「皇帝…。ハエの様にうるさいやつね。消えなさい!」
概要
『ロマンシングサガ2』に登場する中ボスで七英雄の紅一点。語源は池袋の読みを変形させたもの。
七英雄の発起人であるノエルの妹でもある。
あらゆる男性を魅了する技テンプテーションが得意技で、数々の術も使う。
劇中の活躍
双子の塔
自分達を追放した古代人の情報を得るためサラマット地方での調査を行っていた。
手がかりの一つとされる遺跡「双子の塔」の片割れをエイルネップで発見、周囲に築かれていた集落を掌握したが、目当てのうちの1箇所であるエイルネップ神殿の入口は守護者によって封鎖されていた。テンプテーションを用いて手駒にした男たちや、配下のモンスターでも突破は叶わず、塔の中で「悪いモンスターに捕われた女王」を装い、助けに来る人間=守護者を倒せるだけの強者を待ち受けていた。
救出にやってきた皇帝に当初は媚びたような態度で守護者の退治を乞うが、男性皇帝の場合は拒否すると態度を豹変させて襲い掛かってくる。ここで撃退できれば案外早々とサラマットを攻略可能であり、以後の神殿、沈んだ塔の攻略を省略できる為、かなりプレイ時間を短縮可能である。
一方で女性皇帝・性別不明の皇帝相手だと、断ればあっさり引き下がる。男性皇帝で敗北した場合やお願いを聞いた場合は退路を断たれた状態で強制的に守護者と戦う事になり、守護者討伐後は神殿まで追いかけ、最終的に沈んだ塔において決着をつける事になる。
余談だが、先に神殿の守護者を倒しておく事も可能。この場合はロックブーケに出会う前に沈んだ塔に行く事で、配置されたモンスターである水龍との会話イベントが発生。七英雄の秘密を聞く事が可能である。
ただし男性皇帝でも選択肢が発生しないためダンジョン行脚に向かったロックブーケを追い掛けることとなり、二度手間になってしまう。先にロックブーケを倒してからダンジョンを巡れば手間を省くことが出来る。
ラストダンジョン
一方でラストダンジョンに送った場合はノエルとワグナスに見守ってほしいという旨の言葉を呟いてから挑んでくる。このことと後述のロードオブヴァーミリオンでの描写などから、2人の役に立ちたいという想いは過去から現在を通して変わっていないものと思われる。
ただし実際にラストダンジョンに送りたい場合は、先にテレルテバのイベントに着手し、ノエルの提案を蹴って先に討伐してしまわなければならないという、ちょっとした悪人プレイが必要になる(ノエルと和解してもロックブーケを倒すとまた同じ場所に出現し、結局戦わないといけなくなる)。
しかもこうなるとサラマットを併合できなくなるので、普通にプレイする分にはあまりお勧めできない。(同様にボクオーンとワグナスもラストダンジョン送りにするとそれぞれステップとヤウダを併合できなくなる。ロックブーケを含むこの3人は地域の併合のためには通常の討伐が避けて通れない)
容姿
水色系の髪色の若い女性の姿。
殆どのメンバーが異形の見た目と化してしまっている中で、兄であるノエルと同様七英雄の中では人間とほぼ変わらない姿を保っている。
七英雄は他者の肉体を吸収して己の力となす「同化の法」を改良し、モンスターをも取り込んでおり、彼女の場合は幽霊のようなものが周囲に纏わり付いている事から、幽霊系のモンスターを主として吸収していたのではないかと思われる。
第1形態
周囲に多数の霊魂が浮遊している女性の姿。
前の部分が大きく空いたパレオスカートのような衣装、側頭部には赤いリボンを結んでいる。
SFC版、リマスター版では地味な単色のカーキ色だったが後年の『RS』や『リベンジオブセブン』では、刺繍が追加されたり形状も大幅にアレンジされ面影を残しつつも新奇な姿となっている。
第2形態
皇帝のHPが700以上になると第2形態へと移行する。
スカートの裾と襟元に黒いファーが付き、逆立った頭髪となる。
SFC版などではファーのような質感で表現されていたが、派生作品では黒い翼として解釈されており、『リベンジオブセブン』などではこの解釈を踏襲、導入時モーションとともに黒い羽が舞うエフェクトなどが実装されている。
