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ロマンシングサガ2

ろまんしんぐさがつー

スクウェア/スクウェア・エニックスから発売されたRPG。サガシリーズ第5作目。
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概要編集

『ロマンシングサガ2』とは、スクウェア(現スクウェア・エニックス)が販売したゲームソフト。略称として「ロマサガ2」が良く使われている。

Sa・Gaシリーズの5作目として、1993年12月10日にスーパーファミコンソフトとして発売。


相変わらずの不親切さと大味な戦闘バランスによるとっつきにくさがあるものの、

「閃き」システムの登場、「時間」という軸を絡めた多くの選択肢、技・術・陣形等による多様な戦術等からサガシリーズの中でも中毒性が一際高く、ネットのない当時ですらルドン送りが界隈で通じていたし、発売から30年以上経った今でも根強いファンが多い作品である。


その後バーチャルコンソールや次世代機等、他のプラットフォームに移植版が発売された(後述)。

リマスター版は一部解説に加え、いくつかの追加要素とバグ修正がありながらSFC版の不可解な仕様があえて残されており、SFC版に近い感覚で遊ぶことができる。


移植編集

  • 2010年
    • バーチャルコンソール(Wii)配信開始。2019年配信終了。
    • iアプリ版でリマスター版の配信開始。2019年配信終了。
  • 2011年
    • EZアプリ版配信開始。
  • 2014年
    • バーチャルコンソール(WiiU)配信開始。2019年配信終了。
  • 2016年
    • PlayStation Vita、iOS、Android各プッラットフォームにリマスター版配信開始。
  • 2017年
    • PlayStation 4、Xbox One、Nintendo Switch、Windows(Steam)リマスター版配信開始。
  • 2024年

派生作品編集

  • 発売と前後して、漫画版が『ファミリーコンピュータ Magazine』に連載され、1994年に単行本が発売。全3巻。作画は面堂かずき。1巻の原作者は森本洋、2-3巻の原作者は葉月まゆみ。
  • 2012年より派生作品としてGREEで『エンペラーズサガ』が配信されていた(2017年にサービス終了)。
  • 2018年~2019年には舞台『SaGa THE STAGE 〜七英雄の帰還〜』が埼玉・東京・大阪で公演。

ストーリー編集

数多くの悪しき魔物達を倒して世界を救い

その後何処かへ消えていった「七英雄」達···

いつの日かこの世界に混乱が訪れるとき

彼らは再び現われ世界を救うであろう。


世界が平和の内に治められていたのも今は昔。

バレンヌ王国などの大国も次第に力を失い、

各地では魔物達が跳梁跋扈している。

加速度的に混乱していく世界———。

そして、人々が語る「伝説の七英雄」。

幾世代にも渡る壮大な歴史が、今、始まる。編集


世界編集

前作のマルディアスとは違い、特に世界名は語られない。

マルディアスは南半球に存在したが、こちらの世界は気候区分の位置関係が複雑で、南は寒いが北は単純に暑いというわけではない。また前作と同様、世界地図は途中で途切れていてその先がどうなっているのかは明かされていない。

1997年発売の書籍『ロマンシング サ・ガ大全集』には「の概念が希薄なことや各地が同時多発的に問題を抱えていることなどから、一種退廃的な雰囲気が漂っている」と紹介されており、実際名前のある具体的な神の存在には一切触れられていない。


バレンヌ帝国編集

帝都「アバロン」を中心とする国家。裏設定的なものは『大全集』に掲載されている以下の程度しか確認できない。

  • レオンが全土統一を志すまでの1000年間は一般的な国家の歴史を歩んでおり、ヴィクトール運河を築いた事以外は殆ど記録に残っていない。
    • 最盛期は東方を除く世界のほぼ全土を領土におさめたが徐々に衰退した。
    • 一方ゲーム中では南バレンヌを制圧すると「全盛期の領土を回復した」と表示される為、上記の設定とは矛盾する。

