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センシティブな作品

リリス

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りりす

リリスとは、聖書の一節にある単語、およびそれを元にしたユダヤ伝承に登場する悪魔である。

概要

リリス(Lilith,Lilyth)とは聖書ユダヤ教伝承などに登場する「夜の魔女」と呼ばれる妖怪の名。

アルメニアにはリリト(Lilit)という人名があるが、こちらは「百合」を意味しており、語源的には完全に別物である。

pixivではキャラクター名前として扱われる事がほとんどである。

名字がないキャラクターが多いため「リリス」のみでは区別ができない。タグをつける際は「リリス(作品名)」とすることを推奨する。

「リリス」という名の架空のキャラクター

聖書における「リリス」

聖書(『創世記』1章27節)の民間伝承での解釈では、リリスはイヴの前にによって創られた最初の女であり、二人目の人間であるとされている。

聖書本文では『イザヤ書』の「野の獣はハイエナと出会い、鬼神はその友を呼び、夜の魔女もそこに降りてきて、休み所を得る。」(34章14節)という一節でのみ言及されている(「夜の魔女」と訳されている部分がリリス)。

リリスの訳語

リリスは固有名詞としてだけでなく、普通名詞としても解釈された。ギリシャ語訳「七十人訳聖書」ではオノケンタウロス(馬の部分がロバであるケンタウロス)と訳している。つまり種族扱いである。

近年のNIV(新国際訳)でも「night creatures(夜の生き物)」という複数形表記である。

ヒエロニムスによるラテン語訳「ウルガータ聖書」ではギリシャ神話の登場人物であるラミアが「リリス」の部分にあてられた。

この訳書の9世紀につけられた注釈では「女の形をした怪物、すなわちモリガン」と注記されている。

リリスをラミアと訳する解釈はウィクリフ聖書といった後世の翻訳でもみられる。

「欽定訳(キング・ジェームス訳)聖書」ではscreech owl(甲高く鋭く鳴くフクロウ)と訳されているが、これは前例のないもので、34章11節にあるフクロウの言及に引っ張られて当てはめただけのものと見られている。

悪魔としてのリリス

キリスト教側では位置づけが曖昧な存在(言葉)であり、悪魔としてのリリスについての諸々の概念や説話はユダヤ教側で発達した。

キリスト教文化圏においては19世紀より、ゲーテの『ファウスト』のような文芸作品の台詞で出たり、ロセッティの絵画「レディ・リリス」の題材となるという形で顕著な参照が確認されるようになる。

近年、保守派プロテスタント信徒の一部はユダヤ人の聖書理解を再評価し、その伝承を聖書解釈に反映させる「ヘブル的解釈」を実践しているが、そこにおいても以下のような物語伝承が参照される事は基本的に無い。

一説によれば紅海に逃げたリリスは、悪魔の首領であるサマエルと自由な性交に耽り、サマエルとの間に出来た子供達が(言葉としてはリリスの複数形である)リリン(Lilin)もしくはリリム(Lilim)と呼ばれ、最初のデーモンとなったと言われる。

「サタンの花嫁」「デーモンの母」「デーモンの女王」との別名を与えられている。

サマエルにはリリスの他に三人の妻、アグラト・バト・マラト(Agrat bat Mahlat)、ナアマ(Naamah)、エイシェト・ゼヌニム(Eisheth Zenunim)がいるという。

「アダムの妻」伝承

8世紀から11世紀にかけて成立した『ベン・シラのアルファベット』によるとリリスはアダムと同じく土から作られたので我が強く男女平等を要求し、アダムやに従う事を拒否した。そしてリリスは神に背き、夫であるアダムを捨て楽園を飛び出し、海の畔に住み着き、事もあろうか沢山の悪魔と交わり、悪魔の子を産んだ(リリスが生んだ悪魔の子は『リリン』の総称で呼ばれる)。

神はリリスを呼び戻す為、3体の天使『セノイ、サンセノイ、セマンゲロフ』をリリスの所へ派遣した。

天使達は「今すぐアダムの下へ戻らないと一日に100人の子供を産ませる苦を与える」とリリスを脅迫するが、強情に突っぱねる。

次に「今すぐ戻らないと一日に産んだ子供を100人殺す」と脅されたが、リリスはこれも拒否。

そればかりか、リリスは「永遠にアダムの子供たちを殺すが、その子供たちは3体の天使たちによってのみ守られるだろう」と逆に呪い返した。

結果、怒った神は罰としてリリスの下半身を蛇に変え、毎日おびただしい数の子供(リリン)を産み、そのうち100人を殺される運命を負わせた。

リリスはショックで海に身を投げて死んでしまった。かつて説得に当たっていた3体の天使はこれを大変悲しみ、リリスを蘇生させ、これから生まれてくる子供の運命を左右出来る力を与えた。

男の子だったら8日間、女の子だったら20日間、私生児だったら一生の間、リリスはその運命を好きにすることができ、生かすも殺すも思いのままにできるようになった。

ただし天使たちは自分たち3体の名前を書いた護符を人間に授け、リリスの支配から逃れられるようにした。

一方、リリスを失い悲しむアダムを哀れんだ神は、夜アダムが寝ている時に彼の肋骨を一本取って『女』を作り、イヴと名付けアダムの下へ向かわせた。

現代におけるリリス

現代では、「社会からの抑圧や男の支配」から女性の自由と自立と開放を訴える思想、および運動であるフェミニズムの象徴として、フェミニスト達から肯定的に再解釈されるようになった(ハフポスト紙の記事)。

1972年に神学者ジュディス・プラスコフが『リリスの到来(The Coming of Lilith)』を著し、この再解釈の発端となった(VICEの記事)。その後、ユダヤ教とフェミニズムを扱った雑誌の名前にもなっている(Lilith (magazine))。

女性のための音楽イベント「リリス・フェア(Lilith Fair)」の由来もリリスである。

近代オカルトにおけるリリス

近代以降に再構築された近代魔術や近代オカルト思想において、その体系にリリスが取り入れられている。

『黄金の夜明け団』の魔術的カバラ解釈においてはセフィロト第10のセフィラであるマルクトに対応するクリフォトに当てはめられている。

ルシフェリアン(Luciferian)思想においても言及される存在であり、前節のVICEの記事ではフェミニズム的文脈で「リリスの物語」を取り戻そうとする実践者について紹介されている。

植物と女性が混ざったような外観のデーモン。コンビニでサバトを行なっていた女と合体して実体化すると、周囲にいた人間を触手で突き刺し、シュディム(悪霊)に変える事が出来る。

ゼロゼロナンバーサイボーグに各々が大切に思う女性の幻覚を見せて幻惑するが、最期は009の動きを見破れず、レイガンで眉間を貫かれて霧散した。

ちなみに、元ネタのシュディムとリリスは同じメソポタミアに原型がある悪魔で、ユダヤの伝承に取り入れられてからは、リリスはアダムと別れた後にシュディムを生み出したと伝承されるようになった。

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