人間時代
『リベンジオブザセブン』で描写される過去の姿。
衣装の形状は第1形態、第2形態の折衷のようであるが極彩色のアゲハ蝶のようなカラーリングは同様。ほぼ「簾」のようになっている七英雄時代のスカートの形状もこの頃は比較的スカートとしての形を保っている。
実力
代名詞ともなっているテンプテーションを始め、小剣技、風の術などを使用してくる。
皇帝が男性の場合はテンプテーションで魅了された時点で敗北となる他、一度男性皇帝で敗北してしまうと、以後男性皇帝では最終皇帝を除き戦う事自体が出来なくなるという特殊な展開がある。
このテンプテーションは最終決戦でも使ってくる為、男性キャラクターを1人も入れない場合を除けば、ここで見切っておかないと最終決戦でのリスクは跳ね上がる。(ロックブーケ以外にテンプテーションを使ってくる敵はいない。また、見切りは男性キャラクターが実際に受けないと見切れない)。
精神攻撃なので、耐性を持つアクセサリを身に着けていれば見切りなしの男性でも魅了される事はない……のだが、肝心のアクセサリが貴重品ばかりで全員分は用意できない(しかもそのうちの一つである魔石の指輪は非常に癖が強く一度装備すると外せない)ので、やはり見切りが一番の対策になる。
また、第1形態はテンプテーション対策さえ施せばさほど強くはないが、第2形態の場合は召雷を使ってプレイヤー側の最大HP(999)を上回るダメージを与えてくる為、非常に厄介な相手であり、雷属性の耐性がある防具が少ない事もあり、ソードバリアなどによる対策をしやすい兄のノエルと比べても強敵であるという意見が多い。
と、プレイヤーにとっては厄介な相手なのだが、彼女が手を焼いていた守護者は石像のためテンプテーションが通用せず、召雷についても高い耐性を有しているなど、相性面での問題が大きいのだろう。
リメイク版『リベンジオブザセブン』での守護者は火力面が大幅に強化されており、やはりロックブーケでも手に余る強力な存在となっている。
派生作品での登場
コミカライズ版
徳間書店より出版されていたコミカライズ版では、原作と同様にエイルネップの男達を魅了して骨抜きにし、遺跡にて古代人の手掛かりを探っていた。
しかし年老いた傭兵皇帝オライオンの力を受け継いだアマゾネスのクリームヒルトによって追い詰められる。皮肉なことにオライオン一行が倒したはずの守護者の攻撃で致命傷を負い、最期はクリームヒルトによって止めを刺された。
今際の際に「兄様…道はここよ…」と兄のノエルに言い残し、息絶えた。
原作のような猫を被った雰囲気はなく冷徹なイメージが強いが、七英雄が異世界に追放される以前の記憶を映したノエルの回想シーンでは、古代人に見捨てられた事を嘆き悲しむ一面もあった。
ロードオブヴァーミリオンシリーズ
カードゲーム『ロードオブヴァーミリオンⅡ』にも登場。
『ロードオブヴァーミリオンⅢ』での声優は田澤利依子。ゲシュタルト・オーディンでは明坂聡美。
フレーバーテキストによると兄の反対を押し切って七英雄入りを志願したという。
また、クジンシーを気持ち悪がっている。まぁクジンシーは内心ではロックブーケを我が物にしようとしているし仕方がないと言えば仕方がないのだが。
プロフィール
エンペラーズサガ
『エンペラーズサガ』にも登場しているが、原作とは別人のように性格が異なる。
リベンジオブザセブン
「お願いです。 必ずお役に立ってみせます!」
CV:早見沙織
2024年発売のリメイク作品である『リベンジオブザセブン』では3D化された美麗な姿で登場。
女性型モンスターの顔の造形はイマイチな中にあって、際立った美少女キャラクターぶりを遺憾なく発揮。テンプテーション能力が画面を貫通する効果もついに実装された。