なお「バレンヌ帝国」という国名は一度もゲーム中では呼称されない。単に「帝国」とだけ呼ばれている。

それどころか「バレンヌ」という地名自体、ゲーム中では「南バレンヌ」という地方名の一部でしか登場しない。

そのうえ取扱説明書では「バレンヌ王国」と表記されており、『大全集』に至っては「アバロン帝国」「ロアーヌ帝国(ロマサガ3。本当は侯国だが)」という誤表記まで登場する始末である。


  • 北バレンヌ
    • バレンヌ帝国の首都アバロンがあるスタート地点。アバロンは新施設を建設することによって更に発展する余地がある。
    • 実はゴブリンの巣を残してもストーリーの進行には影響しない。収入が下がる代わりに、物語進行により強くなりすぎた雑魚敵を倒せない時の鍛錬場や後述の「ルドン送り」の代替措置として重宝するプレイヤーもいる。
    • 七英雄の一人・クジンシーはこの地方にある一都市ソーモンを占拠しモンスターを中心とする勢力を結集、アバロンへの軍事的圧力を強めつつある。
  • 南バレンヌ
    • 南側には龍の穴という格闘家集団が本拠を置いているが、打撃に強いスライムに手を焼いている。湾の出口にはボクオーン配下の武装集団が根城にする運河要塞があり、地域の発展の妨げとなっている。
  • ルドン
    • ルドン高原や収益向上に欠かせない巨大な宝石鉱山がある。ルドン高原はプレイヤーには皇帝の強制退位に重宝され、謀殺の名所としてミーム化している。高原にあるアクア湖にはネレイド族が住んでいる。
  • ナゼール
    • サイゴ族が牧畜を行っている。大きな町はなく、村民は素朴な暮らしを送っている。七英雄の一人ダンターグがダンジョン内を徘徊している事があり、対応次第では事を構えることになる。
  • 氷海
    • 雪と氷に覆われた地域。サイゴ族はこの地とナゼールを行き来している。厳しい環境のため定住者はいない。
  • 北ロンギット
    • 武装商船団(要するに海賊)が支配する内海。武装商船団の拠点ヌオノはその地形から、陸路にせよ海路にせよ攻めるに難く守るに易い天然の要塞となっている。
  • 南ロンギット
    • 漁業を中心とした生活が行われている内海。人魚伝説がある。ガラケー移植版以降は七英雄の過去を追体験できる記憶の迷宮という遺跡が追加されている。
  • カンバーランド
    • 国家が存在しており後継者問題を火種に内紛寸前まで揺れ動いている。介入か静観か、選択次第で展開が大きく変わるのでプレイは慎重に。
  • ステップ
    • 名前の通り草原が広がる地域。七英雄の一人ボクオーンが地上戦艦で徘徊し、麻薬の製造・流通を行っている。
  • メルー
    • 砂漠が広がる地域。砂漠では戦闘開始時にHPが半減する(最大HPはそのままなので回復はできる)。七英雄のノエルが何かの調査をしている。
  • アウストラス
    • 古代の遺跡しかない無人地帯。
  • サバンナ
    • 名前の通りサバンナが広がる地域。モール族が住んでいるが、地底には白アリが営巣しているという大きな脅威が潜んでいる。
  • コムルーン島
    • 巨大な火山がある島。熱に強いサラマンダー族が住んでいる。噴火を止められるか否かによって展開が変わる。
  • サラマット
    • ジャングルが広がる地域。鳥獣の鳴き声がBGMになっている。七英雄の一人ロックブーケが何らかの調査を行っている。
  • ヤウダ
    • 日本風の地域。七英雄の一人ワグナスがこの地域に軍事的干渉を行っている。トーレンスとの間にあるチカパ山にはイーリス族が住んでいる。
  • トーレンス
    • 北バレンヌから最も離れたところにある謎の地域。ここを訪れることで、七英雄と戦うことになった経緯など様々な謎の真相を知ることができる。

