「ノエル様は凄いぞ。従っていれば次々と新しい身体をくれるぞ。それで永遠に生きられるのだ。な、いいだろう。お前もノエルさまの部下になれ」
・・・・まさか が い よ う?
獣系モンスターのレベル13に位置する敵キャラクター。
ザコモンスターであるが、不気味ながらもどこかユーモラスな外観もあり、ファンの間では本作を代表するネタキャラとして認知されている。
威張っているが皇帝が強気に出ると途端に臆病風に吹かれ、上記の台詞でノエルのすごさを訴えて勧誘して来る。ノエルのことを「七英雄随一の実力」と述べており、心酔しているととも取れる背言動を見せる。
レベル全16中の13に位置するだけあって実力は高く、ファイアボール・熱風・ファイアストーム・デッドリードライブなど複数の全体攻撃術を身に付け、本来同時習得が不可能なはずの火の術と水の術を併せ持っているのも特徴である。
ファイアボールが全体攻撃になっているあたり、レパートリーが手広いだけでなく各々の研鑽も怠っていない様子も窺える。
また、元人間という出自もあってか知能や人格も残しており、劇中の一部の個体は会話も可能。
ある種の利益を見込んで七英雄・ノエルに与する意向を発言している。
外観
何よりも強烈なのはその外見。
グラフィックは大河馬・トリケプスの改造で、口の中に男性の顔があるダークグリーンのカバという異様な容姿をしている。
NTT出版の攻略本『ロマンシングサガ2基礎知識編』には、奇病により人間でありながらこの河馬のような姿へと変じた経緯の一端が明かされている。
劇中の活躍
(前略)
「ノエル様は凄いぞ。従っていれば次々と新しい身体をくれるぞ。
それで永遠に生きられるのだ。
な、いいだろう。お前もノエルさまの部下になれ」
(後略)
『ロマンシング・サガ2』
奇病によって筋肉や骨格がむくみあがった悪人。合成術法をも使いこなせる高い知能を武器に襲ってくる。槍や弓なら大打撃を与えられる。
(『ロマンシングサガ2基礎知識編』P.71より引用)
なお上掲書には「種族は『獣人』」と表記されているが、実際の種族は「獣」である。
その為棍棒技のウェアバスターではなく弓技のビーストスレイヤーがクリティカルする。
一般モブのほか、テレルテバの中央の塔にはボス枠として配置され、戦闘前に会話イベントが用意されている。
シンボルは獣系共通の柴犬のようなアイコンで表示されているが、戦闘に入ると表示されるグラフィックは河馬人間である。シュール。
とはいえSFC版ではプレイヤーの強さや戦闘回数に応じて出現する敵が変動するシステムのため、必ずしも河馬人間が登場するとは限らない。Lv16のトウテツという強敵になる場合もある。
『エンペラーズサガ』
戦士カードとして登場するが、こちらでは女性扱いで、カバの着ぐるみを着た幼女にしか見えない姿という、本家とはまた違った意味で強烈な容姿になっている。
『ロマンシング・サガ2 リベンジオブザセブン』
一般モブのほか、特定のイベントで登場する個体が複数登場。
従来のものに比べると、体色は明るめの緑色で尾は太く、脚と尾にダイヤを引き伸ばしたような暗色の縞模様があるのが特徴。
人語を話す、河馬のような獣。
見た目は奇怪だが知能が高く、様々な術を使いこなす。
(エネミー図鑑より引用)
テレルテバ
テレルテバの中央の塔にやはりノエルの部下のボスキャラ枠として登場。お供にリリスを2体引き連れている。
目の前の相手が皇帝だと知ると冷や汗をかいて見た目にも明らかに狼狽するなど3Dグラフィックの恩恵もあり演出も強化。怪奇性の強い容貌でありながら、どこか憎めないキャラクター性に富んだ会話イベントでプレイヤーの印象に残るキャラとなった。
ここでのCVは清水優譲氏。(ノーマッド、イーストガード役を兼任)
ラストダンジョン
七英雄本体打倒のため、ラストダンジョン深部へ歩を進める皇帝一行の前に3匹(3人?)で隊伍を組み登場。
だが、飛来した真打ちラルヴァクィーンによって身の程を知れとばかりに、一撃で消し飛ばされてしまう。本編での出番はこれにて終了。
そしてエンディングへ……
エンディングのスタッフロール中のカットインにも登場。
テレルテバの塔の内部と思われる場所でノエルより指示を受けているかのような場面が描かれている。
音楽がしんみりとしたパートに入った直後と、背景の光のエフェクトと相まって神々しくもあるワンシーンとなっている。