オノケンタウロス
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おのけんたうろす
オノケンタウロスとは馬の部分がロバになっているケンタウロスである。
最古の言及はピタゴラスによるものとされ、クラウディオス・アイリアノスの『動物の特性において』(De Natura Animalium)で引用されている。アイリアノスは女性形のオノケンタウラ(onokentaura)について言及している。本書によると体色は灰色で、体の側面の下のほうは白い。前脚にあたる部分は走るのにも物を掴むのにも使える。激しい気性を持ち、捕まえるのは困難。
この記述から、人間的な掴める腕と通常のロバの脚を一対ずつ持っていると解釈する事も出来る。そのことから通常のケンタウロスと異なり、二本足で描写される事も多い。
ビザンティン時代の詩人マヌエル・フィレスの『動物の性質について(De animalium proprietate)』の挿絵では四つん這いのサテュロスのような形状になっている。
1890年のジョン・アシュトンによる絵では「人間の腰から上+前脚除くロバの首から下」という構成。
ギリシャ語訳旧約聖書「七十人訳聖書」の『イザヤ書』34章14節の「リリス」という単語はオノケンタウロスと意訳されている。
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