利品のため1個しか手に入らなかった上に誰もわざマシンなしで覚えなかった。
しかも当時はこおりポケモンと、こおり技が使えるみずポケモンが幅を利かせていた時代なので、需要が半端ではなかった。
その後『ポケットモンスター ピカチュウ』でピカチュウがレベルアップで習得出来る様になったのを筆頭に、レベルアップでの習得者も徐々に増えて行った。
ちなみに、第2世代ではわざマシン24が「10まんボルト」から「りゅうのいぶき」へ変更されてしまったため、「10まんボルト」を覚えさせられずにどぎまぎした人も多数。
流石に不味いと判断したのか、『クリスタル』以降ではコイン4000枚と引換で個数制限なしで覚えさせられるようになった。
しかし、第3世代でわざマシン24に復帰。
対戦需要ではでんきメインウェポンだけでなく他タイプのサブウェポンとしての採用率も高くなった。
第6世代で高威力特殊技威力見直しの影響を受け威力が90へ低下したが、十分安定性はあるので相変わらず利便性がある。
『ピカブイ』以降はわざマシン番号が作品ごとに代わり、第8世代ではわざレコード08となった。
「10まんボルト」は「かえんほうしゃ」「れいとうビーム」等と共に威力命中共に安定し、多くのポケモンの弱点を突けるのみならず、幅広いポケモンが覚えられることから、サブウェポンとしての需要が非常に高い。
上記2つの技と合わせて「三種の神器」と呼ばれたこともある程(現在ではほぼ死語)。
でんきポケモンや技習得範囲が広いポケモンはともかく、他にはウツロイド・マタドガス・オコリザル・スターミー果てはラムパルド等、意外過ぎるポケモンが習得することも。
ホルードを除く序盤ノーマルは揃いも揃って習得可能。猫ポケモンもニャース・エネコ・ニャルマー・ニャスパーと約半数の系統が習得可能。カオスである。
ダークライも覚えられたが、『SV』(第9世代)では何故か覚えられなくなっている(「かみなり」はまだ習得可能)。
技エフェクトは何度か変更されている。
初代では爆音と共に画面が明滅するエフェクトとなっており、白黒ながら非常にド派手で人気が高い。
しかし、余りにも点滅が激しいため色々と問題があったためか、ピカチュウ版ではやや明滅が控え目となっている。
第3世代では相手に雷を落として感電させるエフェクトとなり、以降第7世代までは概ねこの形式のエフェクトとなっていた。第8世代では、相手に向けて電撃を浴びせる、アニメお馴染みのあのエフェクトとなった。
ポケダンにも、勿論わざマシンと共に登場。
だが、上記3つのうち他2つは遠距離攻撃なのに、何故かコレだけ周囲攻撃(自分の周りの敵を攻撃)。
壁の中にも当たるので救助隊の「てんくうのとう」などのひこうが多いダンジョンで大役立ちした人も多いのでは?
アニポケでは、いわずと知れたサトシのピカチュウのメインウェポンとして有名。
無印第5話「ニビジムのたたかい!」というべら棒に早いタイミングで習得(しかも、わざマシンを使わずピカチュウが修行することで習得。そもそも、アニメ版にはわざマシンの描写がない)してから現在に至るまで習得技から消えたことがなく、「ピカチュウといえば10まんボルト、10まんボルトといえばピカチュウ」といえる正に彼の代名詞である。
ジム戦やロケット団撃退のフィニッシュブローとしてもお馴染みである。
かみなり・ボルテッカー「解せぬ」
(なお、上記の技を覚えていた頃はそちらが切札であったが、忘れた後に上書きされたエレキボールやエレキネットも比較的サブとして使用することが多いことから、特にXY以降は専らこの技が切札となっている)
サトシ自身「10まんボルト」を「自分が1番好きな技」と発言している。
なお、「でんこうせっか」より先に覚えていたりする(ゲームのレベル技では「でんこうせっか」より後に覚える)。
さらにニャースも覚えることを活かしたのか、「長靴を履いたニャース」の回でゲストのニャースが使用したことも。
余談であるが、上記の通りピカチュウ版でピカチュウのレベルアップでの習得技に「10まんボルト」が追加されたのは、いわずもがなこのピカチュウの影響である。
…その割にはスマブラでは使用出来ない。通常必殺ワザはポケモンカードにしかない「でんげき」となっている。
「10まんボルト」だけでなく、当時のでんき技が全て性能に相応しくないが…
THE ORIGINではサカキのサイホーンやレッドのサンダースが使用。サトシのピカチュウの様な電撃を放つ技ではなく、電気の球を発射する技となっている。
かつてウサイン・ボルトがSMのCMに出演した際、自身の名前「ボルト(Bolt)」がこの技の英名"Thunderbolt"の一部の綴りと同じことから、「ピカチュウ、10まんボルト!」の台詞のうち「ボルト!」の部分でお馴染みのポーズを決めていた。
この技の元ネタ自体は不明。強いて挙げるならば同時期の他作品に良くあった「○○万ボルト」という電撃の威力を表す数値であると推測される。
これを毎回食らっているロケット団の体が心配となって来るが、実の所、電気の致死量は電圧ではなく、電流で決まる(低電圧でも死亡事故が起こるのはそのせい)。世の中にはスタンガンという護身道具があるが、電圧は5万 - 100万Vとされている。つまり、電圧だけなら人間でも扱える数値なのである。
小難しい理屈を除けば、アンペアよりもボルトの方が字面的にも見栄えが良いため、この技名になったと言ったところか。
しかもこの電圧であると空気中であれば20cmしか飛ばない。
- なお、スマブラでピカチュウの横スマがこれくらいの飛距離の電撃(攻略本では「ショートでんげき」と記載されている)となっている。なお、飛び道具扱いなので反射は出来ない。
そもそも「とくこう」に関わらず電圧が固定されてしまうので「りゅうのいかり」などと同じくダメージ固定技となってしまう。