10まんボルト
じゅうまんぼると
ピカチュウ!10まんボルトだ!
「ピィーカァー・・・チュウウウウウ!」
初登場 | ポケットモンスター 赤・緑 |
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タイプ | でんき |
威力 | 95→90(『ポケットモンスター X・Y』以降) |
命中 | 100 |
PP | 15 |
分類 | 特殊 |
直接攻撃 | × |
範囲 | 単体 |
追加効果 | 10%の確率で相手をまひ状態とする。 |
英語名 | Thunderbolt |
『ポケットモンスター 赤・緑』から存在するわざ。10万ボルトの強力な電撃を浴びせて攻撃する。
「かえんほうしゃ」「れいとうビーム」「なみのり」等と共に、威力・命中・PP全てが安定した汎用攻撃としても名高い。
でんきタイプは弱点を突けるタイプが2つしかない(意外にもはがねタイプ相手だとこうかばつぐんにならない)ものの魚類や海洋生物等がモチーフのみずタイプと鳥類ほぼ全般がモチーフのひこうタイプであり、どちらも絶対数が多いため、でんきポケモン特殊型メインウェポンとなると共に、サブウェポンとしても非常に優秀。
より威力が高い反面命中率が低い「かみなり」は雨パでは必中となるためそちらで採用されるが、それ以外の場合はこちらが採用されることが多い。
英名「Thunderbolt」は稲妻と雷鳴を表す。これらの様な強い電撃という意味で訳されたと思われる。なお、「10まんボルト」の「ボルト」は"Volt"と書くので、ボルト違いではある。
『ポケットモンスター 赤・緑』ではジムリーダーのマチスからの戦利品のため1個しか手に入らなかった上に誰もわざマシンなしで覚えなかった。
しかも当時はこおりタイプのポケモンと、こおり技が使えるみずタイプのポケモンが幅を利かせていた時代なので、需要が半端ではなかった。
その後『ポケットモンスター ピカチュウ』でピカチュウがレベルアップで習得出来る様になったのを筆頭に、レベルアップでの習得者も徐々に増えて行った。
ちなみに、『ポケットモンスター 金・銀』ではわざマシン24が「10まんボルト」から「りゅうのいぶき」へ変更されてしまったため、「10まんボルト」を覚えさせられずにどぎまぎした人も多数。
流石に不味いと判断したのか、『ポケットモンスター クリスタルバージョン』ではコイン4000枚と引換で個数制限なしで覚えさせられるようになった。
しかし、『ポケットモンスター ルビー・サファイア』でわざマシン24に復帰。
対戦需要ではでんきメインウェポンだけでなく他タイプのサブウェポンとしての採用率も高くなった。
『ポケットモンスター X・Y』で高威力特殊技威力見直しの影響を受け威力が90へ低下したが、十分安定性はあるので相変わらず利便性がある。
『ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ』以降はわざマシン番号が作品ごとに代わり、『ポケットモンスター ソード・シールド』ではわざレコード08となった。
「10まんボルト」は「かえんほうしゃ」「れいとうビーム」等と共に威力命中共に安定し、多くのポケモンの弱点を突けるのみならず、幅広いポケモンが覚えられることから、サブウェポンとしての需要が非常に高い。
上記2つの技と合わせて「三種の神器」と呼ばれたこともある程(現在ではほぼ死語)。
でんきポケモンや技習得範囲が広いポケモンはともかく、他にはウツロイド・マタドガス・オコリザル・スターミー果てはラムパルド等、意外過ぎるポケモンが習得することも。
ホルードを除く序盤ノーマルは揃いも揃って習得可能。猫ポケモンもニャース・エネコ・ニャルマー・ニャスパーと約半数の系統が習得可能。
ダークライも覚えられたが、『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』では何故か覚えられなくなっている(「かみなり」はまだ習得可能)。
エフェクトは何度か変更されている。
『ポケットモンスター 赤・緑』では爆音と共に画面が明滅するエフェクトとなっており、白黒ながら非常にド派手で人気が高い。
しかし、あまりにも点滅が激しいため色々と問題があったためか、『ポケットモンスター ピカチュウ』ではやや明滅が控え目となっている。
『ポケットモンスター ルビー・サファイア』からは相手に雷を落として感電させるエフェクトとなり、以降『ポケットモンスター サン・ムーン』までは概ねこの形式のエフェクトとなっていた。『ポケットモンスター ソード・シールド』では、相手に向けて電撃を浴びせる、アニメお馴染みのあのエフェクトとなった。
ポケモン不思議のダンジョンシリーズにも、勿論わざマシンと共に登場。
だが、上記3つのうち他2つは遠距離攻撃なのに、何故かコレだけ周囲攻撃(自分の周りの敵を攻撃)。
壁の中にも当たるので『赤・青の救助隊』の「てんくうのとう」などのひこうが多いダンジョンで大役立ちした人も多いのでは?