用語編集

古代人編集

かつて世界を支配し、人間達の先祖を召使いにしていた種族。

高度な術を操る超文明を築いていたが、現在では七英雄追放の首謀者達がトーレンス地方でひっそりと暮らしている程度。


なお「古代人」とは攻略本などの資料上における便宜上の呼称であり、ゲーム中を含めて正式な種族名は明かされていない。

『大全集』及びコミカライズ版では普通の人間(及び亜人)を「短命種」と呼称しているが、やはり彼ら自体の正式名は不明である。


伝承法編集

オアイーブから齎された一子相伝の秘法。己の身に付けている技能と記憶を、任意の人物に引き継がせる技である。

詳細はこちら



システム編集

フリーシナリオ編集

今作では帝国の版図拡大が大きな目的の一つとなっている。

ストーリーラインを追う他のRPGとは異なり、ある程度の自由度が確保されている。プレイヤーは「皇帝」としてキャラクターを操作、領土内から行ける範囲で目的地を選ぶとイベントが発生する。それらをこなしていくことで領土・仲間・収入などを増やしていくことができる。ただし選択肢を1つ間違えただけで取り返しのつかないことになってしまうことも少なくないので、攻略情報を見ずにプレイする場合はセーブ枠を複数使うなど注意が必要。

また、シナリオは年代が進むことでも発生し、プレイヤーは操作キャラクターを次代へと進める(=皇位継承する)ことで全体の流れを体感していくこととなる。フリーシナリオではあるが大きな目的があるため自由度は前作より少し下がっている。


年代ジャンプ編集

本作のシナリオにおける最大の特徴。

特定のイベントをこなすと操作キャラである皇帝は遠征を終えて48〜250年後の時代に飛び、皇帝を交代する。

閃いた技が道場に登録され誰でも覚えられるようになる、開発した武具が流通する、といった拠点の強化に重要な要素であり、時間経過でイベントにも多種多様な変化が見られる。

自由度が下がっていると行ったが、攻略順による結果の変わり具合が非常に大きくなっており、フラグ管理もより一層煩雑になっていることから攻略順の吟味の重要性も増している。

このシステムにより、ジェラールが直接倒せる七英雄は3人までになっている。


移動編集

移動システムは前作を踏襲しつつも変更があり、比較的自由に世界を移動できるようになった。世界地図が新たに登場し、世界地図から地域を選択してのファストトラベルが可能になった。


シンボルエンカウントも同様に踏襲されているが、前作のように敵が大量にひしめく状況は減った。また、ダッシュができるようになった。しかしダッシュ中にエンカウントすると陣形が崩れ、強制的にフリーファイトの陣形になってしまう。

SFC版やiアプリ版ではダッシュ時に視界が狭まるという仕様もあった(以降リマスターでこの仕様はなくなった)。


成長編集

レベルの概念がない点は前作と同じだが、経験値に相当する「技術点」という概念があり、それに応じてHPや技能レベルが上昇する。

一方でキャラクターごとに設定されている腕力・器用さ・魔力・素早さ・体力などの能力値はいくら戦闘を重ねても成長しない。成長するのはHP・WP・JPと技能レベルのみである。

仲間に加える際の初期HPは戦闘回数に依存する。初期技能レベルは個別の技能レベルとは別に存在する「マスターレベル」に依存する。


戦闘編集

プレイヤーはパーティ全体の陣形・装備アイテム・習得した技/術を設定した上で戦闘に臨む。敵はHPを0にすることで倒せるが、味方はHPが0(戦闘不能)になっても通常の回復で復活できる。ただし、HP0と同時にパラメーターとして存在するLP(ライフポイント)が減り、戦闘不能時に攻撃を受けてもLPが減る。直接LPを削る攻撃もある。LPを0にされると完全に死亡(復活はできない)。LPを回復する手段は限られているため、減ると回復は困難。敵の全滅で勝利、味方の全滅・皇帝の死亡で敗北(=皇位継承)。全滅しても基本的にゲームオーバーにはならない。戦闘終了後はHPが全回復する。