本編中のイベントはおおむね原作を踏襲しているが、「七英雄の記憶」や「恐妃の都」に設置された幻影など人間時代のイベントが拡充された。原作でもただでさえかわいいロックブーケに3D化して声が入ったことで、リアルにテンプテーションされるプレイヤーが続出。CV早見沙織で七英雄大勝利。バレンヌ帝国滅亡。ロマンシングサガ2完ッ!。
能力
術や技の傾向は原作を踏襲。
テンプテーションは一部の雑魚敵からも見切れるようになったので、彼女との戦闘前に見切りを用意しておくことが可能になった一方、効果範囲が「男性」のキャラだけでなく「性別不明」も対象に含まれている。
さらに戦闘途中で本気を出すと強化版の「テンプテーション2」を使う。こちらは全体ダメージ効果が追加されており、女性キャラであっても魅了こそされないものの油断はできない。ただし通常のテンプテーションを見切っていれば回避可能。
そしてやっぱりラスボス戦でも使ってくる。表記は「テンプテーション」で統一されているが実際は2のほうも紛れており、特に終盤の連携で使ってくる際は火力強化されて飛んでくるので魅了耐性があってもシンプルに痛い。このため原作と違って女性でも見切りが重要となっている。
人間時代
「七英雄の記憶」
劇中に用意されたイベント「七英雄の記憶」では人間時代の様子を垣間見ることができる。
『ロードオブヴァーミリオンⅡ』の設定を反映してか「ワグナスに懇願してターム討伐隊に加わる」「同じくノエルに同行を懇願したクジンシーを睨んで怒鳴り付ける」というシーンが回想にて描かれている。
危険だということでワグナスには渋られたが、最終的にはノエルの判断に任せるという形になった。ノエルも最初は「妹を道ならぬ道に連れていくことはできない」と諭したものの、目に涙を溜めながら懇願する妹の姿には弱く、同行の許可に至った。
大神官によってワグナスが国王殺しの汚名を着せられ処刑され掛けた時は、他の同僚たちと共に処刑の現場に駆け付ける。その際に兵士の一人を背後から刺殺するというシーンが描かれた。
愛する者を害する存在には冷酷になるという面は、この当時から持っていたようだ。
「恐妃の都」に残された記録では、ずっとワグナスとノエルの背中を目指していたと語っている。
幻影
「恐妃の都」に設置された記録装置にて人間時代の幻影と戦うことが出来る。お供にモンスターであるラッフルツリーを連れている。意外と長い付き合いなのかもしれない
前列のラッフルツリーがマヒなどの状態異常攻撃を行い、ロックブーケはテンプテーションなどお約束の技を披露する。余裕があればラッフルツリーは無視してロックブーケを集中攻撃するのも手。
撃破すれば「回復限界突破」(HPが減っている味方を回復したとき上限を超えて回復する)のアビリティを入手できる。戦闘開始時のHP満タン時には効果を発揮しない点に注意が必要だが、パーティーの耐久をさらに高められる。ホーリーオーダー女の「回復術の心得」とはぜひ組み合わせたいところ。
5ターン以内に倒すせば「蠱惑の小剣」が手に入る。閃きで武器固有技「テンプテーション」が使えるようになる。実際発動する効果は「テンプテーション2」であるため小剣では貴重な全体攻撃としても機能する。むしろ魅了効果はおまけでダメージが本命と言えるだろう。
踊り子やネレイドあたりが使うと麗しい絵面なる一方、帝国重装歩兵やサイゴ族が使っても男性やオスモンスターしか魅了できないと、非常にむさ苦しい。
余談
- 2024年6月19日にはコレクターズエディションの収録アイテムにロックブーケのフィギュアが入ることが発表され、ここピクシブ百科事典でも急激なトレンドになった。七英雄の中でも、群を抜いて注目されているのは彼女の人気ゆえか……。
- 先に守護者を倒してから対面したときのリアクションはストレートにかわいい。原作同様に二度手間の割に実利は薄いのだが、水龍の話もムービー付きフルボイスで聞けるようになっているので、ストーリーを楽しむという意味では手間をかける価値が出てきている。
- テンプテーションの範囲がどう見ても女性のネレイドとイーリスにも及んだことで、すわ百合営業かと界隈は騒然となった。アリですね!