アニメでは、いわずと知れたサトシのピカチュウのメインウェポンとして有名。
『ポケットモンスター』第5話「ニビジムのたたかい!」というべら棒に早いタイミングで習得(しかも、わざマシンを使わずピカチュウが修行することで習得。そもそも、アニメ版にはわざマシンの描写がない)してから現在に至るまで習得技から消えたことがなく、「ピカチュウといえば10まんボルト、10まんボルトといえばピカチュウ」といえる正に彼の代名詞である。
ジム戦やロケット団撃退のフィニッシュブローとしてもお馴染みである。
かみなり・ボルテッカー「解せぬ」
(なお、上記の技を覚えていた頃はそちらが切札であったが、忘れた後に上書きされたエレキボールやエレキネットも比較的サブとして使用することが多いことから、特に『ポケットモンスター XY』以降は専らこの技が切札となっている)
サトシ自身「10まんボルト」を「自分が1番好きな技」と発言している。
なお、「でんこうせっか」より先に覚えていたりする(ゲームのレベル技では「でんこうせっか」より後に覚える)。
さらにニャースも覚えることを活かしたのか、「長靴を履いたニャース」の回でゲストのニャースが使用したことも。
余談であるが、上記の通り『ポケットモンスター ピカチュウ』でピカチュウのレベルアップでの習得技に「10まんボルト」が追加されたのは、いわずもがなこのピカチュウの影響である。
…その割には大乱闘スマッシュブラザーズシリーズでは使用出来ず、モンスターボールのポケモンも使用しない。通常必殺ワザはポケモンカードゲームにしかない「でんげき」となっている。
「10まんボルト」だけでなく、当時のでんき技が全て性能に相応しくないが…
『ポケットモンスター THE ORIGIN』ではサカキのサイホーンやレッドのサンダースが使用。サトシのピカチュウの様な電撃を放つ技ではなく、電気の球を発射する技となっている。
この技の元ネタ自体は不明。強いて挙げるならば同時期の他作品に良くあった「○○万ボルト」という電撃の威力を表す数値であると推測される。
これを毎回食らっているロケット団の体が心配となって来るが、実の所、電気の致死量は電圧ではなく、電流で決まる(低電圧でも死亡事故が起こるのはそのせい)。世の中にはスタンガンという護身道具があるが、電圧は5万 - 100万Vとされている。つまり、電圧だけなら人間でも扱える数値なのである。
小難しい理屈を除けば、アンペアよりもボルトの方が字面的にも見栄えが良いため、この技名になったと言ったところか。
しかもこの電圧であると空気中であれば20cmしか飛ばない。前述のポケモン不思議のダンジョンの仕様もこれがきっかけなのかもしれない。
- なお、大乱闘スマッシュブラザーズシリーズでピカチュウの横スマッシュ攻撃がこれくらいの飛距離の電撃(攻略本では「ショートでんげき」と記載されている)となっている。なお、飛び道具扱いされておらず、リフレクターなどでの反射やサイマグネットなどでの吸収は出来ない。
そもそも「とくこう」に関わらず電圧が固定されてしまうので「りゅうのいかり」などと同じくダメージ固定技となってしまう。
かつてウサイン・ボルトが『ポケットモンスター サン・ムーン』のCMに出演した際、自身の名前「ボルト(Bolt)」がこの技の英名"Thunderbolt"の一部の綴りと同じことから、「ピカチュウ、10まんボルト!」の台詞のうち「ボルト!」の部分でお馴染みのポーズを決めていた。