また、『技』及び『見切り技』は戦闘中に『閃く(※)』ことで覚え、ある程度時間が経過すると、誰でも使用出来るようになる。特に一部の見切り技は、特定のボスを攻略するのに必須であるので、これがゲームの要所で獲得できるかが、ゲーム全体の攻略難易度を左右するといっても過言ではない。

技が閃く時に『裸電球が光る』という、昭和時代アニメの様なエフェクトがあり、これもこのゲーム、そして以降のサガシリーズの代名詞となっている。


陣形も新たに取り入れられた要素のひとつ。前作にも似たような概念はあるが、今作では陣形に名前がついていてそれぞれ特殊な効果を持っている。敵より早く行することを最優先した陣形、敵の攻撃が前衛の1人に集中する陣形などがある。標準の陣形はフリーファイト。


皇位継承編集

イベントをこなして自動的に年代が進む、あるいはパーティの全滅・皇帝の死亡で発生。皇帝の死亡の場合はその時のパーティキャラの中から、それ以外の場合は提示された中から選択した者を「皇帝」にしてシナリオを再開する。この時新しく皇帝になった者は、先代の皇帝がそれまで習得した・成長させた技能を引き継ぐ。

皇位継承は大きく分けて2パターンあり、少し仕様が異なる。

  • 全滅・年代ジャンプによる交代は(法則性があるものの)ランダムで選ばれた4人の候補から選ぶ。
    • この継承では一度皇帝になったキャラが候補に挙がることはない。
    • 候補がなくなる、または七英雄を5人倒すことで最終皇帝のみが候補に挙がる。
    • ガラケー版では忍者陰陽師はこの方法で皇帝にできない。
  • 仲間が健在ながら皇帝のLPが0になると、パーティーメンバーから次の皇帝を選ぶ。
    • こちらは皇帝経験者でも再度皇帝になることができる。
    • そのため「年表を全て同一キャラで埋める」というシュールなこともできる。
    • コッペリアはこの方法で皇帝にできない。

登場キャラクター編集

声はリベンジオブザセブンでのもの。

バレンヌ帝国皇帝編集


仲間になるクラス編集

各クラスに8人のキャラがいて同じグラフィックの色違い。キャラ名の傾向には全て何某かのモチーフがある。

リメイク版ではキャラ毎にモデリングが異なり見た目の差別化が進んだ一方でボイスは同一。

ガラケー版以降の追加クラス編集

リベンジ版の追加クラス編集



七英雄編集


その他編集




備考編集

  • 『ロマサガ1』及び『ロマサガ3』、もしくは『サガフロンティア2』『アンリミテッド:サガ』などには、ゲームの開始以前の設定として詳細な年表が存在する。また没になったイベントや裏設定も無数に存在する。
  • 『ロマサガ1』には『ロマンシングサガ大事典』、『ロマサガ3』には『練磨の書』、『サガフロ2』では『アルティマニア』『パーフェクトワークス』、『アンサガ』だと『解体真書』という攻略本もしくはファンブックが出版されており、それらで初めて明かされている設定も多い。またソフトの没データを覗く事で、それらを垣間見ることもできる。
    • しかし本作『ロマサガ2』にはそういった裏設定はあまりなく、イベント関係の没データも殆ど存在しない。またファンブックも出版されていない。書籍『ロマンシングサガ大全集』にも大まかな年表程度しか載っていない。
  • 近年のアプリ版やロードオブヴァーミリオンなどで新たに語られる設定も増えてきている為、今後の展開が期待される。ただし、河津氏のスタンスとしては「探りようのないほど歴史の闇に埋もれた事件などは、むやみやたらと明かさない」方針のため、今後も語られない設定が多いことも考えられるだろう。設定が存在しないのではなく、伝聞者や証言できる者がいないため作中の世界で誰も語りようがない、だから現実側のプレイヤーにもそれを語らないという事例はサガシリーズには多いのだ。

関連イラスト編集

帝国の精兵たちロマサガ2 お昼寝といたずら


関連タグ編集

表記ゆれ編集


リメイク編集


シリーズなど編集


セリフ編集


編集


システムなど編集


評価タグ編集


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