- なお、第二形態(黒翼を生やした状態)ではテンプテーション2を使うたびにスカートがめくれて黒パンツらしきものが見える。第一形態はスパッツなのでこちらもまた危険である。
- 従属種であった現人類である皇帝一行を見下していることもあって、戦闘中の台詞回しは冷酷なのだが、たまに「にゅっ!」という掛け声が漏れる。かわいい。
- フィールドで話す際は余り違和感がないが、戦闘中は直立姿勢になるのでプレイヤーよりも頭身が高いことが分かる。八尺様というほどではないが明らかに1回りは大きい。
人物関係
七英雄
七英雄の発起人にしてロックブーケの敬愛する兄。
ノエルもロックブーケをとても大切に思っており、最初はロックブーケを『吸収の法により心身ともに人の道を踏み外して進み始めた自分達の二の舞にしたくない』といった事情から仲間入りを断っていたが、彼女の涙には敵わずロックブーケの仲間入りを認めた。
ノエルの同志である七英雄のリーダー。
そしてロックブーケにとってのノエルと同等以上に愛する相手(前述のプロフィール通りロックブーケの昔の夢は『ワグナスのお嫁さん』である)。
七英雄のメンバーでロックブーケを手籠めにしたいという野心を持っているが、好意はワグナスに、敬愛はノエルに向いているロックブーケのクジンシーに対しての評価・印象は最悪である(しかしリベンジオブザセブンでは異世界から七英雄全員で帰還した際にクジンシーの台詞にロックブーケはツッコミこそ入れるものの悪口までは言わなかったので少しは評価が上がったと思われる)。
なおクジンシーとは『ワグナス達の仲間に入れて貰おうとするも最初は断られるが、ゴネ得で仲間入りを勝ち取った』という共通点があったりする。
ワグナスの従兄弟である七英雄のメンバー。
リベンジオブザセブンでは『初期メンバー(ノエル・ワグナス)の血縁者』として思う所があるのか、前述のロックブーケが仲間に入れて貰うようせがむ場面ではスービエが「彼女の覚悟も捨てた者ではないと俺は思うがな」とロックブーケの加入に賛成する意見とも取れる台詞を口にしている。
ちなみにロックブーケとは『初期メンバー(ノエル・ワグナス)の助けや力になりたい』という気持ちが強い点も共通する。
ワグナスの知人である七英雄のメンバー。
ゲームではロックブーケとの関連要素はないが、LOV(ロードオブヴァーミリオン)のボクオーンのカードのフレーバーテキストでは『ロックブーケの必要性は・・・ ゼロだ。』と足手纏い扱いしている。
七英雄のメンバー。
……なのだが、彼のみ全媒体で考えてもロックブーケとの関連要素が一切ない。
モンスター
エイルネップの神殿の入り口を塞ぐ巨人の石像であるモンスター。
自分達七英雄の復讐対象である大神官をはじめとする古代人の居場所を探るロックブーケにとってのこの上ない障害だが、テンプテーションと術による攻撃が主力であるロックブーケにとっての相性最悪の天敵そのものであるため、ロックブーケは守護者を倒せる者が現れるまで囚われの女王を演じる芝居を続けている。
余談
2024年10月18日より開催された『ロマンシング佐賀10周年記念特別企画 七英雄ふるさと納税セレクション』ではそれぞれの七英雄に対応する用に7つの返礼品が設定されたのだが、ロックブーケの返礼品は『まるぶん』のレンゲ付きラーメン鉢である。七英雄の殆どが飲食関係なのにロックブーケのみ『食器』ということで仲間はずれになっている上に一件ロックブーケと関連しないが、これに関しては『女性はデリケート(割れ物)説』『ラーメン鉢がロックブーケの胸のサイズを表している説』等がある。
関連イラスト
※リメイク版
関連タグ
ブルマ(ドラゴンボール):ドラゴンボールのヒロイン。初登場時は巨乳の美少女で、気が強く怒りっぽいぶりっ子だった。黒髪ロングの青年に惚れて愛想よくしていたが、一方で自分に性的な目を向けて来るスケベな男に対する扱いは厳しい。当初は色香で主人公を懐柔しようとしたが失敗したので口八丁で騙して味方に付け、各地を回った末に目的である古の龍と対面する。また姉がいるため妹キャラでもある。