人物
「アスリート」ウサイン・ボルトとして
特徴
1986年8月21日生まれ。
身長196cm。
長身選手は不利と言われる短距離走においては異常ともいえる、196cmの長身を誇る。
生まれつきの脊椎側湾というハンデを抱えているためスタートを苦手としており、
スタートダッシュこそは有利と言われる選手と比べ決して速くはないが、2m76とも言われる一歩の大きさから生み出される圧倒的なストライドの広さから、中盤あたりから一気に加速をする、競馬で言うところの「差し」「追い込み」のような走法が特徴。
その爆発的な加速力ゆえ、他の選手が全力で走っている中ひとりだけ流して好記録を叩きだしてしまう事から、「カテゴリを男子・女子・ボルトに分けるべき」と言われる事も。
世界記録を更新したときのような見せ場では、天に向かって弓を射るような独特のポーズ『Lightning Bolt』を取ることで有名。
記録
獲得したメダルの数も相当であり、中でも2008年に開催された北京オリンピックでは100m・200m・400(100×4)mリレーの3競技で当時の世界記録を出し、3冠を果たしている。
また、2009年世界陸上ベルリン大会・ベルリンオリンピックスタジアムで100mファイナルにおいて、速報タイム9.58秒、そして200mファイナルでは速報タイム19.19秒という世界新記録をたたき出した。
2012年ロンドン夏季オリンピック、男子100m決勝にも当然の如く出場。
前年の世界陸上テグ大会男子100m決勝において、まさかのフライング一発退場の影響からか、スタートこそ「出遅れ」クラスに遅かったものの、驚異的な追い上げを見せ9秒63で金メダルを獲得した。
200m、400(100×4)mリレーでも金メダルを獲得し、史上初の2大会連続三冠を達成(100m・200mの2大会連続二冠も史上初)。
ジャマイカのリアル・チート伝説はまだまだ終わりそうにないと思われてたが、2016年リオ・デ・ジャネイロ夏季オリンピックにて、オリンピックからの引退を表明した。
オリンピックの国内選考会時に負傷しており、今までの自信に溢れた発言もなりを潜めていたことからライバル国からは彼を追い抜くチャンスとも観られており。最後の走りに注目が集まった。しかしいざ本番が始まると男子100m決勝でボルトならではの爆発的な加速で後方から首位を走ってたアメリカのガトリンを追い抜き、最後は流しながら9秒81で種目史上初の3連覇を果たした。
200m決勝では19秒78、400(100×4)mリレー決勝では37秒27で金メダルを獲得し、史上初の3大会連続三冠を達成した。
消耗度を考えてか最も得意とする200mを回避し、100m走と100×4リレーに出場種目を絞り込み、最後の花道を飾る…かに思われたが、100mでは決勝に進むも代名詞とも言える爆発的な加速力が全く見られず、最大のライバルであるアメリカのガトリンに優勝を掻っ攫われた。
また正真正銘のラストランとなったリレーでは予選から登場し、100m走で見られなかった加速力が復活し、フィニッシュは流しながらで予選第2組をトップ通過。
だがその決勝で、あまりにも呆気ない結末を迎えた。アンカーとして走るもコーナーからストレートに移る辺りで足にトラブルが発生、転倒して記録はまさかまさかの「棄権:記録なし」。
盛者必衰とは言うが…、この結末にスタジアムはざわついた。
「人間」ウサイン・ボルトとして
基本的に物静かな性格だが、会見やインタビューの場ではおどけてみせる場面もある。
極度のホームシック持ちらしく、練習環境の整ったアメリカからたびたびスカウトを受けるも、それを理由に断り拠点を故郷・ジャマイカに置き続けた。
鶏肉を好み、普段の食事はフライドチキンやナゲットなど油っこいものが多い。北京オリンピックではマクドナルドのナゲットを1日100個、10日間も食べ続けたという(とはいえ、アスリートの消費カロリーを考えると理に適っている面もあるので、一概に不健康と決めつけることはできない)。
その一方、魚全般が嫌いである。理由は、魚の骨が喉に刺さって辛い思いをしたことがトラウマになっているため。
コンピューターゲーム好きと言う一面も持っており、大会で遠征した時などに購入してハード、ソフト共に「ほとんど全種類所持」しているらしい。
そんなゲーム好きな一面を買われてなのか、『ポケモンSM』が発売される際、テレビCMに吉田沙保里・田中将大・イモトアヤコと共に出演したことがある。
彼はスカル団のしたっぱに扮しており、“ボルト”繫がりでポケモンの看板キャラであるピカチュウと共演、お馴染みのLightning Boltのポーズと共に「ピカチュウ! 10まんボルト!」と叫ぶというファンサービスもあった。
ちなみに、このCMで、彼は「にげきれると おもうなよ!」という台詞を発しているのだが……上記の彼の経歴から、ファンの間では「絶対に逃げ切れる気がしない」「デオキシスよりも速そう」と震え上がる声が続出したとか。
関連項目
:ウサイン・ボルトの人生を追ったドキュメンタリー映画(2016年制作)。
制作国はイギリス。
:映画ポスターでウサインのポーズを真似たことがある。